震災の影響で延期となっていたプロ野球。いよいよ12日からスタートします。 実況陣にとっても、待ちに待った開幕です。
私は今から興奮が抑えきれません。というのも、今季ラジオ初実況となる4月17日(日)のロッテ戦に斎藤佑樹投手が初先発しそうだからです。 私自身これまで、斎藤投手の登板日は3月6日と4月3日の2度実況したのですが、まさかプロ初先発も当たるとは・・・まあ、あくまで“予定”なので、なんとも言えませんが、想像するだけでわくわくします。
実況してみての印象は、「とにかくテンポがいい」ということです。基本的に実況では、「ピッチャー○○、第○球を投げました」と言ったら→@球種→Aコース→B高低→Cストライクかボールか→D球速Eカウント整理→F投球動作開始でしゃべり始める
という順序で実況しますが、斎藤投手の場合はこのEとFの間が実に早い! 同じファイターズの選手だと、ケッペル投手に匹敵するテンポの良さで、試合がポンポン進み、実に実況しやすいです。
3日の試合で解説した新谷博さんは「しゃべりやすいピッチャーはいいピッチャー」ということをおっしゃっていました。テンポが悪いと守りのリズムも狂うが、斎藤投手の場合はそれがないということです。
実際に測ってみました。ある回の先頭バッターに対する投球で、1球目を投げ終わってから、2球目を投げ終えるまでの実況する時間を測ってみると、斎藤投手は「7秒43」だったのに対し、相手ピッチャーは「9秒28」でした。
必ずしも、テンポが早いことがいいとは限らないとは思いますが、確かに、斎藤投手が投げる時には必ず好プレーが多く生まれています。阪神戦以外では好結果を残しているその裏には味方の好守備があり、その要因には斎藤投手の投球テンポの良さがあるのかもしれません。
開幕まであとわずか。17日に斎藤投手が登板するかどうか定かではありませんが、テンポにしゃべりがついていけるよう、準備を続けます!(17日のラジオ中継は新谷博さんです)
スポーツアナウンサーという仕事に携わる前から、スポーツノンフィクションを読むのが好きで、今でも書店に入ると必ずコーナーに立ち寄ります。 最近だとやはり佑ちゃん関連の本が目立ちますが、その中でも特に目を引いたのがこの「1988最強世代」という本。 実は著者の節丸祐一氏は私の大学時代の同期。 当時は放送系サークルの仲間だったのですが、卒業後、一旦は一般企業に入社。 しかしスポーツの感動を伝えたいという情熱を断ち切れず、わずか数年で優良企業を退社して、局アナを経験することなくフリーのスポーツアナに転進したというガッツマンです。 お互いプロ野球中継を主な仕事としているので、シーズン中は全国各地の球場でよく顔を合わせますが、感心するのはその取材力の高さ。 試合を前にした選手には緊張感がみなぎり、声をかけにくい雰囲気もあるのですが、うまくタイミングを計って声をかけ、良い話を聞き出してきます。
今回の著作では、そんな彼の取材力が存分に発揮されています。 1988年生まれという1つの軸を通して、斎藤佑樹、大石や澤村といった話題のドラ1ルーキーたち、逆に高卒でプロ入りしてすでにチームの主力となっている田中将大や前田健太、坂本らにインタビュー。自分のことや同世代に対する本音を引き出しています。 さらに個人的にこの本に共感したのは、そういったプロ入りを果たした有名人だけでなく、いまだアマチュア球界にとどまっている同世代にも目を向けたところ。 特に駒大苫小牧で田中投手とともに甲子園を戦った、当時の中軸・鷲谷外野手が、卒業後、海を渡ってメジャー挑戦し、現在は日本の独立リーグから再起を目指す姿には、道民の一人としてエールを送りたくなりました。 大学の同期だからというひいき目なしで、プロ野球ファンにはおすすめできる一冊です。
4月です!HBCウェザーセンターにも新しい風が吹きはじめました。 3月までラジオで午後の天気を伝えてくださっていた井坂綾さんにかわって、4月4日からは、男性キャスターがデビューします。森山知洋(ともひろ)さんとおっしゃって、札幌出身の32歳。気象専門会社で独自予報の実績があり、健康気象アドバイザーという肩書きも。また、ラジオたんぱで、「北の風、風力5・・・」などと気象通報を読み上げていたとこともあるといいますから、気象マニアのみなさんには、その声を聞いただけで高まっていただけるのではないでしょうか? 当面は、月〜水のカーナビRadioと夕刊おがわの天気コーナーを担当していただきます。お楽しみに!