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2017年05月20日(土) | ♯430 あの大水害から9か月…南富良野の生産者と農作業の現状を追う編
>>

2017年05月20日(土) |  ♯430 あの大水害から9か月…南富良野の生産者と農作業の現状を追う編

森結有花アナウンサー
南富良野町にやってきました~。
 私は初めてなんですが…」

森崎リーダー
「何回も訪ねている場所です」

森アナウンサー
「北海道の農業、そして道民にとっても
 すごく重要なテーマを学びます。そして…
 リーダーと南富良野町にゆかりのある
 ゲストを呼んでいます」


「ではこちらにお願いしま~す」

あぐりっこ「リーダー~!!」

リーダー
「君たちは…懐かしいなあ~
 忘れもしないあぐりっこだよ!」

今回はあぐりっこOBが参加!
札幌の中学校に通う、
中学3年生の大谷彩莉(アヤリ)さん。

あぐりっことして南富良野町を訪れたのは4年前。
農業を営む上で大切な存在である、
農家の女性たちの仕事について学びました。

そして札幌の高校に通う、
高校2年生の森彩華(サヤカ)さん。

6年前、当時小学5年生だったサヤカさんは、
南富良野町のポテトチップス工場を訪れ、
その製造工程などを学んでくれました。


「どうですか?
 久しぶりに見たリーダーは?」

アヤリ「変わらず…」

サヤカ「若いです…」

リーダー苦笑い
そうか~!! (笑)」


「二人のあぐりっこ時代の写真も
 ご用意しました」

リーダー
かわいい~~♪
 どうですか自分たちで見て」

アヤリ「はずかしい~」

リーダー
「久々のあぐり王国は照れますか?」

サヤカ「緊張してます!」

久々の出演に、緊張した様子の
アヤリさんとサヤカさん。
そんな二人に再び南富良野町に
来てもらったのは、
とっても大切なことを学んでもらうためなんです。


「思い出深い場所ですけども
 去年の8月災害があったことは
 ご存知ですか?」

あぐりっこ「はい」

リーダー
「とんでもない大雨台風と…
 去年は夏の間中、農家さんは悩まされました」

去年8月
北海道を襲った台風の大雨による水害。
南富良野町では、空知川の増水で堤防が決壊。
濁流によって、家屋や畑が水に浸かり、
大きな被害をもたらしました。

あの水害から9カ月ほど経った今も、
町内のいたるところで、
復旧工事が行われているのです。

リーダー
「特に南富良野町は壊滅的な大被害。
 十勝の方も酷かったんですけどね…
 う~~~ん。
 見てらんないぐらいの被害…」

言葉を詰まらせるリーダー。

そして語り出しました。


2017年05月20日(土) |  南富良野の春は今年も大忙し…


「リーダーは実際にボランティアで
 訪れたんですよね」

リーダー
「うーん…」

所属事務所のメンバーたちと
支援ボランティアに参加したリーダー。
泥や瓦礫を取り除く作業を行いながら、
大きなな被害を負った被災地の光景を、
目の当たりにしていたのです。

リーダー
「道路の低い所なんかは
 川から全部流れてきて、
 それがそのまま全部残っちゃっている。
 泥とか物とか木とか石とか岩とか…
 2人は見たりしたかな?」

アヤリ
「ニュースでたくさんやっていたので…」


「災害から半年以上が経っているんですが
 南富良野町の農業が今どういう状況なのか?
 皆さんが以前お世話になった方に
 お話を伺いたいと思います」
 
ということで一行は、
これまで3度にわたって番組でお世話になった、
南富良野町北落合地区の生産者のもとへ-

あぐり一行
「こんにちは~お久しぶりです!」

ニンジンやジャガイモなど、
5種類の作物を生産する岩永かずえさん。
4年前はニンジンの栽培について。
そして6年前には生産者ならではの
お手軽料理を教えていただきました。

リーダー
「あれから相方が随分変わりましてね…
 今日連れてきたのは
 え~次の次のパートナーです」

2代目MCが佐々木佑花アナウンサー
3代目MCが金井憧れアナウンサー
です!

岩永さん「テレビでは見てましたよ」

リーダー
「そして二人!見覚えありますか?」

岩永さん
「あの時も大人しい感じだったけど…
 今も物静かな…私とは正反対です」

リーダー
「誰もそんなこと言ってないしょや!」

岩永さんとの久々の再会に盛り上がったところで、
話は本題へ…

リーダー
「今の時期はどういう作業をしているの?」

岩永さん
「スタッフがやっているんですけど
 ポテトチップスの原料のジャガイモの
 種イモをまく準備をしています」

リーダー「品種は?」

岩永さん
トヨシロですね。
 ポテトチップの加工用の品種ですね」

種イモと呼ばれる植え付け用のジャガイモを、
機械での植え付けがスムーズに進むよう、
大きな袋へ移し替えるという作業。
種イモが入った袋の重さは、およそ20キロ。
それを大きな袋へ32回分も移し替えるそう。
どれだけ重労働なのか、
あぐりっこOBが挑戦してみることに!

あぐりっこ「せ~~のっ」

ぐらぐら…

リーダー「がんばれ~」

全然持ちあがりません。

森「ファイト-」

女子中高生ふたりの力でも、大変な作業。
ここで大学時代は
バスケットボール部キャプテン
務めていたという体力に自身のある、
森アナが挑戦!すると…

スルスルスル…いきなり持てちゃいました(笑)

リーダー
「おおおーカッコイイ!
 行けるイケル!やれてんじゃん」

岩永さん 
「すごい。いいわ。うちでやってほしい」

あっという間に移し替えちゃった!!

リーダー
「出来てる…自分が一番ビックリしている!?」

すると-
森「(みんな)しっかりしなさい!!」

あぐりっこに一喝!


2017年05月20日(土) |  災害の爪痕は深く…


「今年の作付けで災害の影響は
 受けていないんですか?」

岩永さん
「受けたのは受けたんですが…
 水害で(畑が)陥没したり流されたり…
 (幾寅地区の)生産者に比べたら
 被害にあったなんて…ちょっとおこがましい」

南富良野町の高台にある
北落合地区では、
河川の氾濫こそありませんでしたが、
大量の雨水で、
畑の一部が大きく陥没したり、
土や作物が流される、
という被害に見舞われました。
岩永さん
「辛かったのは何年もかけてできた
 良い土が流された事…」
リーダー
「これも美味しいニンジンになる…
 はずだったのに…」
アヤリ
今までの苦労も流されてしまって
 すごい残念に感じます」
岩永さん
「でも本当にね…
 ひとりの離農者も出ず
 農家の人ってすごいなって
 私も農家なんですけど…」

岩永さん
「大きな被害を受けて幾寅地区も…」


「私たちなかなかテレビでしか
 災害の様子を見て来なかったので
 今回は実際に幾寅地区にも行って
 災害時や今の状況を伺いましょう」

幾寅地区へ移動してきました-


「岩永さんがお話していた
 被害が徳に大きかった幾寅地区です」

リーダー「景色が違いますね…」


「木がスゴイことになっている…」

リーダー
「土嚢ですかね。
 川を土嚢によって調整しているのかな」

リーダー「サヤカあれ見て」

サヤカ「木が倒れている」

森「普通の光景ではないですよね…」

昨年の水害で、大きな被害を受けた
南富良野町の幾寅(いくとら)地区は、
空知川の氾濫によって、
多くの畑や家屋などが浸水。

あぐり一行は、その空知川のすぐ近くで
農業を営んでいる生産者を訪ねました。


2017年05月20日(土) |  就農10年目に起きた災害だが…
リーダー
「間違いなく新しいビニールハウス。
 今、制作中ってかんじかな?」

リーダー
「お邪魔しま~す。
 今まさにマルチングの上から
 苗を植えているところだあ」

ミニトマトや大豆などを生産する鳥羽光生さん。
ハウスではミニトマトの苗を植える作業が
始まっていました。

リーダー
「ハウスがとても新しいなあと思って」

鳥羽さん
できたばっかりです!
 12棟ほどハウスがあったんですけど
 昨年の水害の時に
 全部ペタンコに潰れて…
 まだ全部できていないんですけど
 できたハウスから苗を植えている所です」

リーダー
「ここは水害時はどんな状況だったんですか」

鳥羽さん
「ハウスのある場所には
 川の砂が堆積していたんですよね。 
 のところは3mくらいの深さの 
 川になっていた…」

鳥羽農園では、水害によって
12棟すべてのビニールハウスのほか、
倉庫1棟とトラクターなどの重機
も、
濁流にのみ込まれてしまいました。

順調に生育していた大切な作物も
すべて失った去年の水害。

実は被災した2016年は鳥羽さんにとって
大きな節目となる年でもあったんです。

リーダー
「鳥羽さんは南富良野町出身の方?」

鳥羽さん「静岡から来たんです」

リーダー
「一から農業を始められてですね
 農業を初めて何年くらい?」

鳥羽さん
去年で10周年だったんです」

あぐり一行「ええええ

鳥羽さん「記念の年だったんですけど…」

静岡県から移住し、
去年で営農10年目を迎えた鳥羽さん。
ゼロから始まった農業でしたが、
ビニールハウス12棟4ヘクタールの畑
営農できるまでになった矢先…
今回の水害が発生。

それでも鳥羽さんは、
農業を諦めることはありませんでした。

鳥羽さん
「農業を10年やっていて、
 仕事として楽しいっていうのもあったし。
 他の仕事は考えられなかった」

鳥羽さん
「水害でやられて農業が終るのは…
 ちょっと面白くないないなあって、
 意地みたいなのもあって」

リーダー
「今私たちがいる土はどうなっているの?」

鳥羽さん
「(水害で)堆積した砂は完全には
 取り除かれてはいないので
 今まで通りか?といわれれば
 そうではないけど
 もとの土が残っていたのは…
 不幸中の幸いだったと思います」

鳥羽農園では今年、5棟のビニールハウスに、
ミニトマトの苗、およそ9000株
植える予定。
1日も早い復旧と、
豊作への願い
を込めながら、
あぐりメンバーも苗植えをお手伝い。

2017年05月20日(土) |  ポテトチップス工場も見事復活!

リーダー
「トマトの匂いをかぐと始まったなあ~って
 気持ちになりますね」

鳥羽さん「本当になります」

リーダー
「7月はいったら香りがうわっとして
 赤い鈴なりに実った状況も
 今年もなりますね!!」

鳥羽さん「その予定です!」

リーダー「さやかどう思った?」

サヤカ
「いまの状況を知らなきゃいけないと思うし
 多くの人にこんな状況でも
 頑張っている人がいるってことを
 知ってもらいたい」 

リーダー
「さらに思いのこもったトマトになりそう」

鳥羽さん
「そうですね。災害の後なんで…
 ちょっと気合いは入っています!」

続いて訪れたのは、幾寅地区にある
地元産ジャガイモなどを原料に
ポテトチップスを作る「シレラ富良野」。

こちらも去年の水害で大きな被害を受けた
施設なんです。

あぐり一行「こんにちは~」

リーダー
「及川さんだよおお~」

サヤカ
覚えてます!お久しぶりです!」

シレラ富良野の工場長を務める及川真也さん。
2011年にリーダーと当時小学生だった
サヤカさんは、及川さん案内のもと、
ポテトチップスの製造に
ついて教えていただいたのです。

リーダー「大変でしたね」

及川さん
「そうですね。結構…まあ~かなり
 3か月あまり工場が
 止まってしまったんですけど、
 今は通常通り稼働しております!」

シレラ富良野では、
自社製品の「農協チップスふらのっち」のほか、
コイケヤブランドの委託製造品など、
1日およそ30万袋を製造しています。

そんなシレラ富良野を、
操業停止にまで追い込んだのが、
去年8月の水害でした。

工場のすぐとなりを流れる
空知川の堤防が決壊し、
工場の周辺が冠水。
原料のジャガイモ倉庫や製造する機械など、
壊滅的な被害を受けたのです。

及川さん
1m50センチくらい水没していたので…」


「じゃあここも水没していたんですか」

及川さん「そうです。ここ全部です」


「それが3か月で復旧できた…」

及川さん
「多くの方の協力をいただき
 3か月で復旧する事ができました」

水害発生からわずか3ヶ月で操業を
再スタートさせたシレラ富良野ですが、
工場周辺の道路や堤防は、
未だ復旧作業が続けられています。


2017年05月20日(土) |  40分で製品に!変わらぬ美味しさ♪

あぐり一行は、通常通り稼働しているという
工場内を案内していただき、
ポテトチップス製造の様子を見学。

サヤカ「懐かしい」

リーダー
「すごい速さでとめどなく流れてくる!」

ポテトチップスの製造は
まず原料のジャガイモを、
機械で洗浄して皮をむきます。

その後、手作業で選別や加工に適した
サイズにカット。

続いて、高速で回転する機械によって
ジャガイモを薄くスライスしたら、
180度の油が入った大きなフライヤーで
3分揚げると、見慣れたアノ姿に!

リーダー
「うわ~なんか来てる来てる」

森「きゃああ~滝みたい!

リーダー「何か迫って来てるね」


「これが他のうす塩やのり塩になる時は
 隣のレーンで…」

及川さん
「そうです。味を変えます。
 同時に3種類の味にできます」

リーダー
「さっきまでジャガイモだったんですよね」

及川さん
「約40分で製品になります」

リーダー「ジャガイモから袋まで」

及川さん「ジャガイモから箱詰めまで!」

リーダー
「ダメだっ!食べたくてしょうがない」

この工場では、味付けやスライス方法を変え、
3種類の商品を製造。
ジャガイモ本来の美味しさを活かすため、
原料加工から箱詰めまでを、
わずか40分で行なっているのです。

ここで特別に製造したばかりのポテトチップスを、
試食させていただけることに!

サヤカ「おいしい!」

アヤリ
「色々な事を学んできたから
 いつもよりおいしく感じる!」

「おいしい!」

リーダー
「ここシレラ富良野が再稼働したのは
 まちの大ニュースですよね」

及川さん
「そうですね。
 煙突から水蒸気が上がるんですが
 水蒸気が上がっているのを見ると
 安心するという声も頂きました」
リーダー
「それをずっと守って下さっているって事が
 改めてすごいなあ~って思いました」

2017年05月20日(土) |  復興が進む南富良野。これからの思い…

じゃじゃん、もんすけです。

水害から9カ月ほどたった今も
完全復興を目指し、
町内のいたるところで復旧工事が
進められている南富良野町。
様々な作物を生産する道内有数の産地として
農業の振興も全力で取り組んでいます。

JAふらの 代表理事組合長
植崎 博行さん
「特に上流の(幾寅地区の)農業者の方が
 非常に大きなダメージを受けました。
 去年と100%同じ作付け規模の実現は
 難しいかもしれないけど
 可能な限りがんばりたいと思ってます。
 北海道有数の野菜産地という事で
 各地から農産物が美味しい!と
 そういった評判に応えるためにも
 良いものをつくって
 消費者に届けていきたいと思います」

今年も本格的な農作業がスタートした南富良野町。
水害を禽越えた安全安心で美味しい農作物を
一日でも早く食べたいよね。

去年の水害から、およそ9ヶ月。
少しずつですが、復興に向けて
歩みはじめている南富良野町。

久々に訪れた生産地の状況、
そして生産者の思いに触れ、
あぐりっこOBの二人は、
どのように感じたのでしょうか…

サヤカ
「農業に携わる人たちって
 すごいポジティブだなあと思って
 自分がいつも悩んでいる事が
 本当にちっちゃく感じて…」
サヤカ
「そういう
 カッコイイ生き方をしたい!
 思いました」
アヤリ
「災害の被害も大きくて
 一部ショックを受けた事もあったけど…」
アヤリ
「すごい勇気をもらったので
 来て良かったなって思いました」
あぐりっこOB二人の感想を受け、
日々、被災の現実と向き合う
南富良野町の方々が、
それぞれの立場で抱く、今年への思いとは…
鳥羽さん
「去年、キレイさっぱり流されてですね
 営農11年目はリセットした新しい年として
 今年は気合いが入っています!
 やってやるぞと。
 少しでも良いもおを生産出来たらと…」
及川さん
「美味しい安心なポテトチップスを作りたい
 という気持ちはずっと持っていますので
 今年はさらに生産者の思いも受け止めながら
 安全安心なポテトチップスを作りたい!」

岩永さん
「周りで見てくれた人が助けてくれたり… 
 今回のことのようになると
 気持ちひとつになれたと思うんだよね。
 テレビを見てくださる方も
 本当に力強いエールをいただきました。
 この場をお借りして
 お礼も仕上げたいと思います。
 ありがとうございます」

リーダー
「今回忙しい中ですけど
 本当にありがとうございました。
 止まらぬエールを送らさせて頂きます」

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5月13日のクイズ
「家庭菜園で一番初めに行う作業は、
 何だったかな?」

正解は「土づくり」でした!




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