森崎「突撃!酪農家の牛乳料理!」
佐々木「早速お宅に伺いましょう」
ということでお邪魔したのは 厚岸町で酪農を営む米澤朋子さんのお宅。 一体どんな牛乳料理を食べているのかな?
朋子さん 「チキンと白菜のミルク煮を作りました。 冬の寒い季節に温かい味かなと思います」
森崎「温まります~」
佐々木「牛乳はそのまま飲みますか?」
朋子さん 「毎日飲んでいます! やっぱり子供にも良いかなと思って」
栄養満点!積極的に取りたい牛乳ですが 料理となると洋食やスイーツなど、 レパートリーが限られてしまう気がしませんか? ところが、その考えを一掃する 新しいジャンルの料理があるんです。 それは… 乳和食(にゅうわしょく)!
料理家・管理栄養士 小山浩子さん 「牛乳をダシ・水の代わりにした 新しい和食です! 和食は実は欠点が1つあります。 それは塩分を取りすぎになってしまうこと。 でも乳和食は塩分を抑えることが出来る、 そして和食でなかなか補えきれないカルシウムを 手軽に取ることができます」
ということで今回のあぐり王国は 牛乳消費拡大のニューウェーブ! 乳和食に迫ります。
そんな酪農家である古舘ふくみさんの お宅の牛乳料理は?
ふくみさん 「牛乳が入ったちぎりパンです」
佐々木 「牛乳の香りがします… 結構牛乳は使うんですか?」
ふくみさん 「使います。子供にはカルシウムを とってほしいので どんな料理にでも牛乳をいれちゃえって 感じですね」
ふくみさん 「でも家の牛乳は使っていないです。 自分も消費者になります」
森崎「ええええ~」
ふくみさん 「買っていただくのに 自分の牛乳を飲むってのが気が引けて…」
朋子さん 「うちもそうですね! 消費拡大のために牛乳は買ってます。 酪農家に嫁いできて仔牛が生まれて また大きくなってお乳を出して 命を頂いているという感覚になって… それでうちで育てている牛の証しを たくさんの人に届けたいなという想いです」
牛舎にいました!
さて今回のあぐりこは 初めて牛さんを見るそうで…
「ちょっと怖い!!」 「めっちゃでかい…」
それでは米澤牧場の米澤佳洋さんに 酪農家の仕事について話を伺っていきましょう。
まずはあぐりっこから質問!
リコ 「牛は一日にどれぐらいエさを食べるんですか?」
米澤さん 「今うちの牛は1日にだいたい55キロぐらい」
美奈さん 「えっ!リコ(の体重)ぐらい?」
リコ一瞬沈黙して… 「そんなにないよ!」
河野「お母さん、女の子ですよ!」
河野「朝は何時からお仕事されてますか?」
米澤さん 「朝5時から搾乳ですね! そして夕方4時からまた搾乳して 夜の7時くらいまで仕事をしてます」
搾乳以外にもエサを作ったり、 エサを与えたり、 牛の健康状態を確認するなど、 酪農家は1日中様々な仕事をしています。 そこで…
河野「何かお手伝いできますか?」
米澤さん 「ではエサ寄せをしてもらいたい!」
エサを食べているうちに 鼻で押してどんどん離れてしまったエサを 牛さんの近くに寄せてあげる作業です。
では酪農家の仕事を体験してみよう!
スコップを使ってエサを寄せます。
見た目と違ってずっしりと湿り気を帯びて 重たくなっているエサ。 雪かきの要領でエサを寄せようとしても 重さでフラフラしてしまいます。
アイ「もうダメ…」
河野「もうダメじゃないよっ!」
あぐりっこ、息があがっています。
美奈さん「こっちも空いてるよ」
母から容赦ない指導が…
リコ「腰が痛い…」
河野「疲れた?」
アイ・リコ 「ハアハア(うん) ※疲れて声になりません」
河野「もう1回やれる?」
アイ「ヤダッ!」
続いてお母さん達がやってみますが…
美奈さん 「あれ?寄せるは出来るけど 持ち上げるのが大変です!」
アイ「ほら~!」 リコ「ねっ!」
さてお母さんたちもやってみて…
美奈さん「すごい重かったです」
牛乳を生産する事の大変さを少しだけ体験した あぐり親子でした。
それではいよいよ 今回のテーマ‘乳和食’ に ついて学んでいきましょう。
教えてくださるのは ミルク料理のレシピ開発に携わる事20年以上! その経験をもとに考案したのが乳和食。 テレビや雑誌で話題の小山浩子さんに 乳和食について伺っていきます。
森崎 「パンやカレーにミルクを使った料理を ご紹介いただきましたが、どう思いますか?」 ふくみさん 「ダシっていうのがすごいな~ どうなのかな~って思いました…」
アイ「牛乳を入れて作るのはビックリ!」
小山さん 「今日は生サバを牛乳で煮ますから!」
森崎 「えええ~本当に美味しいの~???」
小山さん「美味しいんですよ」
牛乳をダシや水代わりに使う乳和食ですが どんな良いところがあるのか、 詳しい話を伺っていきましょう。
小山さん 「和食ってヘルシーだったり栄養バランスが よかったり、世界中の方が憧れています。 でも唯一欠点もあります。 和食には塩分が多いです…」
小山さん 「牛乳はコクがあって甘いじゃないですか」
森崎「うま味がありますよね」
小山さん「それが補ってくれるんです」
森崎 「牛乳が塩分の役割も担当してくれることで 減塩に繋がる!」
小山さん 「お塩やお味噌を減らしても 味が薄くならない」
小山さん 「それと和食ではカルシウムって なかなか取れないんです。 1日に必要な600~650mg、 成長期には800mg以上、 コップ4杯分以上必要…」
森崎 「そんなには飲めないね~ 苦しいねえ」
減塩とカルシウムの摂取が期待できるという 乳和食ですが、 牛乳の使い方にポイントがあります。
今回番組では2つに絞って紹介していきます。 1つは水の変わりに使う。 そしてもう一つが…
さてもう1つの使い方とは? 佐々木「ホエイにして使う!」
森崎「えええ~っ」 河野「家で??」
森崎「ホエイって分かります?」
美奈さん 「ヨーグルトとかにある 分離した透明な部分??」
小山さん「そうですそうです!」
小山さん 「和食の基本である米をホエイで炊きます」
森崎「ホエイで炊くの??」
森崎・河野「えええ~っ!!」
リコ「…ちょっと嫌だ…」
森崎「嫌でしょう」
知れば知るほど興味がわいてくる乳和食。 それでは新しい扉を開きましょう! 1品目は「サバのミルク味噌煮」
※詳しい作り方はレシピコーナーをご覧下さい。
水分をとったサバに調味料を加え、 味噌をめがけてゆっくりと牛乳を入れます。
森崎 「これが自分の知っている料理になるとは 思えないです…」
そのミルクマジックが起こったのは 4分後でした。
朋子さん 「固まっています! 何の物体か分からないんですけど…」
河野「白が抜けた!」
小山さん 「そうですそうです! 分離してきたら中火にします」
森崎「白い色はどこに行ったの?」
小山さん 「分離してブツブツになったんです」
固まっているのは牛乳に含まれるタンパク質! この変化によって旨みや栄養が凝縮された 煮汁になります!
森崎「ミルクっぽさが無くなりました」
河野「味噌汁っぽい」
小山さん「そう!これが乳和食なんです!」
作ってみても驚きの連続の‘乳和食’ 続いては「カキのミルク衣フライ」。 このメニューもミルクマジック炸裂です。
牛乳と小麦粉で作った「ミルク衣」が 美味しさのポイントですよ~
※詳しい作り方はレシピコーナーをご覧下さい!
河野 「カキフライってこんなにピンとなってた?」
小山さん 「ミルクって40度で固まるんです。 油に入れた瞬間に衣が固まって 中に油が浸透しないので ベチャっとならないんです」
森崎 「だから先生まんべんなく 衣をコーティングしていたんだ」
油がしみこまないのでヘルシーでさっくり 揚がるというミルク衣。その味と食感は後ほど…
じゃ~ん もんすけです! 「和食と牛乳」の組み合わせって なんだかとっても新鮮! 町の皆さんはこのコンビについて どう思うのかな?インタビューしたよ。
「牛乳特有のにおいが和食っていう 味が薄いものに合うのかな?」 「牛乳を使うといったらシチューとかグラタン」 「牛乳を入れたら洋風の料理になっちゃう」 「使いづらいというか…あまり使わないですね」 「和食に牛乳使う料理なんて逆にあるんですか?」
ほとんどの人が 「牛乳は和食に使いにくいものだ」って 思ってるみたい。 みんなの予想を超える乳和食。 続いてはホエイを使ったメニューを 教えてくれるよ。 なんとホエイでご飯を炊いちゃうんだって!
小山さん 「みなさんホエイって栄養がないんじゃないのと 思っている方も多いんですけど ホエイには牛乳に含まれる ミネラルの8割以上が 移行しているんです! カリウムは余分な塩分を 身体から出してくれて カルシウムやマグネシウムは 血圧を調整して下げてくれるという 効果も期待できるので ホエイでご飯を炊くと嬉しいポイントが たくさんあるんですよ」
※ホエイの作り方やホエイご飯の炊き方など 詳しい作り方はレシピコーナーをご覧下さい!
さて乳和食が完成しましたよ~ まずはホエイで炊いたご飯をいただきま~す♪
アイ「こっちの方がモチモチしている」
リコ「普通に炊いたご飯と同じ味!」
森崎 「お米一粒一粒がパンパンなんです」
小山さん 「たぶんミネラルがしっかり 含まれているからなんでしょうね」
美奈さん 「キラキラして宝石みたい… おかずなしでいけちゃうくらい!」
森崎 「なんとカキフライ食べませんか…」
美奈さん「いただきます!」
ということで、 続いては卵を使っていない! ミルク衣を使ったカキフライですが…
千晶さん 「えええ~っ!衣がサクサクしていて すごくコクがあります」
森崎「なんだ!この衣」
佐々木 「食べてきた揚げ物の中で 一番カリカリしてる」
豚肉や鶏肉などにも使えるミルク衣。 牛乳のコクとうまみで下味いらず! 減塩も期待出来ます!
そして最後は牛乳と少しの味噌で煮た 「サバのミルク味噌煮」です。
ふくみさん 「味噌にも消されず牛乳にも消されず サバの味がしていて…美味しいね」
朋子さん 「本当に美味しいです。 身がほっこりしている感じで しょっぱくないですよね」
森崎 「煮汁うまい!!」
河野「おいしい!」
森崎 「なんかここにうどんでもガーって入れたい」
森崎「アイはもう感食しました」
アイ 「骨もやわらかくなっていて…」
森崎「骨まで食べちゃった?」
アイ「そう食べちゃった」
河野「どんだけカルシウム取んのよ」
森崎 「いいわ…こんな調味料があったんだって 初めて知りました」
佐々木 「まさに北海道から発信して… 新しい扉を開けましたから」
森崎 「家族の健康のために また北海道の酪農を応援するために 私達もっと牛乳を消費していきましょう!」