酪農王国・北海道が誇る乳製品のひとつ… 「チーズ」! カマンベール、モッツァレラ、クリーム、 ゴルゴンゾーラなど…。 原料の生乳から、その製造方法によって、 味や食感、香りが異なる、 様々なチーズがつくられていますが、 皆さんが「好きなチーズ」、 そして「苦手なチーズ」はありますか?
街頭インタビュー 「良く食べるのはクリームチーズ。 パンにつけて食べるのが好きです」 「モッツァレラチーズ! モチモチ淡泊な感じで、 あまりカビ臭くないのが好きです」
「ブルーチーズはダメですね。 独特のニオイとクセがあるので… クセがないのが好きですね」 「青カビのチーズとかは そんなに食べる機械はないけれど… 食べた時にクセがあって苦手ですね」 「ブルーチーズは青カビの独特なのが苦手。 できれば食べたくないです」
皆さんがおっしゃるように、 チーズの中でも異彩を放つ ゴルゴンゾーラなどの「ブルーチーズ」! チーズの内側から、 「青カビ」を使って熟成させることで、 刺激的な香りと強い塩味を持ち、 その好みはハッキリ分かれるところ…。
しかし! 大人でも子どもにでも、食べやすい! ブルーチーズにこだわった専門の チーズ工房があることをご存知ですか? 今週のあぐり王国ネクストは… ブルーチーズのイメージを変える! 旭川のチーズ工房に注目!
森崎リーダー 「ワインを飲む時に ブルーチーズは結構加速がつくね」
森「あいますよね」
リーダー 「うま味がとんでもないからね。 あなたはどうなんですか?」
森 「私は… 盛り合わせにあったら… 酔っぱらっている時は食べます」
リーダー「苦手なんだなっ!」
森 「そうですね…あんまり得意ではないですね」
リーダー「あぐりっこ大丈夫か??」
森「心配ですよね。ではよんでみましょう」
あぐりっこ~~
今回のあぐりっこは…、 好奇心旺盛で、マイペースな 小学4年・北條貴亜徠(キアラ)ちゃんと。 何事にも一生懸命な、 5年生の鎌田佳樹(ヨシキ)君! 好き嫌いは少ない2人ですがブルーチーズは?
リーダー「チーズ好きですか?」
あぐりっこ「はい!!」
リーダー 「ブルーチーズは好きですか?」
ヨシキ「ちょっと苦手…」
リーダー「ハッキリと…」
キアラ「食べた事ある!」
リーダー「どうだった?」
キアラ「普通に食べた」
リーダー 「強いな。キアラ! 大人が食べると旨みがあるね~ 酒と合うよね~って キアラは何と飲んだの?」
キアラ「うんと…何とも飲んでない」
リーダー「そうだよな」
森「お世話になる伊勢さんです」
リーダー 「宜しくお願いします… 伊勢さんです!! 実は…お友達って言っていいかな。 随分前からですよね」
伊勢さん 「4年くらい前から… 札幌で何度かお会いしてます」
リーダー 「チーズに興味があって 勉強させて頂いた事があったんですよ。 もうね…竹馬の友!! たった4年だけど」
森 「チーズ作りは分かりますが 何でブルーチーズ専門なんですか?」
伊勢さん 「チーズをつくり始める時に 江丹別の土地に一番合った チーズを作りたいと思ったんです」
伊勢さん 「江丹別と気候が一番似ている所を探したら フランスにオーヴェルニュという地方があり そこの気候が江丹別とそっくりだった」
リーダー 「夏はあつーく、冬はさむーい!」
伊勢さん 「ハッキリした内陸性の気候。 そこで名産だったのが ブルーチーズだったんですよ!」
伊勢さん 「それでブルーチーズを作ろう!と…」
リーダー 「自分で探して決めた?」
伊勢さん「そうですね!」
リーダー「夏休みの自由研究みたいだよね」
羊の生乳を使う、 ロックフォールを参考にして作られたのが、 フランス・オーベルニュ地方の ブルーチーズ「ブルー・ド・ベルニュ」。
こちらには、牛の生乳が使われていて、 気候も江丹別に似ていたことから、 伊勢さんは、オーベルニュで ブルーチーズづくりの基礎を学んだんだって。 どんなブルーチーズをつくっているのか、 気になるな~~
森 「この牧場でとれた生乳がチーズになる?」
伊勢さん 「毎朝毎晩、生乳を搾ってチーズにしています」
リーダー 「十勝などで見る牧場の風景とは ちょっと違う」
ヨシキ「牛の色が違う?」
伊勢さん 「明るい茶色がジャージーで 濃い茶色がブラウンスイスです」
リーダー 「よく見る黒と白の牛は何というか知ってる?」
あぐりっこ「…?」
リーダー 「ホル…なんちゃら。 ホルス…なんちゃら。 ホルスタ…なんちゃら。 ホルスタイ…なんちゃら」
森 「リーダー!知らないです。この子たち!」
伊勢ファームでは、 3種類の乳牛を飼育しています。 チーズには、乳量が多いホルスタインの生乳と、 乳量は少ないものの、乳脂肪分が高く、 チーズづくりに適したブラウンスイスの 生乳を混ぜて使っています。
このように、しぼりたての新鮮な生乳を すぐに使える環境で、 ブルーチーズづくりが行われているんです。
リーダー 「実はこの子たちはブルーチーズを 食べられていないんですが… 大丈夫でしょうか?」
伊勢さん 「おいしいブルーチーズは 本当に食べやすくて しっかりと味があるけれど 抵抗なく食べられます」
こちらがブルーチーズができるまで。 すでに作業を終えているものもあります。
伊勢さん 「前日夕方と今朝に搾乳をしました。 それに青カビの菌と酵母・乳酸菌を入れます」
伊勢さん 「このように粉末になった菌。 青カビ菌と乳酸菌の粉です」
リーダー 「みんなカビってどんなイメージ?」
リーダー 「名前がなあ~カビってなあ~ だから“ブルー”って呼びましょう」
ブルーチーズづくりに欠かせない、 この「青カビ菌」。 カマンベールチーズなどには 「白カビ菌」が使われ、 チーズに使われるこれらのカビは、 人体への影響はなく、 よりおいしく熟成してくれる働きがあるんです。
前日に、この青カビ菌や酵母、乳酸菌を入れ、 発酵を進めておきます。
そして、翌日…。
リーダー 「これで分かった! 目の前のあるのは 豆腐じゃないんですね!」
こちらが生乳を固める酵素レンネットを入れ、 1時間がたったもの。 どんな状態かさわってみると…
プルプル…
リーダー 「本当にお豆腐みたいな硬さ!」
指を入れると…プニュッ
森「美味しそう!」
ヨシキ「牛乳プリンみたい!」
ここから、固体と液体に分けるため、 専用の道具を使い、 サイコロ状に切っていくのですが、
ここでもブルーチーズ作りならではの特徴が…
伊勢さん 「この牛乳のバットと呼ばれる容器ですが それに合わせた専用のカッターです」
リーダー 「円形になってるの? 四角いのは見た事あるんです!」
伊勢さん「それが一般的ですね」
伊勢さん 「これがブルーチーズ専用のバットで あとで作業していくと分かるんですが ブルーチーズを作るためには 絶対必要な形なんですね」
一般的なチーズが、 直方体のバットでつくるのに対し、 ブルーチーズの場合、 半円筒形のブルーチーズ専用のバットで作ります。 ここからの作業に、 その理由が関係してくるということですが…
伊勢さん「一気に…」
スウウウウウウウウウ~~ (カッターを一気に引く)
あぐり一行「ええええええ~」
森 「表面は何も変わってないですけど…」
リーダー 「これはあれですか?昔でいう 切ったのに切られた方は分からない!」
伊勢さん 「チーズはまだ切られたことに 気付いてないと思います」
リーダー「すげえ」
このあと、縦にも切れ目を入れ、 さらに細かくカットし、 大きなヘラで攪拌していきます。
伊勢さん 「さっきの半円形状の理由なんですけど ブランコのように 粒を行ったり来たりさせて 粒同士をぶつけ合わせるんです。 そうすることで粒の表面に膜が張る!」
伊勢さん 「なのでこれはブルーチーズしか作れない!」
ブルーチーズをつくるには、 青カビをより繁殖させる必要があります。
そのため、チーズが結合しないよう、 粒同士をぶつけあい、 あえて隙間をつくることで、 通気性を良くし青カビの繁殖を促すんです。
これは、粒同士の隙間を作らない一般的な チーズづくりとは真逆の製造方法なんです。
さてあぐりっこも体験してみますが…?
リーダー「どう軽い?重たい?」
キアラ「ちょっぴり重たい」
伊勢さん 「混ぜるというよりこすらせる!」
続いて、ヨシキくんも。
伊勢さん「上手です」
ヨシキ「重たい!!」
リーダー 「X JAPANのYOSHIKIみたいにやって!」
伊勢さん「激しすぎますっ!!」
リーダー「紅(くれない)だああ~!って」
伊勢さん「チーズが壊れちゃいます」
伊勢さん 「この粒がくっつかないように なるべく優しく、ふわっと、ほろほろっと パラパラっと入れていきます」
森 「このすき間がブルーチーズになった時の 青カビの部分になるんですね!」
リーダー 「映画館でいただくポップコーンのよう。 すき間がいっぱいあくじゃないですか~」
森「なるほど~」
リーダー 「うまいこと言いますね! たとえ上手!(自画自賛)」
2か月ほど熟成させたチーズを見せて頂くと…
キアラ 「なんか白くなって…」
伊勢さん 「表面に自然の酵母やカビが生えてきて 年季の入ったチーズのようになってくる。 ニオイはキノコみたいですよ」
嗅いでみると…
キアラ「何かエノキみたいっ!」
そして、熟成途中にも、 チーズの表面に針を刺して 穴を開けるという作業が。
これも、酸素の通り道をつくり、 青カビの繁殖を進めることに繋がるんです。
リーダー 「とにかく青カビが生活しやすい環境を ずっとつくってあげることが大事なんですね」
伊勢さん 「青カビのために何ができるかが ブルーチーズ作りのコツですね!」
リーダー 「いや~全国の主婦の敵でしたけどね~」
ブルーチーズに欠かせない、青カビ! チーズにとって、 どんな役割を果たしているのか、 栄養学のスペシャリスト! 札幌保健医療大学 栄養学科の 荒川義人先生に聞いてみたよ。
「ブルーチーズに使われている青カビは チーズの成分を分解します。 タンパク質成分を分解して、 アミノ酸やペプチドに変えます。 これらは“うま味”を持っているので うま味が増すのは青カビのためなんです」
青カビの働きによって、 うま味がアップするブルーチーズ! 伊勢さんがつくるブルーチーズは どんなおいしさなのか? ボクも食べてみたいな~~
森 「完成した青いチーズを頂きましょう」
リーダー 「これスゴイんだよ~ すっごい人気なんだから~」
ブルーチーズは苦手だという、 あぐりっこの反応は…?
ヨシキ 「普通のブルーチーズとは違って 甘い感じもある!」
リーダー 「辛いとかしょっぱいとか なんか濃いわ~ってこと、ない?」
ヨシキ「弱めにスーッとくる」
キアラ 「かんでる時に、 ちょっぴり、とろ~って、とろけてきて おいしかった!!」
リーダー「子供にも好評ですね」
【江丹別の青いチーズ100g 800円(税込)】 問い合わせ 090-9284-9534 またはFacebookから注文(予約制です)
こちらも、ブルーチーズに苦手意識があった 森アナですが…
森 「おっ食べやすい!美味しい~! 苦みや香りももちろんあるんですけど 嫌な感じがしない! ソフトに心地よくかおってくる感じ!」
森「何個くらいいけそう?」
ヨシキ「10個くらい!」
キアラ「15個くらい」
リーダー「何で勝とうとしてる(笑)」
さらにもうひと品、青いチーズの表面に、 地元の酒蔵・高砂酒造の酒粕をつけて 熟成させたという、その名も「旭川」。 こちらも試食してみます!
リーダー 「うーん!くる~! 口の中で最後の発酵をしてくれる感じで うま味がビュンビュン飛び出してくる!」
伊勢さん 「大吟醸の香りがチーズに入って よりフルーティーになり 甘さとなめらかさが加わるので より食べやすくなる!」
リーダー 「青いチーズをおつまみに旭川を食べてる!」
【旭川 100g 1400円(税込)】 旭川・高砂酒造の直売店で販売
ちなみに、伊勢さんがつくる「青いチーズ」は、 12月から来年2月まで、 なんと全日空の国際線ファーストクラスの機内食に、 提供されることが決まったんです。
さらに、酒粕を使った「旭川」も、 旭川市のふるさと納税の返礼品にも選ばれ、 今や、全国から注目を集めている ブルーチーズなんです。
リーダー 「日本や世界中の美味しいものが ファーストクラスの人には提供される、 それに選ばれてるってスゴイんだよ」
ヨシキ「えらい!!」
リーダー「伊勢さん…えらい!!」
森 「旭川市内のリストランテカーヴに お邪魔しています。 こちらで伊勢さんのブルーチーズを使った お料理をご用意頂いてます」
リーダー 「これはカルボナーラ! ひょっとしてこのカルボナーラに ブルーチーズを!?スゲー」
キアラ 「すごいまろやかで、さっきより ちょっぴり優しくなって美味しい」
ヨシキ 「カルボナーラのクリーミーさもあるし ブルーチーズの濃厚なクリーミーさも感じて おいしいです」
リーダー 「いいね~いいね、グルメリポート! 食べたくなるねえ~」
続いては、生産者のイセさんオススメの食べ方、 「ブルーチーズのトースト」を-
リーダー 「バターのようにじっとり美味しいってより チーズって跳ねるんですよね。 うまいね~」
森「よく食べるんですか?」
伊勢さん 「時間がない時ほど 簡単にできる食べ方をしますね」
森 「時間がない時にこんな贅沢な食べ方ですよ」
リーダー「ファーストクラスの味ですよ」
最後に、青いチーズを使ったデザートを…
キアラ「アイスみたい…」
ヨシキ「ってかアイスじゃない?」
佐藤店長 「江丹別の青いチーズアイスです」
さてお味は?
ヨシキ 「ブルーチーズの味がそのまま アイスと合わさっている! 絶妙にマッチしてるのが美味しい」
リーダー「良かった」
伊勢さん 「作ってきて良かったなと思います」
リーダー 「江丹別の茶色いチーズは出ないですか? そばの身をまとって…」
伊勢さん「そばは面白いかもしれません」
リーダー 「ブドウの皮を混ぜてさ… 江丹別の紫のチーズとかね…」
伊勢さん 「それもおもしろいかもしれません!」
リーダー 「ほら…優しいなあ~ どこまでもデカい男だよ!」 ---------------------------------- 11月18日のクイズ 「北竜町で栽培されるブランド米は、 何という名前だったでしょうか?」
正解は「北竜ひまわりライス」でした。