佐々木 「今日ご紹介する野菜はコチラです!」
森崎 「あ~(納得)けど分からない人 多いんじゃないですか?」
藤尾 「この野菜に会いに行くのは十勝でしょ? 今日来てるのって…夕張!?」
佐々木 「実は北海道の中では古くから 栽培している町の1つなんです」
佐々木 「しかも“売り切れ御免”の 美味しさなんですよ!」
森崎「人気あるんだねっ!」
今回のあぐりっこは初登場2人! 実家はお寺で礼儀正しい 4年・滝吉昭裕(アキヒロ)君と、 感性豊かでチャレンジ精神旺盛な 松下起晶(キリマ)君3年生です。
さてこの写真の野菜は何かな?
キリマ「ハイ!うんとねキュウリ?」
アキヒロ「カブ?」
森崎「あ~おしいっ!」
では正解は…実物をオープン。
アキヒロ 「なんだったっけ…? とろろの… とろろのもとです!」
藤尾「なんだそれ~」
夕張で長いも!?なかなか出回らない 夕張産長いもには驚きの秘密があった…
では生産者さんに会いに行きましょう。
佐々木「ここは長イモの畑ですか?」
谷口さん「そうです!」
アキヒロ 「えっ?なんか土でいっぱいになっている」
キリマ「モグラが住みそう!」
谷口さん 「(緑の写真は) たぶん1か月前ぐらいの写真だと思うんだ。 ツルで栄養をいっぱい蓄えて 長イモを大きくしたの。 したからツルは枯れてなくなって 収穫するときは必要ないの。 みんな取っちゃったの。 葉っぱが黄色にならないと食べられないの」
森崎 「葉っぱが黄色になるとお役御免」
谷口さん 「掘っていいよ~食べごろだよ~って!」
森崎 「(長イモが)自分で教えてくれる!」
地上の葉っぱが太陽を浴びて たっぷり養分を作り それが地中の長いもに蓄えられ大きくなります。
葉っぱが黄色くなり枯れ始めると 収穫間近のサイン!
この長いも畑の広さは3500平方メートル。 この広さでどれだけの長イモが 収穫できるかというと…
谷口さん「今年は2万本ぐらいかな…」
キリマ「うわっ」
想像以上の数量にあぐりっこも 叫んじゃうほどビックリ
森崎「すごいしょ。2万とろろ!」
藤尾 「と言うことは この土の上にツルがあったんですね」
谷口さん 「そうなんです。せっかくだから 掘ってみないかい?」
キリマ 「掘りたい!掘りたい!やりたい」
谷口 「じゃあやるべっ! 20年前までは手で掘っていた。 今は違うけど… まあ~まずスコップで掘ってみよう!」
まず見本ということで谷口さんが掘ります。
谷口さん 「いいか~い!」
ノリノリの谷口さん♪
表面の土はフッカフカです。
藤尾「柔らかい土だねえ~」 森崎 「まず崩して崩していく。 でもどこにあるんだ?」
谷口さん 「まずね頭を探す!」
森崎 「これが頭なんですね」
ピョンと長いヒゲが出てきました。
そのヒゲまわりを深く掘りすすめます。 さっきと違って粘度質の すこし重い土になってきました。
森崎「谷口さんチャカチャカ動くわ~」
谷口さん「20年ぶりだよ~」
ヒゲがゾロゾロ見えてきました。
頭を何度か引っ張って スルリと抜けるまで掘り下げると…
スルスルスル…
藤尾「出てきた!」
あぐり一行 「うわ~~」「すごいすごい!」
手に持ってみると…
キリマ 「重い! なんかここ魚の骨みたい!」なんかここ魚の骨みたい!」
藤尾「そうだねえ~」
森崎「こんなに毛がついてるんだ!」
キリマ「毛深い!」
森崎「お父さんの足どう?こうなってない?」
キリマ「なってない!」
森崎「じゃあお母さんの足は?」
キリマ「なっていない!」
20年のブランクを感じさせない谷口さん。 1分ほどで掘り終わってしまいました。 それではキリマくんのチャレンジ! 初めての手掘り収穫です。
森崎 「長イモを切りまくらないようにね」
藤尾「キリマだけに…」
まずは長イモのまわりの土を そぎ落としていきます。
最初はいいのですが 深くほると土がずっしり重くなります。
谷口さん「まだまだだな…」
キリマ「さすがに疲れる!」
谷口さん「え~もう疲れたの?」
長いもを傷付けないように 注意をしながらも、 土の下をおよそ90センチは掘らなければ 収穫できません。 なかなか大胆に掘り進めるキリマくんは…
森崎 「穏やかに!穏やかに!」
藤尾 「そうそう、その辺り!その辺り!」
森崎「良いぞっ!」
藤尾「良いぞっ」
周囲の船頭がうるさい、うるさいっ(笑)
大胆かつ繊細に掘らないと スコップでキズがついてしまうため 見ている大人のほうが 必要以上に心配しちゃうんです。
すると…
森崎「ああ!!」
藤尾「ああっ!!」
谷口さん 「あっ!なんか今 白いものが見えなかったか!?」
ちょっとキズついたかな…?
さてヒゲを引っ張ると 土の壁からから剥がれるようる 長イモが出てきました。
キリマ「やったぞ~~」
キリマ君の身長の半分ほどもある 立派な長イモです。
キリマ「とにかく疲れた!」
藤尾「大丈夫かな?」
キリマ「無傷だと思うけど…」
森崎 「そんな訳はない…ほらここね…」
やはりスコップで引っ掻いた キズがありました。
森崎「けっこうエグレてますよ」
と観察していると
パキンッ!
半分に折れてしまいました!
あぐり一行「うわ~~っ!」
キリマ「おっお~」
谷口さん「あっ犯人はキミだ!」
森崎「過酷です!」
佐々木「降りかたが強くなってきた」
谷口さん 「アキヒロは真剣だぞっ!」
森崎「ああ~すみません」
谷口さんっ!アツイ人です!
さあみんなで応援です。
「頑張れ頑張れっ!」
アキヒロ(凍えそうな声で…) 「腰があああ~」
そして掘って掘って…
ついに…
長イモ収穫!
なんだか大人のほうが嬉しくなって 藤尾・佐々木「ヤッタ~」
アキヒロ 「最初は背骨が痛かったけど 取ったらなんか… あ~~~っ!」
谷口さん「良いどっ!よしよし!」
あぐりっこ「長イモとったぞ~」
実はあぐりっこが一本掘り終わるのに こんなに時間がかかっていました! かなりの肉体労働である長イモの手掘り。 つい20年前までは この方法が主流だったんです。
しかし今はというと…
長イモ収穫に重機が登場!?
森崎 「あれで繊細な長イモ堀りが出来ますか?」
藤尾「キズつけちゃいそうですよね」
するとショベルカーの先端部分が 土の中にガバッと突き刺さりました。
森崎「まんまいっちゃうの?」
藤尾「すげ~」
すると見た目とは違って ゆっくり優しく土をすくっていきます。
するとモコモコッと土が盛り上がり 長イモが見えてきます。 そこでお母さん方がその長イモを 取り上げていくんです。
森崎「一気に5本とった!」
藤尾「全部取れてるよ~」
佐々木 「荒々しく見えて意外に繊細です!」
藤尾「そうだよ!繊細だよ」
土ごとすくうように掘り 出てきた長イモを人の手で取り上げる。
森崎「お母さんが取る!」
藤尾「取り残しが全くないね!」
谷口さん「すごいべ?」
あぐりっこ「すご~い!」
谷口さん 「さっき何だったんだ? スコップで真剣にやったの!」
森崎「あんなに時間かかってな」
キリマ「(ガーン)」
谷口さんの奥様 宏世さん 「危なくないように 自分で注意しながらやらないと!」
佐々木 「信頼関係があるからこそ 旦那さんが掘ったところを 奥様がかき分けて収穫する!」
森崎 「そのどっちでもないですね。 横からお母さんごと掘り起こす!」
谷口さん 「夕張では2人か3人ぐらいだと思う」
藤尾「へええ~」
それでは土から掘り上げたばかりの長イモを かぶりついてみよう~
アキヒロ「新鮮な味だ!」
キリマ 「なんか口の中がガムを食べたときみたいに ネバネバネバネバしている!」
谷口さん「ほ~なるほどな」
森崎「あま~い」
谷口さん 「粘りけがすごいでしょ!」
森崎 「シャリシャリネバネバ♪ そして後、口にほんのりあま味が残ります」
谷口さん 「これが夕張の特徴です。 納豆に負けないぐらい!」
森崎「すごい粘るね!」
最近は品種改良をしたタネで 栽培するところが多い中、 「ねばりと味」に惚れ込んだ 夕張の生産者は およそ50年前から育てている品種、 「ゆうばり改良2号」を 今もなお作り続けています。
栽培し続けることで、 この品種の味だけではなく、 夕張での長いも栽培の伝統をも 守り続けているんです。しかし…
谷口さん 「なので作付けが少なくて市場へは出回らず この市内にしか出ないんです。 本当に少ないんです。 やっぱりメロンが優先になっちゃう」
森崎 「そりゃあそうだよ。 夕張メロン待ってる人たくさんいるし。 農家さんにとっても収入源ですよね」
谷口さん 「なので忙しい中をかいくぐって 長イモを植える! ただたくさんは植えられない…」
じゃ~ん もんすけです! 生産者の皆さんが丁寧に収穫した長イモは 町の選果場へ運ばれます。 うわ~すごい量の長イモですね、澤村さん!
JA夕張市 澤村知範さん 「こちらには約1000本ぐらいあると思います。 水洗いするとキズついてしまったりするので 鮮度の良いものを消費者に届けるために うちでは簡単に土を落とすだけにしてます」
ふ~ん、そうなんですね どんな作業をしているんですか~?
「正品にするために先を切って 土を軽く落としヒゲが長いものは抜いて キレイにしています」 「折れないように一生懸命こすってます」
澤村さん 「キズや凹凸がないもの真っ直ぐなものが正品。 少し曲がっているのが“まがり”、 平たくなっているものが“ひら”、 凹凸があるものが“B品”の4つに 大きくわかれています」
‘まがり’‘ひら’っだって! 「長いも」らしい規格に分かれているんだね! ところで今年の出来はいかがですか?
「出来はいいですね。 例年に比べてあま味がありますし 粘りが強いですね。 これは他の所にはないような 独特な粘りですから美味しいと思います」
JA夕張市の長いも生産者は54戸 出荷量はおよそ40トン。 夕張産の長いもは生産者も選果場の人も とっても自信を持って販売しているんだね。 僕も食べてみた~い
森崎 「夕張はもちろんですけども メロンだけじゃない!」
谷口さん 「そうです! 長イモもよろしく! ただ残念ながらちょっと少ないかな」
だから売り切れごめんなんですね。
それでは粘りが強~い夕張産の長イモを使って 生産者でJA夕張市女性部の小林逸美さんに 簡単!絶品料理を教えてもらいましょう♪
小林さん 「今回は長イモとろろ焼きを作ります」
キリマ 「(長イモは)トロトロしているから 普通ビシャーッて…」
藤尾「なりそうだよね」
キリマ 「焼けない!絶対焼けない…」
藤尾「どうなんですか?」
小林さん「大丈夫ですよ」
あぐりっこ「ええええ~」
※詳しい作り方はレシピコーナーをご覧ください
小林さん 「まずは皮をむいてすりおろします」 アキヒロ 「表はザラザラしていて 中身はニュルニュルしている」
皮がむけたらすりおろします。
小林さん「やったことある?」
キリマ 「ない!なんか手が疲れる。けど楽しい」
すり終わったら…下準備終わり! なんとこれだけ!!!
続いてもう一品!長いものステーキ。 こちらも皮をむいて半分に切るだけ。
小林さん「これで終わりです!」
こちらも詳しい作り方はレシピコーナーを ご覧ください。
とろろ焼きはフライパンで すりおろしたとろろを焼くだけ!
半熟の卵と絡めながらいただきます!
ではいただきま~す!
アキヒロ 「パリパリしてる食感と モチモチした食感があって すごく美味しい!」
佐々木「新食感ですよ!これは!」
藤尾「粘りとフワフワがすごい」
森崎「こんなものがあったなんて」
佐々木 「すごくシンプルで簡単なのに 初めて出会った食感なんですけども!」
キリマ 「家に帰ったら今日の 夕ご飯もこれが良い!」
森崎 「我が家のとろろ消費量が上がりそう…」
大好評のとろとろ焼きでしたが、 続いては縦に切っただけの長イモを バターとしょう油で焼いたステーキ!
キリマ 「ホクホクしてあったかい!」
アキヒロ 「香ばしくてサツマイモみたいに ホクホクしている!」
最後はやっぱりとろろご飯!
森崎 「これだよっ!ご飯にまとってる!ウマイ! 粘りがすごい。この粘りのおかげで 成形しやすいし味わいも豊か!」
ネバネバやもちもち、 そしてほっくほくなど、 調理によって全く違う食感になる‘長イモ’。 是非ご家庭でもお試しください!
今日一日、夕張で長イモをお勉強してきて どう思ったかな?
アキヒロ 「夕張はメロンが印象的だったんだけど 長イモのいろいろな食べ方が学べて とても勉強になって成長したと思いました」
森崎 「今まで食べてきたものが こんなに姿を変えて美味しくなるんだ。 しかもこんなに単純なことだったんだって 知れた日! オレ今日を長イモ記念日にします! 今日がそのときだ」
リーダーもあぐりっこも大興奮した 夕張の長イモ! みなさんもぜひ食べてみてね♪
こんにちは。週刊あぐりNEWSの時間です。 「中札内村 収穫感謝祭」のお知らせです。
明日23日(日)に中札内村民体育館で 《中札内村 収穫感謝祭》が開催されます。
このイベントは今年の収穫を地域の方々と共に 感謝するのが目的で、毎年およそ2000名が 来場するお祭りとなっています。
会場では今年とれた小豆などの農畜産物や 収穫後4時間以内に調理・加工をした 中札内村の特産品「そのまま枝豆」などの 加工品が感謝祭価格で販売されます。
その他、お楽しみ大抽選会などもありますので 明日は中札内村まで足を運んでみませんか?
以上、週刊あぐりニュースでした!!
《第33回 中札内村 収穫感謝祭》 日時)11月23日(日)9:00~15:00 場所)中札内村民体育館(スリッパ持参で!) 中札内村東1条南2丁目18
問い合わせ) JA中札内村総務部企画課 ℡ 0155-67-211