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2014年09月06日(土) |  ♯304 JAオホーツク網走の鮮度保持技術に迫る編
突然ですが皆さんは
大根1本を少しだけ使って、
残りを冷蔵庫で腐らせてしまった… 
なんて経験はありませんか?? 

インタビュー
「いつか調理しようと思っていたら 
もうダメになっていたってことが 
よくありますね」
「冷蔵庫の奥のほうでビジャビジャに 
なっていたりすることがあります…」
「大根だったら半分とかでしか 
買ってないですね…」
「小分けのほうが良いと思って 
買うときがありますね」 

近年核家族化や少子高齢化などの影響で、
食べきりサイズと呼ばれる 
“カット野菜”のニーズが高まっています。
そんな中、野菜の鮮度を長く保つことができる
画期的な袋を用いた販売が、
北海道で行われているのはご存知でしたか? 
今回は消費者の強い味方となる
最先端の鮮度保持技術の
秘密とその魅力に迫ります!
佐々木「見渡す限りの畑が広がっております」

森崎「素晴らしい場所ですね」

藤尾
「網走にこんな綺麗な畑の景色って
 あったんですね…」

森崎
「網走って海のイメージが強いですけど
 でも畑もこんなにたくさん!
 広いです、景色が!」

今回一行がやって来たのは、
オホーツク海に面した網走エリア。
小麦・ビート・ジャガイモのほか様々な野菜の
生産や加工も盛んに行われています。

佐々木
「後ろの見えているのはデンプン用の
 ジャガイモ!野菜作りも盛んなんですよ」
 
森崎
「これどこまであんのよっ!」

佐々木「何百メートル~~」

森崎「すごいな!!」

今回参加してくれたあぐりっこは、
ひょうきんもので元気いっぱいの小学6年生、
芳形武志(タケシ)君と
野菜が大好きな樫見育(ハグム)ちゃん。
農業が盛んな網走エリアで学ぶものとは…

このです。

タケシ「ポリ袋?」

あぐりっこ…ポカーン状態です。

(完全に作物モードだったので
 よけいにビックリしています…)

佐々木
「みんなに見てもらったのは
 鮮度保持袋(せんどほじぶくろ)
 と言うのものです」

この鮮度保持袋と通常の保存袋に
枝豆を20℃で4日間、保存してみると…
写真のように大きな違いがでます。

藤尾
「これだけの差が出るということですか…
 すごいですね」

佐々木「この袋にはどんな秘密があると思う?」

タケシ「なんだろうかあ」

ハグム「酸化を防ぐ…みたいな?」

森崎「酸化を防ぐ!すげえ」

佐々木
「さらに野菜を小分けにして出荷している」

森崎
「切って小分けにして鮮度保持袋に入れて
 そのまま家庭に行く感じじゃん!」

鮮度保持袋の秘密を探るため、
一行が向かったのは、
収穫した野菜の選別と出荷を行っている
JAオホーツク網走 野菜洗浄選別施設。

いったい、どんな作業が行われているのか、
JAオホーツク網走の藤井正幸さんに
案内して頂きます。

藤尾「広いねえ~」

森崎
「今まで見てきた選果施設と
 変わらないですね」

すると…
タケシ「長イモ!」

長イモが流れていましたよ。


2014年09月06日(土) |  袋詰めを見学してみよう♪

藤井さん
「ここは洗浄ですね。
 水を使ってキレイにしています」

藤尾
「長いもを自動で洗える機械ってあるんだね」

ハグム
「出てきたときに 
 すごいキレイになってる!」

藤井さん
「コンベアに乗った長イモを選別していきます。
 形や重さによって規格を分けます。
 長イモの選別が終わりましたら
 次は大根を同じ選果施設で選別します」

森崎「同じレーンで?」

藤井さん「ハイ!」

この施設では名産の長イモ大根
出荷作業が行われます。

鮮度保持袋には箱詰めする
規格品ではなく、
規格に満たないものを袋に詰めて
出荷しているのです。
藤井さん
「箱に入らない規格外品が
 どうしても発生しますので
 それを(鮮度保持袋に)詰めることで
 長い期間、野菜を販売できるんです」
  
藤尾
「すごい良いアイディアですよね。
 無駄にしないし鮮度も保てるし!」
いよいよ鮮度保持袋への袋詰め作業を
見せて頂くことに…
藤井さん
「規格外の長イモを部分的に切って
 まだまだ使えるものがある!
 鮮度保存袋に入れる事によって
 販売することが出来る!」

すぐ横では袋詰めをしています。

鮮度保持袋がセットされた機械に
カットした長イモを置いていくと…

流れ作業で袋に入っていきます。

藤尾
「これが袋詰めされたものですね」

あっと言う間に商品の完成です♪


2014年09月06日(土) |  保存袋の実力を見よっ!
藤井さん
「実は野菜は人間と同じく
 呼吸をしています。
 収穫してからも生きているので
 呼吸をすると栄養分を使ってしまうんです」
藤井さん
「その栄養分を使うと
 鮮度がだんだん落ちていくんですね。
 その呼吸を低く抑えることによって
 長期間鮮度を保つことが出来るんです」

森崎「呼吸を抑える?」

藤井さん
細かい穴が実は空いてるんです!」

あぐりっこ「ええっ!」

鮮度保持の秘密はこの特殊なフィルム!
フィルムにはミクロレベルの
無数の穴が空けられていて、
野菜の呼吸量を出来るだけ低く抑えることで、
品質低下のスピードを遅らせることができます。
しかも作物の呼吸量は種類によって違うので、
穴の数も作物に応じて変えられている
そうなんです。

藤井さん
「オホーツク網走では
 札幌・旭川のスーパーや
 量販店にも販売してますし
 大阪方面にも出荷しています」

森崎「食べきりサイズで!」

森崎
素晴らしい…んですけど
 けど本当に本当に…
 保持されているかどうかは
 わからない!

藤井さん
「そうですか!ならそこまで言うなのら
 食べてもらいましょうか?」

藤尾「決闘みたいな雰囲気ですね」

森崎
「わかりました~
 食べてやりましょう!」

ということで収穫して間もない
新鮮な大根と長芋をカットしたものと、
鮮度保持袋に入れて冷蔵庫で
ある程度保存したものを用意。
果たして鮮度保持袋の実力とは?

手前(赤い矢印)の長イモから実証。

見た目は…
ハグム
「ツヤツヤしていて真っ白だし新鮮な感じ

お味は…ハグム「甘い」
藤尾「収穫されたばかりの長イモだと思います」

森崎
「間違いなく今、土から出てきたものです。
 私には”あぐり王国”6年間の実績があります

続いて、もう一方の長イモも試食。

見た目は…
タケシ「そっくりさん」
ハグム「一緒!」
藤尾「さっきと同じ」

食べてみると…
ハグム
さっきと同じ長イモを切ったんじゃない?」

森崎
「…今朝掘ったばかりの長イモです!」

どちらも同じ食感という感想。
回答もやはり二つに分かれました。
いったいどちらが
鮮度保持袋で保存した長芋なのでしょうか?

2014年09月06日(土) |  長期保存で出荷エリアも拡大!

佐々木
「藤井さん、答えをお願いします!」

藤井さん
「答えは最初に食べたのが鮮度保持袋です」

森崎
「当たってたけど…なんか不思議です」

藤尾
一体どれくらい経ったものかが
 ポイントですよね」

佐々木
「そうなんです!
 鮮度保持袋に入っていた期間は?」

藤井さん「2週間です!」

森崎
???2週間??」

藤井さん「(淡々と)2週間です」

ぼう然とするハグムちゃん。

森崎
「どう思う?(茫然とするハグムに)
 ハグ、時間が止まっているよ

ハグム「えっ?」

森崎「信じらんない!」

このあと大根も挑戦してみますが、
やはり違いはわかりませんでした。
ちなみにコチラが鮮度保持袋で保存した
大根ですが驚愕の事実が…

佐々木「鮮度保持袋に入っていた期間は?」

藤井さん「1か月です!」

森崎「うそだろ~~」

藤尾「えええ~」

森崎
一か月経った大根
 こんなにみずみずしいんですか?」

藤井さん「はい!そうなんです」

佐々木
「こういう事を先駆けて取り組んでらっしゃる」

藤井さん
「JAオホーツク網走では
 2012年(平成24年)から取り組んでいます」

森崎「去年ですか」

佐々木「2年前ですね」

森崎
「今年が何年かもわからなくなっている」

じゃーん、もんすけです。
JAオホーツク網走が行っている
鮮度保持袋を使った画期的な取り組み!
消費者にとっても生産地にとっても、
たくさんのメリットがあるけれど、
取り組みの始まりは消費者のある要望が
きっかけなんだって…
JAオホーツク網走 内海羊乃さん
「少子高齢化が進む中、
 消費者のみなさまから
 食べきりサイズの野菜を!という
 多くの要望があり
 2012年(H24)から鮮度保持袋を用いた
 小分けした形での販売を開始しました。
 鮮度の持ちが良く、取扱いがしやすい
 との高い評価を頂いてます。
 JAオホーツク網走では今後
 鮮度保持袋をのさらなる長期化と
 技術向上に取り組みながら
 これまで以上の販路拡大を目指しています」
 
この取り組みがもっと広まって、
全国に北海道の新鮮な野菜が
届けられたらうれしいよね。

2014年09月06日(土) |  鮮度が命!枝豆の収穫

JAオホーツク網走が取り組む
鮮度保持袋について学んだあぐり一行は、
続いて収穫から袋詰めまでを
生産者が行う野菜があるということで、
その畑にお邪魔しました。

藤尾「広いっ!」

森崎「広い畑だあ~」

佐々木
「さてこれが何の作物かわかりますか?」

ハグム「枝豆!」

タケシ「(枝豆が)見えた~」

佐々木「枝豆好き?」

ハグム・タケシ「大好き♪」

網走エリアで栽培されていたのは枝豆。
詳しいお話を生産者の
鎌田賢征さんに伺います。

森崎「今がちょうど収穫期ですか?」

鎌田さん「そうですね」

森崎「広い畑ですねえ~」

鎌田さん
「3ヘクタールくらいです」

佐々木「見渡す限り枝豆…」

※なんと向こう側まで450メートル!
 なんと大規模なことか…※

網走エリアでは1997年から
枝豆の栽培をはじめていますが、
鮮度保持袋を取り入れた出荷方法に、
最も適した作物なんです。

森崎
「これが今、収穫したものですか?」

枝豆生産者 栗生剛吏さん
「そうですよ」

森崎
「新鮮な証しは枝豆の“毛”ね。
 モッシャモシャだね」

森崎
「農家さんでは
 “枝豆食べたければ
  お湯を沸かしてから
  豆を取りに行け”
 言われるほど
 豆の鮮度は落ちやすいんだ」

佐々木
「収穫した瞬間から鮮度は少しずつ
 落ちていくんですよね」

鎌田さん「そうですねえ」

森崎「今まさに…」

鎌田さん
「落ちている最中です!」

佐々木「うわあ~早く!早く!」

森崎くださ~い!」

ということで一行は、
枝豆の選別と袋詰めを行っている場所へ。

藤尾「ご自宅の納屋ですか。音がするね」

こちらで選別作業をしていましたよ。

2014年09月06日(土) |  枝豆の選別に挑戦♪
ベルトコンベアーで枝豆が運ばれ
手作業で選別していました。
鎌田さん
「ここで細い実と太い実に分けます。
 そして最終的にキズがあるものをハネます」

藤尾
「最終的には手作業なんですね」

佐々木「この作業やってみたい?」

あぐりっこ「やりたい!」

では早速選別作業スタート。

森崎「さあキタキタ…」

どんどん流れてくる枝豆。

森崎
「おっと異物が流れてきたっ 
 どうする?ハグムどうする?」

大忙しの選別作業で
ワタワタのあぐりっこ(笑)。

ちなみに収穫量の多い時には、
700キログラムを超える量の
選別が行われます。
そして選別された枝豆は、
いよいよ鮮度保持袋へ…

森崎
「ここに枝豆の番人が座っていたんですね」

鎌田さん
「ここで鮮度保持袋に入れます」

森崎
「もう完璧、商品ですよ!
 ここまでやってるんだ~」

森崎
「これですよね。
 農家のみなさんが大切にしたい
 もぎたての美味しさを
 そのままご家庭へ…
 それを実現に近づけてくれたんじゃないか…」
 
鎌田さん「そうですね」

鎌田さん
「まだまだ網走で枝豆を作っていること自体が
 あまり知られていないので
 関西・関東はもちろんですが
 できれば道内の消費者にも食べてもらいたい。
 収穫したての味を食べてもらいたい」

森崎
「新鮮なまま食べてほしいんだという
 農家さんの想いが
 この袋の中に込められているんですね

佐々木
「さて今回は地元の食材を使った料理を
 ご用意していただきました」

教えて下さるのは
JAオホーツク網走女性部の川口奈津子さん
JAオホーツク網走フレッシュミズ部会の
向由記さんと井戸直香さんです。

今回は地元で古くから伝わる調理法で、
料理を頂きます!その調理法とは…

川口さん
「地元の鉄平石(てっぺいせき)というもの
 なんです。地元の山で取れてる石で
 家でもこうやって使ったりもします」

森崎
「家でも石焼をするの?
 グルメな町ですねええ~」

ということでまず1品目は、
名産の長イモを鉄平石で焼く
「長芋ステーキ」。

川口さん
「地元のスモークチーズも用意しました」

さてほかにも…


2014年09月06日(土) |  網走…おいしゅうございます!!

「長芋ステーキ」のほか、
名産の枝豆を使った冷製スープも頂きます。

※詳しい作り方はレシピコーナーをご覧下さい

それではみんなで
「いただきま~す」

ハグム「あっ枝豆だ!」

タケシ
「枝豆の味もするし
 クリーミーで美味しい♪」

藤尾
「枝豆に甘みがあるから
 よけいに美味しいんでしょうね」

お次は長イモステーキ。

ハグム「おいしいっ!」

森崎「このドレッシングは何ですか?」

川口さん
「JAオホーツク網走から販売している
 “あわゆきソース”です」

川口さん
「この中に大根が40パーセント
 入っているソースです」

佐々木「万能ソースですねえ」

■農協あわゆきソース
http://ja-okhotskabashiri.or.jp/

さて長イモの味は?

森崎
「みずみずしさが失われていない」

藤尾
「長イモを1本丸まんま焼いて欲しい」

そしてさらに鉄平石で味わう
網走エリアの名産が…

「せ~のっ」バン!

なんとなんと現れたのは-

A5ランク

あばしり和牛!

タケシ君
感激のあまり目を閉じ放心状態…

ハグムちゃんも笑顔・笑顔!

森崎
「ちょっとすごくない!
 もう色が白じゃん。
 オレのドリップ止まりません」

最後に頂くのはA5ランク!
オホーツク網走の和牛ステーキ!
果たして極上の霜降り肉のお味は…
一口食べて…

ハグ「ヒイイイイイ」

そのまま固まってしまいます…
(口の中で溶けたそうです)

タケシ
「香りも良いし食感も良いし 
 全てが最高!」

森崎
「もうお肉が甘い!脂ですかね。
 上質な甘さですねえ」

藤尾「おいひいい」

さて佐々木アナウンサーも一口…

佐々木「ううう~ん」

モグモグモグモグ…

みなさんを見てお辞儀…

森崎「二礼です」

そして改めて

佐々木
「おいしゅうございます」

あまりの壊れっぷりに大爆笑!

オホーツク網走の大地の恵みに大感激。
そして美味しいものを全国に届けようと
今も技術向上を続けるみなさんに
感激を受けた1日でした。


2014年08月30日(土) |  ♯303 甘みたっぷり、フルーツトマトの栽培を学ぶ編

野菜全体の摂取量が減少する中、
消費が伸びている野菜がある…
日本では120品種が登録されていて、
世界に目を向けると
その品種は8000を超える
その野菜とは…トマト

中でも最近、大注目のトマトといえば…
フルーツトマト!

という事で今回は道北・下川町へ
やってきました~!

森崎
「トマトは果物か野菜かどっちだ?」

あぐりっこ「野菜!」

森崎
「正解!木になるものが果物なんだよね。
 その野菜であるトマトに
 “フルーツ”って名前がついているよ。
 どんなトマトだか予想できるかな?」

ヒロキ「甘い?」
セナ「水分が多い?」


森崎「表面がネットになってる!」
藤尾「メロンみたいに?」

佐々木
「今日学ぶフルーツトマトはどんな物なのか
 学びに行きましょう!」

近頃よく聞くフルーツトマト
一般的なトマトとどこが違うの!?
あぐりっこが全力リサーチします。

今日のあぐりっこは、
1番好きな野菜はトマト。
好奇心旺盛で分からないことは
とことん調べる小4・佐伯世響(セナ)君。

そしてトマトはちょっと苦手!
将来は農業をやってみたい。
小4・昌浦優樹(ヒロキ)君。

今回は元気いっぱい男子2人に
フルーツトマトを学んでもらいます。

あぐりっこがやってきたのは下川町。
スキーのジャンプ競技が盛んな町。
そして“うどん”が名産で
2010年、番組が伺ったときは
手延べうどん作りを体験させてもらいました。

そんな下川町は最北のトマト産地として
近年生産量を増やしている町。

ということでまずは町中のフルーツトマトが
集まる場所に伺うことに―

森崎「うおお~~」

あぐりっこ「すごいっ!」

佐々木「さて選別施設に来ました」

場内ではまるでジェットコースターのように
トマトを乗せたレーンが張り巡らされています。

ここフルーツトマト専門の選果場。
JA北はるか管内の生産者29名が栽培した
フルーツトマトが毎日2~3トンも届くのです。

ここから出荷されるフルーツトマトには
珍しいある「基準」があって、
そのチェックもしているそうなのですが…
まずは受け入れたトマトについて
JA北はるかの坂野恭平さんに
話を伺っていきましょう。

佐々木
「こちらにあるトマトはどんなトマトですか?」

坂野さん
「生産者が秀品優品の2つの規格に分けて
 出荷したものです」

セナ「思っていたよりちょっと小さかった」

坂野さん
「キレイなものが秀品になります」

坂野さん
「秀品は全く傷がなく
 “花落ち”と呼ばれる部分が小さ目」

森崎
「秀品というのは最高クラスですね」

坂野さん
「花落ちの部分が大きくなってしまったり
 キズだったりあると…」

森崎「ランクがちょっと下がるんですね」

坂野さん「そうですね」

森崎
「そういった事をここでは選別してるんですね」


2014年08月30日(土) |  糖度を1個1個、確実にチェック!

森崎
「子供たちが気付いたことですが
 ちょっと“赤み”が薄い…」

坂野さん
「はい。お店に届くまでに
 4日ぐらいかかりますので
 熟さないように青いままで出荷しています」

森崎
「お家の食卓に並ぶ時に美味しい状態になるよう
 わざと早めに収穫しているんだね」

佐々木
「ここでトマトが乗せられています」

セナ「回転寿司みたいに乗せられてる!」

届いたトマトは1つずつ丁寧に受け皿に乗せ、
とあるところへ入っていきます。

これは色や形状を判別するマシン。
基準よりも赤いものや青いものは無いか?
色のチェックと極端にいびつな形のトマトを
瞬時に見分ける機械です。
そして、この箱が珍しい「基準」を
チェックするための機械。
フルーツトマトの選別に
この機械を導入しているのは
とても珍しいことなのですが。
一体何をチェックしているのか?

坂野さん
「トマト1玉1玉の糖度を計測しています」

森崎「糖度はトマトの甘さ」

坂野さん
「光を当てて吸収された光を計測し
 そこから分析して糖度を割り出しています」

森崎
「すげ~な!見てください糖度が出てますよ」

藤尾「10近いのがありますよ」

坂野さん
「JA北はるかで選別している
 フルーツトマトの中には
 8度未満のものをございません!」

森崎「おっ言い切った!」

坂野さん「言い切ります!」

そうなんです。
JA北はるかでは「光センサー」で
1つ1つ糖度をチェックし、
8度以上という基準をクリアしたものだけを
フルーツトマトとして出荷しているんです。
マシンを導入し、このような基準を
設けているのは全道的にも珍しいんです。

佐々木
「(出荷されるトマトは)こんな感じです!」

森崎「うわ~~」

セナ「すごい丁寧!」

ヒロキ
「割れないようにスポンジがついてる?」

セナ「転がってキズが付かないように?」

坂野さん
「輸送中にトマトどうしがぶつかって
 キズが付かないように
 スポンジに乗せて固定しています」

森崎
トマトが大事にされている感じがする!
 これはもらったら嬉しいわ」

普通のトマトの倍もの糖度を誇る
JA北はるか産のフルーツトマト。
甘さの秘密は生産現場にあるはず…
ということで続いて向かったのは
下川町でフルーツトマトをつくって8年。
三島卓さんのハウスにお邪魔しました。

2014年08月30日(土) |  厳しい環境で甘くなる?!

藤尾「トマトの香りする?」

ヒロキ
「良いにおい!フルーツみたいな香りがする」

佐々木
「さっきの選別施設で見たのとは違うよね」

あぐりっこ「(色は)緑だ」

森崎「赤いのもありますね」

藤尾「色んな色がありますね」

とここで突然セナ君が動き出し
三島さんに質問しました。

セナ
「なんかこのフルーツトマトって
 タネとかいじって(品種改良して)
 作ったやつじゃないんですか?」

スゴイ!ナイスクエスチョンだ。

森崎
「セナはフルーツトマトは
 どうやって作るって予想したんだっけ?」

セナ
「なんかイチゴとかフルーツとトマトを
 合わせて作るんだと思っていた…」

トマト大好きセナくんの予想は
フルーツとトマトをかけ合わせた
フルーツトマトという品種があるのでは?
という意見。さてどうなんでしょうか。

三島さん
「フルーツトマトという品種…
 ないのです」

森崎「ないんですか?」


三島さん「ないんです」

三島さん
「これは普通の大玉トマト
 同じ品種です。
 スーパーに置いてある
 おっきなトマトありますよね。
 あれと同じ桃太郎という品種です」

森崎「よく聞く品種だ!」

藤尾
「普段食べているトマトは
 イチゴぐらい甘い?」

セナ
 「全然!普通に甘酸っぱかったりする」

三島さん
「同じ品種ですけど作り方によって
 すごく甘くすることが出来るんです!」

栽培方法で甘くすることができるとは!?
その秘密はココ…地中に!

覗きこむあぐりっこ。

セナ
「見た目は(普通のトマトと)
 ほとんど変わらない気がする」

森崎「変わらないですよ」

三島さん
「変らないよね。じつは…
 トマトは水を切ったら甘くなるんです。
 水を与えないんです!
 水を与えないで肥料も少なくして
 厳しい環境で育てると
 すごく甘くなるんです!」

三島さん
「その水を切るために根っこを通さない
 シートを敷いているんです」

森崎
「地中深くまで根っこが伸びるのを防ぐ!」

佐々木
「普通作物は地中にどんどん根を張って
 水分や栄養を吸って大きくなります。
 でも、ここにシートがあって
 根が伸びることができない…」

藤尾
「地中に埋まっているようにみえて
 プランターで育てているようなものですね。
 甘くなるためにはいっぱい栄養を
 吸わなきゃいかない気がするよね」

森崎
「水や肥料をいっぱい吸ったほうが
 作物が育って美味しくなる感じしない?」

三島さん
「水を与えないから大きくなれない!
 そうすると味はどんどん濃縮されるんです」

あぐり一行「ほおおお~(すごい納得)」

森崎
「トマトが甘くなるというか
 水を与えないとトマトが大きくならない。
 大きくならずに小さいままで
 トマトの中の味わいが完結しますから
 結果、味が濃くなる!甘くなる!」




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