本来は北海道の初夏を代表する野菜。 その野菜が美幌町では なんと冬に最盛期を迎えるというのです!
常識では考えにくい事実。 その野菜とは一体???
さっそく今回のあぐりっこを紹介。 北海道の美味しいもの大好き、 想像力豊かで元気いっぱい 将来の夢はアナウンサーの 今西麻織(マオリ)ちゃんと 得意科目は音楽! いつも目を輝かせている 石崎美詩(ミコト)ちゃん。 同じ学校の6年生・お友達2人です。
2人はあるハウスの中に呼ばれました…
あぐりっこ「えっ!」
あいた口がふさがらないマオリ。
森崎 「めっちゃ、てんぱった顔してるけど!」
森崎 「2人にCMを作ってもらう野菜は… コチラです。ド~~ン!」
はい!このモジャモジャです。
ミコト「えっ?」 まおり「根っこ?」
佐々木「ある野菜の根っこの部分ですね」
森崎「何だと思う?」
マオリ「ハッカ?」
森崎「北見が近いからねえ」
ミコト「なんか…アスパラみたい」
森崎 「アスパラじゃないか?ミコト正解! 」
みことちゃん正解! これは‘アスパラの根’。 実はただの根じゃないんです。 ‘奇跡のアスパラ’の根なんです。
そのミラクルな秘密は CM作りのネタになる! ということで、 あぐり一行は美幌町内にある 生産者のハウスにお邪魔しました。
あぐりっこ 「アスパラがいっぱい!」 「暑い!」「あっつい~!」
森崎 「美幌は夏だな! 海水浴に行きたい気分」
藤尾「半袖が快適!」
佐々木 「これだけ暑いハウスの中で育っている アスパラについてお話を伺いましょう」
まず北角さんが見せてくれたのは 大きく成長したアスパラの写真。
森崎 「アスパラは放っておくと大きくなって アスパラの木になります」
あぐりっこ「へえ~」
※放っておくと1m50センチ以上になる!
北角さん 「どうして木のようにするかと言うと 大きくなると葉っぱのようになって 日照を受け取り光合成をして 根に養分を蓄える状態になるんです」
森崎 「本来はこういう姿なんですね。 じゃあ今のうちに食べないと大変だね」
佐々木「森になっちゃいますね」
北角さん 「一度アスパラを植えますと 10年ほど収穫が可能です」
アスパラの根はエネルギータンクのような 役割があるんです。 JAびほろで行っている 主なアスパラ栽培のサイクルはコチラ。
まず春の早い時期にアスパラを収穫。
そして5月中旬から6月中旬までは 出てきたアスパラを伸ばし、 林のようにして栄養を蓄えます。
ちなみにこの成長した部分は 「茎葉(くきは)」と言います。
その後 、根元から出てきたアスパラを収穫。
その間も茎葉は光合成をし 栄養を根に蓄えています。 そして冬はハウスを取り除き 「根」は雪の下。ん?ということは…
北角さん 「そうなんです。こちらは 『伏せ込み栽培』 という栽培方法です」
あぐりっこ 「フセコミ?」「どういう意味ですか?」
掘り起こした根をこのように 温かなハウスの中に植え替え 蓄えた養分をもとに アスパラを収穫するというのが 「伏せ込み栽培」なんです。
藤尾 「伏せ込み栽培用の根っこを 別で作らなければならない。 それプラスここに植え替える。 作業の量は2倍・3倍と膨れ上がる!」
美幌町では伏せ込み栽培で栽培したアスパラは 11月上旬から出荷できるという事なのですが、 実はこの11月上旬というのが ‘奇跡’と言われるゆえん。なぜなら…
北角さん 「この時期はアスパラの収穫が終わった 国産アスパラがない時期になります!」
そうなんです!実は11月上旬から11月中旬は 国産アスパラが日本中で採れない時期、 まさに国産アスパラの端境期。
そこに目を付けアスパラについて学んでいくと… 美幌町だから出来たという驚きの事実が…
北角さん 「まず美幌町は夏が暑いことで アスパラの根に養分を溜めることが できます。なおかつ美幌町は秋が寒い!」
森崎 「この派手な美幌町の気象条件が アスパラには合っている!」
注目したいのは美幌町の気候。 美幌町は国内でも有数の 日照時間が長い地域。 晴れの日が多いのです。 そこで気温が高い夏、 アスパラの茎葉はたくさん光合成をし、 栄養をより蓄えることができます。
そして秋。秋は急激に寒くなります。 寒さに当たった根はハウスに移動!
ハウスの中は温かいので アスパラは「春」だと勘違いし、 芽を出すのです。
つまり11月上旬に出荷するための最良の条件が 美幌町では奇跡的に重なるんです!
北角さん 「伏せ込み栽培は根株の養分を 1年間で使い切ってアスパラを成長させる! 冬のみ収穫して、 根は捨ててしまう!」
森崎「え~!ズミちゃん、そこを何とか!」
北角さん 「栄養を全部使い切って美味しいアスパラを 収穫する栽培方法なんです」
およそ26センチをメドにハサミで 切っていきます。
するとカットすると… ミコト「水みたいのがついてる!」
マオリ「なんか潤ってる!」
実はこのアスパラは 生でも食べられるということで…
パクリッ!
マオリ「水がプシャーッてきた!」 ミコト 「ちょっとだけ苦い…けど水がわあ~っ」
藤尾「そういうのCMに使えそう」
マオリ 「意外に柔らかくて食べやすい」
さてここでリーダー恒例の 大地ごとの「いただきます」。
パクリ…ポロポリ…
森崎 「地球 美味しい!」
佐々木「温度管理は大変じゃないですか?」
鈴木さん 「土の中に電熱線が入っている。 20℃、下がっても19度」
藤尾「ビニルハウスも二重になってますね」
じゃ~ん もんすけです。 美幌町の気候と生産者の努力が実を結び 国産物がない11月上旬に アスパラの出荷が出来るようになりました。
実はこのアスパラには名前がついています。 その名も…「冬姫」 なんとも素敵な名前だね。 現在、生産量はおよそ1トン。 収量アップを目指して町全体で 取り組んでいく予定なんだって。
土の中はどうなっているのかな? 囲いを外してみると…
マオリ「根が見える!」
森崎 「あれ上のほうのアスパラの赤ちゃんだ」
愛おしそうに赤ちゃんアスパラをなでる あぐりっこ…
佐々木 「次から次にアスパラが出ようとしている!」
鈴木さん 「そうなんです。別の畑から根っこが 引っ越ししてきてこの状態です」
森崎「いくつ植えたんですか?」
鈴木さん「2100株くらい」
森崎 「そんなに植えてるんだ。 1株から何本ぐらい生えてくるの?」
鈴木さん 「10~15本かな。アスパラの養分がなくなると アスパラが生えてこなくなるから」
鈴木さん 「11月下旬から来年1月中旬くらいまでかな。 だいたいそれくらいで収穫が終わるかな」
森崎 「夏の間に蓄えた養分で成長して 尽きていくんだね」
佐々木 「アスパラのことを色々学びましたので CM作りのアイデアを出していきましょう」
森崎 「強烈に印象に残ったことから ピックアップしていこう」
マオリ 「みずみずしいってこと… そして効果音が“パキプシャ”」
森崎「いいね」
マオリ 「あと生産者さんの想い。 “愛情と自信たっぷり!”」
キーワードになりそうな言葉を上げていくと、 どんどんアイディアが湧いてきたようで…
「根っこを使う!」「姫使いたい!」
ここで1つのアイデアが…
内容 『機嫌が悪い人がアスパラを食べると なんだこのパキプシャは!と 機嫌がよくなる』
では実際にやってみましょう。 よ~いスタート!
森崎 「何だよさっきから。今日のお前は何だよ」 藤尾 「放っておいてよ。こっちは色々あんの」 森崎 「なに~~っ」
とここでアスパラを食べると…
森崎「パキプシャ~」 藤尾「プシャプシャ~」
森崎「ごめんね藤尾!」 藤尾「こちらこそごめんね~」 2人「ハッハッハッハッハ」
佐々木「カット!」
森崎「これ…いいかな?」
あぐりっこも苦笑い♪
マオリ 「なんか魔法使いが…魔法かけて 根っこのスカート…みたいな…」
限られた時間の中で 今日驚いた事や勉強になった事、 そして自分が一番伝えたい事を 選んで決めるのは大人にも難しい作業。
しかしあぐりっこはとても楽しげに 取り組んでくれました。
美幌町で作られた冬アスパラ「冬姫」を 少しでもPR出来るように考えに考えて 大まかな構成台本が完成! どうやら生産者の鈴木さんも 出演するようです…
マオリ 「えっと鈴木さんには魔法使いの役を!」
森崎「似合ってる!」
鈴木さん「拒否!笑」
鈴木さんは大事な役どころ。 演出意図を説明し出演交渉。 結果、快諾頂きました!
そしてあぐりっこがイメージした 主役級のキャラクターを演じるのは…
あぐりっこ「アスパラ王子~♪」
アスパラ王子「やあ♪」
マオリ 「髪がイメージどおり! 目は想像していなかった」
あぐりっこに近づくアスパラ王子。
ミコト「こわい…」
藤尾「アスパラ王子だよ」
あぐりっこ大爆笑。
森崎「君たちの発注通りだよ」
佐々木「では実際に撮影していきましょう」
森崎「ラストカットいいですか?」
あぐりっこ「いいです!」
佐々木 「ではこれでCM作り完成です!」
パチパチパチパチ♪
それでは、あぐりっこ制作 美幌 冬アスパラ‘冬姫’のCMを 解説付きでご覧ください~!
シーン① 腰にアスパラの根を巻いたアスパラ姫と 魔法使いの生産者・鈴木さん。 寒さに震えているアスパラ姫に 「愛情」と「自信」という 生産者ならではの魔法をたっぷりかけると…
シーン③ アスパラ王子が登場!
アスパラ王子 『僕たちは冬だけに出会えるアスパラ』
織姫と彦星のようにやっと出会えたのです。
シーン④ 森崎「パキプシャ~!」 全員「パキプシャ~」
食感を連呼しアピール♪
シーン⑤ 佐々木「美しく…」
森崎「ほろ(幌)苦い…」
合唱「冬姫(ふゆひめ)~」
「美しい」と「ほろ苦い」は美幌にかけ、 ぐっとシックに2人の得意の歌でシメ!
マオリとミコトにしか造れないCM。
とっても独創的でシュールなCMが 出来あがりました。
あぐりっこ、お疲れ様でした!
頑張った後はアスパラお料理をいただきます! 今回はアスパラ生産者のみなさんが 腕をふるってくれました!
※詳しい作り方はレシピコーナーへ!
ジュワッ!パりッ♪ おいしいアスパラをいただいた所で…
森崎 「冬のアスパラは手間がかかるでしょ?」
鶴丸さん 「吹雪のときも収穫しなければならないので その時は大変だと思います」
さて今回の取材を振りかえって…
マオリ 「予想した通り冬のアスパラは すごく美味しくて 私が今まで人生の中で食べてきた アスパラの中で1番おいしかった!」
ミコト 「CM作りが楽しかった!最後のところ」
佐々木「最後にみんなで歌ったところね」
佐々木 「魔法をかけるアイデアなんてスゴイ!」
森崎 「女子ならではの夢があって素晴らしい! まあちょっと… 魔法使いの人はちょっと年とってたけどね…」
鈴木さん「すいません…」
実は魔法使いの鈴木さんは 睦さんのお義父さん なんです!
佐々木「大活躍でしたよ!」
森崎 「あっすみません。 お義父さんですもんね…」
本当に大活躍でしたよ。 ニョキニョキと元気に生える この時期にしか出会えない「冬姫」。 みなさんもぜひ味わってみてくださいね!