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2020年08月29日(土) |
♯583 札幌市・大浜みやこカボチャ編
>>
2020年08月29日(土) |
♯583 札幌市・大浜みやこカボチャ編
様々な農畜産物の生産量が、全国1位を誇る北海道。
このカボチャも例外ではありません。
国産カボチャのおよそ半分は、北海道産です。
そんな道産カボチャの中で、
日本一市場価格の高いブランドカボチャがあります。
その名も、大浜みやこ!
今回のあぐり王国ネクストは、
札幌市手稲区のブランドカボチャ、
大浜みやこに注目します。
森結有花アナウンサー
「札幌市手稲区の手稲山口に来ています!」
森崎博之リーダー
「札幌なんですけど、もうすぐ小樽!
そして“おたるドリームビーチ”!
ということで早速、水着に着替えましょう」
森アナ
「今回は手稲山口で生産されているカボチャに注目!
カボチャの生産量は北海道が全国1位ですよね!
年間で約11万トン生産されているんですが、
この地区で生産されているブランドカボチャは
そのうちの100トンだけ!!
その名も【大浜みやこ】に注目します!」
リーダー
「みやこちゃんはね、一度取材してますね。
ここね…面白いですよ!
ちょっと変わったカボチャ栽培をしています!
さすが!!おたるドリームビーチの近く!
もうドリビと言ってもいいね。ここも」
森アナ「ここドリビ?あの若者たちが集まる…」
リーダー
「ドリビパンプキンですね!!」
おたるドリームビーチとカボチャに、どんな関係が?
早速、カボチャ畑へ。
森アナ
「さあ私達の横には大浜みやこが
ズラーっと並んでいますね」
リーダー
「黄色い花が咲いて、まだ見えないですが
中にはカボチャが実っているのでしょう」
森アナ「生産者の松森さんがお待ちです!」
リーダー
「松森さん!ご無沙汰してます!5年ぶりです」
以前の取材でもお世話になった松森剛さん。
大浜みやこについて、改めて教えて頂きます。
森アナ
「まずドリームビートと大浜みやこの関係って?」
松森さん
「ドリームビーチは昔、大浜と呼ばれてたんです。
道内各地、大きい浜は大浜と言われてたんです」
松森さん
「あと大月みやこさんという歌手がいらして
ちょっとそのお名前にひっかけたらしくて
【大浜みやこ】と名付けた」
リーダー「そうだったんですか」
松森さん
「大浜もあるし名前も大月みやこに似ているし、
いいじゃないか!みたいになったらしい…」
リーダー
「えっそうなの?
5年前に聞いた話とちょっと違う気がする…(笑)」
大浜みやこの栽培が始まったのは、1981年。
当時、おたるドリームビーチは、
大浜海水浴場と呼ばれていて、その大浜と、
カボチャの品種名「みやこ」をくっつけて、
大浜みやこと名付けられました。
歌手の大月みやこさんのお話は、
あくまで裏話…ということで。
手稲山口は砂浜と近いということで、
畑にはある特徴が…
2020年08月29日(土) |
特徴その1…砂の熱!
リーダー
「この辺りの足元は砂なんですよ!」
森アナ「そうですね!」
森アナ「あっ!砂だ!サラサラサラ~って」
松森さん
「手を払ったら、汚れないですよね?
普通、土だと黒くなりますよね」
森アナ「ほんとだ!!!」
リーダー「汚れない!」
松森さん「それが特徴です!」
リーダー
「それと砂の特徴と言えば、日中は熱くなる!
ビーチサンダルがないで砂地に飛び出すと
アチチアチチになる!
だけど夜は砂が急激に冷たくなる!」
松森さん
「当然、寒暖差が大きいと
野菜や果物は甘くなるんです!
糖分がどんどん溜まるんで!」
松森さん
「それとカボチャは普通、腐りやすいんです。
あんなに硬いのに、意外に!
だけどここは砂が熱いじゃないですか?
それで熱くて砂が除菌されるんですね。
なので完熟まで置いておけるんです」
松森さん
「普通カボチャは完熟まで置かないで取ります。
そして倉庫で日数をかけて追熟する」
リーダー
「通常2~3週間、キュアリングと言って
風乾させますよね?」
松森さん
「こちらでは(乾燥させるまで)3日で十分です!
リーダー「そうか全然違うわ」
松森さん
「完熟になっているから乾燥もしやすいです」
大浜みやこは栽培方法にも特徴があるようですよ…
2020年08月29日(土) |
特徴その2…葉っぱが日傘に!?
松森さん
「カメラで映されると、たぶん他のカボチャ農家さんは
何ごちゃごちゃして作ってるなって言うと思いますよ」
リーダー「ごちゃごちゃして?」
松森さん
「普通のカボチャ栽培はすーっと1本に伸ばす!
その方が混まないので玉も付きやすい!」
松森さん
「ただここは暑く札幌(市街地)より
手稲山口のアメダス(地域気象観測)の気温のほうが
高いくらいですから!
しかもカボチャは日焼けしやすいので
こちらと向こうで交差させて葉で日除けさせてる!
そういう作りにしてるんです」
リーダー
「カボチャの(葉が)日傘になってるの?」
松森さん
「そうです!こちらからメロンのように選定して伸ばして
向こうは向こうで伸ばすので最終的に交差する!」
リーダー
「交差するんだ。普通は1方向に伸ばしますよね?」
松森さん
「普通は一方向に植えていくんですよ。
こういう列のやつが…」
松森さん「こうなる(交差)んですよ!!」
森アナ「あははは(笑)。分かりやすい!!」
松森さん
「これもちょっと日焼けしてますよね。
たったほんの一部」
リーダー
「あ~上になってるところですか?」
松森さん
「この時点で規格は1番下になってしまいます。
どんなに形が良くても…
なので日焼けはすごくリスクがあるんです!」
リーダー
「だから葉で日傘の役割をさせることが必要!」
そんな大浜みやこは、
ご覧の様なスケジュールで栽培されます。
松森さん
「まず4月1日から播種します。
そしてゴールデンウイークの頭、
または温かい年はその1週前の日曜から定植開始!
そしてすぐ!先ほど言ったように熱いので
水やり、換気トンネルに穴を開けます。
そして、その後すぐ剪定に入ります。
だいたい2~3回やります。その時に余計な実をとる」
松森さん
「そのうちビニールトンネルがパンパンになるので
ビニールを取る。
そして7月15日過ぎから収穫が始まって
最後の収穫が9月15~16日くらいです」
リーダー
「2か月にわたって収穫ですね。全部手作業ですか?」
松森さん
「そうですね。機械は1つもないですね」
リーダー
「とれたものは大きいし、
地味に葉にトゲトゲがあるんですよね」
ということで葉を触ってみますが…
森アナ
「触ってみるとチクチクしますね」
松森さん
「腕でやってみて!痛さをちゃんと!
近づいてみてください」
ガサガサ…
森アナ「イテテイ!!!!」
松森さん
「そうでしょ!痛いでしょ!?
イテテイって。本当に痛いんですよ」
森アナ
「紙やすりでガッガッとやられてる感じします」
リーダー
「この葉っぱをかき分けて
カボチャにたどり着くわけですよ。
それちょっとやっただけだけど
明日くらいまで…かゆいよ!!」
森アナ
「これチクチクしないように長袖で作業するんですか?」
松森さん
「長袖か半袖の場合は腕抜きをつけて、
そして皮の手袋をします!」
リーダー「身を守るためには大変なんだ」
森アナ
「カボチャ栽培だけでも大変なのに
メリットも多いこの砂地ですけど
やっぱり作業は大変なんですね」
2020年08月29日(土) |
特徴その3…畑で完熟できる!
ということで、収穫を体験させてもらいます。
松森さん
「あれいきますか!!」
まずはこのように、生い茂った葉の中から、
収穫に適したカボチャを見つけます。
リーダー「なるべくツル踏まないように」
松森さん
「まずそこに来て、ここに足1つやって、
トントンと、こっち来て…」
もう森アナ、バランス大変です!!
松森さん
「じゃあ真ん中をバチンといきましょう」
森アナ
「硬い!!かたーい!かたーい!
カボチャ収穫したことありますけど
こんなに硬いことありませんでしたよ!硬い!!」
松森さん「完熟だから硬いんですよ」
リーダー
「完熟してるからツルが硬いんだ!」
森アナ「硬い痛い硬い痛い!」
松森さん「じゃあヘルプします」
松森さん
「この後に…
このヘタが高いと乾燥しづらいので
整形作業をします」
リーダー「ヘタを落とすんだ」
松森さん
「このようにきれいに薄くします。
そしてポンと渡します」
リーダー
「食べ物、投げてる~っじゃないんですよ。
ツルを踏まないように安全に
ポンポンと手渡ししているんです」
松森さん
「切り口が少しクリーム色していますよね。
実はヘタが硬くなるとクリーム色になるんです。
若いと緑いろなんです」
リーダー
「はい!切り口チェックします!」
森アナ「出た!!!」
ペロリ…
リーダー「甘い!もう甘い!!」
森アナ「嘘だあ。本当ですか?」
リーダー「舐めてみる?あははは」
松森さんの畑では、多い時は、
1日およそ750個のカボチャを収穫します。
森アナ「収穫後はどうするんですか?」
松森さん
「まず倉庫に持って行く!
ヘタをキュアリングして乾かさないとカビるので!」
松森さん
「実は完熟なので追熟の必要はないんですけど
これを箱に入れた時にカビてしまうんですね」
松森さん
「あと規格に分けます。
秀・優・Aの三段階と、規格外。
目で見て決めます。
味は同じ!形で三段階に分けます」
松森さん
「検査員が見て規格分けのチェックをして、
毎日同じ箱数が市場にいくように
JAが調整しています。『あなたは何箱ね!』と
決められた数しか出荷できない」
リーダー
「検査員がまわるってなかなか珍しいことですよね」
松森さん
「検査場に集めるような地域では一か所で済むんですが
各家庭の倉庫に検査員がまわってきます」
リーダー「どんな検査員の方ですか?」
松森さん
「その方がすごいのは昔は農家だったんですけど
スキー・スノーボードのインストラクターの資格を
60歳を超えて取得して…
テレビでスキー選手みて、
『あいつまだ右足の癖、治んね~な』とか言う人なんです」
リーダー
「へーーーーって
そんなことを聞きたいんじゃない!
カボチャの検査員の話を聞きたいんだ」
2020年08月29日(土) |
特徴その4…検査官の目が光る!
森アナ
「カボチャが保管されている倉庫にやってきました。
そしてあの方が噂の検査員の池田さんです」
リーダー
「よろしくお願いします。
ただ者じゃない風格を醸し出してますよね」
こちらが、ウインタースポーツなど、
アクティブな活動もしている、
大浜みやこの検査員、池田さん。
リーダー「検査員とはどのような仕事ですか?」
池田さん
「共同選果というのをやってまして
個人個人の倉庫をまわって…
池田さん
「生産者自身が秀・優…と分けて
予備検査で並べたカボチャから
悪いものがあれば取り除いています」
リーダー
「そうか検査員さんがいなかったら
生産者さんは全部、秀にしたいもんなあ」
池田さんは、生産者の仕分けが規格に則しているか、
カボチャの色や形を見て判断をします。
森アナ「何色だといいんですか?」
池田さん
「なるべくオレンジ色に近い方がいいです」
池田さん
「大浜みやこの特徴として、ここが黄色く
色がついているカボチャを出しています」
リーダー「これは熟した色?」
池田さん「そうです」
森アナ「これは秀ですか?」
池田さん「これは優です」
池田さん
「これは少し形が悪いので秀にはいかない…」
リーダー「えええ~」
リーダー
「やっぱり生産者ごとの違いが 出てくるんじゃないですか?」
池田さん
「出てきますね!みなさんのレベルを
なるべく統一するのが私の仕事なんで!」
池田さん 「みなさんの収入も関わってくるので 評判を下げる訳にいかないので しっかり検査して良い物を出してもらう!」
リーダー
「なかなか検査は過酷ですね。
池田さんも大浜みやこの秀を
たくさん出したい訳ですよね」
池田さん「本来はそうですよね」
リーダー
「そこはあえて厳しい目でチェックすることで
大浜みやこは守られている!」
生産者と検査員の、固い信頼関係があって、
ブランドが保たれている、大浜みやこです。
2020年08月29日(土) |
ブランドを維持する努力とは…
さてここからは、松森さんオススメの食べ方、
素揚げした大浜みやこをいただきます。
リーダー「いただきま~す」
リーダー
「ホクホクだあ~甘い!!」
松森さん「良かった~」
森アナ
「この薄さでも感じるホクホク感…
栗みたいですね」
リーダー「甘いよね」
森アナ「そして味が濃い!」
リーダー
「大浜みやこは糖度はどれぐらいあるんですか?」
松森さん
「過去では19.6度ありました!」
リーダー
「うわ~果物の比じゃないですよ。スイーツ!」
森アナ「メロンで15度くらいですからね」
砂地という特性を生かした栽培や、
ブランドを維持するための努力により、
抜群の食味を誇る大浜みやこですが、
生産者の数や収穫量は、減少傾向にあります。
リーダー
「栽培が難しいこともある。
体力勝負ということも高齢化という問題も
増えていくと思いますが、
でも札幌にこれだけおいしい甘味の強い
カボチャがあるんだってことは、私達の誇り!」
松森さん「ありがとうございます」
リーダー
「若い人が手掛けたくなるような
ブランドカボチャになってると思うんです」
森アナ
「松森さんのお宅は息子さんが後を継ぐことが
決まってらっしゃるんですよね」
松森さん
「うちの息子は18歳からやってますから。
もう5~6年、一緒に仕事をしてます」
こちらは、とある日の収穫風景。
収穫をしているのが松森さんで、
カボチャを受け取り、粗選別をしているのが、
息子の諒(リョウ)さんです。
諒さん
「とにかくこのブランドを守って
育てていくって言ったらなんですけど…」
諒さん
「ブランドを成長させていけたらと思っており
価値を落とさないように気を付けています!」
大浜みやこは、生産規模の拡大よりも、
ブランド価値の維持・向上を目指して、
今後を見据えています。
松森さん
「色んな方面に広げていくよりも
ブランドを維持していきながら
後継者が他の家にもできていけばいい」
森アナ
「せっかく札幌にあるブランドカボチャですから
これからも守り続けて欲しいなあと思います。
頑張って下さい!」
松森さん「検査員に負けないように頑張ります」
リーダー&森アナ「ありがとうございました」
2020年08月29日(土) |
大浜みやこのスイーツを食べよう!
さて、あぐり一行は、
手稲山口のカボチャ畑から移動して、
札幌市北区にある人気のスイーツ店、
アンシャルロットへー
【パティスリー アンシャルロット】
住所:札幌市北区北35条西10丁目3-15
電話:0120-191-419
森アナ
「こちらでは大浜みやこのスイーツの
製造・販売をおこなっています!」
森アナ「店長の古村さんにお話しを伺います」
古村浩子店長「よろしくお願いします」
古村店長
「まずかぼちゃの中にムースが入っているのが
【大浜みやこかぼちゃ】という商品です。
蒸したカボチャを使用しているので
皮ごと全てお召し上がりいただけます!
プリンはペーストに大浜みやこを使用してます。
そして大浜みやこのクッキーです」
リーダー
「カボチャ生産者とこのような美味しい加工品に
感謝をこめまして、いただきま~す。
うわ~うまい!カボチャそのまんま!
本当にカボチャ食べてるなって感じ…!」
さてプリンのお味は?
森アナ
「とろける~
カボチャの美味しさが濃いですけど…」
森アナ
「口の中で溶けていく…!とろける~」
クッキーは
リーダー
「カボチャ切った香り、そのまま!
うん!うまい!」
森アナ「評判はどうですか?」
古村店長
「北海道のお土産をという方には
喜ばれておりますね」
リーダー
「お土産にいいですね。
札幌のカボチャですからね」
最後に大浜みやこについて…
古村店長
「日々自然と生産者は向き合って
苦労して作っていると思いますが
それを扱う上でも感謝の気持ちをもって
お店でスイーツを出すことで
広くお客様に知っていただいて
より多くの方に
味わっていただきたいと思います!」
リーダー
「お土産にもしたいし
いろんな人に広めたいなあと思うスイーツでした。
ありがとうございました」
みなさん、こんにちは!もんすけです。
今日はインスタキャンペーンのお知らせだよ~!
ホクレンでは、つくる人と食べる人をつなぐ
「おいしいはエール・プロジェクト」の一環として、
「♯(ハッシュタグ)北海道野菜でおうちごはん
インスタキャンペーン」を実施するんだって!
生産者が丹精込めた「北海道産野菜」を使い、
「おうちで作った料理」をインスタグラムにアップすると、
抽選で100名様に「季節の野菜詰め合わせ」などが当たるよ!
詳しくは、公式インスタグラム、
または「おいしいはエール・プロジェクト」で検索!
以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした!
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8月22日のクイズ
「今回の舞台となった、農業景観が美しいマチは、
どこだったかな?」
正解は「美瑛町」でした。
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