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2019年02月09日(土) | ♯510 酪農歴史ロマンが詰まった北大牛乳編
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2019年02月09日(土) |  ♯510 酪農歴史ロマンが詰まった北大牛乳編

少年よ、大志を抱け!
でおなじみのクラーク博士。

そのクラーク博士が礎を築いたのが、
北海道大学の前身札幌農学校。

そこに今から130年前の1889年、
アメリカから血統登録されたホルスタインが、
日本に初めてやってきました。そして今ー
そのホルスタインの血を受け継ぐ子孫たちが、
美味しい牛乳を、私たちに飲ませてくれます。

その名も、北大牛乳。

今回のあぐり王国ネクストは
札幌のど真ん中で作られる牛乳
北大牛乳に注目します!

森結有花アナウンサー
北海道大学にやってきました!」

森崎博之リーダー
「いやー色々思い出すなあ」

森アナ「リーダー北大でしたっけ?」

森崎リーダー
すみません見栄を張りました…。
 北海道大学はもともと札幌農学校!
 農業の原点ても入れる場所です」

森崎リーダー
「クラーク先生の志しが今でも生きている。
 北海道農業は今でも多大な進化を遂げている」

森アナ
「クラークさんが下りてきて熱く語っている!」

森崎リーダー
「私も銅像になりたい!
 どうぞ頑張ってください…
 生きることは食べること!
 LIFE IS EAT!」
この北海道大学で、
クラーク博士から始まる歴史が詰まった牛乳、
北大牛乳が生産されている…ということで、
今回はその北大牛乳を掘り下げていきます。

では参加してくれるあぐりっこご紹介。

あぐりっこは、マイペースな小学4年生、
大村凛太郎(リンタロウ)君と、
好奇心旺盛な同じく4年生、
小澤萌桃(モモ)ちゃんの2人です!

リーダー「志望校はどこですか?」

あぐりっこ「北大です!」

リーダー「北大入りたいよな~」

森アナ
「本当に?ホントに?
 小学校4年生で志望大学もう決めてる?」

リーダー
「そりゃあそうだろう。
 札幌に住んでる以上、北大は憧れだろう」

森「そんな二人に…牛乳は好きですか?」

モモ「好きです」
リンタロウ「大好き!」

リーダー
「牛乳を使った乳製品って何かわかる?」

モモ「チーズ」
リンタロウ
「バターとかヨーグルト!」

リーダー
「そんだけ分かれば北大入れるわ!

森アナ
「そんな簡単ではないかな…もうちょっと…」

リーダー「えっそんな難しいの?」

森アナ
「北大はそれだけじゃ入れないですね…」

リーダー
「あっそう。そんな難しいんだ~いま(笑)」

リーダー
「二人がいつも飲んでる牛乳ですけど
 実は牛乳になる前!
 牛さんが出してくれた、そのものは
 まだ牛乳と呼ばずに何と呼ぶ?」

リンタロウ「生乳!」

リーダー
「うわっ!すげー知ってる!!」

そんな、将来性豊かなあぐりっこと、
まずは歴史を学びます。
明治から大正時代の酪農の様子を
今に伝える施設、
札幌農学校・第2農場へー。


2019年02月09日(土) |  現代に蘇ったクラーク博士が解説!

森アナ
「あちらにいらっしゃるのが近藤名誉教授です」

森崎リーダー
ダンディーですねえ~」

近藤名誉教授
「一生懸命クラーク博士に似せようと思って…」

おしゃれないでたちで現れた農学博士、
近藤誠司名誉教授に第2農場を案内して頂きます。

森アナ
「歴史ありそうな建物が並んでいますね」

リーダー「レンガ・石・木のうち!」

近藤名誉教授
築150年とか100年の建物ですね」

近藤名誉教授
「みなさんもご存知のクラーク博士が
 農学校であるからには
 経営と研究教育をやるための
 農場をもたねばならない!
 というために作られたのが最初です」

近藤名誉教授
「一番向こうに見えるのが牡牛牛舎」

森崎リーダー
「今ちょっと待ってください!
 このポーズ!このポーズまさに
 クラークさんじゃないですか!」

近藤名誉教授「やめてください!」

森アナ「あははは」

この第2農場には、牝牛舎、種牛舎、
穀物庫やサイロなど、
当時の酪農経営に必要な施設が、
一通りそろっています。

19世紀アメリカ中西部の建築様式に彩られ、
景観的にも優れたその佇まいは、
人気の観光スポットにもなっています。

また、北海道全域に酪農を広めた、
貴重な施設の一つとして、
国の重要文化財にも指定されています。
近藤名誉教授
「レンガ造りの建物は製酪施設といって
 バターやチーズを作るんです。
 牧草を食べさせて牛を飼う…
 で牛肉・牛乳がとれる。たい肥も作れる。
 その生乳を製乳所に運んで
 チーズ・バターにする」

近藤名誉教授
「建物によって違いがあるんですけど
 こちらが本当にアメリカ直輸入だと思うのが
 板の張り方を見てください!」

森アナ「縦に張ってある」

近藤名誉教授
「日本だとまず横に張るでしょ?
 こっちだと縦張りになっている」

リーダー
「縦張りと斜め張りもある!」

移設前の原型は、1877年に建てられたという
模範家畜房モデルバーン。
当時の飼育の様子をうかがい知れるとのことで、
中を案内して頂くことにー。

2019年02月09日(土) |  日本初の血統登録した乳牛!
近藤名誉教授
「この2階・3階はす全部干し草。
 それを牛にあげます」

近藤名誉教授
「天井に穴があいていますでしょう。
 あそこから干し草を落とすんです」

リーダー「便利だなあ~」

リンタロウ「ここは牛がいたところか…」

森アナ「たくさん資料が展示されていますね」

リーダー
「でも昔は牛が何頭も並んでいた…。
 この溝は糞尿が流れたところ?
 下に流していたの?」

近藤名誉教授
「液肥(尿)は、ある程度ためて畑に戻す。
 当時は敷きワラをたくさん入れて
 それに吸わせていた…」

森アナ「搾乳は当時とは違うんですか?」

近藤名誉教授「手しぼり!全部手しぼり」

当時の建物の中に、様々な資料が展示され、
現在は博物館になっているモデルバーン。

その展示物の中に、こんなものが…。

近藤名誉教授
「コピーなんですけど
 当時ホルスタイン種の牛籍簿。牛の戸籍です!
 しかもアメリカで血統登録されたものを
 輸入しているんですよね」

近藤名誉教授
「この三頭が一番最初の御三家です」

その御三家というのが、今から130年前、
日本に初めてやってきた、
血統登録されたホルスタインなのです。

近藤名誉教授
「ここからずっと増やしていって
 全部同じ血統で番号をふっているんです」

森アナ
「今でもその血統の牛がいるってこと?」

近藤名誉教授
「お父さんは血違いますけど
 お母さんの血統はずっと一緒!

あぐりっこ「えええええ~」

そのホルスタイン直系の子孫が、
現在、北大農場で飼育されているとのこと。

森アナ「さあ大雪原の中にやってきました」

森崎リーダー
「広いねえ~北大は広いわあ。
 さっきの所から一駅分くらい来たよね」

森アナ
「そうですよね。車で移動しましたからね」

一行がやってきたのは、北大構内にある農場。
その広さおよそ16ヘクタール。
なんと札幌ドーム3個分。

ここからは北大の三谷朋弘助教授に、
農場を案内して頂きます。
三谷助教
「ここは夏場は放牧地なので
 牛を外でかっている牧草地ですね。
 牛は全部で38頭います」

リーダー
「これが札幌の都心部ですからね」

森アナ
「あんまり臭いとかってしませんよね」

リーダー
「全然牛の臭いとか気にしたこともない…」

三谷助教
「かなり気を付けています。
 すぐ近くが住宅街なので、
 匂いさせると問題があるということで
 糞尿の処理はバイオガスプラントで処理し
 糞尿を発酵させてバイオガスをとる。
 それを燃やして熱源として使用しています。
 一度発酵の工程を経ると
 臭いがほとんどなくなっちゃいますので
 それを肥料として畑に戻す。
 また草が生える。牛が食べる!」

リーダー「サイクルがあるわけだ」

リーダー
「牛舎がすっごく近いのに
 ほぼ臭いがないですもんね」

三谷助教「これからみなさんで見ましょう」

リンタロウ「やっと本物に!」

リーダー
「さっきまで模型みてましたからね」

ということで、
現役のホルスタインを飼育している牛舎へー


2019年02月09日(土) |  脈々と続く血統…現在も1301頭目が!

森アナ「さあいるかな?」

リーダー「お~いたいた」

あぐりっこ
「うおおお!いっぱいいる」

モモ「かわいい♪」

リンタロウ「顔だしてるよ~」

三谷助教
「仔牛ですね。こちらの仔牛は1300番。
 先ほどお話あった
 1・2・3(御三家から)と続いてきて
 1300頭目のメス牛になります」

三谷助教
「その隣の仔牛は1301番!
 おととい生まれたばかり!」

リンタロウ「え~」

リーダー「かわいい…」

リンタロウ
「おとといでもこんなに大きいんだね

三谷助教
「生まれた時からこの大きさなんでね」

リーダー「もう立ってるもんね」

リンタロウ「すごい!」

近くでみてみると…

リーダー「どこまで近づける?」

モモちゃん、ツンってされました(笑)

モモ
「うふふふ!すごいモフモフしてる!」

この子牛が、130年前に、
血統登録されたホルスタインとして、
日本に初めてやってきた牛の
1301頭目の子孫。
子牛はある程度大きくなった後、
新ひだか町にある牧場で育てられ、
母牛になるころ、再び北大農場に戻ります。

あぐりっこ「うわ~おっきい~」

リンタロウ
「あれからこれになるんですね…」

リーダー「成長したね」

リンタロウ
「どれくらいでこれになるんですか?」

三谷助教
「この大きさになるには3~4年くらいかかる」

リンタロウ
「3~4年でこんなに大きくなるんだ」

リーダー
「乳牛デビューしている子たちですね」

リーダー
「体重は何キロから何キロになる?」

三谷助教
「体重は何キロから何キロでしょう?」

リンタロウ「どれくらいだろう…」

リーダー
「想像つく?二日前に生まれた子、
 何キロで生まれたんだろう?」

モモ「59キロ?」

森アナ「刻んできましたねえ」

リンタロウ「想像もつかない。65キロ?」

三谷助教
「だいたい40キロくらいで生まれる!」

リーダー
「生まれたときにすでに40キロ。
 君たちよりも重たい。
 さあ40キロくらいで生まれてきた子たちが
 今、大人の牛になると何キロくらい?」

三谷助教
「この牛だと650~709キロくらい!」

リンタロウ「すごいなあ」
 
リンタロウ君、感心しております。

森アナ
「さてそもそも農場自体は何のために 
 あるんですか?」

三谷助教
「基本は教育・研究のためにあります。
 例えば…
 牧草をどうやって食べさせるのか?
 どういう風に食べさせた時に
 生乳がどのくらい出るのか?
 またその生乳がどんな成分・味なのか?
 そういうことまで研究しています」

リーダー
「今北海道中で酪農家さんが
 牛乳を搾ってくださってますけど
 そのミルクの質を上げるにはどうすれば
 いいのか?乳量をあげるには?
 そういうことを大学で学んでいる。
 そういう人たちがずっと130年、
 北海道の酪農を引っ張ってくれた!」

森アナ
「先ほど始まりを見させていただいたので
 感慨深いものがありますよね」

リーダー
歴史のロマン!感じるなあ~~」


2019年02月09日(土) |  搾乳体験!進化を実感!

ここで、130年前さながらに、
手搾りの搾乳体験をさせて頂くことにー。

リーダー「見本みせます?森さん」

森アナ
「いいですよ。体が覚えている!」

リーダー
「こんなに自信にあふれた彼女見たことない」

森アナ
私は絶対できます!
 リーダーより上手いと思います!」

森アナ、片手ではできますが
三谷助教から「両手でやって!」と
リクエストされると…

森アナ
「できるかな?あれ?
 左やってないんですよ!」

リーダー「良い訳が多いですね」

三谷助教「右はすごく上手」

でも左搾りはさっぱり!
なぜか右絞りしかできない!(笑)

森アナ「ほらすごくないですか?」

リーダー
「右すごいね。この人右しかやってないの笑」

さああぐりっこも挑戦します。

リンタロウ
「意外ときつくやんないと!」

リーダー
「モモは森さんよりずっと上手だ。
 森さん口ばっかりだったなあ…」

モモ
「なんかすごい、こっち側、硬い!」

三谷助教
「後ろの方が溜まっているから硬い!」

3人がかりで、
このくらいの量の生乳を搾りました。

続いて、乳搾りの機械・ミルカーを使った
搾乳作業を見せて頂くことに。

三谷助教
ミルカーを自動で運ぶ機械がついています」

森アナ「場所まで行ってくれるんですか?」

リーダー
「酪農家さんが動かしているの見るけど
 これ自動なの!牛の横まで行くんですね」

三谷助教
「おっぱいに付けるのは人がやります。
 今そこまで自動でやる機械もあります!」

さて再び作業のお手本を…森アナが!

リーダー「これこそやったんだよな」

森アナ「めちゃくちゃやりました」

さすが。するっとミルカーセットできました。

森アナ「あははは」

リーダー「すっごい喜んでる」

あぐりっこも挑戦しますが
上手にできましたよ。

リーダー
「上手!涼しい顔で来ましたよ。
 とくにガッツポーズもなく(笑)」

リンタロウ
「機械だと入れる時だけ人がやって
 あとは勝手にしてくれるから
 なんか…すごいラク!

モモ
「手で絞ったら1本1本時間がかかるけど
 こういう機械を使ってスポってやったら
 取れたら自動的に離れたりして
 次々に作業ができるから早い!

三谷助教
「さっき二人が絞った量って
 コップ1杯も絞れなかったでしょう。
 あんなに時間かかって…
 だけど機械を使うと
 ほんの1分くらいで5キロ出ている!」

森アナ「はああああ」

三谷助教
「機械を使うのは、ものすごい進歩!
 これがないと今の酪農はできないです」

リーダー「そうですよね」

北大農場では、エサやりも機械化されています。

機械がプログラムに従って、一頭一頭に、
決められた量のエサを配っていきます。

こうして生産された生乳の9割は
牛乳メーカーへ出荷。
そのメーカーの商品として販売されます。
残りの1割が、北大構内で殺菌され、
北大牛乳となります。

三谷助教
「(ミルクは)低温殺菌しています。」

リーダー
「ホモジナイズ(均質化)は?」

三谷助教
「してません!ノンホモですね」

リーダー
「ノンホモ!大好き!」

さてどんなお味なんでしょうか?


2019年02月09日(土) |  北大牛乳をいただきましょう!

北大構内にある
北大マルシェCafe&Labo。

ここで搾りたての生乳を殺菌して、
北大牛乳が作られています。
この北大牛乳は、レストランで飲めるほか、
テイクアウトすることが出来ます。

また、レストランに併設されているショップで、
北大牛乳を使った自家製の加工品が
販売されています。

ということで、
三谷助教と北大マルシェの宮脇崇文さんに
お話を伺いながら、
北大牛乳とその加工品をいただきます。

リーダー
「北大の牛さんたちに感謝して
 いただきま~す」

さて北大牛乳のお味は?

リンタロウ
「うん美味しい!いつもより濃厚!

モモ
「こっちのほうが甘い!」
リーダー
大好き!うま~い!
トロッとしますね」トロッとしますね」

宮脇さん
「これが北大牛乳から作った
 モッツアレラチーズです」

リーダー
「うまいうまいうまい!!!」

宮脇さん
「これはフロマージュ・ブランといって
 ヨーグルトのようですがチーズです」

森アナ
美味しい!さっぱりしている!
 ヨーグルトに近い感じですけど
 後味が濃いですね。
 すごいクリーミーで美味しいです」

宮脇さん
「まだ試作段階ですが北大牛乳を使った
 ミルクジェラードです」

リーダー
「ジェラード美味しい。
 牛乳の風味がさらに濃くなった!
 うま~い」

2017年に北大牛乳の販売が始まり、
去年、加工品の販売が始まりました。
長年、生乳の生産を続けてきた中、
改めてブランド化した理由とは?

三谷助教
「やはりこっからまだ続けたいな…と。
 もっとあそこで酪農を続けていきたい!
 ということを考えると
 北大で牛乳を作っているらしいぞっ
 飲めるらしいぞっ!!
 でもあそこで牛いなくなったら
 飲めなくなるぞっていう風に
 知ってもらえたらなって思います。
 半分宣伝みたいなのもありますね」

宮脇さん
「より多くの人にこの味を知ってもらう為には
 日持ちのするもので、色んなところに
 届けられるものである必要があるので
 例えば焼き菓子に牛乳を入れて焼いてもらう、
 そしてお土産を作る!とかで
 全世界に北大牛乳が届くようになれば」

リーダー
「すごい~!いいですね!」

--------------------------
あぐりっこも
「ここが札幌だってことがわからなくなった」
というほど充実した体験をさせて頂きました。
そして、ここがなければ
「北海道の酪農はなかったんだね」と
言っていました。

130年のロマンは今も息づいています。
みなさんもぜひ北大へ遊びに行ってみては
いかがですか!

みなさん、こんにちは!
今日は、来週開催の家族で楽しめる
イベントのお知らせだよ!

2月16日土曜日に、くるるの杜で開かれる、
「JA青年部プレゼンツ・まるっと農業
 ~みつけにくるる~」!
農家の人と一緒に収穫体験したり、
模型の牛で搾乳体験ができたり、
楽しいイベントがもりだくさん!
スタンプラリーでは、
先着で豪華な景品がもらえるんだって!
みんなもぜひ行ってみてね!

【まるっと農業~みつけにくるる】
日時:2月16日(土)10:00~15:00
場所:ホクレン くるるの杜
   北広島市大曲377-1
問い合わせ:011-377-8700

以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした。

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2月2日のクイズ
「今回、肥料の勉強をしに来た町は、
 どこだったかな?!」
 
正解は「鹿追町」でした。




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