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2015年05月09日(土) | ♯337 道総研畜産試験場で自給飼料を探る編
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2015年05月09日(土) |  ♯337 道総研畜産試験場で自給飼料を探る編

森崎「うお~立派だなあ」

佐々木
「今回はなかなか
 立ち入る事が出来ない
 施設にやってきました」

やって来たのは新得町のとある施設。
さあどんな施設なんでしょうか?
一緒にお勉強してくれるあぐりっこを
ご紹介!今回のあぐりっこは
元気いっぱい男の子コンビ!
特技は陸上、
6年生の今井大賀(タイガ)君に
動物が大好きでいつも笑っている
4年生の毛利公耀(タカアキ)君です。

佐々木
「今日私たちが来ているのは…
 北海道総合研究機構
   畜産試験場」

森崎「ということは?」

タカアキ
ちくさんだから~に関係あること?
 牛乳とか??」

森崎「牛とか牛乳の他は?」

タイガ「う~ん難しくなるなあ…」

実はこちらの施設、
北海道の畜産の未来の姿を
見ることができるというのです!

佐々木
「ちなみにですが…
 みなさんペットは飼ってないですよね?」

タカアキ「いない」

タイガ「ザリガニ」

佐々木
「今日のある施設は…
 テレビに映るのが初めてかもしれません」

藤尾「何何なに?それスゴくない?」

森崎
「今日はいつもと違うぞ!緊張感がある!」

ということで今回は
私たちの食卓の未来が見える
畜産試験場を探ります。

お話をうかがうのは
家畜研究部技術支援グループ 
宝寄山(ほうきやま)裕直さま
「ここ畜産試験場では豚や牛の品種改良
 エサや飼い方の研究をしたり
 病気の予防法に関する研究をしています」

こちらの施設では様々なグループに分かれ
専門的な研究を行い、
科学技術という側面から 
畜産王国北海道を支えているのです。

森崎「これが敷地全体図?」

宝寄山さん「一部なんですか…」

森崎「すごい大きさだ」

宝寄山さん
「敷地全体では1600ヘクタール弱!」

研究のために育てている家畜の
畜舎が色々あります。

宝寄山さん
黒毛和牛を中心に肉牛を
 約600頭飼って研究をしています。
 離れた所にあるのは豚の施設。
 衛生的に非常にシビアで離れていて
 実は私も入ったことはありません!
 豚を管理する人以外は入らない」

森崎「へええ~」

宝寄山さん
「羊もいますしニワトリもいます」

佐々木「ニワトリも!」

宝寄山さん
「乳牛は家畜の病気のための研究で
 飼っています」

宝寄山さん
「こちらは畜産試験場の全景を表したもの」

森崎「模型の部分はどの辺り?」

宝寄山さん「(赤い囲)ここです」

森崎「えええ~広い!」

宝寄山さん
「端から端で約10キロ。東西で5キロ」

森崎「忘れ物したら大変だなあ」
 
広大な敷地で研究を行っている
こちらの畜産試験場ですが
まずは豚の研究について学んで行きましょう!

教えていただくのは
家畜研究部 中小家畜グループ
岩上 弦太郎さんです。
どのような研究をしているのかというと…

岩上さん
「ここでは豚の品種改良をしています。
 いっぱい子供が生まれるように!
 早く育つように!
 そういうエリート達を選びをしてます。
 またブタたちがどうやったら
 いっぱい産んで大きくなるのか?
 そしてどうやったらお肉がおいしくなるか
 そういう研究をしています」

森崎
「ブタの飼い方の面で言えば…
 あなた長けてる!」

藤尾
「ぼくはもう豚の飼い方に関しては…
 約16年の付き合いなので!
 ポイントはほどよいストレスを 
 与えてやる」

ところで皆さんよくスーパーで
「SPF豚(とん)」という文字を
目にしたことはありませんか?

SPF豚とは豚の生産性を高めるために、
豚の発育を低下させたり、
死亡させたりする‘特定の病気’を
排除する環境で育てた豚のこと。

柔らかい肉質が人気なのですが、
このSPF豚の品質に関わる
豚の品種改良をこちらで行っているんです。

まずその豚の名前はというと…

岩上さん
「ハマナスW2(ダブルツー)」

藤尾
「なんだか線路の上を走っていそう!」


2015年05月09日(土) |  ハマナスW2(ダブリツー)とは?

では早速ハマナスW2について
詳しく学んでいきましょう。

佐々木
「ハマナスW2(ダブルツー)は
 お肉としては出回っていないんです」

岩上さん
「豚では一般的に3つの特徴ある品種
 掛け合わせていって
 三元交雑豚(さんげんこうざつとん)
 という豚を皆さんが食べていると思います」

一般的に私たちがよく食べる
三元交雑豚(さんげんこうざつとん)を
作るのに大事な役割を担っているのが
「ハマナスW2(ダブルツー)」ということ。

どんな役割なのかというと…

岩上さん
「ハマナスW2は子豚をいっぱい産んで
 子豚を育てるのが上手
 大ヨークシャー種の品種の系統。
 そしてランドレースという品種も
 子豚をいっぱい産んで育てるのも上手。
 その二つの品種を掛け合わせて
 雑種のF1雑種になることで
 さらに子豚をいっぱい産んで
 育てることが上手になります。
 ただお肉の味に関しては
 おいしくなるように改良していないので…
 そこでデュロックというお父さんが出てきます。
 デュロックはお肉が美味しくなるように!
 早く大きくなるように…!と選んでる」
岩上さん
「いっぱい子豚を産むお母さんと
 美味しいお肉を作るお父さん
 そこから生まれてくる三元交雑豚は
 いっぱい産まれて、
 さらにお肉も美味しいという
 特徴を持っているんです」
 
あぐり一行「へええ~~」

藤尾
「その良いとこ取りをするための
 いちばんベースになるハマナスW2を
 ここで開発・育成している!」

森崎
「三元にはそうい意味が込められていたんだ」

スーパーで良く目にする豚肉は
味や食感、そして安定供給など
様々な観点から選ばれた豚たちを
掛け合わせた結果、
生まれた肉だったのです!
そこで…

佐々木
「今回は本当に本当に本当特別に
 こちらの人でも簡単に立ち入ることが
 出来ないと言っていた施設に
 入れて頂ける
 
“特定の病気”を排除する特別な環境で
育てられているハマナスW2が育つ豚舎の
取材許可がもらえたのですが
6名しか入れないんです!

ハマナスW2が育つ豚舎は、
いろいろな菌が入り込むリスクを
少なくするため
本当に限られた人しか入ることができません。
しかも入るためには厳しい条件があります。

岩上さん
まずお風呂に入ってもらいます。
 シャワーで髪の毛から身体の隅々まで
 洗っていただきます」

藤尾
「つまりノーメークの状態で
 カメラがまわる!ということ」

佐々木「ノーメイクは厳しい…」

体に着いた菌などを持ち込まないように
全身を綺麗にしなければいけません。
さらに持ち込むものは
すべて滅菌消毒しなければいけないのです!

そして…

森崎
「先日ふれあい広場に行ってきました」

岩上さん「ミニ豚とかいましたか?」

森崎「いたかもしれません…」

岩上さん
「ふれあい広場で触れ合った場合は
 ご遠慮いただいております」

豚舎に入る前の四日間、
犬や猫など哺乳類との接触があると

豚舎には入れないんです。
ということで今回豚舎に入るのは、
あぐりっこ2人と藤尾くんに決定!

2015年05月09日(土) |  立ち入り禁止?あぐりっこが初潜入!

森崎
「ここからは選ばれた人たち…
 すなわちあなた達しか入れません」

タカアキ「すごいワクワクしている!」

タイガ「責任感もある!」

岩上さん
「ここは準規制区といいまして
 奥に豚舎がありますが
 その前の段階でこちらもあまり人が
 入れない場所となっています」

まずは靴の消毒です。

岩上さん
「病気がない環境を守るために
 しっかりと消毒をして中に入ってもらいます」

では三人が境界線を越えました!

藤尾「人の気配が全くしないよね…」
タカアキ「ばんがりま~す!」
タイガ「行ってきま~す」

それではテレビ初公開!?
ハマナスW2の原種がいる豚舎へ入ります!
まずやらなければいけないことが…

岩上さん
「シャワーに入って髪の毛・体を洗って
 入口とは反対側の扉から
 そのまま出て行ってください」
 
では頑張って体をあらいます。

タカアキ
「いつもは普通に洗っているけど
 今回はキレイにすみずみまで洗ってる!」

体もキレイになって服装もチェンジ!
ここからは家畜研究部中小家畜グループ
甲田洋子さんにお話しを伺います。

甲田さん「よろしくお願いいたします」

タカアキ
「柵とかが厳重になっていて
 外から入れない感じ…」

藤尾
「お風呂に入る前は準規制区でしたが
 お風呂あがった瞬間から規制区!
 普段は関係者以外は入れないですよね」

この規制区には滅菌消毒してないものは
持ち込めません。
みんなが着ている服、
そして撮影用のカメラは
前もって滅菌消毒したものを使っています。

甲田さん
「子豚がいる分娩豚舎にご案内します」

分娩豚舎ということは子豚がいるかも…
はやる気持ちを抑え豚舎に入ったら
洗濯し滅菌消毒済みの清潔なつなぎに
着替えます。長靴も履き替え、
マスクに帽子で準備完了!
いよいよ豚がいる部屋へ…

藤尾
「うわ~カワイイ!」

タイガ「かわいすぎる!」

お乳を激しく吸う赤ちゃんブタちゃん。

タイガ「奪い合いみたいな感じ…」

甲田さん
「1時間に1回のペースでおっぱいタイム。 
 30秒くらいしかおっぱいが出ないんですよ」

タカアキ「え~だったらすごい争いだ」

甲田さん
「ブタの健康を保つために
 部屋の温度は20度に保っています。
 子豚は寒さにとても弱いので
 子豚用のヒーターを用意しています」

藤尾
「快適に暮らせるための設備が揃ってる」 

このように徹底管理された場所で
品種改良が行われ誕生したハマナスW2。
私たちが普段何気なく食べている豚肉には
こんな秘密があったんです。

甲田さん「抱っこしてみる?」
とにかくカワイイ子豚達!
さっそく抱っこしてみると…

タイガ「柔らかくてフワフワしてる」

タカアキ
「すごく重みを感じてフワフワだった!」

じゃ~ん もんすけです。
北海道民も大好きな豚肉!
体に必要な栄養が含まれているものなんだよ。

天使大学看護栄養学部 荒川義人教授
「豚肉は他のお肉に比べて
 ビタミンB1が多く含まれている。
 ビタミンB1は体の中でデンプンから
 エネルギーを作るときに必要なビタミン。
 したがってB1をとることで
 スタミナアップに繋がりますね。
 ニンニクやニラなどと一緒に食べると
 ビタミンB1の吸収率がアップして
 体の中でB1が長く役割を果たします」

大切な命をいただいて、
健康な体を作りをしていこうね~


2015年05月09日(土) |  牛肉の食べ比べで何が分かる?

佐々木
「ではみんなお肉を食べましょう!
 みんなで食べるお肉はハマナスW2!」

お店に出回ることはほぼ無いという
はまなすW2を今回、特別にいただきます。

森崎
「命を頂いて私達は生かされているんだから
 感謝して食べようね」

いただきま~す!

タカアキ「めっちゃくちゃおいしい!」

「子豚の発育が良い」というハマナスW2。
柔らかい肉質でとっても美味しい肉でした。

佐々木
「畜産試験場では豚以外にも研究していると
 話していましたね。
 実はアンケートをいただいてきました。
 これから2種類の牛肉を食べてもらいます」

続いては牛肉の簡単な食味検査。
AとBの肉はあるものを変えて育てられた肉。
香り 味など、どのような違いがあるか
食べ比べしてみよう!

Aのお肉は…
タカアキ
「すっごいおいしそうなジューシーな香り」
森崎「やわらかい…」

この味を覚えておいて、次はBのお肉を試食。

タイガ
「柔らかさはこっちの方がすごい感じ!」

藤尾「脂の強さはBの方がある」
森崎「脂強いね。こっちね」

食べた感じを思い出し、
しっかり記入したら…

佐々木
「このアンケートを持って
 今度は牛肉を学びます」

ということで移動してきました。
全身着替えました。

森崎「これもなかなかですよ~」

家畜研究部 肉牛グループ
遠藤 哲代さん
「外から病気を持ち込まないため。
 そして持ち出さないために
 外部から来た人には着替えてもらっています」

佐々木
「さきほど私達お肉を食べて
 アンケートに答えてきました」

佐々木
「Bの方が柔らかくてジューシーだと
 感じたんですが
 好みで言うとAが好きという感じで…」

遠藤さん
「一番違うのはエサが違うということ」

タカアキ
「エサだけであんなに違うんだ…」

遠藤さん
「そうなんです」

遠藤さん
「肥育牛は草よりも穀物の量が非常に多くて
 畜産試験場では穀物をできるだけ減らして
 栄養価の高い飼料を与える研究をしています」

「牛のエサ」の研究。
実は私たちの食卓にとても関係が
あることなんです。
それはどんなことなんでしょう。

2015年05月09日(土) |  国産のエサを目指して…
遠藤さん
「こちらの牛が一般的な飼い方をしていて
 穀物の給与が非常に多い牛です。
 牧草を乾燥させた干し草の他に
 (配合飼料として)トウモロコシ・大麦
 ふすま(小麦の皮)・大豆のカスなどを
 1日に10キロぐらい食べます」

そしてもう一方こちらの牛のエサが…

遠藤さん
「これはトウモロコシサイレージ。
 エサ用のトウモロコシを発酵させたもの」

実は先ほど食べた牛肉は
一つは配合飼料と干し草の
一般的なエサで育てた牛、
もう一つは配合飼料を4割減らすかわりに
トウモロコシサイレージを加えた餌を
食べて育った牛だったんです。

遠藤さん
「実はAの牛がトウモロコシサイレージを
 食べた牛になるんです」

森崎
「Aが好きです!」

森崎
「Aはとってもおいしかった!」

遠藤さん「ありがとうございます」

森崎
「あれは何枚でも食べられそうです!」

森崎
「Bは脂がのって美味しいよ。
 美味しいんだけどボクは2枚でギブアップ。
 Aを食べたときに何てフレッシュなんだろう。
 肉質も柔らかいと言いながら歯ごたえがあり
 肉汁がほとばしってくる!
 これぞまさにジューシーな牛肉だ」

エサの違いが
肉質や味、脂にも
関係するという事は
あぐりメンバー全員が実感しました。
しかし遠藤さんの研究は私たちの食卓に
もっと深く関係する事なのです…

遠藤さん
「穀物がほとんどが輸入物になるんです。
 いま非常に穀物の値段が高く 
 なっていますので
 エサ代が非常に高くなってしまう!」
遠藤さん
「仕入れる国の作物が
 病気などが発生してしまうと
 使いたいのにエサが使えなくなってしまう。
 なの自分の国で使うエサは
 確保しないと
いけない
 というのがあります」
肉牛を育てるために重要なのが
トウモロコシや大豆カスなどの「配合飼料」。
現在は輸入に頼らざるえない状況なんです。
そこで遠藤さん達は、
道内で栽培したトウモロコシを使ったエサ
「トウモロコシサイレージ」を使って
安全安心な肉を安定供給する
研究をしているんです。

森崎
「ついに新時代!
 北海道の穀物で畜産物が食べられるという
 入口に来ているわけですね!」

遠藤さん
「やっと来たとう感じです。
 相手が牛という生き物なので
 計算したエサを思うように食べてくれない
 時もあるし難しい所もあるんですが…」

遠藤さん
「あと10年20年で国産のエサになるよう
 頑張ります!」

森崎
「君たちの食べ物の未来は明るい。
 そして僕たちも待つために長生きしよう!」

北海道総合研究機構 畜産試験場は
私たちの食の未来予想図をしっかりと
研究してくださっているところでした。
みなさん、これからも頑張ってくださいね~

さてここでおまけ…
北海道開拓期を支えたどさんこ。
荷物を運搬したり、農耕作業をしたり
ほんとうに北海道の歴史を支えて立役者。
とっても優しい目をしていました。
しかもあぐりっこにも懐く懐く…

なでなでしまくるタカアキ。

佐々木「君はすごいなあ」




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