様々な空間を華やかに彩ってくれる「花」。 その美しさは季節や場所を問わず、 多くの人々に安らぎを与えてくれます。 ですが皆さんは花の産地まで気にかけて 購入したことはありますか?
こちらは道内で流通される 花の月別取り扱い金額を示すグラフ。 冬場の花は、 ほとんどが道外産という現状ですが、 厳しい寒さの中でも、 道内での花生産は行われています!
その冬場の道内生産を支え、 花の出荷量トップクラスを誇っているのが、 米どころで知られる新篠津村なんです。
森崎 「久しぶりですね新篠津村! 以前、水田のお勉強をしましたね。 田植えから稲刈りまで… お米のイメージが強いですよ」
佐々木 「米どころとして有名な町でもあります! が今日はお・は・な!」
藤尾 「新篠津で花って言うのもビックリですけど この雪ですよ! 」
藤尾「この真冬に花ですか??」
森崎「まだ雪深いよね!」
佐々木 「こんな中でも花が育っているんです」
佐々木 「まずみなさんコチラをご覧下さい」
森崎「読めるかな?」
トシヒト「かべん??」
ソウタ「はなびら?」
森崎「おまえ~詩人だなあ~!」
佐々木 「どう読むかと言いますと… 花卉(かき)! 観賞用として栽培される植物のことを こういう言い方をします」
森崎 「我々がよく見ている花ですね! “牡蠣(かき)”とか“柿”だったら 食べられたんだけどね!」
佐々木 「どんなお花を勉強していくかと言うと 新篠津村の主力品種でもありまして…」
森崎 「ちょっと待った!みんな何だと思う?」
ヒナコ「冬だけど『ヒマワリ』!」
イブキ「『すずらん』とか?」
佐々木 「正解は“アルストロメリア”という花!」
森崎「聞いたコトある?」
あぐりっこ「ない!!」
佐々木 「どんな花か想像つかないかもしれないけど 冠婚葬祭など様々な用途で使われていて 新篠津では1年を通じて 作られているんです」
藤尾 「春だけじゃなくて 寒い冬も1年通じてつくられている!」
佐々木 「では生産者さんに会いに行きましょう!」
森崎 「さあ~行くぞ~! (リーダー気合いれて…) アルストロメリア~(ポーズ決まった!)」
キョトンとするあぐりっこ… 藤尾「面倒くさいロケになりそうだ…」
森崎 「(冷静に)やらないと始まらないよ!」
さて生産者さんのもとへ移動してきました。 その道中…
藤尾「スゴイ雪ですよ」 佐々木「すごいですね」 森崎「雪深いな新篠津」
道路脇の雪は2メートル以上!! そんな中どうやってアルストロメリアが 栽培されているのでしょうか?
森崎「大きいハウスだね」
藤尾「でっかい換気扇が付いているよ」
森崎「では扉を開けてください!」
あぐりっこハウスの扉をオープン!
するとモワッと温かい空気が 冷たい体を包み込んでいきます。
森崎「うわ~春だあ~ 」
佐々木「温かい!」
藤尾 「中からの風が温かい。 春のにおいがしますね!」
吉田さん 「ここにある全部がアルストロメリア! 全部で448本ありますよ」」
森崎「北海道みたいな寒い場所あってる?」
吉田さん 「暑いより寒い方がいいんですよ」
佐々木 「こちらは新篠津村で栽培されている 主なアルストロメリアです」
森崎「これで一部??」
吉田さん「30種類ぐらいあります」
佐々木「その中の一部ですね」
森崎 「へえ~すごい!本当に花の町なんだね」
佐々木 「しかも1年を通して様々な色の アルストロメリアが栽培されているんです」
森崎 「北海道は暑い時も寒い時もありますよね。 どういう工夫で年中出荷が可能なんですか?」
吉田さん 「まず夏の暑い時は送風機をつけて 風を循環させて、中の暑い空気を抜いて、 冷えるようにしています」
森崎「冬は?」 吉田さん 「ハウスの中は12度ぐらいに設定しています。 温度を保つには暖房機を使用しています」
佐々木「巨大!(な暖房機)」
吉田さん 「けっこう燃料をたくので 出荷数量と灯油代が あまり変わらない時もあります」
森崎「へえ~~」
暑い夏も寒い冬も1年中 栽培しているアルストロメリア。 ここで藤尾くんが吉田さんに質問。
藤尾 「吉田さんは一人で栽培しているんですか?」
吉田さん「いいえ!奥さんと2人で!」
実はハウスの影から 利幸さんを応援していた奥様。 その姿を藤尾君は見逃さなかった!
ということで奥様にもご登場頂きました!
森崎 「どうして花を作ろうと思ったんですか?」
奥様の麿弥さん 「1年中夫婦で共に仕事ができるからかな!」
藤尾「いつも一緒にいたい発言!」
森崎「ラブラブですね!」
利幸さん「そうですよ~」
やはり花は人をハッピーにさせるね~!
では特別にアルストロメリアの切り取り作業を あぐりっこが挑戦させてもらいます。 まずは花の切り取り方法を教えて頂きます。
森崎 「みんなハウスの奥に進むよ~ お花の背丈が高い!」
リーダーを軽く越えるほどの高さです。
吉田さん 「2輪ぐらい咲いたら出荷適期ですよ」
吉田さん 「製品として長さが80㎝いります。 短くならないように切ります」
花は傾いたりしないように ネットの間を真っ直ぐに伸びています。
そのネットに引っかからないように カットした花を上から抜いていきます。
森崎「これは慎重にしないと…」
切り出したアルストロメリア。
イブキ「すごい!キレイ!」
収穫のコツは切り間違えないために 慎重に切ること!
さあ~あぐりっこ挑戦だ!
カットして身長より高いネットから アルストロメリアを抜き出します。
慎重かつ丁寧に行われる花の切り取り作業。 早朝6時頃から気温が 高くなるまでの2時間ほどで、 1日およそ400本を切り取ります。 一つ一つ大切に収穫するのは、 どんな作物でも同じなんです!
続いては切り取った花の大きさや形を 選別する作業です。
ここからは奥様の麿弥さんに 教えてもらいましょう。
麿弥さん 「上から7枚ぐらい葉を残して 下はそいでしまいます」
ゴム手袋で一気に葉をそぎます。
奥行きが80センチになっているテーブルに 花をそろえてカットしていきます。
花の長さの選別基準は 2L・L…80センチ、M…70センチ、S…60センチ となっています。
次は茎の太さを測る専用の道具を使って 選別します。
麿弥さん 「一番太いのは一番いいものなので 2Lという商品になります」
藤尾 「お花で見分けるだけじゃないんですね!」
麿弥さん 「“茎の太さ”と真っ直ぐなのかで だいたい決まります!」
花ばかり見てましたが こういう基準もあることがわかりました。
ではリーダーが選別作業に挑戦です。 まずは葉っぱを削いでいきますが…
森崎 「うわおお~なんかね! ズボンとパンツが一緒に脱げたような すごい気持ちいい錯覚になる」
茎の太さを確認しました…
森崎「2L(ツーエル)です!」
藤尾「星3つっみたいな感じ!」
あぐりっこも挑戦します。 長さ・茎の太さからLと判断しようとすると…
吉田さん 「ちょっと曲がりがありますね…」
森崎「曲がりがある?」
藤尾「ちょっとですけどね…」
森崎「これで何ランク?」
吉田さん「LからMですね」
森崎「花の可憐さは変わらないのにね~」
厳しい選別作業を終えた花は、 品種ごとで10本の束にしてラッピング。 そして箱に詰めて出荷場へと運ばれるんです。
佐々木 「丁寧に作業しているのよく判ったよね」
森崎 「これからは野菜や果物と同じように この花を育ててくれた人がいる、 大切に扱ってくれた人がいるという事が この作業を見て判るようになったね!」
じゃ~ん もんすけです! 1年を通して行われる新篠津村の花卉栽培。 昭和58年に7戸の農家で栽培がはじまり、 今では26戸でおよそ30品種の アルストロメリアを生産。 さらには養護施設と連携した 独自の生産も行っているんです。
JA新しのつ 農産部農産園芸課 杉本淳次さん 「社会福祉法人『みのりの苑』さんでは アルストロメリアの生産・出荷も 行っていますが、毎年各種苗メーカーより 新品種の試験栽培の依頼がありまして そうした試験栽培を一括して行ってもらい 生育状況や集荷本数の比較をもとに 各生産者が新たな導入品種の選定を行う といった全国的にも珍しい取り組みを 行っています」 そのほか新規就農者への花卉栽培講習会や 海外視察なども行ったり、 品質向上への取り組みを積極的に行っています。 生産者が丹誠込めて育てる 新篠津村のアルストロメリア。 お花屋さんで探してみよっと!
さてここからあぐり一行は 出荷場にやってきました。 すでにたくさんの車が来て 荷おろししてます。
森崎 「箱にアルストロメリアって書いてる!」
吉田さん 「全て生産者である自分達がやっているんです」
森崎 「自分達で持ち込んで自分達で梱包して 自分達で出荷する?」
吉田さん 「トラックの積み込みもみんなでやります! 最後の最後まで… そこまで責任があるということです」
新篠津村では、日曜・火曜・木曜の週3回、 生産者自らが箱詰めや トラックへの積み込みまでを行っています。 病害虫の問題や栽培方法など、 情報交換の場としても 重要な役割を果たしているんです。
そしてさらに新篠津村ならでは工夫が!
吉田さん 「箱を見てください!」
出荷する箱には花が立って固定されるように 半円状の溝がついてます。
森崎 「水のついた袋ごと花を箱に入れます」
箱に花を置き、 さらに輪ゴムで花を固定していきます。
森崎 「色んな仕掛けが出てきましたね」
お花をセットしたらあとは立たせます。 すると袋に入った水が 花瓶変わりになりました!
藤尾「計算されてる~」
吉田さん 「こうすることで鮮度が保たれるのと 立てることで花の傷みが少ないんです!」
森崎 「こういうふうに工夫されて 出荷されているんだね!どう思う?」
藤尾「これ全部!?」
森崎「こんなに並んでたらどう?女子?」
ヒナコ「すごい!」もうニッコニコです。
森崎「色とりどりですね」
窪田さん 「色が映えるように作ることができます!」
まずはブーケ全体の色合いを考えながら、 好みの色のアルストロメリアを8本選びます。
森崎「どうだ、この作業?」
ヒナコ「めちゃ楽しい!」
森崎 「さあ8本選んだよ。ポイントは?」
トシヒト「薄い色を集めました!」
森崎「淡い色でまとめましたね」 色のバランスを考えて 思い思いのアルストロメリアを選んだら、 花びらより下の余分な葉を全て落とします。
窪田さん 「次に1本、芯になる花を選んでください。 そして上から20センチぐらいの所を持って 花を足していきます。 添えるときにらせん状に組み立てていきます」
森崎 「ぐるぐると回りながら足していく…」
森崎「完成しました~~!」
佐々木 「あぐりっこもどれも個性があってね~」
森崎「キレイ。みんなキレイだよ!」
みんなのどんなテーマで作ったのかな?
ソウタ 「赤っぽいのを集めて明るい色にしました」
森崎 「あげるとしたら誰にあげたいですか?」
ソウタ「やっぱりお母さんかな?」
森崎「あげたいよね~~」
ヒナコ 「真ん中に赤を入れて そこからピンク・薄ピンク・黄色って いうように薄くしていきました」
佐々木「なんか情熱的な感じ!」
森崎 「確かに!この情熱を誰にプレゼント?」
ヒナコ「家族にあげて家に飾ってほしい!」
白一色の北海道の冬。 そこにあふれ出した、 色とりどりのアルストロメリア… 暮らしを彩るだけでなく 安らかで幸せな気持ちにさせてくれる アルストロメリアに大満足の1日でした。
こんにちは週刊あぐりNEWSです。 今日は番組でよく訪れている「くるるの杜」から 春休みの体験プログラム満載のお知らせです。
いちごの収獲体験に オリジナルソーセージ作り体験、 今しかできない雪の中から 野菜を掘り出す体験など、 わくわくするプログラムが目白押し!
北広島市にある「ホクレン食と農のふれあい ファームくるるの杜」では 通常、土日祝日が中心の体験プログラムが 春休みは特別に3月28日と29日の平日も 行なわれます。
スケジュールや参加料金は、くるるの杜の ホームページをチェックしてみてください。
待ちにまった「春」はすぐそこ。
ご家族で農業体験してみてはいかがでしょうか? 以上、週刊あぐりNEWSでした。 《くるるの杜 体験プログラム ~春休み拡大スペシャル~》
■3月28日(木)~29日(金) ビニールハウスでのイチゴ収穫体験 オリジナルソーセージ作り体験 ■3月30日(土)~31(日) 雪中野菜の収穫体験 ジューシー肉まん作り体験 いちご収穫体験
場所:北広島市大曲377-1 問い合わせ:011-377-8701 ホームページ http://www.shokuiku-hokuren.jp/ ※来週3月30日の放送は 午後4時30分から スタートです!ご了承くださいませ…