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2019年02月09日(土) |  現代に蘇ったクラーク博士が解説!

森アナ
「あちらにいらっしゃるのが近藤名誉教授です」

森崎リーダー
ダンディーですねえ~」

近藤名誉教授
「一生懸命クラーク博士に似せようと思って…」

おしゃれないでたちで現れた農学博士、
近藤誠司名誉教授に第2農場を案内して頂きます。

森アナ
「歴史ありそうな建物が並んでいますね」

リーダー「レンガ・石・木のうち!」

近藤名誉教授
築150年とか100年の建物ですね」

近藤名誉教授
「みなさんもご存知のクラーク博士が
 農学校であるからには
 経営と研究教育をやるための
 農場をもたねばならない!
 というために作られたのが最初です」

近藤名誉教授
「一番向こうに見えるのが牡牛牛舎」

森崎リーダー
「今ちょっと待ってください!
 このポーズ!このポーズまさに
 クラークさんじゃないですか!」

近藤名誉教授「やめてください!」

森アナ「あははは」

この第2農場には、牝牛舎、種牛舎、
穀物庫やサイロなど、
当時の酪農経営に必要な施設が、
一通りそろっています。

19世紀アメリカ中西部の建築様式に彩られ、
景観的にも優れたその佇まいは、
人気の観光スポットにもなっています。

また、北海道全域に酪農を広めた、
貴重な施設の一つとして、
国の重要文化財にも指定されています。
近藤名誉教授
「レンガ造りの建物は製酪施設といって
 バターやチーズを作るんです。
 牧草を食べさせて牛を飼う…
 で牛肉・牛乳がとれる。たい肥も作れる。
 その生乳を製乳所に運んで
 チーズ・バターにする」

近藤名誉教授
「建物によって違いがあるんですけど
 こちらが本当にアメリカ直輸入だと思うのが
 板の張り方を見てください!」

森アナ「縦に張ってある」

近藤名誉教授
「日本だとまず横に張るでしょ?
 こっちだと縦張りになっている」

リーダー
「縦張りと斜め張りもある!」

移設前の原型は、1877年に建てられたという
模範家畜房モデルバーン。
当時の飼育の様子をうかがい知れるとのことで、
中を案内して頂くことにー。

2019年02月09日(土) |  日本初の血統登録した乳牛!
近藤名誉教授
「この2階・3階はす全部干し草。
 それを牛にあげます」

近藤名誉教授
「天井に穴があいていますでしょう。
 あそこから干し草を落とすんです」

リーダー「便利だなあ~」

リンタロウ「ここは牛がいたところか…」

森アナ「たくさん資料が展示されていますね」

リーダー
「でも昔は牛が何頭も並んでいた…。
 この溝は糞尿が流れたところ?
 下に流していたの?」

近藤名誉教授
「液肥(尿)は、ある程度ためて畑に戻す。
 当時は敷きワラをたくさん入れて
 それに吸わせていた…」

森アナ「搾乳は当時とは違うんですか?」

近藤名誉教授「手しぼり!全部手しぼり」

当時の建物の中に、様々な資料が展示され、
現在は博物館になっているモデルバーン。

その展示物の中に、こんなものが…。

近藤名誉教授
「コピーなんですけど
 当時ホルスタイン種の牛籍簿。牛の戸籍です!
 しかもアメリカで血統登録されたものを
 輸入しているんですよね」

近藤名誉教授
「この三頭が一番最初の御三家です」

その御三家というのが、今から130年前、
日本に初めてやってきた、
血統登録されたホルスタインなのです。

近藤名誉教授
「ここからずっと増やしていって
 全部同じ血統で番号をふっているんです」

森アナ
「今でもその血統の牛がいるってこと?」

近藤名誉教授
「お父さんは血違いますけど
 お母さんの血統はずっと一緒!

あぐりっこ「えええええ~」

そのホルスタイン直系の子孫が、
現在、北大農場で飼育されているとのこと。

森アナ「さあ大雪原の中にやってきました」

森崎リーダー
「広いねえ~北大は広いわあ。
 さっきの所から一駅分くらい来たよね」

森アナ
「そうですよね。車で移動しましたからね」

一行がやってきたのは、北大構内にある農場。
その広さおよそ16ヘクタール。
なんと札幌ドーム3個分。

ここからは北大の三谷朋弘助教授に、
農場を案内して頂きます。
三谷助教
「ここは夏場は放牧地なので
 牛を外でかっている牧草地ですね。
 牛は全部で38頭います」

リーダー
「これが札幌の都心部ですからね」

森アナ
「あんまり臭いとかってしませんよね」

リーダー
「全然牛の臭いとか気にしたこともない…」

三谷助教
「かなり気を付けています。
 すぐ近くが住宅街なので、
 匂いさせると問題があるということで
 糞尿の処理はバイオガスプラントで処理し
 糞尿を発酵させてバイオガスをとる。
 それを燃やして熱源として使用しています。
 一度発酵の工程を経ると
 臭いがほとんどなくなっちゃいますので
 それを肥料として畑に戻す。
 また草が生える。牛が食べる!」

リーダー「サイクルがあるわけだ」

リーダー
「牛舎がすっごく近いのに
 ほぼ臭いがないですもんね」

三谷助教「これからみなさんで見ましょう」

リンタロウ「やっと本物に!」

リーダー
「さっきまで模型みてましたからね」

ということで、
現役のホルスタインを飼育している牛舎へー


2019年02月09日(土) |  脈々と続く血統…現在も1301頭目が!

森アナ「さあいるかな?」

リーダー「お~いたいた」

あぐりっこ
「うおおお!いっぱいいる」

モモ「かわいい♪」

リンタロウ「顔だしてるよ~」

三谷助教
「仔牛ですね。こちらの仔牛は1300番。
 先ほどお話あった
 1・2・3(御三家から)と続いてきて
 1300頭目のメス牛になります」

三谷助教
「その隣の仔牛は1301番!
 おととい生まれたばかり!」

リンタロウ「え~」

リーダー「かわいい…」

リンタロウ
「おとといでもこんなに大きいんだね

三谷助教
「生まれた時からこの大きさなんでね」

リーダー「もう立ってるもんね」

リンタロウ「すごい!」

近くでみてみると…

リーダー「どこまで近づける?」

モモちゃん、ツンってされました(笑)

モモ
「うふふふ!すごいモフモフしてる!」

この子牛が、130年前に、
血統登録されたホルスタインとして、
日本に初めてやってきた牛の
1301頭目の子孫。
子牛はある程度大きくなった後、
新ひだか町にある牧場で育てられ、
母牛になるころ、再び北大農場に戻ります。

あぐりっこ「うわ~おっきい~」

リンタロウ
「あれからこれになるんですね…」

リーダー「成長したね」

リンタロウ
「どれくらいでこれになるんですか?」

三谷助教
「この大きさになるには3~4年くらいかかる」

リンタロウ
「3~4年でこんなに大きくなるんだ」

リーダー
「乳牛デビューしている子たちですね」

リーダー
「体重は何キロから何キロになる?」

三谷助教
「体重は何キロから何キロでしょう?」

リンタロウ「どれくらいだろう…」

リーダー
「想像つく?二日前に生まれた子、
 何キロで生まれたんだろう?」

モモ「59キロ?」

森アナ「刻んできましたねえ」

リンタロウ「想像もつかない。65キロ?」

三谷助教
「だいたい40キロくらいで生まれる!」

リーダー
「生まれたときにすでに40キロ。
 君たちよりも重たい。
 さあ40キロくらいで生まれてきた子たちが
 今、大人の牛になると何キロくらい?」

三谷助教
「この牛だと650~709キロくらい!」

リンタロウ「すごいなあ」
 
リンタロウ君、感心しております。

森アナ
「さてそもそも農場自体は何のために 
 あるんですか?」

三谷助教
「基本は教育・研究のためにあります。
 例えば…
 牧草をどうやって食べさせるのか?
 どういう風に食べさせた時に
 生乳がどのくらい出るのか?
 またその生乳がどんな成分・味なのか?
 そういうことまで研究しています」

リーダー
「今北海道中で酪農家さんが
 牛乳を搾ってくださってますけど
 そのミルクの質を上げるにはどうすれば
 いいのか?乳量をあげるには?
 そういうことを大学で学んでいる。
 そういう人たちがずっと130年、
 北海道の酪農を引っ張ってくれた!」

森アナ
「先ほど始まりを見させていただいたので
 感慨深いものがありますよね」

リーダー
歴史のロマン!感じるなあ~~」


2019年02月09日(土) |  搾乳体験!進化を実感!

ここで、130年前さながらに、
手搾りの搾乳体験をさせて頂くことにー。

リーダー「見本みせます?森さん」

森アナ
「いいですよ。体が覚えている!」

リーダー
「こんなに自信にあふれた彼女見たことない」

森アナ
私は絶対できます!
 リーダーより上手いと思います!」

森アナ、片手ではできますが
三谷助教から「両手でやって!」と
リクエストされると…

森アナ
「できるかな?あれ?
 左やってないんですよ!」

リーダー「良い訳が多いですね」

三谷助教「右はすごく上手」

でも左搾りはさっぱり!
なぜか右絞りしかできない!(笑)

森アナ「ほらすごくないですか?」

リーダー
「右すごいね。この人右しかやってないの笑」

さああぐりっこも挑戦します。

リンタロウ
「意外ときつくやんないと!」

リーダー
「モモは森さんよりずっと上手だ。
 森さん口ばっかりだったなあ…」

モモ
「なんかすごい、こっち側、硬い!」

三谷助教
「後ろの方が溜まっているから硬い!」

3人がかりで、
このくらいの量の生乳を搾りました。

続いて、乳搾りの機械・ミルカーを使った
搾乳作業を見せて頂くことに。

三谷助教
ミルカーを自動で運ぶ機械がついています」

森アナ「場所まで行ってくれるんですか?」

リーダー
「酪農家さんが動かしているの見るけど
 これ自動なの!牛の横まで行くんですね」

三谷助教
「おっぱいに付けるのは人がやります。
 今そこまで自動でやる機械もあります!」

さて再び作業のお手本を…森アナが!

リーダー「これこそやったんだよな」

森アナ「めちゃくちゃやりました」

さすが。するっとミルカーセットできました。

森アナ「あははは」

リーダー「すっごい喜んでる」

あぐりっこも挑戦しますが
上手にできましたよ。

リーダー
「上手!涼しい顔で来ましたよ。
 とくにガッツポーズもなく(笑)」

リンタロウ
「機械だと入れる時だけ人がやって
 あとは勝手にしてくれるから
 なんか…すごいラク!

モモ
「手で絞ったら1本1本時間がかかるけど
 こういう機械を使ってスポってやったら
 取れたら自動的に離れたりして
 次々に作業ができるから早い!

三谷助教
「さっき二人が絞った量って
 コップ1杯も絞れなかったでしょう。
 あんなに時間かかって…
 だけど機械を使うと
 ほんの1分くらいで5キロ出ている!」

森アナ「はああああ」

三谷助教
「機械を使うのは、ものすごい進歩!
 これがないと今の酪農はできないです」

リーダー「そうですよね」

北大農場では、エサやりも機械化されています。

機械がプログラムに従って、一頭一頭に、
決められた量のエサを配っていきます。

こうして生産された生乳の9割は
牛乳メーカーへ出荷。
そのメーカーの商品として販売されます。
残りの1割が、北大構内で殺菌され、
北大牛乳となります。

三谷助教
「(ミルクは)低温殺菌しています。」

リーダー
「ホモジナイズ(均質化)は?」

三谷助教
「してません!ノンホモですね」

リーダー
「ノンホモ!大好き!」

さてどんなお味なんでしょうか?


2019年02月09日(土) |  北大牛乳をいただきましょう!

北大構内にある
北大マルシェCafe&Labo。

ここで搾りたての生乳を殺菌して、
北大牛乳が作られています。
この北大牛乳は、レストランで飲めるほか、
テイクアウトすることが出来ます。

また、レストランに併設されているショップで、
北大牛乳を使った自家製の加工品が
販売されています。

ということで、
三谷助教と北大マルシェの宮脇崇文さんに
お話を伺いながら、
北大牛乳とその加工品をいただきます。

リーダー
「北大の牛さんたちに感謝して
 いただきま~す」

さて北大牛乳のお味は?

リンタロウ
「うん美味しい!いつもより濃厚!

モモ
「こっちのほうが甘い!」
リーダー
大好き!うま~い!
トロッとしますね」トロッとしますね」

宮脇さん
「これが北大牛乳から作った
 モッツアレラチーズです」

リーダー
「うまいうまいうまい!!!」

宮脇さん
「これはフロマージュ・ブランといって
 ヨーグルトのようですがチーズです」

森アナ
美味しい!さっぱりしている!
 ヨーグルトに近い感じですけど
 後味が濃いですね。
 すごいクリーミーで美味しいです」

宮脇さん
「まだ試作段階ですが北大牛乳を使った
 ミルクジェラードです」

リーダー
「ジェラード美味しい。
 牛乳の風味がさらに濃くなった!
 うま~い」

2017年に北大牛乳の販売が始まり、
去年、加工品の販売が始まりました。
長年、生乳の生産を続けてきた中、
改めてブランド化した理由とは?

三谷助教
「やはりこっからまだ続けたいな…と。
 もっとあそこで酪農を続けていきたい!
 ということを考えると
 北大で牛乳を作っているらしいぞっ
 飲めるらしいぞっ!!
 でもあそこで牛いなくなったら
 飲めなくなるぞっていう風に
 知ってもらえたらなって思います。
 半分宣伝みたいなのもありますね」

宮脇さん
「より多くの人にこの味を知ってもらう為には
 日持ちのするもので、色んなところに
 届けられるものである必要があるので
 例えば焼き菓子に牛乳を入れて焼いてもらう、
 そしてお土産を作る!とかで
 全世界に北大牛乳が届くようになれば」

リーダー
「すごい~!いいですね!」

--------------------------
あぐりっこも
「ここが札幌だってことがわからなくなった」
というほど充実した体験をさせて頂きました。
そして、ここがなければ
「北海道の酪農はなかったんだね」と
言っていました。

130年のロマンは今も息づいています。
みなさんもぜひ北大へ遊びに行ってみては
いかがですか!

みなさん、こんにちは!
今日は、来週開催の家族で楽しめる
イベントのお知らせだよ!

2月16日土曜日に、くるるの杜で開かれる、
「JA青年部プレゼンツ・まるっと農業
 ~みつけにくるる~」!
農家の人と一緒に収穫体験したり、
模型の牛で搾乳体験ができたり、
楽しいイベントがもりだくさん!
スタンプラリーでは、
先着で豪華な景品がもらえるんだって!
みんなもぜひ行ってみてね!

【まるっと農業~みつけにくるる】
日時:2月16日(土)10:00~15:00
場所:ホクレン くるるの杜
   北広島市大曲377-1
問い合わせ:011-377-8700

以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした。

----------------------------------
2月2日のクイズ
「今回、肥料の勉強をしに来た町は、
 どこだったかな?!」
 
正解は「鹿追町」でした。


2019年02月02日(土) |  ♯509 縁の下の力持ち・肥料を学ぶ編

私たちに栄養を与える、大地の恵みたち。
血や肉を作る栄養。
体の調子を整える栄養。
エネルギー源になる栄養。

実は、この作物たちも、
栄養を与えられて育ちます。

その栄養とは、肥料。

肥料は土を支え、作物を支え、
ひいては私たちの食生活を支えているのです。

今回のあぐり王国ネクストは
農業の縁の下の力持ち、肥料に注目します。

森結有花アナウンサー
「鹿追町にやっていました」


森崎博之リーダー
「寒い…厳しいねえ~。
 鹿追町って町は畑作・酪農も!
 農業が主幹産業の町ですね!」

森アナ
「今回は肥料について学んでいきます!
 JA鹿追町に肥料の配合工場があるということで
 肥料がどのように作られているのか?
 肥料がどれだけ農業にとって重要なのかを
 学んでいきたいと思います」

森崎リーダー
「ただ学ぶといっても難しいですよ!
 なかなか肥料だけで30分農業バラエティ
 というのは難しいですよ」

森アナ
「そうですね。
 我々も色々腕も試されるかもしれませんね」

森崎リーダー
ものまねのレパートリー
 全部出さなきゃならないですよ!」

森アナ「そ…それは大丈夫です!

リーダー「何がみられるかなあ?」

森アナ
「そういうフリはいらないですから」

リーダー
「今日あぐりっこがついてこられるか心配」

森アナ
「いつもの小学生あぐりっこではなくて
 この子たちに来ていただきました」

今回のあぐりっこは、帯広農業高校の2人!
農業科学科2年の北村慎吾君と、
同じく2年生、酪農科学科の竹市愛華さんです!

リーダー「面識は?」

あぐりっこ「…みたことあるぐらい…」

リーダー
「そうですか?第一印象は?

あははは。

森アナ「くっつける番組じゃないです!」

リーダー
「アイカは今回で3回目!
 十勝で酪農を営んでいるんだよな」

アイカ「今も高校で勉強してます」

シンゴ「農業科学科です」

リーダー
「したら肥料について学んでいるでしょ」

シンゴ「3要素ぐらいしか…」

リーダー「言ってみよう」

シンゴ
窒素・リン酸・カリウムです」

リーダー
「合格!それぞれどんな働きがあるかな?」

シンゴ
「あっ…ちょっ…」

リーダー
出直してこい!
 そんなんでやってられるのかあああ」

一行がやってきたのはJA鹿追町。
肥料作りは、冬場にピークを迎えます。

森アナ
「今日はどのように学んでいくのか?
 こちらをご覧ください。
 漢字がたくさんあります」

森崎リーダー
「おおお~篠原涼子さん、
 今日はどんな勉強でしょうか?」

篠原涼子さんのモノマネ中の森アナ
「はい!
 今日は肥料について学んでいきます」

森崎リーダー
上手!上手!まずは何ですか?」

篠原涼子さんのモノマネ中の森アナ
「まずは肥料とは何か?
 基礎知識について学びます」

リーダー
「すげー涼子さんだ涼子さんだ!」

篠原涼子さんのモノマネ中の森アナ
シンゴ君わかった~?
 返事はもっと大きな声で~!」

モノマネのクオリティが、
それなりのレベルだったことは、
本っ当にどうでも良いこととしまして、
今回、少し難しいテーマなので、
ご覧のように順を追って学んでいきます。

森崎リーダー
「家庭菜園は色んな方がやっていて
 どういった肥料がうちには合っているか?
 作物によってどう違うのか?
 まだわかりませんからね。
 今日30分ご覧になって
 お役立ていただきたいですね」

森アナ
「はい!ではしっかりと学んでいきましょう」

リーダー
「あれ?どうしました涼子さん」

気持ちが折れた森アナ
「急に恥ずかしくなりましたあ」


2019年02月02日(土) |  肥料の基本知識をおさえよう!
森アナ
「まずは肥料の基礎知識から学びましょう」

JA鹿追町の今田伸二さんに、
肥料について解りやすく教えて頂きます!

今田さん
「肥料を知るには土を知る!
 土の中にはたくさんの栄養分があります。
 その中で窒素・リン酸・カリウム
 作物にとって非常に重要になってきます」

今田さん
窒素体を作ります。肉みたいなもの。
 これを取らないと体が小さくなります。
 しかし過剰に摂取すると
 肥満になったり糖尿病になったり…」
リン酸は、植物の細胞質の成分となり、
花や実の成長を促します。
カリウムは、植物全体の成育を整え、
根や茎を丈夫にします。
作物はこれら3大要素をはじめ、
栄養分をバランスよく摂る必要があります。

ところで肥料は、
大きく2つの種類に分けられます。

一つは有機質肥料。
植物や動物などに由来するものを原料として、
土壌改良効果が高く、
ゆっくりと効果が出るといった特徴があります。

もう一つは無機質肥料。
化学的に合成された無機物を原料として、
肥料としての効果が高く、即効性がある、
といった特徴があります。

森崎リーダー
「有機肥料とか、たい肥などはいいんだけど
 配合肥料とかは…悪役みたいな感じまで
 言われたりするような感じありますけど
 ああいうのって何なんですかね」

今田さん
「心理的なものだと思います。
 自然にできたものと
 人間が作ったものの違いなんですよね」

今田さん
「たい肥と化学肥料の違いっていうと
 炭素が付いてるか付いてないかの違いなんです。
 化学式でいうとほぼ同じものなんです」

今田さん
「それを全部を有機物にするかっていうと
 かなり生産量も落ちますから
 そこはみなさんに供給する立場としては
 かなり難しい…」

リーダー
「口に入るものはしっかりと天然のものだけど
 土の栄養素としてこういう肥料が
 北海道の場合、重要なんだってことを
 ちゃんと考えたいなって思います」


2019年02月02日(土) |  土壌分析とは?
さてお次は土壌分析です。
肥料をまくには、
その畑の土の成分を予め知った上で、
効果の高い肥料の成分は何なのかを、
見極める必要があります。

森アナ
「さあ2時間目は土壌分析について学びます」

リーダー
土壌分析!
 なにやらすごいところに来ましたよ」

一行がやってきたのは、
帯広にある「十勝農協連・農産化学研究所」
畑の土や牛のえさなどを、
分析・研究している施設です。
土壌分析をどのように行うのか、
岡崎智哉さんに説明して頂きます。


「今回は二人の通っている帯広農業高校から
 土のサンプルが届いているんですよね」

リーダー「調べてもらいましょう」

岡崎さん
「今回は主に肥料の3要素である
 土壌中の窒素・リン酸・カリウム
 抽出方法について説明します。
 この量りとった土に抽出液を流し込みます」

岡崎さん
「こちらはリン酸の抽出液を加えます」

森アナ
「その液体をかけることで
 窒素とかリン酸とかカリウムとかが
 抽出できるってことですか?」

岡崎さん
「そうですね。
 この土の中の窒素・リン酸・カリウム、
 すべてを計るわけではなくて
 作物に吸収される成分だけを
 この抽出液を使って
 土の中から溶かし出します…」

あぐり一行「…」

目を見開いたまま、しばし沈黙…

リーダー
「ごめんなさいね。
 今日バカが来ちゃってすみません!」

ちんぷんかんぷんで逆に大爆笑。


2019年02月02日(土) |  土壌分析は健康診断と一緒だね

土壌分析は、とても複雑な工程を経て、
結果が出ます。

三大要素をはじめ、およそ25項目の成分を、
それぞれの方法で抽出、分析。
高度なテクノロジーと専門的な知識、
そして時間が必要となります。

リーダー「リン酸は分かりました。次は?」

岡崎さん
交換性カリウムの分析について
 見て頂きます」

リーダー「…何カリ?」

岡崎さん
交換性…あっごめんなさい。
 次はカリウムの分析について…」

リーダー
いいんです、そんな。
 バカ用に言葉、直さなくても!」

この農産化学研究所では、十勝全域から届く、
およそ1万件のサンプルを分析して、
その結果を、各地域のJAに報告。
その後、JAと生産者が連携して
肥料の種類や量を決める際の、
極めて重要な情報となります。
岡崎さん
「土壌分析は一般的に
 土の健康診断と言われています」
岡崎さん
「土も人間と同じように
 健康診断(土壌分析)の結果から
 栄養管理をしてあげなければならない。
 人が食事をとるように
 作物も肥料で栄養をとっているので
 その栄養を調整することで
 土の養分状態を適正にする
 というのが重要!」
リーダー
土壌診断は人間でいう健康診断!
 今日一番腑に落ちるセリフです!
 よく分かりました」

森アナ
「それではお待ちかねです!
 帯広農業高校の土壌の分析結果を
 見てみましょう」

リーダー「いまどんな気持ちですか?」

アイカ
「どんなものが入っているのかドキドキしてます」

シンゴ「結果が楽しみです!」

リーダー「ではこちらです!」

岡崎さん
「こちらが帯広農業高校さんの
 分析結果になります」

リーダー
「さっぱりわからないんですけど…」

岡崎さん
「こちらの診断表は土の養分状態…
 健康状態がわかるカルテのようなものです」

リーダー
「じゃあ尿酸値が高いとか
 コレステロールがどうだとか
 そんな感じで現れているんですか?」

岡崎さん
「はい!先ほど説明した肥料の3大要素で言うと
 リン酸は一番低い状況になってます」

リーダー「低い!低いよお」

岡崎さん
「交換性カリウムに関しては
 基準値よりも高い状態になっています」

リーダー「ああああカリありすぎ」

岡崎さん
「続いて抽出性窒素なんですけど
 100g中4.7mmということで
 基準値よりもやや低い状態になっている」

リーダー
「これはもうちょっとですよね。
 窒素!もうちょっと!
 カリウム高すぎ!
 リン酸は全然足りない!!
 なあシンゴ!そこだ!」

リーダー
「盲目的に肥料をやるだけではない。
 大事なものを足してあげないと…
 野菜のため、ひいては私たち消費者のため…
 ということになっていく訳ですよね~
 こういう研究がされていることさえ
 知りませんでした…」

森アナ
北海道の農業を支える大事な仕事です!」


2019年02月02日(土) |  肥料を設計するとは?

次は肥料の設計について!

今田さん
「さきほど土壌分析をして
 不足や過剰が分かりました。
 それだけでは施肥設計はできない!」

今田さん
「実は作物によって好き嫌いがある!
 人間と同じです。
 ピーマン嫌いな人、ネギ嫌いな人とか…」
例えば小麦窒素とカリウムが好き
小豆リン酸が好き…というように、
作物それぞれに養分の好き嫌いがあります。
嫌いな養分もバランスよく摂らせる必要があり、
そこで肥料が重要な役割を果たします。
施肥設計(せひせっけい)とは、
土壌分析の結果と、
その土で育てる作物の特性を、
総合的に考える、土の栄養指導のようなもの。
JA鹿追町では、様々な施肥設計に応じるため、
83銘柄の肥料を作っています。
森アナ「いよいよ肥料作り!」

森アナ
「肥料がどのようにできているのか?
 工場見学をさせてもらいましょう」

リーダー「大きな工場ですね!」

ここからはJA鹿追町の加藤真哉さんに
ご案内頂きます。

この肥料配合工場では、
鹿追町の農家だけを対象に、
年間およそ6000トンもの肥料を生産。
三大要素など、様々な原料を
様々な分量で配合して、
農家それぞれの土作りに役立つ肥料を作ります。
農家は、施肥設計に合わせて、
必要な種類の肥料を必要な分だけ購入。
その結果、畑にまく肥料は減り、
肥料にかかるコストも減るのです。

リーダー
「肥料を撒く量が減る…
 それは農家さんが肥料を買うのが少ないから
 いいこと…私たち消費者にとってもいいこと。
 でも肥料屋さんにとしたらいいこと??」
 
加藤さん
「私たちは農協ですから
 生産者のコスト軽減が一番望まれること!」

リーダー
「農家さんがより良い環境で
 栽培に集中できるように…」

加藤さん
「それとコストを下げること!

リーダー
「その分、生産者の増益につながる!
 収入にしっかりつなぐ。
 まさにこれは共同組合の理念ですね」

加藤さん
「そういうことを考えて仕事をしてます!」

リーダー「素晴らしい」

リーダー
「私たちが放送500回の時に習った
 互助の精神!協同組合の理念ですね。
 こうやって北海道農業を支えているんですね。
 ありがとうございます。
 北海道の農産物を代表してお礼申し上げます!」



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