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2015年01月10日(土) | ♯320 北海道と羊肉編
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2015年01月10日(土) |  ♯320 北海道と羊肉編

森崎
「2015年、初回の放送になります。
 あけましておめでとうございます!」

佐々木
「本年もよろしくお願いいたします」

森崎
「今年も力いっぱい北海道農業を
 応援してまいりましょう!」

佐々木
「さて2015年はヒツジ年ということで…」

森崎
「いるわいるわ…ヒツジがたくさんいるね」

佐々木
「私達が来ているのは白糠町の
 “茶路(ちゃろ)めん羊牧場”です」

河野・あぐりっこ「メエエ~~」

森崎「呼んでるのね。ヒツジがこっち見てるよ」

佐々木
「実は北海道と羊というのは
 非常に深い関係がありますので
 今日はたっぷりヒツジを学びましょう」

森崎
「いいよな…
 ヒツジ年ってかわいくて良いよな…」

河野「なに年ですか?」

森崎「イノシシ(年)です」

河野「似合う(笑い)」

佐々木
「実は…わたしも(イノシシ年)!
 ハハハハ~
 同じ干支なんです!」

河野
「ちょっと大丈夫?猪突猛進な2人!」

森崎・佐々木「ハイ!(ニッコリ)」

河野
「“一生懸命ヒツジを勉強しましょう”って
 言ったら、みんなでメエエ~って言う。
 その後、ちょっと黙ってみよう。
 ヒツジさんが答えるかもしれないから…」

ということで―

河野
「今年もヒツジを一生懸命勉強するぞ!」

全員

ヒツジ「…」

沈黙…。

河野
「いやホンマ!ギャラ払わないよっ!」

さて今回のあぐりっこは小学校6年生。
特技はドラム!
好奇心旺盛な米内くれあちゃんと、
特技はサッカーと料理!体力に自信あり
伴美咲(ミサキ)ちゃんの年女コンビです。

さてこんなに近くで見た
ヒツジさんの感想は…

くれあ
「かわいくて癒される感じがする!」

ではヒツジを学んでいきましょう!


2015年01月10日(土) |  羊にはどんな種類がいるのかな?

伺ったのは茶路(ちゃろ)めん羊牧場。
牧場主である武藤浩史さんに
まずは羊の種類について教えて頂きます。

くれあ「黒とか白色の顔のヒツジがいる」

ミサキ「茶色とか」

森崎「種類が違うんだね」

武藤さん
「顔と手足が黒いのはサフォーク。
 もともとイギリス原産。それと対照的に
 全身真っ白で鼻がピンク色なのが
 ポールドーセットと言います」

この2種類が日本では羊毛や食肉用に
多く飼育されている品種。なのですが、
こちらの牧場にはちょっと珍しい羊もいて…

武藤さん「角があるヒツジもいる!」

あぐりっこ「あっ本当だ!すごいっ」

武藤さん
「マンクスロフタンと言います。
 ヒツジの原型に近いと思います。
 角が2本生えていますが
 仲間には角が6本生えているヒツジもいる!」

あぐりっこ「6本???」

佐々木「どう生えてるんですか?」

武藤さん(ジェスチャーで)
「こう(前)こう(横)こう(後ろ)!
 じゃないですか!」

あぐり一行大爆笑

森崎「すげー生えてるんだな」

種類によって特徴が分かれるヒツジ。
ここで武藤さんからクイズ!

武藤さん
「ヒツジは世界中に何種類いるでしょうか?」

ミサキ「20種類?」
くれあ「10種類?」

武藤さん「う~ん…全然違うね!

河野「2000種類?」

武藤さん
「ほお~~少なくとも1000と言われてます。
 けど正確には分かっていないのが現状…」

森崎
「武藤さんが正確には分かっていない
 問題だったんだ!」

あぐり一行大爆笑

武藤さん
「アバウトには1000~3000種類…
 アバウトですけどね」

ヒツジは世界中で親しまれている動物なんです。
それではもっとヒツジを身近に感じてみよう、
ということで…

武藤さん「触ってみるかい?」

ということで触ってみると…

くれあ「すごい!かわいい~」

武藤さん「純毛だよ」

くれあ
「見た目はフワッとしていると思ったけれど
 触ってみるとツンツンした感じがあって
 イメージと違っていた!」 

武藤さん「そうだね」

(ちょっとオイリーなんですよ)

羊の毛は年に一回、春ごろに刈ります。
刈った毛はウールと言って
セーターや靴下を作る原料に…
とっても保温効果が高いんです!

2015年01月10日(土) |  なんでこんなに癒されるの…♪

では次にヒツジさんの体をよ~く
観察させてもらいましょう。
すると武藤さん
「ヨイショッ」といってヒツジを
おっちゃんこさせましたよ!

森崎
「ちょっとカワイイわあ~」

あぐりっこ「カワイイ♪」

河野「その姿、ボク家でやります!」

ではヒツジの体の秘密をみていきましょう。

武藤さん
瞳の部分が横に向いているの分かる?
 それが“どこ向いているのかな?”という
 不思議な感じの理由なんですよ」

次に目の位置。

武藤さん
「目は顔のについてるしょ。なぜだと思う?」

ミサキ
「こっち側(左右)もよく見えるから?」

武藤さん「そう!正解」

武藤さん
「ヒツジは真後ろは見えないけれども
(横を含め)広い範囲が見えるんだよ。
 ヒツジは草食動物だから、
 食べられる方の動物だよね。
 常に食べられる危険があるから
 危険を察知するために顔の横に目がついてる。

 それに対して肉食動物のライオンやオオカミは
 前についてる。彼らは草食動物を狙って
 襲うためにフォーカスを合わせて突進する!
 だから草食と肉食では目の位置が違うんです」

森崎「なるほど~」

ヒツジは好奇心旺盛だけど少し怖がり。
慣れないとなかなか寄ってきてくれません。
しかし体のある場所を押さえれば
初対面でも触る事が出来るという事なんです。

武藤さん
アゴの下を持っていると
 ヒツジは落ち着くんです」

ということであぐりっこもやってみると…

大人しく撫でられています。

くれあ「かわいい♪」

ヒツジはアゴの下を触られると安心するのか、
とても大人しくなってくれるんです。

くれあ「あ~癒される」

ミサキ
モコモコ~♪もうカワイイ~」

あぐりっこも笑顔いっぱいです。

リーダーも癒されようと
羊に顔を近づけると…

ひょい(顔をよけるヒツジ)

森崎(赤ちゃん言葉で)
「どうも…あら~きみい~
 どうして大人ちいの~
 どれどれどれ…」

ひょい(やっぱり顔をよけるヒツジ)

武藤さん冷静に
「ちょっと嫌がってます」

河野「武藤さんが言うから間違いない!」

ちょっと落ち込むリーダーでした(笑


2015年01月10日(土) |  北海道と羊の深い関係とは?

河野
「“北海道とヒツジ”の関係について
 武藤さんと説明していきます。
 まず北海道に初めてヒツジがやって来たのは
 明治7年。だいたい140年くらい前。
 アメリカのサウスダウン種というヒツジが
 約50頭やってきました。そしてすぐ後、
 エドウィン・ダンが北海道にやってきて
 札幌の西部にヒツジの牧場を作りました」

このエドウィン・ダンは
「ボーイズビーアンビシャス」で有名な
クラーク博士と一緒に札幌に来た人物で、
北海道の酪農と農業の発展に
尽力した人なんです。

河野
「この後、国でヒツジを研究して牧場で
 たくさん増やしました。
 そして各農家さんに
 『数等ずつ飼育してください!』といって
 いっぱい農家さんがヒツジを飼育しました。
 そして時間が流れ…
 第一次世界大戦が起こります。 
 戦争が起こると軍服や毛布が必要になりました」

この戦争をきっかけに羊毛を国内でまかなうため
北海道各地で羊の飼育が強化されました。
しかし第二次世界大戦後、
ヒツジを取り巻く環境がガラリと変わります。

武藤さん
「第二次世界大戦が終わると
 平和になったんですけれど…
 日本には物がなくなったんです。
 日本は戦争に負けて物資不足になりました」

そこで衣類や毛布をまかなうため、
一般の家庭や学校など様々なところで
ヒツジを飼い始めます。
この頃から一気にポピュラーになります。

河野
「戦争時は5万頭だけだったヒツジが
 27万頭にまで…」

森崎「増えた!!」

佐々木「最初は50頭でしたよね」

ところが…

武藤さん
「そこまで行ったんですけども
 10年ぐらい経つと化学繊維が出てきた」

武藤さん
「わざわざ手間をかけてヒツジの羊毛から
 作らなくてよくなったのと、
 もう1つは日本が輸入を開始しました。
 すると安い原料の羊毛が輸入されたので
 日本のヒツジはお役御免になった訳なんです」
 
森崎「いっぱい増やしたのに…」

武藤さん
「27万頭いたのが1万頭になっちゃいました。
 その時にジンギスカンにして食べよう!と」

河野
「服の目的だったのがお肉に変っていった」

武藤さん
「残念ながら北海道のヒツジは
 まだ少ないままなんでうしょ。
 1万頭くらいのまま」

森崎
「ジンギスカンがソウルフードだけど
 ほとんど輸入の肉というのが現状なんだね。
 だけどかつては羊毛として大活躍したんだ」

さて北海道とヒツジの関係を勉強した後は…

武藤さん
「せ~~のっ!ハ~~イ」

バケツを抱えたあぐりっこと武藤さんが
一気に駆け出します。

そうエサやりが始まりました。

武藤さん「メメメメメ~」

草食動物のヒツジ。今時期は乾燥した草と
大豆や小麦などの配合飼料を与えているんです。

とっても怖がりで慎重なヒツジ。
なかなか寄ってきませんが
やはり空腹には勝てません。

一頭が近づいたのをきっかけに
一斉にエサ場に走り出しました。

あぐりっこ「おいで~おいで~」

河野「ヒツジがメッチャ走ってる!」

あぐりっこ「カワイイ~♪」

気が付くとヒツジだらけでモッコモコ。

武藤さん
「エサをあげるときに食べないヒツジは
 何かあるのか?と注意しています」

森崎「一生懸命食べてるよ」

あぐりっこ「カワイイ♪」
(この日だけで何回言ったでしょう…)

愛くるしいヒツジにすっかり癒される
あぐりっこでした。

武藤さん
北海道の風景の中に
 ヒツジがいて良かったと思えるような
 存在になってくれたらいいなと思います」
 
河野
「ほかの場所には似合わないですよ。
 北海道だからヒツジが似合う気がします」

森崎
「モコモコの温かさも北海道向きだよね」


2015年01月10日(土) |  羊肉料理をいただこう♪

ではヒツジがお肉になる…
という大切なお話をお聞きします。

武藤さんのところでは毎週月曜日に
釧路にある‘とさつ場’にヒツジを出荷し、
火曜日には枝肉になったものが戻ってきます。
それをいろいろな部位に分け
加工や販売まで行っているんです。

河野
「めん羊牧場で加工までするのは
 普通のことなんですか?」

武藤さん
「あまり普通はやらないことですけど
 日本でヒツジが少ないので
 結果的にやることになっています。
 育てるだけではなくて
 みなさんの食卓に上がるまでを見られるのは
 すごく楽しみでもあります」

森崎
繋がって見えてくる…
 良いこと習ったねえ」

じゃ~ん、もんすけです。
さて今日学んでいるヒツジの肉だけど、
大きく分けて呼び方が2つあるんだよ。
1つが「ラム」。生後1歳未満で
肉質が柔らかいのが特徴!
そして1歳以上で子供を産んだ経験のある
ヒツジの肉などを「マトン」と言います。
羊らしい味わいが食通をうならせるんだってさ!
なるほど~美味しい羊料理がたべたい♪

さてここからは茶路めん羊牧場の
漆崎(うるしざき)雄哉シェフに
家でも簡単に羊の肉が味わえる
絶品メニューを教えてもらおう!

まずはあぐりっこと一緒に
ヒツジのハンバーグを作りましょう!

※詳しい作り方はレシピコーナーを
 ご覧ください!ほかにシュウパウロ―や
 オムライスの作り方も掲載されてますよ※

さてクッキングが終わりましたよ!
実はジンギスカンだけじゃない…
漆崎シェフが腕によりをかけて
ヒツジ料理を用意してくれました。
まずはみんなで作ったハンバーグから
いただきます。

森崎
「うん!肉質軟らかい!
 噛んで噛んで十分に肉の旨みを
 口の中に広げるっていうハンバーグ!」

ミサキ「おいしい~っ!」

河野
「本当にヒツジを美味しく味わえる!
 うま味がハンパない!」

さてお次はシュウパウロウというお料理。
漆崎シェフ
「ヒツジの肩やスネなどをショウガ・ネギ
 塩・水で煮ただけ!」

このかたまりのお肉を素手で豪快に
かぶりつきます!すると―

森崎
うんめ~!
ヒツジのダシがハンパない!」

くれあもかぶりつきます!
「う~まい!」

佐々木
「やわらかいっ!やわらか~い!
 すごい美味しい~」

森崎「ヒツジの臭みを全く感じない」

シュウパウロウを1品作ると
そのスープを使ってラーメンの
スープが出来たり、肉を小さく切って
オムライスの具にするなど
食べ方のバリエーションが広がります!

《販売情報》
詳しくは「茶路めん羊牧場」の
ホームページをご覧ください。
販売情報だけでなくレシピやヒツジについて
詳しく掲載されていますよ~♪

HP) http://charomen.com/

シュウパウロウ用の骨付き肉
500g(1300円)1kg(2600円)などなど…

また夏にはファームレストラン
完成しますよ!ぜひ行って見てくださいね!

またまた登場もんすけです!
みんなが美味しく食べているヒツジの肉には
どんな栄養が含まれているのかな?

天使大学看護栄養学部 荒川義人先生
「ヒツジの肉は赤い色が強いですよね。
 これはミオグロビンという色素ですが
 この中に鉄分を含んでいて
 非常に吸収されやすい鉄ですね。
 他のお肉に比べて鉄分が期待できます。
 また最近の研究でカルニチンという成分に
 注目が集まっています。
 カルニチンは不足すると体の中の脂肪が
 燃焼されず蓄積してしまう。
 脂質代謝を促すのがカルニチン。
 肉の中ではヒツジ肉には多く含まれている」
 
羊の肉ってすごいな~!

河野「どれが美味しかったかな?」

ミサキ
「ハンバーグは自分で作ったし
 シュウパウロウは初めて食べたし
 これはいつも食べてるオムライスと
 違ったから…
全部美味しかった!

河野
「ジンギスカン以外にも
 家で色んな楽しみかたをしたら
 ヒツジをたくさん飼育してくれるかも…
 北海道産の羊を頂けることになるかも!」

森崎
「昭和30年代のときぐらいね
 約27万頭まで羊が増える。
 その時こそ武藤さんが言ってた
 北海道を見ると羊のイメージが
 ドンと出る!と言う風になればいいね♪」

愛らしさで心癒してくれるだけでなく
私たちの衣も胃も支えていた羊たち。
北海道の歴史はヒツジなしには
語れなかったんですね。
もっともっと食べてもっと羊毛を使って
身近な存在になってほしいね!



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