豊かな香りでお茶として飲むなど、 リラックス効果がある食材 「ハーブ」。 香草ともいわれるハーブは、 その名の通り「香り」を持つ植物の総称で、 虫除けや入浴剤など幅広く使われています。
しかし、いざ料理に使うとなると、 なかなか手が出ないという方が多いのでは?
街頭インタビュー 「種類がたくさんありすぎて店頭で見ても 何を選んで良いか? どれを使ったらいいか分からない!」 「ハーブを使った調味料を使うことはあるけど 葉っぱ自体を使うことはなかなかない!」 「子どもがいるので、そんなオシャレ料理を 作る時間はないです!」
このように皆さんハーブは遠い存在の様子…。 しかし!その使い方は意外なほど簡単で、 バーベキューやアウトドア料理などに 今すぐ活用できちゃうんです。
ということで今週のあぐり王国ネクストは、 「フレッシュハーブ」にせまります。
憧れ 「札幌市北区篠路にやってきました!」
森崎 「札幌中心部からちょっときただけで この風景ですよ! THE北海道的な風景がある! これも札幌の魅力ですけども」
いいところですが実はこの日は とても風が強かったんです!
森崎 「ちょっと風が強いね~」
憧れ 「さて今日取り上げる食材は オシャレな大人が使う食材というイメージ! ハーブを取り上げます。 ちょっとハードルが高くて どうやって料理に使うんだろうと思う食材」
北川 「子どもはなじみがないでしょうね。 逆に大人になってから良さが分かる 食材の印象ですよね」
ではあぐりっこに聞いてみましょう!
今回のあぐりっこは唐揚げとポテトが大好き! 小学5年生の松下起昌(キリマ)君と、 料理に興味がある6年生の加納万愛(マナ)ちゃん。 2人はハーブと聞いてわかるかな?
マナ「葉っぱ?」
森崎「いいねえ~ざっくりして」
キリマ「ピザに使われていそう…」
森崎「乗ってるね!バジルかな?」
北川「おうちの料理に出てくるかな?」
マナ・キリマ「出てこない…」
森崎 「まずさ!ハーブ好きかい?」
キリマ「あんまり…苦い…」 マナ「変な味…」
ハーブはちょっぴり苦手だという あぐりっこの2人ですが 果たして印象は変わるのか…。
早速、ハーブの専門家のもとへ―
ハーブの料理教室などを通じて、 その活用法を伝えている、 ハーブインストラクターの大澄かほるさんに、 ハーブの魅力をうかがいます!
【ハーブ&クッキングルームKINA】 http://r.goope.jp/kina
まずはお庭にやってきましたよ。
あぐり一行「わあ~キレイ!」
憧れ「大澄さん!どれはハーブですか?」
大澄さん「これ全部ハーブですよ!」
森崎「全部ハーブ!」
キリマ「えっ?」
マナ「花にしか見えない!」
大澄さん 「花にしかみえないよね~ 例えば…これはバジル!」
キリマ「これは見たことある!」
北川「ピザに乗ってるよ」
大澄さん 「これはラベンダー。いい匂いするでしょ」
憧れ「何種類くらいあるんですか?」
大澄さん「40~50種類ぐらいはあります」
あぐりっこ「すごーい」
大澄さん 「小さい畑なんですけど 色んなものがギュッと詰まっています」
大澄さん 「ラベンダーとかセージはシソ科という ハーブですが シソ科だけでゆうに150種類を 越えるくらい色んな種類があるんです」
森崎 「今40種類のハーブがここにありますが それもハーブの一部なんですね」
憧れ「ハーブ全体だと何種類?」
大澄さん 「数えきれないくらいたくさんありますよ」
実は「シソ」や「ミツバ」「ワサビ」なども 『和のハーブ』と呼ばれ、 ハーブの一種に分類されるんです。
そして、そんなハーブにも実は旬があったんです!
大澄さん 「トータルでみると夏が旬と言えますよね! 今が旬です!」
北川「そうなんだあ~」
森崎 「先生がいい風が吹くと言いましたけど すごい強い風が吹いている~!」
憧れ 「でもこの風はハーブにとっては いい風なんですよね?」
大澄さん 「風で虫も飛び乾燥して 香り良く育つんですよ」
じゃじゃん!もんすけです! 生産量は少ないながらも、 北海道でも栽培が行われているハーブ! 中でもハーブの生産に取り組んでいる、 東川町の生産者の方に話を聞いてみたよ。
東川町 高橋満さん 「ハウス1000坪、露地300坪でハーブを 栽培しています。 チャービル・ディル・イタリアンパセリ・ セージ・タイム・マーシュ・パクチーの 7種類を作っていまして、6月上旬から 11月いっぱいまで収穫して本州に出荷。 レストランや個人店で使って頂いてます。 北海道産を指定して ぜひ欲しいとおっしゃる方もいらっしゃるので 作っていてもやりがいがあり楽しいです! これから東川町でも生産者を増やして 北海道といえばハーブ! ハーブと言えば東川町と言われるように 頑張って知名度を上げていきたいです」
涼しい気候でハーブ栽培に向いた北海道! もっともっと広まると僕たちもうれしいよね。
さてここからは大澄さんに お肉料理に合うハーブから 教えていただきます。
大澄さん「ソーセージ好き?」
マナ「好きです!」
森崎 「好きです!お子さんだけでなく おじさんも好きです!」
大澄さん 「そのソーセージは ソー(=豚肉) セージがハーブのセージのことなんですよ」
北川 「そうなんですか!大人が好きな匂い! 食欲をそそられる!」
森崎 「まさにセージを嗅いでいると 豚肉が食べたくなります!」
大澄さん 「これはレモンバーム。 バームって治療するって 意味なんです」
マナ「あーレモン飴みたい!」
キリマ「好きな香り!!」
大澄さん 「お肉にレモンの香りをつける時に使用しますね」
お肉料理には他にも強い香りで、 臭みのある肉に効果的なローズマリー。
加熱しても風味が落ちず、 煮込みやオーブン焼きにオススメのタイムなど…
そして魚料理に合うハーブは?
大澄さん 「ディルですね!ちょっと甘い香りします。 パンチの効きすぎてないところ。 そういうところが合うのかなと思います」
さらに使い方も見た目も、 あの野菜に似たハーブも…
大澄さん 「西洋ネギの仲間。チャイブです。 ネギよりもフローラル。 お蕎麦にも入れてもいいですよ!」
ここまで様々なハーブを学んだあぐり一行に、 その収穫に関する意外な話が…。
大澄さん 「朝の10時前後くらいの 陽が高くなる前に収穫した方がいい! 紫外線とか虫から守るために 香りを出すんです。 その中にアロマオイルが含まれているんですが それを出すのが10時前後くらいなんです」
森崎「ちょうど今くらいだ!」
大澄さん 「そしたらですね… セージとチャイブとレモンバームの 3種類をとってもらえますか?」
憧れ「あぐりっこ覚えてる?」
マナ 「セージと…レモンバームと…チャイブ!」
森崎 「あの…キリマ大丈夫かな? キリマもう一回いってみようか」
キリマ「セーブと…!」
森崎「セーブじゃない!」
あぐりっこには難しい名前かな? さあ気を取り直して収穫しよう!
憧れ「ハーブの取り方のコツは?」
大澄さん 「青々しいところをプチッと取って下さい」
さあ収穫ですよ。 レモンバームはどれかな?と思ったら 匂いを嗅いでみたら、すぐ分かったよ。
その次は… マナ「チャイム!あれ?チャイブだ!」 キリマ「ネギみたいなやつだ!」
憧れ 「フレッシュハーブを使った お料理を作っていきます!」
大澄さん 「バーベキューチキン用の レモンハーブソースを ご紹介しますよ」
憧れ「聞いただけで美味しそうですね」
大澄さん 「鶏もも肉には塩・コショウ・ ガーリックパウダーはもう振ってありますよ。 ここまではみなさんよくやりますよね」
※詳しい作り方はレシピコーナーへ。
大澄さん 「まずはタイムの使い方です。 指でしごきます」
パラパラとタイムが枝から離れますよ。
大澄さん 「レモンバームはクルクル巻いたら 包丁で切っていきますよ。 チャイブも切ってください。 そして全部まぜま~す。まぜまぜまぜ…」
刻んだハーブに溶かしバター、 レモンの皮と果汁を加え、 混ぜ合わせればソースの完成!
チキンの両面に塗り込み、焼いていきます。
森崎 「お客さん呼んで庭でバーベキューする時とか 盛り上がりますよね」
憧れ「これからの季節にいいですよね~」
北川「カリッとしている~」
森崎 「焼けたら完成ですね。 切って混ぜて塗っただけ!」
マナ「手軽にできる料理だ!」
たったこれだけで普通のバーベキューが 本格派に変身。続いてもキャンプの定番メニュー!
大澄さん 「ハーブが決め手のルーカレーを作ります!」
森崎「言い切りましたね!」
大澄さん 「使うハーブは色々あります!」
大澄さん 「ブーケガルニです。 ブーケ(=束)、ガルニ(=ハーブ)のこと。 香草の束を作りたいと思います」
※詳しい作り方はレシピコーナーへ!
大澄さん 「香り成分が水じゃなくて 温まったところに出てくるので 沸騰してから入れるのがポイントです!」
森崎 「そんなに難しそうじゃなかったなあ~ 配合が色々あるのかなって思ってたの」
大澄さん「ないんです!」
最後のひと品は乳製品との相性がいい セージを使った「セージバターのペンネ」。 こちらはレシピコーナーをご覧くださいね。
お料理が完成しました! しかーし、その前にとってもステキな飲み物が!
大澄さん 「先ほど咲いていたブルーマロウを使った サプライズティーですよ。 お皿に乗っているレモンをハーブティーに キュッと絞ってほしいんですよ」
さてハーブティーにレモンを入れると…
森崎 「えええええ~マジック! 色が変わりました!」
大澄さん 「アントシアニンという色素が入ってまして それがレモンの酸に反応してピンクになった!」
森崎 「この演出はすごい盛り上がりますねえ」
ではいただきま~す。
憧れ 「キリマはカレーが大好きなんですって!」
キリマ「おいひいいい」
普通のカレーと味比べしました。すると―
森崎「厚みが違う!複雑な味ですよ」
北川 「全然違う! コクと香りの深みが全然違います。 これお家で作って出されたら 腕上げたねって言われますよね」
憧れ 「でも数種類のハーブを丸めて 鍋に入れて煮ただけ!」
森崎「そんな難しいことはしていないね」
続いてレモンハーブソースのチキンも、 塩コショーのみのチキンと食べ比べてみますが…
森崎 「皮とか脂身とかがすごい美味しくなってる! 皮がうまい!」
マナ「完璧!」
北川 「バーベキューって味が定番化しちゃうじゃない。 塩コショウかタレか…ってね。 そんな中でハーブソースはいいですよね。 バリエーションがあって!!」
最後にセージバターのペンネも…。
キリマ「おいしい!」
大澄さん「苦くない?」
キリマ「うん!」
憧れ「あま味を感じますね。美味しい!」
ここでハーブの使い方をさらに深堀り! 札幌の北24条で自家製のハーブ料理を提供する 「ビストロ 菜(な) フェスタ」! オーナーシェフの岩松宏之さんに、 家庭でできるプロの技を教えてもらったよ!
岩松さん 「デザートで使うミントを肉に合わせたソース」
岩松さん 「バジルを使って普段みなさんが食べている 浅漬けを洋風にアレンジしてみます」
もうひと品もズッキーニやパプリカなど 夏野菜の浅漬けに刻んだバジルを加えただけ! これだけでも、いつもの料理がひと味変わって 楽しめるんだよ! 簡単でオシャレで美味しいなんて最高だよね!
【ビストロ 菜 フェスタ】 住所:札幌市北区北24条3丁目1-1 電話:011-792-0875
北川 「今日はあぐりっこも喜んで食べてたので 子どもにも向いたハーブを使えば 食べくれるんだなと思いました」
憧れ「ハーブのイメージは変ったかな?」
キリマ「変わった!もっと食べたい!」
北川「何がオススメですか?」
大澄さん 「今日使ったハーブは一通りオススメです。 ローズマリー…え~…ごめんなさい。 タイム…ローズマリー…タイム…」
憧れ「2回タイム出ましたけど…」
大澄さん 「本当だ。すみません」
森崎 「このようにね。ハーブのプロでも わからなくなるぐらい 種類があるんだよ!」
知れば知るほど楽しくなるハーブ! みなさんのご自宅でも気軽に取り入れて みてくださいね~♪
お・ま・け
いろんなハーブの香りを嗅いでいると-
大澄さん 「これはみんなに香りを嗅いで 当ててもらいましょう! みんな大好きな食べ物ですよ」
くんくんくん…
キリマ「昆布?」
憧れ「こんぶ?昆布って言った?」
森崎 「まあ美味しいけどさ… 子どもたちみんな大好きなもの。 昆布!とはならないかな…」
カレーの香りがするハーブは カレープラントでした~♪
正解は「ダイナマイト」でした