黄色に赤にオレンジ…。 そのカラフルな見た目で 料理に彩りを加える食材「パプリカ」! 皆さんは普段、 パプリカをどのくらい食べていますか?
街頭インタビュー 「ピーマンの方が多いですね。 野菜炒めや焼きそばとかに使えるから」 「美味しいし彩りもいいので たまに食べたいと思うけど でも圧倒的ににピーマンを買ってます」 「和食よりは洋食に使うイメージなので パプリカは使いにくいイメージです」 皆さん食卓にパプリカが並ぶ機会は、 あまり多くない様子…。 それもそのはず、 実はパプリカの収穫量と輸入量を合わせると、 年間およそ4万4千トン。 計算すると日本人が1年に食べるパプリカの数は、 何とたったの… 2個なんです!
しかし、パプリカにはとてつもない 実力が秘められていることをご存知ですか?
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「パプリカのビタミンCは ピーマンの約2倍くらい含まれいてます。 とても栄養的にすぐれた野菜です」
今週のあぐり王国ネクストは、 実はピーマンよりも栄養豊富!? 大ぶりで肉厚のパプリカに注目です。
憧れ 「今日は札幌から車で1時間半ほどの 赤井川村にやってきました」
森崎 「素晴らしい場所ですね。 小高い展望台のような所から眺めてますが のどかだなあ」
今回のあぐりっこは料理に挑戦したいという、 しっかり者の6年・竹内愛紗(アイサ)ちゃんと、 食べることが大好き!体力自慢の5年生 佐藤駿成(シュンセイ)君です!
憧れ「今日の主役はパプリカです!」
アイサ 「大好きです! 赤とか黄色とかのピーマンみたいなの!」
森崎「シュンセイは?」
シュンセイ 「おれは…あのおおお… あんまり好き…ではないというか… 食べられるけど…好きではない…」
森崎「嫌いなんだろう!」
シュンセイ 「ピーマンは大丈夫!」
森崎「パプリカは?」
シュンセイ 「好きな甘さじゃないって言うか…」
森崎 「へええ~~っ 苦いとか辛いとかで苦手な子が 多いと思っていたけど 甘いから苦手なの??」
シュンンセイ「うん………」
森崎 「シュンセイ裏をいくなあ~」
意外な理由でパプリカが苦手だという シュンセイ君。 果たして克服できるのか 早速生産者のもとへ―
こちらがパプリカ生産者の能登貴紀さん。
まずは赤井川村でのパプリカ栽培について 聞いてみます!
森崎 「赤井川村ではパプリカの生産は 昔からやっているんですか?」
能登さん 「新しめの作物で約7年前から栽培が始まった」
森崎「新しい野菜!」
能登さん 「時代に合った作物としてパプリカを 始めたという経緯があります」
さてあぐりっこに質問。
森崎 「ピーマンとパプリカの違いは分かる?」
アイサ 「見た目では色が違うけど 味だとピーマンは苦味が強くて パプリカは苦味が少ないイメージ!」
森崎 「改めてピーマンとパプリカの違いを 勉強してみましょう」
ご覧のような違いがありますね。
憧れ 「パプリカは重くて大きい」
能登さん 「パプリカは大きいものだと300gくらい!」
森崎「カボチャじゃないですか!もう」
憧れ 「ピーマンは普通30gですから10倍!」
能登さん「そうですね…」
森崎 「では入ってみます? この炎天下の中。ハウスがどれだけ暑いか」
いよいよ、暑~いハウスで実った パプリカとご対面!
「あつ~~~い…」 「あーすごい」「でかっ!!」
能登さん「すごいでしょ」
※この日のハウスは40度近くありました… 黙っていても全身から汗が噴き出すほど。
憧れ「うわ~大きい!」
森崎 「うわあああああ~すげええええ~ でけえええ」
アイサ「こぶしくらいある!」
憧れ「もっとある!もっとある」
能登さん 「スーパーではこのサイズは売ってないね」
アイサ「すご~~い!」
能登さん 「土を使う土耕栽培でやっています。 涼しい時期に植えるので 栽培の期間が長いんです! 実がついてる期間が長い、そうなると 赤くなるまでの期間が長いので大きくなる! そうすると果肉も厚くなる! それば赤井川産パプリカの特徴です」
あぐり一行「へえええ」
逆に未熟な緑色のパプリカも ピーマンのように苦みが強く、 あま味もまだない状態。
それぞれ色で食べ頃のサインを 出しているんです!
森崎 「1株から何個収穫できますか?」
能登さん 「約15個を目標にしています」
憧れ「こんなに大きいのが15個もできる!」
能登さん 「50mハウスが1棟あります。 1棟で約830株ほど栽培してます。 それで15個計算ですから…」
能登さん 「ハウス1棟で1万個」
アイサ「ええ~すごい」
憧れ「(ハウス4棟で)4万個!」
アイサ「すごい量だ…」
森崎 「毎日どれくらいの量を収穫するんですか?」
能登さん 「単純計算で約800個は収穫します」
夏は陽が昇り始める午前3時ごろの 涼しい時間から作業を行う能登さん。
収穫も赤いパプリカだけではなく…
あぐり一行 「うわ~でかっ!」 「立派!」
ツヤッツヤの黄色のパプリカです。
森崎「キレイだねえ~」
憧れ「うわ~すごい」
森崎 「これが完熟パプリカ?」
能登さん「完熟パプリカ」
憧れ 「いつもはどれくらいの段階で収穫してるの?」
能登さん 「だいだい7割くらいですので…」
そういって能登さんがとってくれたパプリカは 少し青みがかっていました。
森崎 「普段はこれくらいの状態で出荷するんだって。 これだと黄色が全体に入ってないですよね」
能登さん 「これがスーパーに並ぶ頃には ちょうど黄色くなっているんです」
森崎 「それを計算しながら生産者の方々はは 収穫しているんですね」 能登さん 「秋は涼しくなるので もう少し着色(熟して)から収穫します」
憧れ 「そういう工夫もあったんですね」
※たくさんの栽培の工夫をしていた能登さん。 強い日差しでパプリカがヤケドしないように 適度に日陰が出来る程度に葉をすいてます。 茂り過ぎず、葉っぱの日傘ができるよう 風通しよくしていました。またハウスを35度に するとパプリカの着色がよくなるそうです。
じゃじゃん、もんすけです! カラフルな色合いで料理に彩りを加えるパプリカ! その栄養価について荒川先生に聞いてみたよ。
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「パプリカはピーマンやトウガラシと同じ仲間。 ビタミンCがとても豊富! ピーマンに比べて約2倍入ってます。 キュウイなどのフルーツよりも多いです。 ビタミンCは野菜の中で群を抜いてます。 パプリカの色に関係するカロテン類も豊富。 赤系はβカロテンやカプサンチンという色素。 黄色系はトウモロコシの黄色と同じで ゼアキサンチンが入っています。 共に抗酸化作用が強いので 例えば目や肌への効果が期待できます」 見た目も楽しく、栄養もあって、 おいしいパプリカ 赤、黄、オレンジ、ぜんぶ食べてみたいな♪
赤井川村で生産されているパプリカ。 一体どんな味なのか、赤と黄色… それぞれ収穫してみることに!
能登さん 「パプリカのヘタがありますね。 ヘタの根本にちょっと刃を入れます。 するとポキッと取れます」
森崎「半分入れて半分折る」
能登さん 「全部切ると枝まで切れちゃうので…」
シュンセイもやってみますよ。
ポキッ
シュンセイ君ニッコリ♪
森崎 「すご~い!またでかいねえ… 苦手なのに! 苦手なのに大きいの取っちゃったね」
シュンセイ 「すごいうれしい! 見た目だけだったら美味しそう」
森崎「見た目だけは美味しそう」
たしかにピチピチしておいしそう♪
憧れアナウンサーも挑戦です。
憧れ 「取った感あります。ずっしり重いから」
赤井川村など後志北部で生産されているパプリカ。 全部でどれくらい生産しているのか、 担当の方に聞いてみたよ!
JA新おたる 指田良一さん 「JA新おたる地区は仁木・赤井川・積丹・小樽! 20戸の農家でパプリカを作っています。 1日に多い時でだいたい2.5トン。 だいたい5キロの箱で500ケースになります。 全体通すと昨年で言いますと年間で87トン。 今年はたぶん100トン近くになるんじゃないかなと 想定しております。 札幌・東京、遠くて徳島まで飛んで行ってるのも あります。大手スーパーでみられると思います。 コンビニに使われているサラダなどにも カットされて加工で入ってる領域もあるので JA新おたるのパプリカをいつのまにか 食べていることもあると思います!」
11月上旬くらいまで出荷されるパプリカ! スーパーに行ってチェックしてみよ~っと!
アイサ・シュンセイ 「とれました~♪」
森崎「いえええええい」
ガブリッ
森崎「あまあ~い」
憧れ「すごい音したね」
森崎 「肉厚でジューシー!甘いわ」
憧れアナもガブリッ
憧れ 「水分がすごい!甘い!フルーツみたい」
アイサ「う~ん甘っ!」
もうみんなビックリのおいしさ。
さて一人モジモジしている シュンセイ君ですが―
森崎「さあシュンセイ。どうする?」
森崎「食べます…」
森崎「無理しなくていいんだぞ」
パプリカが苦手なシュンセイ君は、果たして…
ガグリッ
シュンセイ 「うーーーーん! 皮がシャキシャキしてて… いつも食べてるのは酸味が残る感じだけど これは甘みの方が強くて食べやすい! 苦手っていう感じではなくなった!」
森崎「そうだなあ~」
やった~♪シュンセイ食べられたぞ!
憧れ 「実はこの生で食べても美味しいパプリカを 能登さんが調理して頂けるんです」
能登さん 「実は農家をやる前は札幌で調理師を していました…」
森崎「シェフだったんですか。わおお」
森崎「なんでまた??」
能登さん 「生まれも育ちも札幌で 仕事も札幌でしてたんですけど、 仕事がら(農産物の)産地とか 勉強するんですが、 こうした実ってる状態って 肌で感じたことが無くて 実体験として無い!って言うのが 自分の中で面白みがないなって…」
能登さん 「それで調理師を離れて 畑を見てみようと思ったんです」
森崎 「へえ~生産者であり調理師である訳で その能登さんのお料理を頂けるんですね!」
ということで 能登さんのご自宅にお邪魔しました!
森崎 「ここ…能登さんのお宅ですか?」
憧れ 「もともとここは和室だったんです。 それをキッチンにご自身でしたんですっ!」
能登さん 「ここは食品の加工場という形になってますが お子さんとか親子で来て農業体験をして ここで簡単な料理をして食べる!」
森崎「すごーーーーい」
ということで農家の前はフレンチシェフだった 能登さんに作っていただく、パプリカ料理は?
能登さん 「パプリカとニンニクのアヒージョ!」
あぐりっこ「分かります!」
能登さん 「もう一品は冷たいパスタ! フランス料理のガスパチョというスープを 簡単に作ります」
パプリカのおいしさを引き出した二品。
詳しくはレシピコーナーをご覧ください。 めっちゃオシャレでめっちゃ美味しいですよ!
さあお料理が完成しました。
森崎「美しいなあ~」 憧れ「鮮やかなのが良いですよね」
シュンセイ 「皿も…高級そう…」
森崎 「皿の話か!皿じゃなくっ!」
憧れ「パプリカはどう?」
シュンセイ 「すごい色鮮やかで美味しそう!」
ではいただきま~す♪
アイサ 「うーん。おいしい! パプリカのうま味と甘さが伝わってくる!」
パプリカが苦手なシュンセイ君…克服できるか?
シュンセイ 「うーーーん!すごい●△×□…」
森崎「わからない(笑)」
シュンセイ 「麺とソースの味がすごく合っていて 酸味もそうなんだけど 甘さが目立っておいしい!」
森崎「甘さ良いんだ!」
さらにパプリカをじっくり加熱した アヒージョも…
シュンセイ 「う~~ん! すごく甘さが引き立って 濃厚な感じになっていて… 今では全然嫌いじゃないというか すごい美味しい!」
森崎 「シュンセイもうパプリカ嫌いじゃないね」 憧れ「むしろパプリカは?」
シュンセイ「好き!」
森崎「うわおっ!すごいですね」
憧れ「嫌いから好きに持っていきましたね」
森崎 「こういう風にステイタスを変えちゃう!」
森崎 「まだパプリカは7年くらいですが 今後はどんな目標・展望を持ってますか」
能登さん 「産地というのは長くとれる所が強くて 一時しかとれないと年中食卓には並ばない。 とにかく食べてもらうには逆に言うと こっからここしかないけども おいしい食べ方をPRしていかないと なかなか浸透しないのかなと思います」
みなさん、こんにちは! 今日は先日行われた「旬食カレッジ」の模様を 紹介するよ!
JAバンクは今月3日、 小学生とその親を対象とした 学ぶ・作る・食べる 「旬食カレッジin札幌 親子料理教室」を開催!
北海道若手女性農業者集団「リンクス」の メンバーを講師に迎え、 北海道の旬の夏野菜をたっぷり使って、 アレルギーや偏食を克服する料理方法などを 学んだんだって!参加した皆さんからも 「料理が美味しかった!」って、 大好評だったみたいだよ!
以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした!
正解は「オーシャン」でした
憧れ 「今日、家に帰ったら お母さんにどんなことを報告する?」
シュンセイ 「パプリカはおいしい。 すごくおいしいんだよってことを 伝えたいのと…」
森崎「そうだな。それが1番だなあ」
シュンセイ 「それと… この料理を作ってあげたい!」
森崎「わおおお~」
森崎 「覚えているの? 種とっただけだけど…?」
シュンセイ 「だ…だいじょうぶ…」
ここからは後日談です!
パプリカ嫌いを克服したシュンセイ君。 なんとロケ翌日に 本当にお料理を作ってました。 すごい!
番組に写真とメッセージを送ってくれました。 その一部をご紹介します。
シュンセイ 「自分なりに再現してみました。 オリジナルでマッシュルームを いれてみました。父も母も おいしい! これならパプリカが食べやすいと 言っていました。 1つ改良するのは塩加減です。 しかし母は調味料の量は経験だと 言ってくれました。 今度は冷製パスタも作りたいです」とのこと。
オリジナル性もあるし なにより彩り良くておいしそう♪ 数時間のロケ体験でしたが 生産者さんのお話を聞いて、 ハウスの中で実っているのを見て 直接収穫して、 自分の手で調理して食べる。 こうした経験を通して パプリカが好きになってくれたようです。 克服ばんざーい♪