乳用牛の数はおよそ82万頭。 日本一の生乳生産量を誇る 酪農王国北海道! そんな生乳を加工し 栄養価の高さから「白い肉」とも呼ばれ、 醍醐味の語源にもなった食品。 それは「チーズ」!
今回はチーズの世界を学んだあとに、 あぐりっこがオリジナルチーズ料理に 挑戦します!
チーズ料理選手権に出場してくれるのは 料理が大好きな小学6年のあぐりっこ。
お父さんはお菓子作りの名人! 樫見育(カシミ ハグム)ちゃん 得意料理はカレーライス、米内くれあちゃん そして毎日お手伝いをしている 伴美咲(バン ミサキ)みさきちゃんです。
佐々木 「チーズはナチュラルチーズと プロセスチーズの2つに 大きく分類されます。 この違いは何だかわかりますか?」
ハグム 「ナチュラルチーズは溶けやすチーズで プロセスチーズはあまり溶けにくチーズ」
ミサキ「プロセスチーズは四角い?」
くれあ 「ナチュラルチーズはプロセスより 少し柔らかいと思う」
佐々木 「ナチュラルチーズというのは 牛乳を発酵・熟成させたもので 乳酸菌や微生物が生きているチーズ。 このナチュラルチーズを使って 加工したもの、長期保存 できるものがプロセスチーズなんです」 照井さん 「プロセスチーズはナチュラルチーズを 加熱・溶解していますので その段階で乳酸菌や微生物は 死んじゃってます。 ですから長期保存に向いてます」
森崎「妖怪??」
照井さん 「(そっちの妖怪ではなくて) 『溶かす』。熱を加えて溶かしてしまう!」
では色んなチーズを食べてみよう。 まずはカマンベールチーズ。
今のあぐりっこはお家でもよく食べるよう。
河野「小さい時はなかったですよね」
さてお味は… 「やわらかい」「美味しい」
続いては 超硬質チーズを食べてみることに―
オレンジ色のチーズですが… くれあ「硬い!」
森崎「これ何て言うか知ってる?」
ハグム「かぼちゃチーズ?」 くれあ「キャロットチーズ?」
河野「ミ…モ…ミモレット!」
このチーズはミモレットチーズ! ですがなぜか、くれあは…
くれあ 「あっ!(何かに気付いた様子) ミモレットカマンベールチーズ!」
河野「混ざっちゃった…」
みんな大爆笑。
河野 「これはミモレットチーズです」
森崎「正解出てたの。ミモレットで」
さて食べてみましょう。
ハグム「硬い…けど美味しい」
森崎 「硬さもそうですが味もギュッと 押し込められている気がする! 噛むほどに味が広がるチーズですね」
河野 「さっきのクリーミーさと全く逆で (口にいれたら)ザラついた感じがします」
この後も色々なナチュラルチーズを試食して 深い味わいを堪能したあぐりっこでした。
さて再びカマンベールチーズを2種類 ご用意しましたがちょっと様子が違います。
あぐりっこ「左側が硬そう」
河野「さっきのと何が違うと思う?」
くれあ「長く乾燥させた?」 ハグム「冷やしたりとか…?」
さてこの違いは何でしょうか?
照井さん 「左側は熟成させて1週間。 右側は熟成かけて4週間! 商品になるものです」
ミサキ「硬い!」
森崎 「軟質チーズなのに… これはボクらが知っている カマンベールチーズとは違いますね」
ハグム 「ちょっとお酒みたいな臭いがする… ちょっとツンとする」
くれあ「すごいパサパサしてる感じがする」
では4週間熟成したカマンベールチーズは?
ハグム「味がまろやかになっている」
ミサキ「すごい濃厚で美味しい」
佐々木 「同じ製品でも熟成期間によって 固さや味が変化する。 まさに生きている!」
続いては工房にお邪魔する事に―
河野 「まずこのコロコロで頭や服などの チリやほこりを取りましょう!」
森崎 「ここまでやるんですか?ってくらい 衛生管理を徹底してますね」
爪ブラシもやって完了!
ここからは橋本厚さんにお話しを伺います。
さっそくカマンベールチーズの熟成庫へ ご案内いただきました。
河野「こちらが熟成庫!香りがスゴイですね」
くれあ 「匂いがすごい。ちょっと薬みたいなにおい」
橋本さん 「今カビが白く出てきているので そのにおいがするんだと思います」
森崎「クンッとくるよね」
森崎 「生き物じゃないですか? それぞれ個体差というのがあるのですか? たとえば同じ熟成でもままならないものは ないんですか?」
橋本さん 「私達は毎日1個ずつを 手作業で確認しながら 熟成の度合いを見て良いものから 製品として出荷しているんです」
森崎「1個ずつ!?」
橋本さん「ハイ…」
森崎「ハッシーすごくない?」
河野「この状態では何をチェックするんですか?」
橋本さん 「この状態ではいかに きれいにカビが表面を覆っているか? という所ですね」
森崎 「で熟成の良いものから次の工程に進んでいく!」
熟成庫から出るとそこには驚きの光景が!
そこは牛乳のプールのようなところでした。
河野「ここには何が入っているんですか?」
橋本さん 「牛乳と乳酸菌、そして固めるための酵素が 入っています。この後、専用のナイフで 小さく切っていきます」
早速やっていただくと…
ピアノ線を張ったようなカッターで 一気にチーズを切っていきます。
あぐり一行「うわ~!」
白い固形のカードがチーズのもと。 ここからはカードに含まれる水分 ホエーを取り除いていく作業になります。
橋本さん 「お湯を入れます。 動かすことによって水分が出やすくなります」
ここでリーダーもまじめに お手伝いさせていただきます!
森崎「重いです」
見た目以上にハードなこの作業。 およそ30分はかき回し続け、 カードが含んでいる水分を抜きます。
河野「どう30分やります?もうやめます?」
森崎「もうやめます!」
河野「はえ~な」
森崎「いや~大変だ。しかも暑いな」
チーズについてちょっと詳しくなった あぐりメンバーでした。それではいよいよ…
森崎「チーズ料理選手権!」 パチパチパチ…
あぐりっこにはオリジナルのチーズ料理を 考えてきてもらいました。ルールは簡単。 プロセスチーズを使って 2時間以内に一品を作る事。 (対決ではありません)
どのメニューも工夫を凝らしたものばかりです。
ハグム【こんがりチーズのひまわりケーキ】 くれあ【みんな大好きポットパイ】 ミサキ【ヘルシー春巻き】
あぐりっこ「がんばるぞ~!」
※あぐりっこたちお料理は レシピコーナーで詳しくご紹介しています。 こちらもご覧くださいね。
まずはハグムちゃん。
河野 「聞いたところによると 2時間の制限時間内に成功したことが 未だない!ということです」
溶いた卵にこだわりのてん菜糖を加え よ~く混ぜ生地を作ります。
ハグム「次にレモン汁を入れます」
佐々木「何で?」
ハグム 「卵は小麦粉と水分を混ぜることで 生地を均等に膨らませてくれる。 砂糖は生地にねばりを出してくれる という効果があって、 その二つの効果を高めてくれるのが レモン汁なんですよ!」
森崎「そんなこと誰が教えてくれたの?」
ハグム「お父さん!」
(実はハグムのお父さんもお料理が大好き! 腕前もすごく趣味の枠を超えています…)
さてお次はくれあちゃん。
河野 「野菜を下処理し始めました。 これはポットパイの中身かな?」
慣れた手つきでジャガイモの皮を むいていく くれあ。「そうです!」
最後はミサキちゃんですが…
河野 「ミサキは何をしているかというと… なんとミサキ! 何も動いていません! ミサキまだ動かない? 時間は二時間しかないよ。大丈夫?」
ミサキ「はい!」
それぞれがそれぞれの戦略をもって挑む チーズ料理選手権! 小学生だからといって侮れません!
くれあちゃん「炒めに入ります!」
はぐむちゃんは生地にスライスチーズで ひまわりの模様を作っていきます。
佐々木 「この後はオーブンで焼き上げる!」
河野「ミサキ!動いたで!」
ミサキが手に取ったのははんぺん!
河野 「春巻きではんぺん?? ついに動きだしたミサキがこの後 どんな料理を見せてくれるんでしょうか」
その頃 クレアちゃんは。 炒めた肉や野菜に小麦粉をふりかけ…
くれあ「次に牛乳と水を入れていきます」
佐々木 「つまりこれってホワイトソースを 作っているの?」
くれあ「はい!そうです」
なんとホワイトソースから作る本格派! コーンや調味料を加えて煮込んでいきます。
河野 「ついにミサキが今回の主役のチーズに 手を付けました」
はんぺんにチーズやコーンを入れて 練り上げていきます。
河野 「見たことない! こんな春巻きの具材」
三者、順調に進んでいるかと思いきや ここでハプニング発生!
ミサキ 「この具材が 固まらないんですよ… どうしたらいいですか…」
相談された河野「いつもなら固まるの?」
ミサキ 「パサパサしていて水分が足りないかな?」
河野 「何か入れるか? つなぎ的な…水分入れるか?」
河野君の提案で水を加えてみることに…
なんとかいつも通りに復活しました!
こうしてみんな最後まで気を抜かず、 作り進め…いよいよタイムアップ!
みんなご苦労様でした~
まずは完成したあぐりっこのお料理を ご覧ください!
どれもとっても美味しそう。 左上:みんな大好きポットパイ 左下:ヘルシー春巻き 右:こんがりチーズのひまわりケーキ それでは緊張の試食会スタート!
最初はくれあの“みんな大好きポットパイ”
森崎「この表面は何?」
くれあ「餃子の皮です!」
そうなんです!実はパイ生地ではなく 餃子の皮を使ったところにこだわりあり!
パリパリの皮を崩して 中のソースと一緒にいただくと…
吉川先生「チーズがトロトロ!美味しい!」
森崎「美味しい!シチューみたい!」
上坂先生 「チーズとニンジンを合わせると 栄養価が高くなっていて良いと思います」
上坂先生 「チーズと緑黄色野菜を合わせると カロテンの吸収が良くなるんですよ」
くれあ 「こんなに大好評になるとは思っていなくて… うれしいです!」
続いては 中に何が入っているのかな? ミサキの「ヘルシー春巻き」 吉川先生「ん?ジャガイモ?」
ミサキ 「ジャガイモは入っていません。 卯の花(おから)とはんぺん・チーズ・コーンです」
森崎 「おからとチーズの取り合わせが いいですね~絶妙のハーモニー これはもうミサキ巻きで良いと思う!」
続いてハグムの こんがりチーズのひまわりケーキ。
森崎 「まさに言葉通りのものがお皿にある! このピロッとはみ出しているのは?」
ハグム 「これはスライスチーズを三角に切って オーブンで焼くとチーズ煎餅みたくなって カリカリするんですよ。それを刺して “ひまわり”の花びらを表しました」
上坂先生 「すご~い!格子目になっていて… すごい工夫されましたね!」
森崎「うん!美味しい!おかわり」
上坂先生 「甘いものを食べるとしょっぱいものを 食べたいという負のスパイラスに入りますが、 これがあれば1つで補える!」
河野「チーズの塩味が残っている」
上坂先生 「塩味とあま味があってスゴク良いです!」
三人の渾身の力作を食べ終えた 感想を伺いましょう。
上坂先生 「一品一品が味が違って それぞれチーズの良さを引き出して いるお料理だったので すごく楽しんで食べることが出来ました! 美味しかったです。ありがとうございました」
森崎 「いやここまで出来るとは思わなかった。 最後にもう1回聞きたい。 本当にキミらが作ったの?」
「はい!」
森崎 「素晴らしい! 三品ともとってもおいしく 満足のいくものでした。 ありがとう!」
出演者だけからでなくスタッフからも 大きな拍手がわき上がりました。
最後はみんなで試食です。
河野「どうポットパイ?」
あぐりっこ「おいしい~」
くれあ「よかった~」
みんな自信はあったけど 本当はすごく緊張していたんです。
「美味しいよ」の一言に ホッとしたのと嬉しいのと美味しいので 本当にいい笑顔になっていました。
最後に佐々木アナウンサーから 「今日はチーズをたくさん食べてるんですけど いっぱい食べ過ぎても大丈夫です?」
上坂先生 「塩分が高いのでほどほどの方がいいですが カルシウムの吸収率も高いんですね。 強い骨や歯を作ってくれますね。 だからおやつにはとってもおすすめですね。 しかも気分をリラックスさせてくれたり ストレスに強い体を作るとも言われる アミノ酸が含まれているんですね。 安眠効果もあるので暮らしにチーズを 取り入れてみてはどうかなと思います」
体にも心にもチーズは効果あり! あぐりっこのレシピも参考にして チーズを食べてくださいね~♪