雪が解け、植物が芽吹きだす、 春の恵み・山菜…。 その中でも、王様と呼ばれる山菜が…、 行者ニンニク!
独特の香りと、クセになるおいしさを秘めた、 北海道ならではの山菜ですが、 皆さんは、行者ニンニクなどの山菜を、 どのようにして手に入れてますか?
街頭インタビュー 「道の駅とかで買う時もありますけど そうそう行かないので…スーパーですかね」 「山には入らないですね。 どこに行っていいか分かりませんし ある場所も知りませんですから」 「まず経験がない! どういう風にすればいいか分からない!」 「頂く事が多い!いただく方が好きです」 「フキは簡単にとれるけど、あとは大変ですよ。 そう簡単にとれる物じゃないと思うけどね」
北海道に春を告げる、 貴重な山菜・行者ニンニクですが、 山に行ってまで収穫するのは億劫! という方も多いはず…。
しかし!
そんな行者ニンニクを大人から子どもまで、 安全かつ、手軽に収穫できる場所があるんです
今回のあぐり王国ネクストは…、 自生しているはずの山菜を栽培!? 道内でも珍しい、行者ニンニクの産地へ―
森結有花アナウンサー 「馬産地で有名な日高町にやってきました」
森崎博之リーダー「天気悪いね~」
森「あいにくのお天気ですね」
リーダー 「日高町は何度も来たことがあって “美味ネギ君”という 馬にモジった名前のネギがありますよ」
森 「“うまねぎ”の“うま”は馬をもじった?」
リーダー 「いや。“美味い”っていう“うまい”です。 今、スーパー出てますから。 みんなは分かっていると思います」
森 「今回注目するのは山菜です!」
リーダー「いいですね。春の山菜!」
森 「山菜の中でも王者として知られる 行者ニンニクです!」
リーダー 「いただいたもので晩酌にあてにするかな… 今日のあぐりっこはどうだろうね?」
今回のあぐりっこは どんな野菜も大好き! 初参加の小学4年生 山口未來(ミクル)ちゃんと。 自分で収穫した野菜を食べたい! 好奇心旺盛な5年生 宮本蒼大(ソウタ)くんです!
リーダー「行者ニンニク知ってる?」
ミクル「知ってる」 ソウタ「知りません」
ミクル 「食べたことある!ちょっと辛い!」
リーダー 「ソウタは知らない!どんなのだと思う?」
ソウタ 「普通のニンニク?? 分からない。想像がつかない!」
森 「本来は山に自生しているものですが 日高町では栽培している方がいるんです」
リーダー「ほおお」
森 「どういう場所でどういう風に作られているか 勉強していきましょう」
リーダー 「よし!雨だけど大丈夫か?」
あぐりっこ「はい!やれます!」
リーダー 「オレはもう…ちょっと… シュンとしてるぞ…」
森「ダメです!」
「よろしくお願いしま~す」
お孫さんと一緒に出迎えてくれた 若林さん夫妻。 その近くには、気になる「のぼり」が…。
リーダー「これ何?」
森「キトビロ狩りって書いてます」
リーダー 「何ですか?キトビロ狩りって?」
若林さん 「行者ニンニクのことを この辺ではキトビロとも言います。 ヒトビロやキトビロともいう」
リーダー 「それにしても…キトビロ狩りって!
森「聞いたことない!」
リーダー 「私達よりも派手な合羽やポンチョの方が いらっしゃるんですけど、あの人達は?」
若林さん 「うちのお客さんで一番大事な人!」
リーダー 「みなさん!キトビロとれてますか?」
お客さん 「とれてま~す!」
リーダー「ありがとうございます」
そうなんです! 若林農園は、山へ行かずに、 手軽に行者ニンニク狩りが楽しめる、 道内でも珍しい観光農園。 この日もあいにくの天気にもかかわらず、 子どもから大人まで多くのお客さんが 訪れていたんです!
【若林農園】 住所)日高町広冨123-1 電話)01456-7-2057
≪行者ニンニク狩り 1kgあたり900円から≫ ※料金はシーズン中に変動します。 ※今シーズンは5月10日(木)まで予定
森「キトビロを栽培しているのがここ?」
若林さん 「ここに種をまいてます」
リーダー「種まいてるんですか?」
若林さん 「投げっぱなしのようだけど…」
一見すると、ただの林に見えるこの場所ですが、 本来、山に自生する行者ニンニクの特性を考え、 あえてこの林の中で栽培しているんです。 あぐりメンバーも、足を踏み入れてみると…。
リーダー 「何年やってらっしゃるの?」
若林さん 「35年くらい栽培している!」
若林さん 「栽培するためには年数がかかるの」
リーダー「どれくらいかかるの?」
若林さん 「うーん。これらだったら 種をまいてから約10年かかる!」
リーダー 「聞いたことある?そんな食べ物」
あぐりっこ「ない!」
リーダー「種まいて10年だよ」
若林さん「これ種まいて2年くらい…」
リーダー「待って…これで2年目?」
若林さん「これで1年目」
リーダー 「これ1年!?成長遅っ!!」
実は、食べられる大きさになるまでに、 6年以上を要する行者ニンニク。
タネを植えた翌年に芽が出て。 2年目には小さな葉が1枚。 3年目には2枚。 そして4年目になると花が咲くまでに成長し。 5年目には根が分かれて、 また新たな根が生まれ、 6年目以降に、 ようやく収穫に適したサイズになるんです。
リーダー「ミク今何歳?」
ミクル「9歳!」
リーダー「もう同級生くらいだ!」
ソウタ「ナマケモノみたい!」
みんな大爆笑!
若林さん 「栽培が難しいと言った人がいて それなら競合しないから 栽培できればうまくいくと思った!」 リーダー 「やる人が少なかったんだ! だからやるんだ。商売の鉄則ですよね」
若林さん 「やり損ねたらテレビ局も来てくれないしね」
リーダー 「なんだか… 晩年の落語家さんに見えてきた! なんかもう師匠みたい!」
早速、行者ニンニク狩りのスタートです!
リーダー 「どういう風にとるんですか?」
若林さん 「少し白根があった方がおいしいし 見た目もキレイなので カマの先をちょっと下に刺します」
あっという間にとれました♪
森「え~面白い!」
若林さん 「生で食べる人もいるから試食してみたら?」
リーダー「そこまで言われたら食べますよ」
若林さん 「オレもこの頃は食べてないんだけど…」
リーダー 一口食べると…
リーダー 「甘い?白い所めっちゃ甘い… 辛くなってきた…辛いっ! うおおおおお元気~!!」
森「どんな味します?」
リーダー 「味とかじゃないです! めっちゃ元気よくなります!」
それを聞いた、森アナも…?
森 「甘い!すごい甘いっ! これ全部食べていいの?」
リーダー「どんどん辛くなっていくよ」
リーダー 「でも食べてくうちに…」
森「強いっ!!!!」
リーダー 「強くなっちゃったんだね もう2~3本食べたら この木とか倒せそうだもん!」
さあキトビロ狩りしましょう。
若林さん 「この辺は日当たりが良いから成長が早い」
あぐりっこもキトビロ狩り♪
ミクル「あっ2本とれた!楽しい」
ソウタ「スッと抜けるところが楽しい!」
もう2人とも雨の中、 座り込んで黙々と収穫するあぐりっこ。
リーダー 「子連れで来るのが分かるわ! 子供と一緒にできるもん!楽しい!」
あぐりっこ「楽しい!」
じゃじゃん もんすけです! みんな夢中になる、行者ニンニク狩り。 その驚きのパワーについて、 行者ニンニク研究の第一人者、 北翔大学の西村弘行名誉教授に聞いてみたよ!
「北海道には約40-50種類の山菜があります。 健康に寄与する山菜であるということと うま味成分が入っているので 他の山菜に比べたら価値の高い山菜、 山菜の王様と言われています。 βカロテンを含み 体内でビタミンAに変わります。 さらにビタミンCを含んでいます。 とくにβカロテンはある程度の基準以上に 含んでいますので緑黄色野菜とよんでも良い。 さらに非常に多いのが 硫黄を含む成分の硫化アリル。 ニンニクに匹敵する、玉ネギより多い。 動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞など 循環器系の病気の予防なる。 元気をつける男性ホルモンを 多くする成分も含んでいるということで 大変貴重な山菜ではないかと思います」
山菜の中でもトップクラスの栄養を誇る、 行者ニンニク!でも、自生している数は 年々減ってるんだって…。
「野山に生える行者ニンニクを 根こそぎ持っていく乱採が原因です。 是非とも地上部のところを上手に切って 上だけを袋に入れて持って帰る。 根をそのままおいておきますと 3~5年くらいで元通りになります。 根こそぎ持っていくことだけは やめていただけたらと願っています」
行者ニンニクのおいしさを みんなで楽しむためにも、 山菜狩りの時には、 根を残して収穫しようね!
森 「さて行者ニンニク以外も育てている! ということで、やってきましたが…」
リーダー 「ここで育っているのは何? スコップで掘ってみましょう」
行者ニンニクのほかにも、 様々な作物を栽培している若林さん。 土から顔を出している、この山菜は何なのか。 スコップで掘り起こしてみると…?
リーダー「なんだ、それ?」
ソウタ「何だろう」
リーダー「知ってる?山わさび」
ソウタ 「聞いたことはある。辛いのかな?」
リーダー 「辛いよ~! もう泣くほど辛いよ!」
清流のそばなどで栽培される 緑色の「沢ワサビ」に対し、 山菜として自生し、 畑でも栽培される「山ワサビ」。
寒さに強く、生命力もあるので、 北海道に向いているのだとか。
若林さん 「こんなやつ (ポキッとおった根の一部) 植えるの!!」
リーダー「根の一部を植えるの?」
若林さん 「そうしたら、こんなになる」
あぐり一行「えええええ」
山ワサビの栽培では、根の一部を植え、 肥料を与えることで、植えた根が徐々に太くなり、 そこから再び、新たな根が生えてくるのだとか。
リーダー 「すごい!うまそう!」
割ってみると…
ソウタ「真っ白!!」
かじってみると…
リーダー「辛~~い!!」
さて森アナウンサーもかじってみると…
森アナウンサー悶絶。
さていよいよ行者ニンニクを頂きます!
ジュージュー
森「美味しそう♪」
あぐりっこ「おいしそう~!」
…ということで、まずは収穫したばかりの 行者ニンニクを使った、 定番料理のジンギスカンからいただきます!
リーダー「うま~い!!美味しい」
ミクル「全然辛くない!」
リーダー 「熱が加わることによって 辛味が甘みに変わりました」
リーダー 「行者ニンニクの卵とじ。 これは食べやすいんじゃない?」
ミクル「甘くてシャキシャキ!」
森「熱に反応して甘くなるんですね」
リーダー 「行者ニンニクのしょうゆ漬け! これは大人は好きですよ~ (パクリ)美味い!大好きです! 野性味あふるる…!いやっうまい!」
森 「うま味がしょうゆに溶け出してる感じ!」
リーダー 「うま味あるよね。パワーの源にもなるし! オレ明日100m走れるかも…」
森 「逆に100mもう走れないですか?」
続いては、すりおろしたばかりの 山ワサビをのせた山ワサビごはん!
森 「(ツーン!) 鼻に抜ける香りがすっごく爽やかですね!」
子ども達には少し刺激が強そうなので、 オリーブオイル・酢・醤油を合わせたものに 山ワサビを加えた特製山ワサビドレッシングを! 日高門別産アスパラのサラダにかけて 食べてみると…?
ミクル 「おいしい!(辛く)ない! アスパラ甘い!」
ソウタ「本当だ!辛いのがない」
森 「ほどよく辛味と香りが活きてくる! 山ワサビでお料理の質がレベルアップする ような感じですね」
リーダー「追いワサビ、します?」
森 「分かります!もうちょっとあっても良い!」
大人は追いワサビ中です(笑)
さて今日を振り返って…
リーダー 「子供が果物狩りして楽しんでいるように ここでは大人が楽しめる狩り!」
ソウタ「子供も楽しめるよ!」
リーダー 「ソウタ…その通りだ!」
あははは♪
若林さん 「山菜は来てくれるんだけど 夏や秋にも来てもらうには どのような仕掛けをすればいいか考案中」
森「一年を通じて日高の旬を楽しんでほしい」
若林さん 「日高町に観光客が来てくれるように なればいいなと思っています」
リーダー 「35年やってもまだ試行錯誤なんですね…」
若林さん 「途中サボってたから…」
リーダー 「最後キレイにまとめたかったけどねえ」
森 「いやいやリーダーの 思うようには行かない!」 ---------------------------------- 4月28日のクイズ 「厚岸町のブランド牛乳の名前は、 なんだったかなー?」
正解は「あっけし極みるく65」でした。