森崎 「みなさんはお餅…好きですか? ボクは…大好きです・・・ ではみなさん、 どちらのお米がお餅の原料の “もち米”かわかりますか?
正解はこのアトのあぐり王国を 見るがいい~~!! 」 というコトで今日のあぐり王国は 北海道の“もち米”を大解剖しちゃいます。
すでにあぐりっこも勢ぞろい。
森崎 「1年かけて“くるるの杜”で 野菜やお米を勉強してくれたメンバーです」
では“もち米”についてお勉強していきましょう。
ではまず基本を確認です。 目の前に“もち米”と“うるち米”が 並んでいますが…
森崎 「みんな“うるち米”って聞いたコトある?」
あぐりっこ「ないです!」
高宮さん 「普通にみんながお家で食べている お米が“うるち米”です」
基本を確認したところで もう1度“もち米”と“うるち米”を 見比べてみると…
ケイちゃん「もち米のほうが白い」 カズト君「うるち米のほうが大きい」
高宮さん 「実は…中身が違うんです!」
見た目は似ているけど中身は違う二つのお米。 同じ条件で炊いてみると…!?
森崎 「“うるち米”の方が白い!」
さて食べ比べてみると-
うるち米は普通に甘みと粘りがあるお米でした。
では“もち米”は?
森崎 「ちょっとつまもうと思っても 全部ついてくる!」
コウノスケ君 「普通のお米よりもモチモチしていて とろうとしても離れない」
ユリカちゃん 「粘りがすごい強い!」
藤尾 「口の中でもちつき始まりますよね」
森崎 「全然違う食べ物ですよね」
食べて分かったのは、 もち米は「粘り」がスゴイ!という事。
ではこの「粘り」の秘密とは?
森崎 「というコトは“もち米”に 《アミロース》が0%ということは… なまら粘る!ということなんだ~」
「粘り」はでんぷん質の違いで出るもの。 では本当に《アミロース》が 含まれていないのか実験!
シャーレに水とヨウ素液を入れて “うるち米”と“もち米”の変化を見てましょう。
あぐりっこ「あっ変わってきた!」
森崎 「おお~違うね~変わってきた」
ユリカちゃん 「“うるち米”の方が黒くなっている」
藤尾 「うるち米がゴマみたくなった」
あぐりっこ 「だけど“もち米”のほうは変わってない!」
高宮さん 「“うるち米”にあるアミロースがヨウ素と反応して このように色が付きました。 “もち米”にはアミロースが無いので 色が付きませんね」
森崎 「アミロースというデンプンがもち米に 含まれてないことが分かったね」
高宮さん 「北海道は全国でも トップクラスのもち米産地です」
北海道はもち米の作付け面積が 断トツのナンバーワンなんです。 実は涼しい気候の北海道で 栽培される“もち米”には、 大きな特徴があるというのです。
《北海道のもち米》と《他の県のもち米》の 違いを見ましょう。
森崎 「なんですか?このハンガーみたいの? (左上の)北海道のハンガーは 何もかけられなさそうですよ」
高宮さん 「これは【曲がり法】と言いまして 一定の条件で餅を作りハンガーにかけます」
高宮さん 「例えば新潟産のこがねもち。 切り餅用に作られているもち米で 非常に硬くなりやすくピンとしてますね」
“もち米”は涼しい条件で育つと 柔らかい餅になると言われています。 なので涼しい北海道では柔らかい“もち米”が 主力品種となっているんです。
(ちなみに切り餅は加工するために 硬くなりやすい餅のほうが良いんです)
そして期待のニューフェイスが、 先ほどから紹介している「きたゆきもち」。
高宮さん 「平成21年に開発された新しい品種です。 寒さに強く、白くて味が良い」
佐々木 「先生がいらっしゃる上川農業試験場で 開発された品種なんですよ」
もち米界のエース!とも言われる「きたゆきもち」。 柔らかさ、粘り長持ち、白さが自慢で、 どんなメニューにも合いますが、 特におこわがオススメなんですよ。
北海道期待のもち米「きたゆきもち」を使って 調理実習です。
教えてくださるのは料理研究家の 坂下美樹さんです。
坂下先生には、 「きたゆきもち」の美味しさを生かすため、 「おこわ」を教えていただきます。 しかもレンジを使った超簡単レシピです。
詳しい内容はレシピコーナーをご覧ください!
あっという間に完成したおこわ。 そのお味は-
森崎 「おいしい!」
藤尾 「めっちゃうまい!」
ユリカちゃん 「もち米がモチモチしていてめっちゃうまい!」
藤尾 「毎年新米の季節はもち米も こうやっていただかなきゃいけないですね」
森崎 「見落としてたね…損していた!」
藤尾「大損してましたよ」
坂下さん 「ご家庭でも簡単にできるので もっともっともち米を食卓の中に 取り入れてもらえたらいいなって思います」
さてココで質問です! “もち米(まい)団地” という言葉を知ってますか?
もち米(まい)団地会長であり、 名寄で自ら“もち米”栽培もされている 中島道昭さんにもち米の栽培について 教えてもらいます。
もち米団地とは、 もち米の安定した生産と供給を行うため、 全国農業協同組合連合会が 指定した生産地の事。
品質向上を目指し取り組んでいます。
現在北海道では、もち米を生産している 14のJA全てが指定を受けているんです。
森崎 「花粉が混じらないように分けて作っている!」
中島さん 「そうなんです」
藤尾さん 「色が付いている町では うるち米は作っていないんですか?」
中島さん 「いえ。混作地帯といいまして 作っているところもありますが 作る段階で区分けして作付けしています」
森崎 「混ざらない対策を練っているんですね」
純度の高いもち米は北海道の自慢。 実は国内に出回っている“もち米”の およそ2割が輸入品なんです。 北海道のもち米は道外にある 「おかき」などの加工品工場へ供給しています。 国内で生産されるもち米の およそ6割が加工品になるのです。
今後は原料としての供給だけではなく、 北海道内での加工が増える事が 期待されているんです。
森崎 「今年のもち米はいかがですか?」
中島さん 「天候に恵まれて過去最高といっていいぐらい いいお米ができました!」
森崎 「お~もち食べたい~!」
荒川先生にもち米の栄養について 聞いてみました。
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「“もち米”の主成分はデンプン。 デンプンの種類としては粘っこい アミロペクチンが多いです。 これは非常に消化しやすいデンプンで うるち米に比べて胃に負担をかけずに エネルギーに変わるという特徴があります」
さてあぐり一行はとある場所へと移動してきました。
森崎 「みんなこの場所覚えていますか?」 あぐりっこ「くるるの杜!」
今回のあぐりっこは、 この夏くるるの杜の畑を借りて行っていた 「あぐりファーム」で、 野菜やお米の成長を体験リポートして くれていたんです。 しかもレストランメニューを考え、 実際にお客さんに食べてもらうなど、 ちょっと忙しい夏を過ごした子達なんです。
あぐりっこ達へのご褒美- それは餅つき大会でした!
あぐりっこ「やった~~」
杵と臼を使って初めての餅つき!
中島道昭さんにご指導うけ、 なんとか餅をついていきます。
藤尾 「もちに遊ばれているぞ!」
慣れない手つきのあぐりっこたちとは逆に 夫婦のような完璧なコンビネーションを見せる 森崎・佐々木コンビ。
藤尾 「いまだかつて この二人こんなコンビネーションを 見せたことありますか?」
つき立ての「きたゆきもち」は ビヨーーーーン
こんなに伸びました!
中島さん 「コシがあっておいしいですね~」
森崎 「砂糖醤油をつけても 口の中に広がるのはお米の甘み!」
森崎 「あぐりリポーター 今年一年間お疲れ様でした。 卒業です! みんなお疲れ様!」
と礼をした途端
ゴツン!!
佐々木 「イタッ (ユリカちゃんと)ぶつかっちゃった…」
藤尾 「ちょっと~良いところだったのに!」
この1年くるるの杜でたくさんのことを学んだ あぐりっこたち。 卒業しても「食べること」はずっと続きます! くるるの杜で学んだことを時々思い出して 「食べること」や「作ること」を 大切にしてね。