今や日本の食卓に欠かせない食材、牛肉! 道内各地にも数多くのブランド牛がいます。 牛肉、豚肉、鶏肉… それぞれ高い生産量を誇る北海道。 中でも牛肉の生産量は日本一なんです!
ところが…! 食文化の違いからか、その購入量は、 豚肉や鶏肉に比べて圧倒的に少ないんです。 マチの皆さんに普段よく使うお肉について聞くと…
街頭インタビュー 「おもに豚肉と鶏肉ですね。外食だと牛肉!」 「主に豚肉が多いです。牛肉より豚肉の方が 脂身が少ないので、その方が好きなので…」 「牛肉はあまり買わないですね。 かたそうなイメージはあります、安いものだと。 (値段が)高いものだとちょっと脂が多い!」
豚肉や鶏肉に比べて、 高カロリーのイメージがある牛肉ですが、 近年、よりヘルシーで、サッパリと食べられる 牛肉が注目を集めているんです!
今週のあぐり王国ネクストは、 あの人気パン屋さんや、ヤフーの社員食堂に!? 全国から大注目のブランド牛に迫ります。
森結有花アナウンサー 「今回は十勝西部の清水町にやってきました」
森崎リーダー「すっかり春だね」
森アナウンサー 「今回はここ清水町で生産されている ブランド牛を勉強します!」
リーダー 「あれ?それボク5年前にも取材したんじゃ?」
森「そうなんですよ」
ではあぐりっこをご紹介。
動物との触れ合いが大好きな、 しっかり者の6年生、石崎朋愛(トア)ちゃんと 食べることが大好き!明るく元気な6年生、 佐藤駿成(シュンセイ)くんの2人です。
リーダー「あぐり何回目?」
トア「今日で6回目」
シュンセイ「今日で10回目」
リーダー「森さん何回目?」
森「キャー3回目でーす」
リーダー「牛にまつわる数字です」
トア「牛の数とか?」
シュンセイ 「(牛が)1年に食べる牧草ロールの数?」
果たして、牛と14という数字の関係とは? その答えを探るため、生産者のもとへ…
リーダー 「牛舎の数がすごいな!こんにちは」
清水町でブランド牛を育てる吉田哲郎さん。 早速、その牛たちを見せていただきます!
リーダー 「牛が出迎えてくれました。 何と言う名前でしょうか?」
吉田さん 「“十勝若牛”というブランド牛です!」
リーダー 「十勝若牛(とかちわかうし)。 若い牛とかいて若牛です」
リーダー 「牛さんのイメージってどんなの?」
あぐりっこ「黒と白」
リーダー 「そうだね。牛乳を搾る乳牛ですね。でも 北海道ではこのホルスタイン種という牛を けっこう食べてます!」
あぐりっこ「ええ~??」
十勝若牛の特徴は…
吉田さん 「生後約14か月で出荷します」
リーダー「14か月」
シュンセイ 「えええ~えええ~」
シュンセイ「若い…」
リーダー 「若いな。若いんだよ」
5年前にも番組で取材した「十勝若牛」。
およそ2万頭もの乳牛が飼育される清水町で、 出荷まで一貫生産されています。
ご当地グルメ「十勝清水牛玉ステーキ丼」が、 道内のグルメイベントで3連覇を達成し、 認知度もアップ! 5年前より生産者が増え、 現在6軒で年間5000頭を出荷しているんです。
牛さんにとって大好物のエサ。 シュンセイ君が手で口元に持っていくと…
シュンセイ 「食べたっぽい!」
脂肪がつきすぎないよう、 適度な筋肉をつけながら、 独自の技術で早期肥育させるんです。
そして、この肥育以外にも、ある重要な仕事が!
ということであぐり一行が向かった場所は-
扉オープン♪
あぐりっこ「うわ~~」
吉田さん 「こちらが赤ちゃん牛がいる哺育牛舎」
森「かわいいですよね」
吉田さん 「高たんぱく・高カロリーの ミルクで育つ牛です」
リーダー 「じゃあ…あぐりっこ3人頑張ってください」
あぐりっこ3人??(笑)
…ということで、生後1週間ほどの子牛を、 自動ほ乳機へ誘導し、 ミルクの味を体で覚えさせる訓練をお手伝い。 うまく連れて来れるかな?
優しく一頭一頭、誘導します。
森 「はあ~今日の仕事はこれで終わりです♪」
トア 「なんか一生懸命ミルクを飲んでて 出荷しないでほしい!!」
リーダー 「しっかりと食事の時に考えて…」
シュンセイ 「へっぐしょん」
すごいタイミングでまさかのクシャミ!! 一瞬の沈黙の後、大爆笑♪
リーダー 「どうしてシュンセイ。 どうして今、クシャミした? 大事なとこだったぞ、いま(笑)」
森 「続いては十勝若牛が加工されている “十勝清水フードサービス”にやってきました」
あぐりっこ「うおおお」
リーダー「十勝若牛が加工ってことは?」
あぐりっこ 「食べられる…」「食べるための…」
リーダー「そういう施設だね」
十勝若牛を中心に、 食肉加工から通信販売まで行なっている 十勝清水フードサービスの吉国泰輔さん。
衛生管理が行き届いた 「北海道ハサップ」の認証を受けた、 クリーンな施設です。
吉国さん 「うちの向上では画像検査、さらには 食味検査も行っています」
リーダー 「食味検査って言われただけで 心浮き上がっているもん!!」
コチラで行なわれるという、 十勝若牛の「画像検査」と「食味検査」。 そこには、驚きの作業が!?
リーダー 「パーティーですか??」
吉国さん 「いえ!!実は十勝若牛ですが 年間5100頭ほど出荷していますが その全てを食味検査をしています」
リーダー「えって??すべて??」
吉国さん 「1つのブランド牛を全頭、 食味検査しているのは 日本でもここだけだと思います」
そうなんです! 日本はもちろん、世界的にも珍しい、 出荷全頭の食味検査。 味に問題がないか、 そして更なる品質向上を目指し、 2015年から始めた、この取り組み。
1人が焼き手、3人が検査員となり、 従業員全員が毎日当番制で行なうんです。
吉国さん 「1日に23頭ほどを処理していまして すべて食べますと約350gくらいになります」
リーダー「これくらい?」 ステーキ2枚分!!
吉国さん 「そうですね!そのくらいの量になりますね」
森 「太ったりしないんですか?」
石津さん 「あんまり分からないですね。 1~2Kgぐらいは!」
食味検査は「見た目」と「味」で、 それぞれ5項目を3段階評価でチェック。
食べるのはロースの中心部で、 最もやわらかく、 おいしいと言われる「ロース芯」。
ミディアムレアで焼き、検査します!
リーダー 「バクッとひと口でいきました。 すぐに評価にいきます」
みなさんの評価をみてみると バラバラの点数になってしまいましたが、 ここから項目ごとに、3人の平均点を算出。
それがその牛肉の点数となります。
これは1人だけの評価だと、 偏りが出てしまうのを防ぐためでもあるんです。
特別に、あぐりっこの2人も挑戦!
シュンセイ 「(一口)う~~~ん…うまい! 脂の近い所は柔らかい味で 赤身の所は力強い味がします。 5段階におさまらない!!」
トアちゃん 「噛めば噛むほどお肉の美味しさが出てきて おいしい♪♪」
別な牛も味を比べますが シュンセイ「おいしい!」
リーダー「そうだよね~」
じゃじゃん もんすけです! 出荷する全頭の食味検査を行なう十勝若牛。 データは帯広畜産大学で分析されているんだ。 その研究結果について聞いてみたよ。
帯広畜産大学 口田圭吾教授 「今まで6000頭ぐらいの食味検査を行って 十勝若肉は赤身肉ですが 赤身肉だからと言って 霜降りが全くなくていいかと言うとそうでなく 見た目の霜降りの量が だいたい13%を越えると 食味特性が良いということが分かった! あと肉の色が濃すぎたりすると 食味性が劣る原因になっているようです。 ぜひ食べていただいて こんなにおいしいお肉があるんだ!と 実感していただければいいなと思います」
牛肉の格付けでは、 霜降りに劣ってしまう赤身肉…。 口田教授は、赤身のおいしさを もっと知ってもらおうと、 「香り」や「やわらかさ」を軸にした、 新しい評価基準を開発中なんだって!
赤身肉がより身近になりそうで嬉しいよね!
食味検査を見学した一行は続いて 枝肉保管庫へ。
そこには食肉用として加工された十勝若牛が…
シュンセイ 「いや……あまりにも衝撃的で… 筋肉の感じがすごいリアルで…」
トア 「さっき見た牛の大きさのままでビックリした。 さっきまで白黒だったのが…」
吉国さん 「今ここで見ている枝肉は吉田牧場の枝肉」
リーダー 「普段は私達は全く目にしない風景ですけど 毎日こうやって行われている。 こういう風にいのちを頂戴している。 “いただきます”って言葉の意味を 目で見てわかってくれたと思う」
シュンセイ 「“おいしい”“おいしくない”じゃなくて 大事に食べないとダメだなって」
トア 「牛だけじゃなくって魚とか他の食べ物も 感謝して食べないといけないな…」
リーダー 「そうだね。すごく大切なものを受け取って くれたかなと思います」
リーダー「全頭ですか?」
吉国さん「全頭です」
こうして、「食味」と「画像」の 科学的なデータをもとに、 生産者、JA、フードサービスらによる 話し合いが行われます。 それぞれが意見交換し、ブランド維持と 更なる品質向上を図っているんです。
北海道を代表する菓子工房『もりもと』。 150種類以上のパンの中でも 1番人気のカレーパンに、 今年2月から十勝若牛を使っているんだって! そこには、おいしさはもちろん、 清水町への支援の意味も 込められているんだよ。
もりもと パン部 次長 足立利雄さん 「昨年の台風被害の復旧に道内企業として 協力したかったというのもありまして、 一番人気の商品であるカレーパンに 十勝若牛を使用することができれば いいのではないかと思い採用しました。 少しコゲめをつけるような形で 存在感を出すようにすることと コゲめをつけることによって コクがしっかり出るところも工夫しています。 牛肉特有のクセが全然なくて ヘルシーでありながらジューシーなので とてもカレーとマッチしています」 ■十勝若牛の贅沢カレーパン160円(税込) 一部販売していない店舗もあります。
「もりもと」のほかにも、 インターネット関連会社「ヤフー」の社員食堂で、 十勝若牛のステーキ重が提供されて、 行列ができるほど大好評だったんだよ。
弁当チェーンの「ベントス」でも、 十勝若牛のお弁当が販売予定なんだって。
どれもおいしそうで、ボクも食べたいな!
森 「それでは十勝若牛を使った お料理をいただきましょう」
リーダ 「うわ~~清水町内の食事処 “韋駄天(いだてん)”さんに調理頂きました」
とあ「…」
もうお肉を前に固まっています(笑)
リーダー 「しゃぶしゃぶでいただくんだって…」
シュンセイ 「や~~素材の良さが出る食べ方ですね」
おーい、シュンセイは本当にこどもかな? 大人チーム大爆笑。
ということで早速、赤身肉の良さが出る、 「十勝若牛のしゃぶしゃぶ」からいただきます。
リーダー 「北海道のいのちに感謝して… いただきま~す」
トア「ううう~ん」
リーダー「目がでっかくなりました」
トア 「焼いたときはちょっと柔らかくて 脂身がすごく甘い」
シュンセイ君は… 笑ってるうう(笑)
シュンセイ 「すごい甘みが強いから ポン酢に負けなていない!」
続いて「もりもと」とコラボレーションした、 「十勝若牛の贅沢カレーパン」を!
ザクッ
森崎 「スゴイいっぱい入っている。 サクサク♪フワトロ!! でもカレーの中にお肉の主張が強い!」
森 「どこを食べても若牛のうま味が出てくる」
■十勝若牛の贅沢カレーパン160円(税込) 一部販売していない店舗もあります。
シュンセイ 「カレーがなんか… 2日目のカレーみたいで…」
なんと素晴らしい表現力(笑)。
リーダー 「5年前に見せてもらってから 格段なる進化を遂げたブランド牛だなって 率直に思いました。今後の展望は?」
吉国さん 「まだまだ北海道には 流通していないのが現状。 今後は増産計画にもあり、 北海道・十勝・清水町地元に愛される ブランド牛でありたいと思っております」
吉田さん 「売る方は吉国さんが頑張ってくれるので ボクたちは一生懸命おいしいお肉を作る! 本当に美味しい!と言ってもらえるだけで ありがたいですね」
リーダー 「5年後来たら、もっとおいしいんでしょうね」
お二人 「もちろんですよね!!」
今後の十勝若牛に期待大ですね。
みなさんこんにちは! 今日はJAバンクが取り組む 「食農教育」について紹介するよ。
子どもたちに農業のことを知ってもらおうと、 2008年度から始まった、この取り組み!
今年も、JAバンクから食と農業のつながりが わかりやすく解説された教材本とDVDが、 北海道教育委員会に贈られた後、 道内1086の小学校や特別支援学校の みんなに渡されるんだって~!
授業に出たら、みんなも農業について 考えてみようね。
以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした! --------------------------- 4月15日のクイズ 「知内町が生産量道内ナンバーワンの野菜は、 なんだったかな?」 正解は「ニラ」でした!