森崎 「小麦・小豆はねえ~ 十勝で多いものですけど、 道内ナンバー1は音更なんだあ?」 佐々木 「いろんなナンバー1がありますが… もう1品はなんだと思いますか?」
さて一体何の作物なんでしょうか?
佐々木 「その答えはあぐりっこが教えてくれますよ あぐりっこ~~」
佐々木アナの一声で 物陰から隠れていたあぐりっこが登場! 手には何か持っていますよ…
森崎「来た来た来た!」
佐々木「その答えは?」
あぐりっこ「ニンジンだあ~」
森崎「ニンジンかあ」
ニンジンの生産量、 道内ナンバーワ~ン1は音更町です。 今回はおよそ1万7千トンもの生産を誇る 秘密に迫ります!
ここからはJAおとふけの山田浩之さんに お話を伺っていきましょう!
まずはパワフルな収穫マシーンについて。
森崎「スゴイ!早いよねえ」
佐々木 「ここからではニンジンが見えない! 緑色の葉が列になって上がっていくだけ~」
というコトで近づいて見てみると…
河野「うわ~ボコボコとれてる~」
ニンジン収穫マシン 「キャロットハーベスター」は 土の中からニンジンを持ち上げ 葉を挟んで収穫。 最速で一分間に1000本も 収穫出来ちゃうほどパワフルなんです!
河野 「運転している方の後ろで 何してるんですか」
山田さん 「痛んでいる物を取ったり…選別してます」
森崎 「ほ~!そして後ろの袋の中に ジャンジャン入れていってる訳だ!」
山田さん 「1袋に約370Kg入ります!」
森崎 「スゴイ!」
森崎 「この袋の中に入るのはニンジンだけ! 上の葉っぱはカットされて ハーベスターから出てきました!」
どうやら「キャロットハーベスター」は 掘り出すだけのマシンではなさそう。 プラスアルファの仕事を教えてもらおう。
森崎 「ニンジンをつかんで ず~っとエスカレーターで上がっていきます」
山田さん 「上がった所でニンジンの葉を切ります」
森崎 「丸いノコギリみたいな物があるよ!」
河野 「これクルクル回るんですか?」
山田さん 「回ります。丸い刃物で葉を切ります」
さっそくカットする様子を見せてもらうと-
河野 「スゴイ!切れ味するどい!」
葉っぱ付きとスパッとカットされたニンジン…
森崎 「この機械が無かったらだよ… 1本1本ニンジンを手で抜いて、 1本1本刃物で葉を切ってってやったら… これだけ広大な畑、 何日かかっても終わらないね!」
山田さん 「はい!雨でも機械は大丈夫ですし!」
働き者のキャロットハーベスターで、 収穫したニンジン。 この後、あるルールにのっとって 選果場へ運ばれます。そのルールとは!?
山田さん 「1時間以内に選果場に運ぶようにしてます!」
河野「抜いたときからっていうこと?」
山田さん「そうです!」
河野「そんなこと可能なんですか」
それを可能にするためニンジンの収穫は チームを結成して行っています。
収穫は10台のキャロットハーベスターで スピーディーに! 効率的に運ぶため収穫したニンジン袋を 一か所に集めるのはキャリアダンプの仕事。 そしてニンジンが入った袋を 選果場に運ぶトラック。
役割を分担し作業することで 「収穫後、1時間で選果場へ運ぶ」を 可能にしているのです。
佐々木 「こちらがJAおとふけの 作付け面積の内訳です」
河野 「ニンジンは他の作物より少なめ??」
佐々木 「でも道内ナンバー1の生産量なんです」 JAおとふけの作付面積で大半を占めるのが、 小麦・豆類・砂糖の原料になる てん菜・じゃがいも。 この四つの作物は「畑作4品」と呼ばれていて セットで栽培する事が多いのです。
そして、この4つの作物は 「ある決められた」畑の使い方をしているんです。
山田さん 「この4品を中心に“輪作”を 行っています」
森崎「この漢字を見てどう思う?」
マナト「“車輪”の漢字だ!」
森崎「グルグル回るイメージあるよね」
山田さん 「“輪作”とはいくつかの作物を 何年かのサイクルで 作付けすることを言います」
森崎 「同じ畑なんだけど違う作物を年ごとに 変えていく…というコトなんですよね」
森崎 「畑作4品にニンジンも輪作に加わる」
山田さん「ハイ5品目です」 畑作4品に一つ加わることで よりよい畑になり、 生産者の利益アップも見込めるのです。
佐々木 「今ニンジン畑が広がっていますけど 来年、ここに来たら??」
山田さん「小麦畑とかになっている!」
森崎 「へえ~そうなんだ。5年後だったら ニンジンに戻っているかも?」
山田さん 「戻っているかもしれないです!」
では取れたてのニンジンを生のまま いただいてみましょう!
“ガリッッ!ポリッ!”
リュウ「甘い!」 サアヤ「スゴイ!おいしい」 キョウカ「シャキシャキで、すごい甘い!」
佐々木「フルーツみたいですね」
さてここで河野君から質問が-
河野 「なんか見てたら収穫するのもスゴイ人数で 機械もものすごい数で、 親類とか近所の人が集まってやっているの?」
山田さん 「このニンジンは 種まきと収穫はJAで行っていて、 生産者の方には 畑の管理をしてもらっているんです!」
森崎 「じゃあ生産者の方は “種まき”や“収穫”をするワケではない?」
山田さん「ハイ!JAがしております!」
一同「へえ~~」
山田さん「生産者の労働力の軽減を図ってます」
森崎 「年配の方とか種まきと収穫は 大変な労働ですもんね」
じゃ~ん もんすけです! 生産者の労働力の軽減が 見込めるこの取り組み。 メリットは他にもあるんだよ!
例えば「種をまく時期」「収穫の時期」を JAが決められるので、 安定した出荷を見込める事。
大型の収穫機などを何台も使う事が出来るので スピーディーに作業できること…などなど!!
では実際にJAおとふけと契約している 生産者さんはどう思っているのかな?
ニンジン生産者 茂古沼 美則さん 「ニンジンに没頭しちゃうと 畑作4品がおろそかになっちゃうし、 畑作4品を真剣にやると ニンジンがおろそかになっちゃう! JAさんの力を借りて種をまいていただく! 収穫していただくと、 鮮度の良いものが 消費者のみなさんの所に送られます。 なかなか今までにない 良いシステムだなと思います!」 このシステムを導入したこともあり、 にんじんの生産量は全道1位に! 2012年はスタート当初(2006年)の2倍以上。 2万トンの収穫を見込んでいるんだって!
森崎 「生産者にも優しいシステムっていうのは 今後ますます注目を集めるんじゃないかな」
山田さん 「そのようになっていきたいと頑張っています!」
森崎 「ここがモデルパターンになって広がるかも!」
続いてやってきたのは「ニンジン選果場」。 畑で収穫されたニンジンは 1時間以内にここへ運ばれるのです。
河野 「あ~さっき畑で見たニンジンの袋ですよね」
森崎 「ここに集めてどうするの?」
山田さん 「この機械に入れて洗浄します」
この選果場、機械の音が大きく 声が聞き取り難いので 河野君がいつも持ち歩いているという 拡声器を使って話すことに!
森崎 「ここにどれぐらいのニンジンが集まるの?」
山田さん 「1日平均、約200トンです」
森崎 「にに…にひゃくとん!?」
河野 「リアクションは拡声器通さなくていいです!」
1日に約200トンものニンジンを 選別しているこちらの施設。
実は4つ目のナンバー1は- 《洗浄選別施設の処理能力》なんです。
森崎 「ニンジンの生産量が北海道ナンバー1でしょ。 この広大な土地でしょ… そりゃ~日本で1番の処理施設がないと… まかなえませんよね」 しかもここには「こだわり」のキーワードが…。
山田さん 「コールドチェーンです。 JAおとふけ産のニンジンは 徹底的に冷やすことに つとめているんです」
畑から1時間以内に運ばれてくるニンジン。 収穫したての鮮度を出来る限りキープするため、 この選果場では冷やす事にこだわっているんです。 コールドチェーン早速見せてもらいましょう。
収穫して間もない土だらけのニンジン。 まずはプールのような水槽で 土を落として行きます。
森崎「うわ~スゴイ水がはねる!!」
河野「スゴイ~一気だあ!」
キレイになったニンジンは隣のレーンに 移動していきました。
あぐり一行も一緒に移動すると-
森崎「広い!!」
ココからは選果と冷やす作業がスタート!
お次に流れてきたのは長~いプール?
森崎 「うわ~金魚すくいみたい!」
山田さん 「水温を下げた水槽の中に入れることで ニンジンを冷やしています!」
どのくらい冷たいのか手を入れてみると…
マナト「冷たい!!」 リュウ「氷水みたい!」
1日130万本以上ものニンジンを選別する ニンジン選果場。 ここのキーワードである コールドチェーンの重要なカギがこの緑の箱。
山田さん 「これは“真空予冷機”。 ニンジンを芯まで冷やす機械です」
真空予冷機に入れる時間は45分。 ニンジンが持っている熱を奪い 芯まで冷やすことで鮮度をキープするのです。
“真空予冷機”からニンジンの箱が出てきました。
さぞや「冷たいだろう!」と思いましたが-
河野 「そんなメチャクチャ冷たくない… そんなに冷気を感じないし…」
あれれ? 本当にニンジンは冷やされているのかな? さっそく実験してみました。
ニンジンの温度を測ってみよう!
森崎 「土から出した時はこうだったんだよ。 それが何回もプールを潜って洗われて キレイな光輝くニンジンになりました」
さっそく「真空予冷機」から出てきた ニンジンの内部に温度計を刺してみます。
森崎 「どんどん下がっていきます! 5℃前後まで温度下がりました… かなり冷えましたよ。 ただねニンジンは土の中から もう5℃なんじゃないか?という 疑い深いあなたのために掘りたてを測ろう」
土のついた掘りたてのニンジンの 温度を同じように測ってみると…
21.7℃!
河野 「今日は気温が23℃ぐらいなので ほんのチョット低いくらいですよね」
このように芯までしっかり冷やされたニンジンは 低温庫で更に冷やされます。 全国へ輸送するのも3度に維持した 専用のトラックで行っているのです。
お店の棚に並ぶまで低温キープ! このシステムがコールドチェーンなのです。
さあニンジンをいただきましょう! ですが、いつもとチョット違いますよ。
JAおとふけ 重村隆弘さん 「規格外のニンジンを使って “飲むお酢”を作りました。 ニンジンの生産量を増やしてきましたが 同時に規格外のニンジンの有効活用を 考えてきました」
JAおとふけが今年の8月から販売している 「美酢人参(びすにんじん)」 規格外のニンジンを有効活用するために 東京農業大学とタッグを組んで開発しました。
いろいろな飲み方ができるというこちらの商品。 お水やソーダーで割る場合は 5倍に薄めて出来上がり!
河野「キレイな色!」 森崎「ホント!淡い色だね」
今回特別に用意してくれたレシピが ニンジン酢の牛乳割りです。
【ニンジン酢の牛乳割りレシピ】 1)牛乳150ccをグラスに注ぐ 2)砂糖大さじ1/2を加える 3)美酢人参大さじ1を加える 4)隠し味にイチゴジャムを加え混ぜたら完成!
とっても簡単できちゃうニンジン酢ドリンク! それぞれ飲みたいドリンクを作って…カンパイ!
リュウ「意外といける!」 マナト「甘い!」 キョウカ 「酸っぱいのかと思ったら 意外にクリーミーで美味しい」
佐々木 「ニンジンがこうやって形を変えて いろんな人に楽しんでもらえるのは 町としては嬉しいですよね」
森崎 「音更はニンジンの町っている イメージがつきましたね!」 【美酢人参(びすにんじん)】お求めは- 希望小売価格)630円(税込・各120ml) 販売場所)道の駅おとふけ 電話)0155-32-4545 JAおとふけ 企画振興課 加工事業係
週刊あぐりニュースの時間です。 毎年ユニークなイベントで大賑わいの JAびばい祭が今年も行われます。
稲作の町として有名な美唄市。 これから迎えるお米の収穫が 豊作であるようにと願いを込めて 今年も「JAびばい祭」が 明日26日 日曜日に開催されます。
今年の目玉イベントは 全国的にも注目を集めた ご当地グルメ「袋焼きそば」の早食い競争。 さらに60キロのコメ袋を 一輪車に乗せて走る運俵運搬リレー! イベントに参加したい方は、 当日ステージの右手にある本部席に集合。 そのほか「新玉ねぎ」や「新じゃが」など、 朝もぎの新鮮野菜の販売や、 キャラクターショーも行われます。 家族みんなで楽しめるJAびばい祭に 足を運んでみてはいかがでしょうか。
【JAびばい祭り】 日時:8/26(日)午前10時~ 場所:JAびばい本店駐車場 問い合わせ:電話 0126-63-2165 JAびばい農業振興部企画相談課 ---------------------------------------- 続いても夏を楽しむ大型イベント、 花火がど~ん!大地の恵みをパクッ! 釧路市で行われるあのイベントの話題!
楽しい企画が目白押しの「釧路大漁どんぱく」。 そのイベント内で行われる 「農業農村フェアインくしろ」が今年も開催!
このイベントは牛乳・乳製品の 消費拡大のPRを目的にしていて、 JA青年部による牛乳の試飲配布、 モデルカウを使った乳搾り体験などができます。 もちろん地元産のおいしいものも盛りだくさん。 例えばJA女性部による フルーツ酢と牛乳をミックスさせたドリンクと チーズいも餅のセットや北海道のもち米と小豆、 そしてクリームチーズが入った 「きたゆきもっちーず大福」も限定販売する予定。
釧路管内の農業や酪農を身近に 感じることができるイベントですね! 以上週刊あぐりニュースでした。
【農業・農村フェアin KUSHIRO 2012】 日時:9/1(土)2(日)午前10時~午後4時 (1日の販売ブースは午後6時まで) 場所:釧路市観光国際交流センター前庭特設会場 (第9回釧路大漁どんぱく内) 問い合わせ:TEL 0154-22-0910 JA北海道中央会根釧支所