日本が誇る、農業王国・北海道…。 その農家戸数は、およそ4万4千戸!
しかし昨今、後継者不足が叫ばれ、 その数は減少傾向にあります…。 そんな中、就農への一翼を担い、 これまで道内に、数千人もの生産者を 輩出した学校をご存知ですか?
森結有花アナウンサー 「札幌から車で1時間半ほどの 深川市にやってきました」
森崎リーダー「良い景色ですね~」
リーダー 「深川ってやっぱり田んぼが多いんだなあ。 まあ米どころですね」
森 「今回は深川で農業を学ぶ 短期大学に注目します!」
森 「学生時代って農業に関心ありました?」
リーダー 「じいちゃんばあちゃんが米農家やってたから 勿論関心がないわけではないけど 大学生時代は演劇ばっかりやってた!」
森「確かにそうですね…」
リーダー「森さんの大学生時代は?」
森 「私もバスケットボールばっかりで… 食べることはもちろん好きでしたけど 育てる事まで考えたことはないですね…」
森 「では…いきましょう。お願いします」
リーダー「お願いします…」
シーン
リーダー 「誰も呼ばないんだね。 今日ね…」
森 「今日はふたりで …仲良くお願いします」
森 「やってきたのは 拓殖大学北海道短期大学です」
リーダー 「いいキャンパスだなあ~ 高い建物がなくてさ、空がとっても広い。 学びたい!!」
リーダー!!
リーダー 「あれ?なんか聞こえた?何ですか?」
リーダー 「明らかに不自然に立ってる2人がいますね」
森 「学校について詳しく知るためには 学んでいる学生さんに聞くのが1番!! 実際に通っている2人に案内して頂きます」
リーダー「よろしくお願いします」
学校の案内役は、 青森県出身の沼畑恵夢(エム)さんと、 小清水町出身の林和輝(カズキ)君の2年生2人。 ともに、実家が農業を営む後継者なんです
沼畑さん 「実家はリンゴ農家をやっています」
林くん 「実家は畑作農家をやっています」
沼畑さん 「経営や加工品をメインで勉強しています」
リーダー 「リンゴ栽培をそのまま学ぶというだけでなく 販路拡大とか加工品を学んでいくんだね」
林くん 「大学では座学も実習も両方ありますが 家では実習のみになってしまうので 座学で色々な知識を付ける事ができます」
リーダー 「そうだよな。家で座って お父さんが黒板で書いたりしないよな」
昨年で創立50周年を迎え、 延べ1万2000人の卒業生の中で、 環境農学コースはおよそ4300人を輩出。 そのうち、就農した人数はおよそ3000人!
卒業生のほとんどが、 農業に携わる仕事に就いているんです。
早速、そのカリキュラムを見せて いただくことに-
環境農学コース 大道雅之教授 「よろしくお願いします」
リーダー 「学校の入口から歩いてきたんですけど 良い環境ですね~。 畑が区画整理されていたり 水田も手植えサイズですかね…」
大道教授 「今から植えるサツマイモは10品種あります」
リーダー 「これまで9年間、番組をやっていますけど サツマイモの定植は初めてです!」
大道教授 「北海道でもサツマイモの栽培が増えています。 今日のこの苗も道南農業試験場で育苗したのを 送ってもらって、 共同で品種比較試験をしてます」
リーダー 「皆さんは最新の農業を習っているんですね」
大道教授「ですね~」
学生「はい!」
北海道では珍しい作物も積極的に取り入れ、 栽培実習する拓殖短大。 これからの時代を担う学生たちに、 北海道農業の新たな可能性を見つけてほしい という期待もあるんです。
大道教授 「実際に植えていきたいと思います。 『紅あづま』の班!!! 紅あづまっどこだ!! ちょっと植え方説明するからっ!」
リーダー 「なかなか聞いたことない… おいっ紅あづまっ(笑)」
大道教授「土は手で掘ってもらいます」
リーダー「手で掘ります」
大道教授 「横によっこ しておいてください」
リーダー 「横に“よっこ”です。 いま笑うとこ!!」
大道教授 「4節を斜めに植えて… 葉を必ず上にだす。いいでしょうか? では各班やってください」
学生「はい」
リーダー「返事が太いですね」
この日の実習は「サツマイモ」と「落花生」の 苗の定植作業。それぞれ、ただ栽培して収穫する ことが目的ではなく、複数の品種を植えたり、 育成方法を変えたりしながら、 成長過程や大きさ、収量などに、 どのくらい違いが出るのかを比較調査するんです。
リーダー「簡単?」
沼畑さん 「難しいですね。うまく定植できないと 枯れる事もあるので結構難しいですね」
すると手さばきの素晴らしい学生が…
リーダー 「毎日やっているんですか?」
水稲農家の後継者 河合輝(あきら)君 「はい!毎日やってます。 サツマイモは初めてです」
リーダー「ご実家はどこですか?」
河合くん「ぼくは石狩市です」
リーダー「学校は楽しいですか?」
河合くん「楽しいです!!」
森「良い笑顔ですね~♪」
大道教授 「うちの場合は栽培している野菜は 一か月おきに苗を数株ずつ掘ってみて どういう風に花が咲いて実がなるか… 最初こんな小さいのが だんだん大きくなるのを観察していく」
リーダー「それは農家さんはしないわ…」
大道教授「農家では出来ないですね」
リーダー 「もったいないような気もしますけど それが勉強なんですね。 大学で学ぶからこそ出来る!!」
ちなみにコチラは、2年生の時間割表。 英語や法学などの科目もありますが、 ほとんどの時間を畑での実習に充て、 それぞれの学生が 将来を見据えて科目を選択します。
もちろん実習だけではなく、 経営学や栄養学など、 座学での講義も交えながら、 後継者以外の農業初心者となる学生も 対応できるよう、多角的なカリキュラムが 組まれているんです。
神奈川県出身 柳沢 紬(つむぐ)くん 「実家は農家ではないですけど 将来は農業に携わっていきたいです。 ゆくゆくは東南アジアで農業を教えたい!」
リーダー「ビジョンがすごい」
柳沢くん 「東南アジアの稲作は収量が安定しないので そういった研究に携わって安定させたい」
リーダー 「すげー楽しみじゃん。 番組が続いていたら 東南アジアまで取材に行くからね!!」
柳沢くん「ぜひお願いします!!」
農業の即戦力となる人材を輩出するため、 より実践的なカリキュラムが組まれている 拓殖大学北海道短期大学 学生の中には、こんな方も…
リーダー 「アスパラの収穫が始まっていますね…あれ? 先生ですかね?こんにちは~」
リーダー 「先生も実習されているんですか?」
日高町出身 小浜俊成さん 「学校の先生じゃなくて…学生なんです!」
リーダー・森「えっ??おいくつですか?」
小浜さん「62歳なんですよ」
リーダー「ええええええ~」
小浜さん 「退職後に何をやろうかなって考えた時に 家の土地を使って家庭菜園でもやろうと 思ったんですけど… 農業経験が全くなかったので 学校で農業を学んで家庭菜園に活かそうと…」
リーダー「同級生、若い子ばっかりじゃ…」
小浜さん 「そうですね。体育の授業もあるので 一緒に球技をやっています」
さらにコチラの女性も-
宮嶋とよ子さん 「東京から秩父別町に移住したんです。 3年前から家庭菜園をやっているんですけど わからない事と虫との闘いがあって… たまたま拓殖短大を知りまして、 虫対策・土の作り方・肥料の計算など 色々学んでいます」
さて教室に入ってきました。
森「さっき収穫したアスパラですが…」
林くん 「品種ごとに重さを量って記録していきます」
沼畑さん「収穫調査になります」
リーダー「いろんな品種があるんだ」
沼畑さん「十何種類もあります」
リーダー「林くん。何か言える?」
林君「ウェルカム!!品種です(笑)」
同じ生育条件で、およそ10品種を栽培し、 収量や大きさの違いを1本1本調査します。 こうして、寒冷地の北海道に適した品種を 見極めていくんです。
リーダー「こうの毎回やるの?」
林くん「毎日!!」
リーダー「毎日??どういう事が分かった?」
柳沢くん 「“大宝早生(たいほうわせ)”と言う品種は 安定して出ている!」
リーダー 「収穫調査したアスパラはどうするの?」
沼畑さん「生徒で分けたり加工に回します」
リーダー「食べるの?いいなあ~」
…ということで、学生たちが育てた、 とれたてのアスパラを試食してみます!
リーダー「甘いっ!」
森 「普段みなさんは生で食べないでしょう」
柳沢くん 「生で食べたの初めて見ました!」
リーダー 「生で食べた事ないなら 経験したらいいのに…。 これ農家さんもやったことないんですよ」
ということで沼畑さんが食べてみると-
沼畑さん 「うっ!甘いですね。美味しい」
未来の農業者を育てる 「拓殖大学北海道短期大学」の 「環境農学コース」。 後継者の学生や農業初心者の学生たちが 卒業後は、どのような仕事に就いているのか、 職員の方に伺いました。
近藤義明さん 「半数くらいの学生が農業後継者なので 実家の農家を継ぐという形もあるますが 非農家の学生にとっては農地を取得して 新規就農はまだまだ難しい世界になるので 農業法人などにまずは就職して経験を積んで 将来的には農家さんがリタイアした所を継ぐ… あとは全道各地のJAに勤めたり 農業関連企業・農機メーカー・肥料メーカーに 就職するという形も増えています。 6月・7月・9月にオープンキャンパスがあります。 農業や食に興味をもった受験生がおりましたら 参加していただきたいなと思います」
7月5日水曜日には、誰でも無料で参加できる 「農場公開デー」を開催! 学生たち自身が、育てている野菜について、 一般の来場者に解説してくれるんです。 毎年好評の加工品の試食会もあるそうなので、 この機会に是非!!
さてお次の授業は-
沼畑さん 「加工室での作業服になります!!」
リーダー 「なんかもう宇宙行けそうな格好ですね」
ピザ生地がこちら!
リーダー「香りがすごい!!」
森 「今までこんな生地みたことない!」
森 「ちなみにご実家は何をされてますか?」
知内町出身 加藤伸哉くん 「知内町でニラ農家やっています。 知内のニラを加工でより活かしたい! 皆が驚くようなものにしたいです」
では構内産の小麦でつくった 全粒粉ピザをいただきま~す。
リーダー「うんま~~い」
藤澤 優希さん 「将来の夢は実感の農業を継ぐことです!」
リーダー「実家はどこですか?」
藤澤さん「更別村です」
リーダー「おおお~」
リーダー「例えば今できることは?」
藤澤さん 「じゃがいもで肉じゃが!」
リーダー 「更別のおいしいジャガイモで 肉じゃが屋オープンしたら 話題になって人が来るんですよ」
森「肉じゃが屋オープンしましょう」
みなさん、こんにちは! 今日は森ゆうかが週刊あぐりニュースを お伝えします。 北海道産の原料に、とことんこだわった 「納豆の新商品」のお知らせです。
ホクレンとオシキリ食品が共同開発した 「雪の夢なっとう」!
大豆はイソフラボンが豊富な 「ゆきぴりか」を使い、「ゆめぴりか」の 稲わらから採取した納豆菌を加えています! タレも北海道産原料を使用した 醤油と魚醤でつくった、 まさに「北海道オールスターズ」の納豆!
全道のホクレンショップなどで販売されているので、 みなさんも一度食べてみてはいかがですか?
北海道の恵みでつくる、 安全安心な納豆が食べられるのは、 嬉しいですよね。 以上、週刊あぐりニュースでした! ----------------------------------- 6月3日のクイズ 「日本農業賞で大賞を受賞した 北竜町のブランド米は なんという名前だったかな?」
正解は「北竜ひまわりライス」でした