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2013年02月23日(土) | ♯231 麦で地域をチェンジするRuRuRosso編
>>

2013年02月23日(土) |  ♯231 麦で地域をチェンジするRuRuRosso編
ラーメンやうどん、パンそしてパスタ…
これらの料理に使用されている作物、
それは『小麦』。
実は日本で消費される小麦のおよそ9割
輸入品なんです。
まだまだ少ない国産小麦ですが、
そのおよそ6割は北海道産。

国産小麦の一大産地である北海道で、
地域が一丸となって取り組み
パスタに最適と言われる
新たなブランド小麦が誕生したのです。

その小麦とは…「ルルロッソ」
 
その驚くべき食感とほかにはない
美味しさの秘密に迫ります!

という事で今回のあぐり王国は、
留萌エリアが誇る
道産の新たなブランド小麦に注目です!

佐々木
「今日は留萌管内の小平町にやってきました」

森崎
「いや~当たり前過ぎて
 言うのも何だけど…寒いね~

河野
浜風がね~やっぱありますよ」

佐々木
「今日はパスタに最適な新たな北海道産小麦
 ルルロッソに注目します」

森崎
「ルルッソ?」

佐々木
「このルルロッソは“コチコチ”とした
 食感がウリだそうです!」

森崎
「食べたことないよコチコチなんて…」

河野
モチモチじゃないんですか?」

佐々木
コチコチと聞いております。
 ではみんなで美味しさの秘密を探ります!」

さて本日一緒にお勉強するあぐりっこです。

今回は全員小学6年生。
スポーツが得意なユウト君と
手品が特技のコウタ君。
そして音楽が大好きなモモカちゃんと
水泳が得意なリオナちゃんです。

佐々木
「さてここで小麦の豆知識。
 小麦と言っても色々種類があるのは
 知ってる?」

ユウト「知らなかった」

森崎「小麦粉で作ったものって何がある?」

コウタ「うどん」
ユウト「ラーメン」
リオナ「パン」

佐々木「用途によって種類が違います!」

河野「粘りが弱い薄力粉がケーキ・お菓子!」

森崎
「モチモチした粘りがあるものは強力粉。
 で今日のルルロッソは…?」

佐々木
“デュラムセモリナ”!
 タンパク質の割合がより多いんです

森崎「強力粉より粘りが強いな」

佐々木
「(デュラムセモリナは)
 パスタに最適な小麦粉なんです」

森崎
「つまり北海道産パスタ用の小麦だ!」

パスタなどに用いられる
強力な粘りが特徴の小麦粉、
「デュラムセモリナ」に近いと言われる
超硬質な小麦「ルルロッソ」。
一行は早速その詳しいお話を伺いに
小平町内の生産者のもとへ-


2013年02月23日(土) |  パスタに最適♪ルルロッソとは?

小平町大椴(おおとど)地区で
ルルロッソを生産している林寛治さん。
その栽培方法や特徴を教えて頂きます。

森崎「ルルロッソの畑はどちらですか?」

林さん
「雪の下で見えないですけど…」

振り返ると一面広大な《雪原》

森崎「見えないどころじゃないですよね」

佐々木「雪しか見えない!」

森崎「これは秋まき小麦ですか?」

林さん「そうです!」

森崎
「秋に種をまいて冬を越えて
 夏に収穫ですか?」

林さん「8月の頭ぐらいです!」

森崎
「ルルロッソ会いたかったなあ~」

河野
「留萌管内はルルロッソばっかり
 育てているんですか?」

林さん
「多くは『きたほなみ』です。
 ルルロッソは200ヘクタールのうち
 10ヘクタールなんで5%くらいかな。
 まだ栽培を始めて4年目で
 売れるかどうかわからないので
 あまり大きくも出来ない…
 ただ最近評判がいいので
 どんどん増やしていきたいなと
 思っています!」

ルルロッソは主に小平町大椴地区にある
8戸の生産者でおよそ10ヘクタールを栽培。
年々少しずつですが、
生産量を増やし続けていて、まさにこれからが
期待されている小麦なんです。

ここでルルロッソと留萌エリアの主力小麦、
「きたほなみ」の麦穂でその違いを確かめます。

コウタ
「先の部分が“きたほなみ”より
 ルルロッソのほうが濃い!

森崎「穂の色が違うよね」

リオナ
「クキの部分がルルロッソのほうが太い!

林さん
「クキの部分が太いんで倒れずらい!
 機械で刈りやすいという利点もあります」

河野「ピーンとしっかり立ってますね

林さん「穂が大きいですよね」

森崎
「粒感もルルロッソのほうが大きいですね」

河野
「ルルロッソってどういう意味?」

林さん
「留萌地域がアイヌ語で“ルルモッペ”。
 “ロッソ”というのは
 イタリア語で“赤い”という意味。
 留萌は夕日が綺麗な町でPRしてるので
 ルルモッペの“ルル”と
 夕日・赤の“ロッソ”をくっ付けて
 『ルルロッソ』という名前になりました」

森崎「留萌のあの赤い夕映えのねえ」

河野「黄金岬の赤いヤツね!」

コチラが留萌のシンボルとも言える
美しい夕日。
「夕日に映え、潮風にたなびく小麦」を
イメージして名付けられたのが
ルルロッソなんです。

森崎「今後どう広げていきたいですか?」

林さん
「パスタ用の小麦はほとんど輸入なので
 北海道産というのはほとんど無い状態です。
 “ゆめちから”というもの出てきましたが
 まだまだ少ない状況。我々生産者としては
 北海道の物を作っていきたい!
 好評なんでまだまだ面積を増やしたいですね」

森崎「好評なのはエネルギーになりますね!」


2013年02月23日(土) |  麺作りは企業秘密…その舞台に潜入
佐々木
「さて私達は留萌市に移動してきました。
 ここは日本で唯一といって過言ではない
 ルルロッソを使った生パスタを
 作っている製麺所です」
生パスタを製造する
フタバ製麺の仲田隆彦社長に
その製造工程を少しだけ見せて頂きます。

仲田社長
「まずミキサーにルルロッソを入れます。
 次に卵ですね。」

ミキサーでポコポコ混ぜていく様子に
あぐりっこ「うお~~~!」
ある程度混ざったところで…

仲田社長「そぼろ状になっていますよ」

森崎「もう食べたいなあ~」

河野「他では出来ないんですか?」

仲田社長「機械を工夫しているので…」
 
森崎「どんな秘密なんですか?」

仲田社長「え~それは内緒です!」

続いての工程は残念ながら企業秘密で
お見せできませんが、
その機械音だけなら…ということで…

ウイイイイ~~ン

佐々木「地下鉄の音みたい」

仲田社長
「普通の製麺所では聞けない音です」

森崎「この音が秘密なんですねえ」

ここからはあぐり一行の表情で…

森崎「ゆっくりですね~」
あぐりっこ「おおおお~」
河野「羊かんみたい!」
森崎「羊かんどころの硬さじゃないね」
モモカ「硬いお餅みたい!」

一同驚きの特殊な工程を終えたあとは、
麺体(めんたい)と呼ばれる
麺の元になる生地を
帯状に延ばして
ロールへ巻き付けます。

仲田社長
「この後は“めんせん”と言って
 1本ずつ麺にしていきます。
 今回は“フィットチーネ”という平たい麺」

あぐりっこ「ああ~~(納得!)」

森崎「知ってんの?フィットチーネ?」

リオナ「そういう名前のグミがあるから!」

コウタ「ときどき学校で出ることがある」

河野「えっイタリアの小学校通ってんの?」

さていよいよルルロッソが生パスタに…

仲田社長「これが食べられる状態です」

ここでリーダー、麺を引っ張ってみます。

森崎「お~チカラあるわ」

あぐりっこも麺を触ってみると-

コウタ「すごい弾力がある!」
モモカ「風船ガム触っているみたい!」

仲田社長
「ルルロッソだから
 この弾力がでるんです

ルルロッソの生パスタは、
1時間でおよそ1000食が製造可能。
1年間で1万食以上が出荷されています。
ルルロッソの特性を
最大限引き出すための企業努力が
ぎっしり詰め込まれたパスタなんです。

2013年02月23日(土) |  コチコチを実感!コシが持続する!
じゃ~ん、もんすけです。
パスタに最適なブランド小麦ルルロッソ。
留萌エリアで新たなブランド作物を作ろう
という思いのもと、
JAの若手生産者が中心となって平成21年に
「留萌・麦で地域をチェンジする会」を発足。
小麦の生産から加工製造、そして消費までを
全て留萌エリアで行う地産地消の取り組みが
始まったんです。
北海道留萌振興局 竹谷千里振興局長
「小麦の主産地に比べると
 畑の面積も狭いですし、そういった中で
 留萌ならではの小麦を作りたいということで
 パスタに最適な物を育てていこうと
 留萌振興局も支援して地域全体で
 『留萌のルルロッソはスゴイよね』 
 言ってもらえるように、これからも大きく
 育てていきたいと思っています」
 
地元の生産者や企業・行政など
地域が一丸となって取り組むルルロッソ。
現在は留萌管内だけではなく、
札幌の有名レストランなどにも出荷されたり
数多くの料理人からも注目を集めているんだよ!

佐々木
「ルルロッソがどんな特徴があるのか?
 みんなで実験をしてみましょう!」

非常に粘りが強いと言われるルルロッソ。
その特徴の違いをほかの道産小麦の
小麦粉と比較します!

まず小麦に対して50%の水を入れて
手でしっかり混ぜていきます。

仲田社長「色とかハッキリ判ってきますよ」

森崎
「ルルロッソ透明感スゴイですね」

さて粘りの違いは?
モモカ「硬い!」
リオナ「ルルロッソは硬いって感じがする」

ほかの北海道産小麦は…
コウタ「全然違う!柔らかい!」

森崎「言っても、みんな大げさちゃうの?」

河野「なんで大阪弁なんですか」

さてリーダーも比較してみると…

森崎「かてえ~~!」
河野「そんなに??」
森崎「突き指しますよ!これ」

仲田社長
「これが硬質系強力系と言われる部分です!」

森崎
「なんかグーッと押しても跳ね返ってくる!」

仲田社長「これだけ違うんです」

河野「食べても違うんですか?」

仲田社長「違います」

河野
「その実験は早くしないのでしょうか?

仲田社長「…やりましょうか!」

ということで2種類の生パスタを
塩茹でして食べ比べ!
果たしてルルロッソの実力とは!?

ツルツルツルツル…
 
あぐり一行「んっ!!!」

ユウト「すごく弾力がある」

森崎
コチコチ!歯で噛んでいくうちに
 麺が細かくなりますよね。
 細かくなってもずっとコチコチ!
 硬くはないのよ…」

河野
「モチモチしててだんだんコチコチに…
 これがモチコチなんですね!
 これは食べないと分からないですね」

続いて道産小麦のパスタを試食すると-
コウタ「さっきとチョット違う」
ユウト「こっちのほうが柔らかい」
コウタ「柔らかくてモチモチしている!」

森崎
「歯ごたえが長持ちしないですね…
 ルルロッソはずっとコチコチしていた」

仲田社長「その違いですね!」

ルルロッソは茹で延びしにくいのも特徴。
なのでスープパスタで味わっても
食べ終わるまでその強いコシが持続するんです。

森崎
「地元からスターがデビューしたみたいな…
 どういう思いなんでしょうか?」

仲田社長
「僕らも生産者さんも含めて
 丹精込めて一生懸命作っている製品なんで
 みなさん食べるときに
 そういう顔を浮かべて食べて頂きたい!
 今後は留萌管内がルルロッソの町になるような
 夢を描いてやっていきたいと思います」


2013年02月23日(土) |  大地の風土を感じられるルルロッソ!

佐々木
「みんなでルルロッソを頂きましょう!
 ということで留萌市から羽幌町に
 やってきました。続いては
 『ラ・フラスカ』さんにお邪魔してます」

ラ・フラスカのオーナーシェフ
高野里美さんが腕を振るった
ルルロッソの絶品パスタを頂きます。

■ラ・フラスカ
住所)羽幌町南6条4-1-2
電話)0164-62-5078

高野さん
「メニューは野菜のカポナータです」

河野「野菜がカッパみつけた!ですか」

佐々木「違います違います!」

いただくのは地元産の花豆やタマネギ、
そしてパプリカなどを特性トマトソースで
じっくり煮込み、高野さん自らが手打ちした
というルルロッソの生パスタと絡めた
「野菜のカポナータ」です。

さてそのお味は…
モモカ
美味しい!トマトも相性がスゴイ良い!」

コウタ
「大人っぽい味かと思ったんですけど
 子供でも簡単に食べられる!」

森崎
「硬いコチコチのルルロッソだったんですけど
 トマトとオリーブオイルに守られて
 優しい風合いでいただけますねえ

佐々木
「パスタってこのくらい硬さあるんだなって
 舌で感じられますよね」

高野さん
「今まで手打ちはしていなかったんです。
 輸入食材でわざわざ手打ちで作るより
 地元食材の小麦を使って
 『パスタに仕上げた方が当然いいな』
 思っていたので…
 (ルルロッソが登場して)
 超テンション上がりましたね

佐々木
「新しいものを生み出すチカラが
 ルルロッソにはある!
 ということですよね」

森崎
「市町村を超えた繋がりで
 みなさんの想いが結びついていって…」

高野さん
「全国に限らず
本場のイタリアでも
 使ってもらえるようになると思います」

森崎「すげ~~」

河野「逆輸入みたいな!」

森崎
「大地とかフードの味わいを感じながら
 スローフードとして楽しめる
 スパゲッティじゃないでしょうか!」

カメラ目線でキメポーズ!!

河野
気持ち悪い!(超速球ツッコミ)」

あぐりっこも大爆笑!

さて今日一日を振り返ってみましょう。

ユウト
「最初はルルロッソというブランド食材を
 知らなかったけど、見ていくうちにわかって
 いい勉強になりました」

リオナ
「留萌の周りの方々とか
 みんなの協力があってこそ
 素晴らしい味になるんだなあと思って
 すごいステキだと思いました」

世界を目指すルルロッソ!
みなさんも食べて応援してね。




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