国内生産量のおよそ半分を占める、 北海道を代表する農作物トウモロコシ。
年間、10万トンを超える生産量を誇る 一大産地の北海道ですが、、 コチラのグラフをご覧ください。 国内で、およそ24万トンが生産されているほか、 主に家畜のエサなどに使われるトウモロコシも、 大量に輸入されているんです。
そんな世界トップクラスの トウモロコシ消費国である日本に、 今、新たな可能性を秘めた、 トウモロコシの加工品が誕生したんです!
今回のあぐり王国ネクストは、 日本ではまだ馴染みの薄い、 トウモロコシの加工品に注目です。
森結有花アナウンサー 「札幌から車で1時間ほどの栗山町に やってきました!」
森崎リーダー 「栗山町はこれまで何回も来てますし 色んな作物を取材させてもらいました。 が…!!!」
森 「ここ栗山町では全国的にも珍しい トウモロコシの加工品を作っていて その原料の生産から行っているんです」
リーダー 「トウモロコシで珍しい加工品ってある?」
さて今回参加してくれたあぐりっこは、 初参加の笑顔が素敵な小澤萌桃(モモ)ちゃんと、 農業をたくさん勉強したい!という、 池田友里(ユウリ)君です!
リーダー 「トウモロコシどうやって食べますか?」
ユウリ「コーンスープ!」
モモ「ポップコーン!」
リーダー 「加工品ポップコーンかな?って僕も思いました」
森「違います!!」
森 「では今日注目するトウモロコシの加工品… 実はコレ!」
ユウリ「粉みたい」
森 「トウモロコシを粉にしたものなんですけど…」
森「ちょっと食べてみますか?」
リーダー「食べれるの!?」
ということで、 粉末状に加工されたトウモロコシを 少しだけ味見してみることに!
ユウリ「なにこれ?」
モモ「味しない!」
リーダー 「トウモロコシだよ…だって…」
ユウリ「不思議な味!」
リーダーも食べてみますが
リーダー 「なんっも味しねえ!! 甘くないよ!全然」
森「トウモロコシっていうと甘いイメージ」
リーダー 「これトウモロコシじゃないよ! だって甘くないもん!」
森 「何で番組冒頭からウソつかなきゃ ならないんですか(笑)」
森 「この甘くないのにも秘密があるんです」
リーダー「なんで甘くないんだろう」
森 「これを使ったお菓子やファストフードは みんな普通に食べているんですよ」
リーダー「えええ本当ですか?」 このトウモロコシの粉は一体何なのか? 一行は、その加工品が製造されているという、 JAそらち南加工センターへ-
リーダー 「あちらの方… 映画のボス感がハンパない!」
森「佇まいがね…」
森「ボスっ!ボスっ!」
あぐりっこ「よろしくお願いします!」
リーダー 「さきほど謎の粉を試食しまして…」 森「トウモロコシの粉です」
リーダー 「本当にトウモロコシなんですか? 甘くないんです!!」
尾崎さん 「それはね甘くない種類だからです」
森「何なんですか?」
尾崎さん 「耳慣れないと思うんですが コーングリッツと言います」
リーダー 「コーングリッツ?聞いたこと…」
あぐりっこ「ない!」
リーダー「ないよなあ」
森 「何に使われているものですか?」
尾崎さん 「一番多く使われているのは パンとかケーキとか!」
欧米では一般的な食品であるコーングリッツ
コーンブレッドや イングリッシュマフィンといった洋菓子類のほか、 コーンフレーク、冷凍食品…などなど、 私たちが普段食べている、 様々な食品の原料に使われているものなんです。
リーダー 「あれ違うんですか? スーパーやコンビニでもどこでも売ってる とんがった形のお菓子は コーングリッツを使っている?」
尾崎さん 「そう!同じものです。 ただ同じトウモロコシでも スイートコーンではないっていうこと」
リーダー 「うわっ!なんだなんだコレ」
森「沢山積まれてますね」
大きな袋に詰められた原料のトウモロコシ。 およそ150トンが倉庫に保管されています。 袋の中を覗いてみると?
さて袋の中を覗いてみると…
リーダー 「うわああ~出た!トウモロコシだ!」
あぐりっこ「すごーい」
リーダー「触っても?」
尾崎さん「どうぞ!」
ということで触ってみると…
ユウリ「硬い!」
尾崎さん 「水分が14%くらいなんですね」
尾崎さん 「これはマルチコーンという 愛称をつけてますが 家畜のエサにも…人も食べられる… ということでマルチとなっています」
リーダー「へえええ」
そもそもトウモロコシには、4つの種類があり、 収穫時の成熟状態によって分類されます。
マルチコーンは、 家畜のエサに使われるデントコーンが 代表的な「デント種」と、 主に加工用に使われる「フリント種」を かけ合わせた品種で、 完熟状態のものを乾燥させることにより、 食用はもちろん、家畜のエサなどの 様々な用途に利用できるのです。
尾崎さん 「もうひとつ大事な役割は 収穫後に畑に残る茎や葉を細かく刻んで 土に入れて栄養にすること」
リーダー「緑肥というものですね」
尾崎さん 「そういうことをやろうと始まったんです」
尾崎さん 「なじみがないのは 全部外国から輸入しているから… 一方では輸入してきているものに対して 最近では遺伝子組み換えになったり ポストハーベストと言って 収穫後の農薬処理をして持ってくる訳です。 国産で安全安心なものを使いたいという 主婦の方のご意見もあったんです」
リーダー 「北海道産の飼料用にもなるトウモロコシで 安全安心に作られているのは嬉しい!!」
続いて実際にコーングリッツを 製造している加工施設に、 お邪魔させていただきました。
リーダー 「先ほどの袋の中に入っていた 乾燥したトウモロコシです。 これが機械の中に入るんですね」
尾崎さん 「音がしてうるさいんですけど 我慢して下さい」
リーダー「うるさいんだ」
尾崎さん 「そのくらいの音がでるようじゃないと この粒、割れませんから!!」 リーダー 「ガリガリ粉砕するんだ」
黄色い部分の胚乳と、 胚芽と呼ばれる芽の部分を分けます。
コーングリッツは、 その胚乳部分のみを使うのです。
ザラザラザラ…
リーダー「出てきた~!」
森「細かくなってる~」
リーダー 「あんなに硬いものが よくこんなに細かくなりますね」
森「出てきましたね」
尾崎さん 「これがコーングリッツです!」
リーダー「細かいよ~ツブ!!」
尾崎さん 「粒の大きさが1~0、5ミリ。 こちらは色が白いでしょ。 ツブがもっと小さい 粒の大きさが0、5~0、25ミリ!」
リーダー 「2種類の粒子に分かれるんだ」
尾崎さん 「家庭で使われてるのが細粒タイプ。 中粒タイプはイングリッシュマフィンとか」
森 「業務用で使う事が多いのが中粒。 家で作る時に使ったりしないですか?」
尾崎さん 「天ぷらの衣に使うと油をあまり吸わない、 小麦粉に比べて。 ですからヘルシーでカラッと仕上がる!」
リーダー 「これをどう使うのか? どんだけ美味しいのか? はやく知りたい!!」
じゃじゃん もんすけです! マルチコーンを粉砕した加工品コーングリッツ 様々な食品の原料に使われているものだけど、 いったい、どんな栄養があるのか、 札幌保健医療大学の荒川先生に聞いてみたよ。
荒川義人教授 「コーングリッツの主成分はデンプンなので 小麦粉によく似ている。 例えばビタミンB群・ビタミンE、食物繊維、 カリウムなどが多かったりします。 小麦粉のアレルギーを持っている方には その代用品になり得るわけですね。 油と一緒に調理した時に、 油の吸い方が比較的弱いということで、 油をたくさんとらなくて済むヘルシーな 素材としても特徴があると思いますね。 海外では昔から独特の食感や風味をいかして 色んな料理やお菓子作りに活用してきたんです。 残念ながら我が国ではこういう利用が無いので トウモロコシの生産量で全国シェアの4割以上を 占める北海道で、今後コーングリッツを 有効に活用していくことが大事ですね」
安全安心な北海道産のコーングリッツ! いろんな料理に使って、楽しみたいよねー。
■コーングリッツ・コーンフラワー(粗目) 200g 各280円(税込) ■問い合わせ 0120-900-130(平日のみ受付) 「北海道のめぐみ コーングリッツ」で検索を!
森 「コーングリッツを使った料理を教えてもらいます。 栗山町の農家さんで料理研究家でもあります。 井澤さんです。宜しくお願いします」
リーダー 「宜しくお願いします~ 分かる?赤ちゃんいるんだって!」
栗山町でコーングリッツの活用レシピを 研究している井澤綾華さんに、 家庭で簡単にできるアイデアレシピを 教えていただきます!
リーダー 「今まで私たちコーングリッツが おいしいのか?おいしくないのか?さえ ここまで分かってないんです!」
井澤さん 「そう思って用意しておきました! フリットなんですけど カボチャをコーングリッツと卵の衣で揚げてます」
ということで、調理を始める前に、 コーングリッツの実力を カボチャの天ぷらでチェック!
モモ「おいしい!」
リーダー 「カボチャの天ぷらでしょ?何か違いある?」
モモ「いつもと味が違う!」
ユウリ「サクサクしてる!」
リーダー「軽い!」
森「ザックリ!カボチャの味がシッカリ!」
井澤さん 「素材の味を引き立たせてくれて 邪魔をしない衣になっています」
リーダー 「このコーングリッツで何を作りますか?」
井澤さん 「ポレンタというイタリアの主食になる トウモロコシのペーストがあるんですけども、 それを揚げ焼きしたものを作ります」
イタリアの伝統料理であるポレンタをアレンジした、 “おやつ”や“おつまみ”にピッタリの 「焼きポレンタ」!
まずは、鍋に水・牛乳・コーングリッツを加え、 中火で練っていきます。 ある程度、トロトロになったところで、 砂糖などを加え、さらに練り続けると…
リーダー「固まってきた!」
井澤さん 「これがイタリアの主食のポレンタです。 このくらいマッシュポテトのように ドロッとしてきたら完成! 火を消して冷やし固めます」
固まったら2cm程度のスティック状にカット。
油を熱したフライパンであげ焼きにする。
リーダー 「見た事ないわ!まだ全貌が分からない」
井澤さん 「温めるとトロッと溶けていく食感になる!」
■詳しいレシピはこちら- http://www4.hbc.co.jp/agri_recipe/list.php?selectdayforcal=20180224&selectmonthforcal=201802
井澤さん 「2品目はパンケーキです」
2品目は、主食として楽しめる、 トロフワ食感が絶妙な「お食事パンケーキ」です。
まずボールにコーングリッツと熱湯を注ぎ入れ、 軽く混ぜ合わせます。
これを電子レンジで1分加熱すると…
ユウリ「硬そう!ねちょねちょしてる」
森「熱を加えると馴染んでいくんですね」
井澤さん 「そうです!熱を加えないと粉と水のまま」
30秒ほどかき混ぜながら粗熱をとったら、 溶いた卵と薄力粉などの材料を加えていきます。
井澤さん 「これに砂糖をいれたら甘いパンケーキ。 今日はお食事パンケーキなので長ネギを 加えていきます」
コーングリッツのお料理が完成!
リーダー 「なんかステキ♪おしゃれ」
森「優雅な朝ごはんって感じ!」
井澤さん 「もう一品。スープです!」
コーングリッツと地元産タマネギを じっくり煮込んだ、 独特の風味と食感が楽しめるスープです。
モモ「おいしい!」 ■レシピコーナーに作り方が出てます
井澤さん 「コーンスープと聞くと 甘いイメージがするんですけど コンソメベースのスープです」
リーダー 「タマネギのシャリシャリ感が終ったあとの ちょっと残るツブツブ感! これですね!コーングリッツ!!」
井澤さん 「その食感が具が増えたように感じる」
主食としても楽しめる「お食事パンケーキ」! 果たして、その美味しさとは?
ユウリ「なんか食べた事ない味!」
ユウリ「フワフワ!」
リーダー 「フワフワするの? こうして完成品食べてどうだい?」
香ばしく揚げ焼きした焼きポレンタ!
森 「おいしい!食感がすごくいいです。 外側はカリッとして香ばしいけど 中はトロッと柔らかい! トウモロコシって優しく主張してくる感じ」
リーダー「これみんな好きじゃない?」
井澤さん 「ケチャップなんてつけて!
リーダー 「すごく食べやすい食材だということが 料理になってやっと分かった!」
井澤さん 「コーングリッツだけで小麦粉を使わずに クッキーもできるんです」
井澤さん 「料理の仕方やおいしさを伝えないと 手に取りにくい食材だと思うので 頑張って広めたいです」
リーダー 「油切れがとてもよくて 胃にもたれない食材なんだってことが 素晴らしいと思いました」
森「ユウリは何が一番驚きましたか?」
ユウリ 「あの粉がまずかったこと…」
みんな大爆笑! ユウリ素直でよろしい! その後のお料理はおいしかったよね♪
みなさん、こんにちは! 今日は、北海道の酪農を全国にPRする、 ショップのお知らせだよー!
来月25日・日曜まで、 東京の吉祥寺で開催されている期間限定ショップ 「MILKLAND HOKKAIDO →TOTYO」! 道産牛乳や乳製品の販売のほか、 クイズラリーなどのイベントもあるんだよ。 いろんな地域の人に、 北海道の魅力を知ってもらえたら嬉しいよね!
以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした! ---------------------------------- 2月17日のクイズ 「今回訪れたシイタケの菌床栽培を 行っている町は、どこだったかな?」
正解は「新十津川町」でした。