北海道…その名が付いてから150年。 農業と共に歩みを進めてきた、北海道の歴史。 中でも、主食である米は、この数十年で、 目まぐるしい成長を遂げてきました…。
30年前に誕生した「きらら397」から始まり、 「ほしのゆめ」や「ななつぼし」、 そして「ゆめぴりか」。 今や、大手外食チェーンのメニューや、 国内線ファーストクラスの機内食に 採用されるなど、 かつて「やっかい道米」と言われた北海道米が、 最上級の評価を得て、日本中に浸透!
しかし、こんにちに至るまでには、 先人たちの血の滲むような努力と、 農業技術の目覚ましい進歩がありました…。 命名150年の今だからこそ、 歴史・生産・流通…。 北海道米のすべてに、シリーズで迫ります!
今回のあぐり王国ネクストは…、 米シリーズ第1弾! 北海道米の歴史を、 農業技術の今と昔で体感します。
森結有花アナウンサー 「北広島市にやってきました! ここは去年できたばかりの 北広島市役所!」
森崎博之リーダー 「ここに球場もできるんでしょ! あっちだ!清宮~頑張れ~!」
森 「ますます盛り上がるであろう北広島市ですが 今回は北海道米の今と昔を 農業技術を体感することで知っていただこう…と」
リーダー 「どれくらい昔のことを言っているんですか?」
森「150年前!」
リーダー 「わおっ!今年は北海道命名150年ですからね」
森 「150年前の品種が今も作られているんです!」
リーダー 「えええええ~」
森「いいリアクション!気持ちよかったです」
リーダー「どうして?どうして?」
森 「原点となるのが、その150年前の品種の米!」
リーダー 「えええええ~まだ作っているんだ。 しかも、そっから始まっている!?」
では一緒に学ぶあぐりっこを紹介。
体力には自信あり!お調子者の小学4年生 高橋怜大人(レオ)君と 同じく小学4年生、マジメでがんばり屋さん! 松宮一加(イチカ)ちゃんの2人です!
リーダー 「150年前から北海道ではお米が作られて いたんだって!」
レオ 「確かに北海道150周年ですよね~」
森「コメンテーター的な感じがありますねえ」
リーダー 「そんな昔から米食べられてたって知ってた?」
レオ君突然大きな声で 「知らなかった!!」
みんな大爆笑!
リーダー 「キャラが…キャラがあります!」
森 「150年前ってどうやってお米が作られて いたと思う?」
イチカ 「田んぼにどんどんどんどん植えてって それを10月くらいになったらパーッと刈って わ~い!って…」
森「あはは。今はどうやって作られてる?」
イチカ 「今も田んぼに植えてダーッと刈って… わーい! 」
リーダーも一緒に「わーい!」
リーダー 「150年前の品種があると伺いましたが…」
三戸さん 「これがそうです! 150年前の北広島市で栽培に成功した 『赤毛(あかげ)』という米です」 森「あかげ?」
三戸さん 「今の北海道米の原点ですね」
三戸さん 「米作りの北限という言葉のがあって それが今の函館の大野町くらいまでが 米作りの北限と言われている」
リーダー 「したら北広島はもちろんですけど 上川のほうだって 全然お米作れないじゃないですか?」
三戸さん 「中山久蔵(きゅうぞう)さんという方が 北広島で赤毛の栽培に成功して それを全道に広めたんです」 リーダー「きゅうぞうさんスゲー!」
三戸さん 「赤毛がなかったら皆さんが食べている “ゆめぴりか”や“ななつぼし”は 作れなかった!」
リーダー「いや~すげー」
森 「こちらは北海道米の系譜です。 ずっとたどっていって… 一番最初にあるのが、 今見せてもらった赤毛という品種です」
リーダー 「その後は坊主になるんだね(笑) 何なの?坊主って?」
三戸さん 「赤毛の毛をなくしたことで…」
リーダー 「そうか!毛がないから坊主なんだ!」
リーダー 「でも何で今これを育ててるんですか?」
三戸さん 「初めて中山久蔵さんが北広島で 栽培に成功した米を 後世に残していきたい!」
リーダー 「そんなの知ったら… 久蔵さん泣いてるんじゃない?」
三戸さん「喜ぶ?」
リーダー(空に向かって叫ぶ) 「まだ作ってるよおおおお~」
北広島市 教育委員会 学芸員 畠 誠さん 「チャレンジすることを惜しまない人! 同じようなお米を育てたいという人に 無償でお米をと提供したり、 あるいは育て方を教えたり… とても長い間、栽培指導を続けていたそう」
稲作には向かないと言われていた北海道、 当時は、どんな苦労があったの?
畠さん 「川の水を引いて水田に使っていたんですが そうすると川の水が冷たくて、 うまい具合に育たないということで 暖水路(だんすいろ)ということで 迷路のようなものを作って水を這わせて それで温めて水田に注いでいたようです。 その他にお風呂のお湯を使って温めたとか そんなことが言われています」
三戸さんら生産者の「赤毛種保存会」が栽培する 赤毛米を北広島市や地元の商工会が中心となって 加工品を開発! 赤毛米を残そうと地域一丸となって PRしているんだって。
ほかにも、地元の小学生による田植えや、 収穫した米を給食に活用したりと、 久蔵さんの思いが受け継がれているんだよ!
今の北海道米は、久蔵さんら先人たちによって 支えられていたんだね!
さて、あぐり一行が学んでいる赤毛。 果たして、当時の田植え作業とは…?
森 「150年前は手植え… 何年前まで手植えだったんですか?」
三戸さん 「昭和45年くらいから田植え機がそこそこ出てきて 昭和50年代になると、ほぼ全ての農家で 田植え機を導入された時代ですね」
三戸さん 「大変ですよ… 腰が痛いですから!」
リーダー 「分かるだろっ!何言ってるんだ」
当時の田植えは、もちろん手植え! それでも工夫を凝らした、 こんな農具も使われていたんです!
森 「みたことない道具なんですけど…」
リーダー「まんま当時のものですか?」
三戸さん「そうです!」
森「何だと思う?」
レオ「転がして使う!」
リーダー「転がしてどうする?」
レオ「どうしよう…」
リーダー 「何のために転がすんだ!?」
イチカ 「線をつけて… そこに沿って植えていく!」
三戸さん「大正解!」
リーダー「すご~い」
さてコロにリーダーも早速挑戦!
リーダー 「三戸さん。これ押すの?引くの?」
三戸さん「押すの!!転がすんだよ」
さて押してみますが…
リーダー「もう辛い!」
森&あぐりっこ 「リーダー頑張れ~」
と応援していたことろ-
ちなみに、転がしたあとを見てみると…?
碁盤の目のように跡がついています。 この線と線が交差したところへ、 等間隔に苗を植えていくんです。
そうすることで、苗にムラ無く陽が当たり、 生育が均一に揃い、 収量の増加にも繋がったといいます。
リーダー 「はい~着きました!」
ということで、リーダーが付けた目印に、 赤毛の苗を植えていきます!
レオ「うお~気持ちいいなあ~」
苗を植えていきます。
リーダー「土の感触どうですか?」
イチカ「すっごくやわらかい!」
ぎゅっと苗を植えていきますが-
森 「レオ!大丈夫??動けない?」
リーダー 「ツイスターゲームになってる?」
初めての田植えですが、 順調な滑り出しのあぐりっこ。
続いて、去年も手植えを体験し、 泥まみれになっている森アナ…。
今年こそはスマートに植えたいところですが…?
森「大丈夫ですよ!」
と言っていますが…
リーダー 「森さん、どうした? 手が沈んでいますよ!?」
まさかの足と手が埋まってしまう森アナ!
森「大丈夫ですよ…(少々焦りが)」
なんとか手を抜いて立ち上がった… と思った瞬間
森「キャー」
やはり倒れちゃいました。 なのに-
森「まだ大丈夫です!」
リーダー 「何が大丈夫なんだ?」
案の定、今年も泥だらけになる森アナ。 それに釣られるように…?
リーダー 「ちょっと待ってレオ!レオ~~」
レオ「こけた~~!!」
リーダー「もう泥だらけですね…」
森「そうですね…」と話した瞬間!
バシャーン
リーダー「森さ~ん!森さ~ん!」
森 「泣きそうなんですけど…出来ない!!」
イチカ「おわりました~!!」
リーダー 「イチカお疲れ様!どうまだやりたい?」
イチカ 「まだやりたい!楽しい!!」
リーダー「本当!すごいね~」
レオ 「終わりました!難しかった!」
三戸さん「難しかったか!?」
三戸さん 「初めてにしては上出来です!」
リーダー「優しい…」
森 「心に染みます…今は…」
リーダー「そうだよね~」
森 「さてここからは場所を移して 最新の田植えを見に行きましょう」
リーダー「最新の田植え?」
森 「150年の進化というものを見に行きましょう」
リーダー 「いきましょう! またべちゃべちゃにならないでくださいよ」
森 「早く下着を替えたいんですけど…私は…」
北広島で北海道米の原点となった品種、 赤毛の手植え作業を終えたあぐりメンバー。
翌日、今度は最先端の田植え作業が行われている、 ある米どころへ!
森 「北へ約180キロ移動しまして 士別市にやってきました」
リーダー 「来たね~随分に上にきました。 北海道でも北のほうですよ」
リーダー 「ぱっと見る限り… 士別の田んぼはでかいな~!」
森「本当に広いですよね~」
リーダー 「昔からこんな田んぼがでかいんですか?」
水留さん 「2009年に国営の基盤整備事業が始まりまして それから標準区画が3.4ヘクタールに!」
リーダー 「34ヘクタールが標準なんですか!?」
水留さん 「最大がですね…6.8ヘクタール! 北海道で一番大きい田んぼです!」
あぐり一行「へええええ~」
もともと小さな水田がいくつもあったところを、 国営事業で大区画化。
分散した農地をまとめることで、 作業効率など生産性アップを図ったんです。
リーダー 「いっそのこと 27.2ヘクタール(3.4×8)にすれば…?」
水留さん 「それ!30年後にはありえるかもしれない!」
リーダー 「オレ。未来の預言者じゃない!?」
さてあぐり一行の前に現れたのは…
森 「こちらが今使われている 最新の田植え機です!」
リーダー 「田植え機はあぐり王国で何度も観てるし いまさら最新と言われてもなあ… というところが正直ありますよ」
水留さん 「普通の田植え機なんですが ちょっと違うところがありまして… ではお願いします!」
ブルン
リーダー 「お父さんからの指示で 跡継ぎの息子さんがスイッチを入れました」
果たして、上士別地区の大水田で行われている、 最先端の田植え技術とは…?
ブルーン。
リーダー 「すごいスピードで植えられていきますね」
森「次から次へと苗が植えられていきますね」
リーダー「あれ?」
森「えええっ!」
リーダー 「息子さん。苗の補充必要なんです、ああやって… でも運転してないよ!今誰も!」
森「危なくないですか?」
リーダー 「でも右行ったり左行ったりしてんだよ。 でも誰もハンドル握ってないじゃん!?」
森 「私達の方をむいてますよ!!」
リーダー「運転して!運転!」
森「ハンドル持って!」
水留さん 「我々IT農業研究会なんですけど…」
リーダー「IT農業?すげ…」
水留さん 「我々IT農業研究会!」
リーダー 「なんか声張ってきた!張って言ってきた!」
水留さん 「人は苗の補給だけをしているんです」
リーダー「すごいやつだ!」
そうなんです! 上士別地区では、田植え機にGPS機能を搭載し、 現在地を正確に把握しながら、 自動で直進してくれるんです。 従来であれば運転する人と 苗を補充する人 が 必要だった田植えを、 ひとりで行えるようになったんです。
森 「だってこの広さで端っこまで行くのに 5分もかかったかな?」
リーダー 「もう着いたの? 着いたかどうか遠すぎて分からない! 何メートルあるんですか?」
水留さん「370mくらい!」
リーダー「うわおっ!!すげー」
リーダー 「ではスタート!」
早速苗を渡しています。
リーダー「おかえりなさい」
森「手植えと比べてどうだった?」
レオ「こっちの方が楽だった…」
森「どのくらい(苗)重かった?」
イチカ 「国語と算数と理科と社会の 教科書を全部合わせたくらい!」
リーダー「それは重い!重たいわ!」
いただきま~す!!
レオ「うまいっ!」
リーダー 「でも正直…ただ握っただけじゃないか?」
イチカ 「でも…なんか愛情も入ってる!」
大人チーム「うわ~~(感動)」
リーダー 「赤毛という品種の存在、 農家の方々の存在がなかったら 北海道が一大お米産地に なってないんだってことを 改めて感謝したいですね。 レオ今どんなこと思っているの?」
レオ「もう1個食べたい!」
あははは♪ ------------------------------------- 6月16日のクイズ 「食べやすいセロリを生産する、 大きな湖がある町は、どこだったかな?」
正解は「洞爺湖町」でした。