皆さん、こちらのグラフをご覧ください。 コレはある食品に関する道産原料の割合を 示したものですが、15年程度 の間に、 およそ6倍にも増加しています。 その製造品 とは「良質で美味しい!」と、 近年、消費者から高い評判を得ている 北海道産の地酒なんです!
しかし街行く人に好きなお酒について 伺ってみると… 「ビールを飲みます」「カクテルかサワー」 「ウイスキーですね」「日本酒や梅酒!」 「日本酒は悪酔いしてしまうので…」 「ビールが好きですね」
街頭インタビューでビールの人気は ダントツでしたが、 種類別のお酒の消費量を見てもご覧の通り。 今回のあぐり王国は、 本州産にも負けない品質を誇る 北海道産の地酒に注目!その魅力を探ります!
佐々木 「ニセコ町にやってまいりました。 自然豊かなこの場所で学んでくれる みなさんをお呼びしたいと思います」
「あぐりっこ~」
野太い声も混じりつつ『は~い』 今回はあぐりっことお父さんが親子で参加! 小学5年の小田嶋美優(ミユ)ちゃんと、 お父さんの秀典さん。そして小学6年生 初参加の鶴田岳也(ガクヤ)くんと、 お父さんの直樹さんです。
佐々木 「今日あぐり王国で学ぶのは北海道の酒」
森崎 「たまりませんな~よく飲みますか?」
秀典さん 「飲みます!週末にちょっと飲んでます」
森崎 「みゆ!お父さんがお酒飲んだら どんな風になっている?」
ミユ 「さっぱりした~みたいな」
ガクヤ 「疲れがとれている感じがする」
佐々木 「ここであぐりっこに質問! 日本酒の原料は何だと思いますか?」
ミユ「水?」
森崎「ステキ!水に魔法をかけて出来る!」
ガクヤ「お米!」
佐々木 「さっそく酒の原料の栽培が始まっているので 実際に見に行きましょう」
河野 「始まっていますね~田植えですか…」
森崎 「田んぼですよ。あっ書いてる! 酒米(さかまい)ほ場。きたしずく… という酒米つまり“お米”ですね」
河野 「みんなが食べている米とは違うもの」
酒米の栽培について生産者の大橋敏範さんに 詳しく教えていただきます。
森崎「もう田植えが始まっているんですね」
大橋さん「始まってますよ」
森崎 「お父さんたち、一般的な食用米のことを ○○○米というかご存知ですか?」
直樹さん「うるち米」
森崎 「そうですね!うるち米も作っている?」
大橋さん「両方作っています」
森崎 「こう見てみるとお米の苗と酒米。 パッと見、区別が…」
大橋さん 「今の状態では区別は出来ないですけど 秋ごろになると穂は うるち米に比べて若干長くなるんです。 差が少し出てきますね」
うるち米と酒米の玄米を並べてみました。
直樹さん「(右側)色が白っぽい」
秀典さん「(右側)形が細い…」
ではどちらが酒米かな?
大橋さん 「右側が酒米です! 見た目に粒が大きいのと ちょっと白っぽく見えますよね。 中の心白(しんぱく)が大きいので」
森崎 「手に取ってみると… お米の中の心白(しんぱく)の部分が 透けて見えるね」
あぐりっこ「見える~」
生で食べてみると
森崎 「あま味があるような感じがします」
河野 「うるち米と比べると違いは?」
森崎 「(少し考えて…)どっちも一緒かな?」
河野「その粒では違いまではね…」
佐々木 「違いがわからない男になりましたね…」
みんな大爆笑♪
河野「今日厳しいよ!」
大橋さん 「普通のうるち米も何種類も植えているんで 全部分けています」
森崎 「ほ場ごとにお米を変えているんですね」
森崎 「例えば酒米と酒米の収穫の間に うるち米の収穫が入ったら?」
大橋さん 「そうなったら掃除。 コンバインの掃除は 徹底してやっています。 何回かやることになります…」
森崎「たいへん!手間かかるわ」
河野 「ニセコ町で酒米作りが始まって 品質はどうなんですか?」
大橋さん 「『特等』は毎年出ています」
河野「特等が一番上ってことでしょ!」
大橋さん「そうですね」
大橋さんはニセコの酒米生産者グループ 「蔵人衆(くらびとしゅう)」の会長を務め、 高品質な酒米作りを行っています。 その酒米は主に小樽にある 酒造メーカーで作られる ニセコで限定販売の地酒「蔵人衆」の原料と なっています。
大橋さん 「取引しているのは田中酒造さんです」
大人あぐりっこ「知っている~」
森崎「見に行きたい!」
お父さんたち「ぼくらは行きたいです」
ということで小樽市の田中酒造へ!
■特別純米酒「蔵人衆」720ml 1543円 酒米「彗星」を使った蔵人衆のお求めは下記へ― ※ニセコ町内で限定販売
道の駅 ビュープラザ 住所:ニセコ町字元町77-10
ニセコ町の高品質な酒米生産について 学んだあぐり一行。 続いて、その原料を使ってお酒がどのように 作られるのか小樽の老舗酒造メーカー 「田中酒造」で見学させて頂くことに。 案内をしてくれるのは杜氏(とうじ)と呼ばれる お酒作りの総責任者、寺尾光司さんです。
■田中酒造 亀甲蔵 住所:小樽市信香町2-2 電話:0134-21-2390 営業時間:AM9:00~PM6:00
工場の中に入っていくと大きな鍋が!
寺尾さん 「これは米を蒸しているところです」
森崎「蒸しているんだ~」
寺尾さん 「今日は少な目の40キロですが 最大で500キロまで蒸すことができます。 今はニセコ町の酒米・彗星です。
田中酒造では原料となる酒米の7割がニセコ町産。 それ以外も全て北海道産にこだわっています。
蒸し上がった酒米を試食してみましょう。
見た目は? ガクヤ・ミユ「かたい!」
直樹さん「味がない」
森崎「弾力がすごい!ムニムニする」
寺尾さん 「味がないぐらいがちょうど良い。 味がありすぎるお米を使うと ちょっと“くどい味”の酒になってしまう」
佐々木 「酒米を蒸す前に何か作業はありますか?」
寺尾さん 「玄米の状態で入荷してきますので 精米します。 お酒の種類によって玄米の表面を 何%削るか決めます」
酒作りは「精米」 「洗米(せんまい )」、 「蒸米(じょうまい)」の順に行われ、 酒米を削る精米作業では、 玄米の表面を30%~60%ほど削ります。 この精米度合で 吟醸酒・純米酒・本醸造酒などの 種類に分けられるのです。
続いては洗米の作業も見学!
玄米が入った袋の両サイドをしっかり持ち 水の入った桶のなかでゆするようにします。
寺尾さん 「1・2・3…で100往復します」
寺尾さんがやってみると
シャカシャカシャカシャカシャカ…
森崎 「米ぬかで水が濁ってきた。 つまり中のお米はキレイになっている」
中腰で数を数えながらリズミカルに シャカシャカします。
非常に大変な作業ですが、 せっかくなので、 あぐりメンバーも体験させてもらいました。
森崎「よーいスタート」
ジャバジャバジャバジャバ…
ミウ「重い…」
河野「どんどん水が白くなってきました」
そうこうしているうちに…
直樹さん「96 97 98 99 100」ゴール 岳也「97 98 99 100」ゴール
そして秀典さんは「89…」
河野「遅いなっ!」
親子で蒸した酒米をタンクに入れます。
温度調整をしながら10日間ほど発酵させて 酒母が出来上がったら、 いよいよ「醪(もろみ)」の仕込みです。
発酵段階のものを見せてもらうと…
森崎 「泡がブクブクしているよね。 だから生きているんだよ」
直樹さん「ここからお酒に変わっていくんですね」
仕込みタンクで温度は10度前後に保ち、 およそ1ヶ月かけてゆっくり発酵。
発酵が終わった醪(もろみ)を 圧搾機と呼ばれる機械で お酒と酒粕に分けます。
そして加熱殺菌をして その後瓶詰めをして出荷となります。
ここで試飲をさせて頂きます。
寺尾さん 「昨日搾ったばかりの純米酒の原酒です」
ということで造り酒屋ならではの貴重な原酒を! あぐりっこは米と麹とお湯だけで手軽にできる 甘酒をいただきます。
みんなで「カンパーイ」
まずは甘酒のお味は? ガクヤ「お米のあま味が湧き出ている感じ」
みゆ「普通の米とは違う甘さがすごい出ている」
直樹さん「スーッて飲めますね」
秀典さん「炭酸のような感じがしますね!」
森崎「さわやか~」
寺尾さん 「かなりフレッシュ感があると思います」
森崎 「まろみを感じますね。ふくよかな甘さ」
森崎 「この酒を作った人は 相当な腕前なんじゃないんですか?」
すると寺尾さん
右見て…
左見て…
寺尾さん 「(あっ俺か?的なポーズとって)はい!」
もう大爆笑!
河野「何なんですか?この二人のコンビ」
じゃ~ん、もんすけです! 北海道の酒米で作る美味しいお酒。 本州産のお酒に負けない美味しさを、 道内の消費者へもっともっと伝えるために、 「酒チェン」と呼ばれる地産地消の取り組みが 行われているんだよ!
北海道酒造組合 専務理事 西田 孝雄さん 「道民としては地産地消をもって広めるために 北海道の米で北海道の酒を造り 道民のみなさんに北海道のお酒をより多く 飲んで頂く…ということから酒チェン! 飲食店にはどんどん北海道の酒が並ぶように 持って行きたいし、ここ2~3年で 100%道産酒の店が出てきていますし 道産酒の先行きは明るいと思っています」
お酒の地産地消「酒チェン」は、 道産地酒の消費拡大としてだけではなく、 北海道を全体を元気にしてくれる… そんな取り組みかもしれないね!
森崎 「やっぱり酒造会社さんに来たということは 試飲は付き物ですよね~」
ということでニセコ町産の酒米で作る 特別純米酒「蔵人衆」と田中酒造の ブランド大吟醸酒 「寶川(たからがわ)」を試飲させて頂きます。
■特別純米酒「蔵人衆」720ml 1543円 ※ニセコ町内で限定販売 ■大吟醸酒「寶川」720ml 2000円
まずは「蔵人衆」から。
みなさん、ぐいっといかれました。
河野 「(原種と)全然違いますね。 まろやかになっている」
直樹さん「落ち着いた感じがします」
森崎 「さっきのはフレッシュだし パワーがみなぎる感じだったけど すこし丸みを帯びたというか こなれてきたというか…」
秀典さん 「あんまりおいしくない酒は次の日に 残ったりするんですが これは明日もバリバリ働けそう」
どうぞどうぞ… 寺尾さん 褒められてお酒をついじゃうついじゃう…
河野「これどういうシステム??」
さて続いて「宝川」。
直樹さん 「全然違いますね。飲みやすい」
秀典さん「フルーツ的な感じがする!」
森崎 「一番違うのは精米歩合?」
寺尾さん「そうです」
直樹さん 「私あまり自分からあまり飲まないんですが でも今日は飲めちゃっている!」
森崎「それはなぜですか?」
寺尾さん 「おいしいお酒を造る寺尾さんのおかげ」
はい…また寺尾さん、ついでくれました。
美味しいお酒で盛り上がっている一方で 佐々木アナとあぐりっこは 店舗売店スペースにある 酒作りで出来る“あるもの“を使った 商品の試食をしていますよ。
林明李さん 「酒粕を使ったおまんじゅうやおせんべい きな粉ねじりなどもご用意しています」
食べてみると…
ガクヤ 「お酒っぽいかなと思ったけど あんこの甘みと酒粕が混ざっていて 気にならなくて良い!」
ミユ「ツルツルしていて美味しい」
スープに酒粕を使った「生ラーメン」のほか 様々な商品を販売している田中酒造。 北海道の恵みを余すところなく提供しています。
さて大人がお楽しみの所にあぐりっこが 戻ってきましたよ。
なんと直樹さんの顔が…真っ赤!
直樹さん 「北海道にこんなにおいしいお酒が あることを知って、 すごく良かったです」
寺尾さん 「北海道のお酒というのが今 すごくよくなっています」
寺尾さん 「酒米についても質が上がっています。 金賞を取れるレベルにまでなってます。 若者たちが酒離れをしていますけど 飲んでもらえる酒を北海道のお米で もっともっと良いお酒を突き詰めて 作っていこうと思います」 ■金賞受賞酒 大吟醸原酒「宝川」720ml 5500円
酒チェンにかける男だちのドラマ… なんだかジーンときました。
色んな食事にもあう日本酒。 特別な日から普段使いまで… ちょっとした場面に日本酒はいかがですか?