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[+10] >>

2018年12月08日(土) |  貯蔵することで糖度がグッと上がる!?

一行がやってきたのは、
りょうおもいカボチャの貯蔵や出荷を担う
ホクレン札幌野菜センター。

リーダー「あっ積んである」

一行がまず目にしたのは、貯蔵を終えて、
出荷を控えるカボチャ。

藤塚さん
「これ全て“りょうおもい”かというと
 実は秘密があります。
 機械にかけて“りょうおもい”に
 なれるものと、
 なれないものに分けます」

リーダー
「なんかそれ…
 りょうおもいになれるかどうかって…」

森「ドキドキする~」

藤塚さん
「このカボチャが機械の中を通ることで…」
藤塚さん
「光で中の固形分を測定しています」
藤塚さん
「固形分の中にはデンプン
 言ったものが含まれている。
 固形分が多ければ多いほど
 デンプンと糖が多く含まれている
 可能性が高い!」

リーダー
「そうか中が固形であればいいだ。
 逆に水分とかだと…」

藤塚さん
「ベチャベチャしてしまうカボチャは
 固形分が少ない」

藤塚さん
「この機械で測定された数値が
 モニターで表示されています」

リーダー
「こちらを見てみましょう。
 体積が1439。このうち固形分が36.4%。
 何パーセント以上なんですか?」

藤塚さん
「我々の気分では25%以上
 “りょうおもい”カボチャとしてます」

リーダー「ほとんど超えてる!」

藤塚さん
「なので“りょうおもい”は固形分が多い
 優秀なカボチャになります」

この施設では固形分25%未満など、
りょうおもいの基準に満たないカボチャは、
品種は同じながらも、
単なる道産カボチャとして出荷されます。

森「これ貯蔵前・後で甘さとか違うんですか?」

藤塚さん
「9月に測ったものと
 貯蔵して12月に測ったものの
 糖度の伸び率が170%!
 1月になると180%と
 糖度が約2倍まではいきませんが
 それに近い値まで膨らんでる!」

リーダー
「170%って何倍かわかる?」

コウダイ「1.7倍!!」

リーダー
「そうです!おいしさが1.7倍。
 ほぼ2倍ちかいもんね」


2018年12月08日(土) |  風を当てて熱をため込まない!

そんな、貯蔵することで美味しくなる
魔法のカボチャ、りょうおもい。
魔法を解き明かすため、いざ、貯蔵庫へー

リーダー
「うわ~カボチャ団地だ」

リーダー
「温度はヒヤッとするくらいかな」

藤塚さん
温度が貯蔵のポイント!
 本来からいくと寒いほど
 腐敗が進まないんですが
 (温度が低いと)
 糖化(とうか)が進みにくくなるので
 10℃に設定しています」

リーダー
「10℃だって!ピタリ賞」

リーダー
「このゴーゴー言ってるのは?」

藤塚さん
大型扇風機を天井につけています」

リーダー
「扇風機がグルグル回ってる。
 多すぎない?」

藤塚さん
「カボチャをいかに乾かすか?によって
 腐敗になる水分を飛ばしてあげること」
藤塚さん
「そして呼吸で発生する熱を
 風を当てることで逃がしてあげること!」

貯蔵で大切なのは常に風を当てること。
それによってカボチャの発熱・湿気を抑え
いたみにくくしているんです。

そしてりょうおもいの貯蔵には、
さらなる秘密が…

藤塚さん
「シーズン前半くらいで出荷するものを
 ここで保管しています。
 打撲の少ないもの、日焼けの少ないもの
 体力のあるカボチャを後半
 とっておいて、なおかつ
  固形分が高いものを置いておくことで
 さらにあま味がますよ!…ということで
 前半用・後半用とに分けています」

ということで出荷シーズン後半に向けた、
りょうおもいの貯蔵庫を見せて頂くことに。

リーダー
「ガラリと雰囲気変わりましたよね」

藤塚さん
「これがその貯蔵庫になります」

リーダー「何て書いてある?」

あぐりっこ「CA7号!!」

リーダー
「CA7号!入れない…?
 ちょっと待ってください!」

藤塚さん
「注意してください。非常に危険です

リーダー
立ち入り禁止!
  森さ~ん♪どうぞ!」


「リーダー!見えました?
 酸欠危険って書いてある!!」

リーダー
「これはどういうことでしょうか?」


2018年12月08日(土) |  呼吸を抑えて美味しくなる!

藤塚さん
「こちらの冷蔵庫は
 CAコントロール・アトモスフィア…
 という略になるんですけど
 空気の組成を変えて
 食物の呼吸量をできるだけ抑えて
 劣化を防ぐという保存方法です。
 できるだけ酸素を少なくして
 呼吸を落ち着かせる貯蔵方法です」

リーダー
「人間だと残酷な話になりますけど
 思う存分、息を吸ったり吐いたり
 するんじゃなくて、少し息苦しい感じ?」

藤塚さん「息苦しい感じですね」

森「かわいそう…」

リーダー
「ちょっとわからないので…
(森さん入ってみてと促す)」


「ちょっとヤダヤダ。立ち入り禁止」

コウダイ
「入ったら何時間ですぐ死にそう…」

リーダー
「何時間かで死にそうって本当ですか?」

藤塚さん「秒です」

「ひええええ」

リーダー
「秒だって!
さあ~何秒耐えられるか!」

森「イヤイヤ(笑)」

ところで息苦しくなったカボチャは、
ちゃんと甘くなるのでしょうか?

藤塚さん
「呼吸は止まっているんですけど
 デンプンが糖になるメカニズムは
 変わらず動いているんです」

森「甘くはなっている?」

藤塚さん「もちろんでございます!」

リーダー
「冷凍技術とはまた違う、
 そのままの状態で品質を変えずに
 食べられているんだから
 これはすごいことですよね~」

藤塚さん
「12月~1月に北海道産のカボチャがなかった…
 このお客様の強い要望に応えて
 試行錯誤して貯蔵方法の技術だったり
 栽培技術だったりを駆使してやってます」

リーダー
「こういう技術の進化とともに
 北海道の野菜は
 さらにおいしくなってるってことが
 よくわかりました」

このように様々な工夫がなされた貯蔵を経て、
甘さを増したカボチャは、
さらに厳選された上で、
りょうおもいとして、
私たちの食卓へと届くのです。
あぐりっこも、箱詰め・箱積み作業をお手伝い。
森アナが全く戦力にならなかったことに
関しては、今は触れないでおきます。

リーダー「どうでした?」

コウダイ
「知らないことばかりだったから!
 この箱詰めも大変だったから…
 いい経験になった!」

リーダー「CA貯蔵はどうだった?」

しおり
「危険って書いてあったから
 過酷な状況なんだなあ~って」

リーダー
「人間には危険ですけど
 こういうところにカボチャを置いて
 とってもおいしいカボチャができるんだって
 分かりました…
 あとはカボチャ嫌いを克服できるか?」

藤塚さん
「きっと甘くてホクホクが
 カボチャ嫌いを解消してくれると思うので
 ぜひ食べてみてほしいです!」

じゃじゃん!もんすけです!
ホクレンが総力を挙げて、
研究・開発したカボチャ、りょうおもい。
2008年にブランド化されました。
栽培や収穫は、
ほかの品種より手間がかかるんだけど、
ホクレンが通常のカボチャより
メリットのある価格で買い取ることで、
再生産ができる仕組みを作っているんだって。
こちらは、今年りょうおもいを作り始めた、
杉島さんご夫婦。

めぐみさん
「ぶつけない・傷つけない・落とさない!
 1個1個丁寧に出荷するので手がでかい(笑)」
 
則和さん
「自分たちの苦労が…という事よりも
 食べて『また来年も食べたい!』という
 気持ちになってもらえれば
 それでいいのかなと思う」

優れた品種を、生産者が真心込めて育て、
さらに貯蔵の工夫があって、
美味しいりょうおもいが出来上がるんだね。
今年の冬至は、
りょうおもいをいっぱい食べたいな~


2018年12月08日(土) |  りょうおもいをいただきます!

「りょうおもいを使ったお料理を
 教えていただきます」

野菜ソムリエ最上級の資格を持つ、
吉川(きっかわ)雅子先生に、
りょうおもいのアイデアレシピを教えて頂きます!

※詳しい作り方はレシピコーナーをご覧下さい。
http://www4.hbc.co.jp/agri_recipe/list.php?selectdayforcal=20181208&selectmonthforcal=201812

さて、料理した二品の他に、
りょうおもいカボチャとサバ缶の炊き込みご飯も、
用意して頂きました!

では「いただきま~す」

しおり「いただきます!」

炊き込みご飯を食べてみると

しおり「おっ!おいしい!」

リーダー
「本当?
(水分)持っていかれた顔したけど?」

しおり甘くておいしい!」

リーダー「よかった~♪」

お次はカボチャのホットサラダ。

しおり
「うん!おいひい…」

リーダー「水分は?」

しおり「持っていかれない!」

リーダー
「よかった~。
 こういうカボチャだったら?」

しおり「好き!!」

森「良かった~」

リーダー「良かった!」

藤塚さん
良かったです!
 ちょっとホッとします…」

リーダー
「気にされてましたよ~」

コウダイ君もご飯を食べると…

コウダイ
「うん!おいしい!
 ホクホクしてて甘みもあって美味しい」

リーダー
「このホクホクしたカボチャで
 しかも甘い!これこそがりょうおもい!」

リーダー
「カボチャから出た水分なんですから、
 それがすごいですよね。
 水分足してないんですから…
 うまいっ!カボチャまんまじゃん。
 うま~い。おばあちゃんに食べさせたい。
 ばあちゃん好きだろうなあ」

リーダー
「2008年にりょうおもいがデビューして
 私たちあぐり王国と同じ年なんですけど
 10年で環境は変わりましたか?」

藤塚さん
「10年でこの取り組みも
 少しずつ進化してきています。
 もう少し生産量を増やして 
 夢ですけど年中出荷できればいいな
 というのが我々の夢です!」

リーダー
「もうビジョンが見えてる!すごい」

森「頼もしい~」

お・ま・け

森アナウンサー
カボチャの箱詰めを上げようとしますが…

全然上がらない

本人はいたって真剣そのものですが
小学生のあぐりっこ隊でさえ
積み上げられるのに
なぜ森アナウンサーはできないのか?(笑)

リーダー
「森さん。何してるの?
 りょうおもいを積み上げられるのか?」

森「う…」

リーダー「目指せ!りょうおもい!」

森「ふあっ…」

森「えいっ!」

リーダー「ざんねーん」

あれー全然届かないから(笑)。

どうしてかな??…森ちゃん。

----------------------------------
12月1日のクイズ
「北海道農業と食の発展に尽力した、
 十勝の偉人は誰だったかな?」
 
正解は「太田寛一」でした。


2018年12月01日(土) |  ♯501 放送500回記念スペシャル!協同組合を学ぶ!後編

あぐり王国北海道NEXT、
放送500回スペシャル!

2008年7月のスタートから、
500回の歴史を刻んできた、この番組が、
ゲストにマルチタレントの鈴井貴之さんを迎え、
2週にわたってお送りする特別企画!

そんな豪華ゲストとともに学ぶテーマは
協同組合!

2016年に、ユネスコ無形文化遺産に登録された、
助け合い精神を理念に、生産者や消費者など、
様々な分野で支え合いながら
経済活動を行う組織。

協同組合の父と呼ばれ、
世界三大偉人の一人としても数えられた人物、
賀川豊彦。
一行は、彼のゆかりの地である、
徳島県鳴門市の記念館を訪れ、
助け合い精神の源となるルーツを辿りました。

そんな賀川豊彦が設立にかかわり、
日本最古の市民生協といわれる、
兵庫県神戸市にある
「コープこうべ」の店舗にも訪れ、
彼の精神を今もなお受け継ぐ、
取り組みにもふれました。

そのほか、組合員同士で買い物補助を行う
ボランティア活動など、
協同組合の精神が脈々と受け継がれる
「コープこうべ」。

そして一行は、農業と同じく、
北海道の第1次産業を支える協同組合、
「森林組合」を学ぶため、
道北・下川町へ。
番組史上初となる林業の仕事とは…?

今回のあぐり王国NEXT、
500回スペシャル後編は
組合員の山を守り・育てる森林組合とは?
健全な森林の維持が果たす林業の役割とは!?
さらに、北海道農業と食の発展のルーツは
ジャガイモ!?道民も意外と知らない、
十勝が誇る偉人の功績とは…?

森結有花アナウンサー
「奥で重機が実際に作業してますよ」

鈴井貴之さん「すごいなあ」

森崎博之リーダー
「何だか番組変わってきたね~」

下川町の市街地から車で40分ほどの場所にある、
下川町森林組合が管理する山を訪れている一行。
林業で重要な作業のひとつが
行われているそうで…

森崎リーダー
「さあ目の前で…
 えっ!?それを切るの?すげー」

鈴井さん「えっ!つかんだつかんだ」

森崎リーダー
「もう切った!倒れるぞーーー
森アナウンサー
「キャー!すごいすご~い」
山の手入れで重要な、
「間伐(かんばつ)」と呼ばれる作業。
余分な木を切ることで、
木に十分な日光が当たりやすくなるほか、
土の養分もしっかり吸収でき、
成長促進につながるそうなんです。

鈴井さん
「この太いので樹齢何年ですか?」

下川町森林組合 板橋太郎さん
「48年です!」

鈴井さん
「じゃあ48年前に植林したものですか」

板橋さん「そうです!」

森崎リーダー
「ほぼ同級生です…」

鈴井さん「すっごい…」

ちなみに、山林には天然林と人工林があり、
それぞれ間伐をしなければ、
このような状態に…
間伐をせず放置しておくと、やがて木の根が枯れ、
土砂崩れの原因になることもあるのです。
鈴井さん
「立派な気を見たら…
 森を見る目が変わると思うんですよね」

2018年12月01日(土) |  森を守り育てる作業にビックリ!

豊かな森を維持する仕事「間伐」について
学んだ一行は、
続いて、もうひとつの仕事現場にも、
お邪魔させていただきました。

リーダー
いやスゲー!こういう事!?」

鈴井さん
「かなりな急こう配ですよ」

リーダー「そうですよね」

板橋さん
植林の作業をやっております」

鈴井さん
「いやこれキツいぞ。マジ

広大な山の斜面で行われていたのは、
新たな苗木を植える「植林」。

間伐とは違い、
作業員が苗木を入れた袋を背負い、
1本1本手作業で植えていくのです。

板橋さん
一人で約350~400本を1日で植える」

鈴井さん「マジですか…」

森「1日?1日??」

リーダー
「いや~ご苦労様です…
 これは大変だ」

鈴井さん「大変だよ~」

植林する斜面の広さは、およそ1.6ヘクタール。
これを、6人の作業員が4日間かけて行います。
せっかくなので、その様子を間近で見るため、
登ってみることに…

リーダー「うわ~すごい」

鈴井さん
「うわうわうわ…背中に背負って…」

森「本当だ…」

鈴井さん
「苗木背負って斜面を上がるんだよね?」

森「いや~ん」

鈴井さん「それ大変ですね…」


2018年12月01日(土) |  山林を守り育て、次世代につなぐ

急斜面を登ること10分。
植林を行う作業員のもとに到着です。

板橋さん
「一息ついたところでやってみませんか?」

ということで、まずはゲストの鈴井さんから。

鈴井さん「はい!」
リーダー「誰より慣れてる(笑い)」

続いては、森アナ!ですが…

まったく登れない(笑)

鈴井さん
「森さん!そんな面白いこと
 やんなくていいですよ。
 アナウンサーなんだから!」

このあと、何とか無事に終え、
ラストは、リーダーが。

リーダー
「よし!なんか…
 あぐり王国放送500回の記念植樹って
 感じですね。
 これからも500回1000回…
 1万回くらいいけば、この木が切れますかね?」

板橋さん「そうですかね!」

植林をして、間伐をし、伐採する…。

このサイクルを50年から60年という
歳月をかけて守ることで、
健全な自然環境や水資源を育み、
組合員だけではなく、地域、農業、漁業など、
様々なものを豊かにしているのです。

リーダー「林業の魅力とは何ですか?」

板橋さん
「私たちは今植えたものの
 育った結果というのは見れないんですけど
 今、私たちが切っている木は
 先代・先々代が植えたもの
 収穫しているので…

 感謝の気持ちを込めながら作業をして
次代に繋いでいく!」

リーダー
「切っているものをバトンで
 繋いでいるんですね」

林業ならではの魅力を体感した一行は、
最後に、下川町森林組合の木材加工工場にも、
お邪魔させていただきました。

2018年12月01日(土) |  林業も農業も繋がっている!

リーダー
「ヌーディーな木が見えますよ」

板橋さん
「ある程度、細い木を機械で削って
 丸い状態にします!」

リーダー「あ~皮なしに変わってる!」

鈴井さん「あ~まじだあああ」

加工工場では、
伐採した木を特殊な機械で円柱状に削り、
看板の支柱や土木資材として使われる
材木を加工したり…

乳牛の寝床などに用いられる、
ウッドチップも生産しています。

そしてさらに、コチラでは、
木材から、ある特殊な農業資材も
加工しているということで、
その施設内を覗かせて頂くことに。

リーダー
「うわ~なんか出てますよ!」

鈴井さん「熱いんですか?」

板橋さん「非常に熱いです」

中を見てみると…

森「あ~中が黒い!!」

木材から作られる農業資材の原料とは、
「粉炭」と呼ばれるもの。
円柱加工をする際に出る木クズを
炭化させて作るもので、
田畑の土壌改良剤や融雪剤などとして
活用されているのです。

板橋さん「燻している…」

リーダー
「中の木クズは炭になっているってこと?」

板橋さん「そうですね」

板橋さん
「完全に燃やしてしまうと燃えてしまうので…」

鈴井さん「灰になっちゃうよね」

板橋さん
「なので完全に燃やさないように
 消しながら…
 空気を混ぜないようにして…」


「これって火を使う作業じゃないですか?
 放っておいていいんですか?」

板橋さん
「これは24時間体制
 火の管理をして…」

鈴井さん「ええええええ」

鈴井さん
「夜中でも誰かいるってことですか?」

板橋さん
「そうです。夜勤の方がいらっしゃいます」

組合員の山林を守り、育てるのはもちろん、
木材加工を通して、農業の手助けも行う
下川町森林組合。

そんな第1次産業同士のつながりについて、
どのように感じているのでしょうか。

板橋さん
「私たちの目的としては
 森林所有者さんの利益を
 最大限にするのが目的ですが…」

板橋さん
農業林業漁業
 それぞれの協同組合という組織で
 お互い助け合いの精神をもっているので
 共存共栄というのでしょうか。
 お互いにいい影響をしあえるのは
 大変うれしいです」

リーダー
互助の精神ですよね」

鈴井さん
「いいんだよ。いいんだよ… 
 君が汚れそうになったら
僕が汚れてあげるよ!」

リーダー「いや別に!何ですか?これ」

鈴井さん
「いいよいいよ… 
 全部キミたちの尻拭いは僕がするよ!」

リーダー
「重たいなあ…」


2018年12月01日(土) |  士幌町で馬鈴薯収穫!

「広大な畑が広がる十勝の士幌町に
 やってきました」
士幌町で学ぶ「協同組合」は、
JA・農業協同組合。
実は、今では当たり前となっている、
農産物をJAが加工して付加価値をつける…
という仕組みの礎を築いた場所なんです。
その農産物加工で最初に取り入れた農作物が、
畑で収穫中とのことで、
お邪魔させていただきました。

森「さてその農作物の畑にやってきました」

リーダー「もうわかっちゃうねえ」

生産者 高橋晶広さん
馬鈴薯の収穫をしております」

高橋さん
「これはホッカイコガネと言いまして
 加工用の品種になっております。
 フライとかに使われています」

士幌町では、およそ1930haの畑で
ジャガイモが作付けされ、
年間およそ8万トンを生産。

近隣の町を含めたこのエリアでは、
加工用ジャガイモの生産が
盛んに行われています。

せっかくなので、
あぐりメンバーも収穫機に乗せていただき、
その作業を体験させていただきました。

リーダー「でてきた!」

鈴井さん
「すごいね。どれだけ埋まってるの?」

森「思ったより辛いです…」

鈴井さん
「これでポテトフライ食べるときにも
 ありがたく食べられますね」

収穫したジャガイモは、
収穫機からコンテナに移され、
トラックで町内にある巨大な選果施設へと
運ばれるということで、
お邪魔させていただきました。

リーダー
「でかいね~ここに来ているのは
 全部士幌町のジャガイモなんですか?」

JA士幌町 宇井康介さん
「士幌町を含めて5農協から送っていただき
 ちらで管理しています」

リーダー
「近郊の農協から一度集まるわけだ」

畑から運ばれてきた大量のジャガイモは、
汚れなどを水洗いで落としたあと、
傷や形などの品質チェックや選別が行われます。

この施設では、ピーク時に、
1日最大、150トンものジャガイモが
処理されているのです。

リーダー
「ここではじかれたものはどうなるの?」

宇井さん
デンプンの原料として使われます」

リーダー「無駄にはならないんですね」

コチラでは6品種の加工用ジャガイモの貯蔵。
その貯蔵されたジャガイモは、
JA士幌町の食品工場などに運ばれ…

ポテトチップス、フライドポテト、
コロッケ、ポテトサラダといった
様々な用途に加工されるのです。


「農作物を加工して付加価値をつける取り組みは
 士幌町から始まった…とお聞きしました。
 それってきっかけがあったんですか?」

宇井さん
「十勝では有名な方なんですが
 JA士幌町の元組合長
 農民の暮らしをラクにしたい
 という考えから
 こういった加工事業が始まりました」


2018年12月01日(土) |  北海道の農業界の偉人とは…

十勝・士幌町で、
JAが行う農産物加工を学んでいる一行が、
続いて訪れたのは、町内のとある施設。


「偉人と言われている方を
 よく知っている鈴木さんです」

元士幌町議会 議長 鈴木洋一さん
「よろしくお願いします」

森「この場所は?」

鈴木さん
JA士幌町農業記念館です」

リーダー
「そういう記念館があったんですね」

士幌町農協記念館は、
地域で行われている農業の歴史や
生産している農産物に関する
様々な情報が展示されています。

さらに、その偉人の記念室があるということで、
案内していただきました。

鈴木さん
「ここが太田寛一さんの展示スペースです」


「この方が士幌町で加工品などを作り始めた方」

士幌町のみならず、
北海道農業の発展に尽力した人物、
太田寛一(おおたかんいち)。

記念室には、彼が行った取り組みの足跡や
功績などを伝える、
様々なものが展示されています。

さっそくジャガイモからスタートしたと言われる、
JAによる農産物加工のルーツについて
教えていただくことに…。

鈴木さん
「あのね太田さんはね…
 農協の職員をしながら農業の実情を見たときに
 生活が成り立たないことを見て
 何とかしなきゃならん!ということで…」
鈴木さん
「士幌町にはたくさん小さなデンプン工場が
 あったんですよ。そのデンプン工場を買い取って
 農協でやってみよう!と…」

かつて輸送費が多くかかるような遠隔地の農家や、
貧しく力のない農家などは、
収穫した農産物の買い取りを
満足にしてもらえませんでした。

このため、農家ごとの収入格差が激しく、
貧しい農家は貧しいままでした。

そんな現状を目の当たりにした太田寛一は、
士幌町で盛んだったジャガイモでん粉作りに着目。
民間のでん粉工場をJAが買収。
原料のジャガイモを
全ての農家と対等な価格で取引した上で、
無駄なく活用し、
その利益を農家に還元したのです。

鈴木さん
「今から60年前はね
 そんなこと考える人誰もいなかったから
 大改革ですよね」

リーダー
「すごい、その後も影響を与えてますよね」

太田寛一は、デンプン工場に次いで、
よつ葉乳業の設立にも着手。

現在、道内各地で当たり前のように行われている、
JAが各酪農家から生乳を一括して集め、
乳業メーカーへ販売するという仕組み。
これもまた、
生産者の不平等をなくすために確立させた、
太田寛一の功績だったのです。

鈴木さん
「北海道農業を語る上で
 太田さんを知らなければダメですよ」
鈴井さん
「今日の北海道農業はなかった訳ですから
 そうなったら
 農業タレントなんて存在しなかった!
 太田さんのおかげでこの番組に出演できる」
リーダー
「本当だ…太田さ~ん



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