佐々木 「雄大な山々…広い大地が広がる音更町で 十勝和牛をみんなで学びたいと思います」
北海道は肉用牛の一大産地。 北海道で育った子牛が全国的にも 有名な牛肉になる牛として出荷されているのです。 そんな中、北海道にも全国から注目される 和牛がいます。その名は‘十勝和牛’!
佐々木 「今日はある方と待ち合わせしているんですけど…」
森崎 「待ち合わせで人を待たせる人は嫌いです!」
佐々木 「もう来てるかなあ…」
女性「こんにちは~!」
森崎「これはどうもどうも…」
女性「お待たせいたしました」
森崎「いま来たばっかりです」
河野「全然言ってること違うでしょ!」
ということでなんだかいつもと違いますよ…
森崎「あれ?あぐりっこは?」
佐々木「今日はあぐりっこじゃないんです」
今回は札幌大谷高等学校の家庭科と国語の 先生お二人にお越しいただきました。
森崎 「大谷高校と言えば女生徒と一緒に 酪農を学びましたよね。 そこの先生方ですか?」
河野 「なんで家庭科の先生と国語の先生?」
家庭科 谷浦 伴子先生 「食の安全ということを大事に生徒に 伝えたいと思っています」
国語科 泉 佳宏先生 「国語は自分の考えたことを自分の言葉で 伝える事が大事な教科です。 実際に体験してみて子供たちに伝えたいと 思って今回参りました」 ということで今回はアダルティーなメンバーで 十勝和牛を学びます。
私たちが普段食べている牛肉。 実は3種類あります。 まずは「サシ」と呼ばれる 脂が多く入っている高級な和牛の肉。
赤みに程よくサシの入った交雑牛の肉。
そして脂が少なく赤みを味わう ホルスタインの肉です。
谷浦先生 「十勝和牛はあまり手に入らないかな…」
泉先生 「十勝和牛を札幌でなかなか見ないですね」
由佐さん 「十勝には繁殖牛というお母さん牛が 1万8千頭くらいいまして そこからいっぱい子供が生まれるんですけど その子牛を素牛(もとうし)と言うんですけど そのだいたい1万4千頭は ほとんどが道外に出荷されているんです、 仔牛として… そして各地の有名なブランド牛として 育てられてるというのが現状です」
森崎 「松坂牛とか神戸牛とか元をただすと どさんこだったってよく聞きます」
つまり素牛(もとうし)のほとんどが 道外に出荷されてしまうので 北海道にはあまり出回らないのです。 しかも…
佐々木 「北海道の素牛としてではなくて 十勝和牛の素牛として市場では 非常に評価が高い!」
森崎「やっぱ十勝すげーな~~」
北海道は道内各地で素牛を生産し 全国へ出荷しているのですが、 そのほとんどは‘道産の素牛’ として出荷されます。 素牛の段階で名前が付いているのは珍しい事。 それだけ評価が高いのです!
森崎 「だからと言って全国に好評だからって 全部出荷しちゃったら北海道には 残っていないの?と思ってしまう…」
由佐さん 「十勝でも一生懸命肥育(ひいく)をされて お肉として出荷している生産者もいまして 1700頭を十勝和牛のお肉 として出荷してます」
と、ほとんどを素牛の段階で全国へ 出荷してしまう十勝和牛ですが 地元で大きくなるまで育て、 ‘十勝和牛’を楽しんでもらおう~ という動きが今盛んなんです。
ということで十勝和牛を育てて30年。 素牛での出荷はせず、 牛が大きくなるまで育てる事を専門にしている 山川克之さんに話を伺ってみましょう!
さあ牛舎にやってきました。
すると目の前には子牛の十勝和牛が!
森崎「かわいい~~」
先生方も「かわいいい~」
森崎 「牛を見ている先生方もカワイイですよ」
谷浦先生「それほどでも~~」
森崎 「乳牛と比べて顔が小さい…」
山川さん 「こっちにいるのが 3か月~4か月くらいの牛ですよ」
河野「毛がフワフワしている」
リーダーが触ってみますが全く 人間を怖がりません!
なでなでなでなで…
森崎「うわ~~~一緒に寝たい!!」
先生方もなでてみますよ。
谷浦先生 「フワフワというよりもガサガサ。 意外と毛が硬い!」 泉先生 「僕の毛よりも柔らかいっすよ」
河野 「すごい人懐っこいですね」
山川さん 「産まれた時から世話をしてきたので 人に慣れていますね」
森崎 「だってこんなに触らせてくれる牛、 なかなかいないですよね」
さてお次は… 森崎「でかい!でかい!でかい!」
山川さん 「こいつは24か月になります」
大きくてもやはり大人しいんです。
だまって撫でられています…
泉先生 「うなじが出てきましたよ!」
佐々木 「ここまで大きくなっても 人間に恐怖心を抱かないで…」
山川さん 「やっぱ毎日世話をすることによって 慣れてきますね」
谷浦先生 「どんな思いで見送るんですか?」
山川さん 「この子たち(牛たち)は食用として その目的で生まれてきているので、 みなさんの食卓に出たときに 初めて日の目を見るので…」
次は美味しい牛肉にするために たくさんの工夫をしているという エサについて学んでいきます。
佐々木 「さてエサを用意してもらいました」
山川さん 「これが子牛に与えるエサです。 牧草だけでは取りきれない栄養を こちらの配合飼料を補います」
肥育牛(ひいくぎゅう)になると…
森崎「全然違う!草が変わりましたよ」
山川さん 「これは稲ワラです。 素牛の時はエサにビタミンAが 非常に多く含まれているのですが 肥育用のエサにはビタミンAが ほとんど入っていないんですよね」
河野「それはどうしてですか?」
山川さん 「ビタミンAが多いとサシが入りにくと 言われているんですよ」
あぐり一行「へえええ~そうなんだ」
山川さん 「ビタミンAを 最低限レベルで与えているんです。 そういう設計になっているんです」
あぐり一行「へええ~」
森崎 「ずいぶんと囲われて少ない頭数ですよね」
山川さん 「仕切ることによって個体管理を しっかりやっていくのも目的ですよね」
泉先生「少人数クラスみたいな感じですね」
山川さん 「こうやって育てて出荷したときに 枝肉(エダニク)というのを見るんですけど その結果を見てどこで改良が必要なのかを 自分たちで勉強していますんで…」
河野「枝肉を見てわかるんですか?」
山川さん 「だいたいこの時期に失敗したな… といううのがわかります」
先生方「へええ~」
肉牛生産者として牛の命を全うさせるため、 手をかける事を怠らない山川さん。 牛がこんなになついているのは その証なのかもしれません。
山川さん 「生産者として愛情をかけて ずっと育ててますので その結果がどうなったのかっていうのを 最後まで見届けてあげたい という気持ちは強いですよね。 そして十勝の方の消費量をあげていきたい。 全道・全国へとどんどん拡大していきたい」
山川さんはじめ十勝和牛の生産者が 肉質向上のために通うという 道内唯一の枝肉市場へ。 この日はちょうどセリが行われていました。
【場所】ホクレン十勝枝肉市場
森崎「うわ~迫力あるね!」
谷浦先生「すごい…」
河野「でかいでかいでかい…」
森崎 「ここに集まっているみなさんとは??」
佐々木 「セリの様子いかがでしたか?」
泉先生 「牛が骨と肉の塊の状態で次々とと出てきて しかも思っていたよりも大きかった…」
森崎 「値段が決まるのがすごくスピーディー!」
A5やA3など聞いたことがあるか と思いますが仲買人の人達も競り落とす 参考にするという‘肉の格付け’。 A、B、Cのランクや1~5の数字には 意味があるんです。
佐々木 「どのように評価されてランク付けされる?」
景川さん 「肉の第6・第7ろっ骨の間を切開して ①ここの胸最長筋の霜降り具合または肉の色、 ②バラ肉の厚さ③脂肪の厚さ これらを総合的に判断して格付けが決まります」
景川さん 「このAというのが1頭の枝肉から どれくらいの肉の量がとれるか? 歩留りの基準を表していまして Aが一番とれる」
そしてアルファベットは 皮・骨・内臓などを取り除き、 どのぐらい肉が残るかを表したもの。 同じ体重の牛でも個体差があるので よく取れるものからA・B・Cとランクをつけて います。つまりA5は質のよい肉がたくさん とれるという事を表しているのです。
A5とC2(交雑種)見比べてみると…
河野「C2…充分に美味しそう!」
景川さん 「Cなので脂が多く赤肉の量が少ない ということになります。 ただ今の赤肉志向の中では 逆にこういったものを好まれるお客さんも 増えています」
若いころに牧草をふんだんに与えて 骨格や赤肉の部分を育てたあとに 配合飼料を食べさせて中に霜降りを いれていかないと牛としてのバランスが とれてこない」
森崎 「だから途中でエサが変わったんだね」
エサのやり方や内容によって 肉質に変化が出る牛肉。 十勝和牛の生産者は 飼育方法の答え合わせとして 枝肉の確認を行っているのです。
生産者が丁寧に育て地元で取引された ‘十勝和牛’を料理人の立場から 応援しているお店もあります。 馬渕善範さんは十勝和牛の美味しさにほれ込み 魅力を広めたいと常時 メニューを提供しています。
【十勝農園】 帯広市西1条南9丁目6番 ℡0155-26-4141
ではいただきましょう! まずは “十勝和牛ローストとジャンボマッシュの カルパッチョ”。
森崎 「今日見た光景を忘れずに感謝の気持ちで いただきたいと思います」
ひと口いただくと…
泉先生、目がビックリ状態!
そして一言…「おいしい!」
森崎 「しっかりと味が広がりますよね! かみしめるほどにお肉のうま味が出てきます」
お次は十勝和牛のビーフシチュー! 馬渕シェフ 「胸の肉ですね。そこの脂と赤身のバランスの 良い部分を柔らかく炊き上げてます」
そしてハンバーグも!
森崎 「しっかりかみごたえのある ガシガシ食べたいお肉のハンバーグです」
馬渕シェフ 「赤身の味ですね。これが十勝和牛の特徴だと 思っています… スネ肉は赤身ってイメージがありますけども… しゃべりすぎ?大丈夫ですか? スネの部分にもサシが入っているんですよ。 ですからこういうハンバーグになります」
河野「和牛マニアでしょ?」
馬渕シェフ「和牛マニアです!」
河野 「そんなに愛している方が 作っているのがいいですよ」
森崎 「今回学んだ牛の命… お肉をいただくことに関しては 橋の経験で何か変わってでしょうか?」
谷浦先生 「30か月を一生懸命飼育されて 食卓に出された時に牛の生きてきた証しを アピールできるとおっしゃってましたよね。 あんなことを授業の中でも伝えていきたい と思います」
泉先生 「自分子どももいますし“いただきます”って 心を込めてって言ってましたが 実際に見た今では感覚が違う! 本当に(命を)いただいている。 そしてそのおかげで自分も生きている。 関わっている多くの人も生きていて 全てが繋がっている… 子どもたちが自分たちの目で見なければ と思えるようにどんどん伝えていきたいと 思っています」
河野 「十勝和牛って高級な和牛じゃないですか。 だからこれだけ世話をして一生懸命 考えて育てている。でも同じように ホルスタインや交雑牛なども全部に対しての 感謝の気持ちを持ち続けなければと思います」
森崎 「野菜だって命なんです。 だから絶対お肉を焼きすぎて焦がして 食べられなくしたり、痛ましたりしたら ああいうことば一番勿体ない! あと残しちゃいけない! 食べましょう!」
森崎「すっかり冬の装い」
佐々木 「一面雪景色になりましたけども 雄大な羊蹄山を望む真狩村にやってきました」
藤尾「何をしにきたんですか?」
佐々木 「今年5月にオープンした大人気の カフェにお邪魔するんです!」
佐々木 「大人気カフェの理由! その①地元産野菜のスイーツが 大人気」
森崎「いいね~」
佐々木「その②土曜日のみ営業」
藤尾「強気な営業ですよね」
佐々木 「その③!スタッフ全員が十代!」
森崎「気になる~行きたい!」
藤尾 「あぐり王国にちょっと似ていますね! 出演者全員10代みたいなもんじゃない!?」
森崎「全然そぐわないじゃーん」
さっそくカフェにやって来ましたよ。
佐々木 「さてここは道の駅真狩フラワーセンター」
森崎「ここにカフェがあるの?」
藤尾「かなりいい場所にあるカフェですね」
森崎「立地条件いいですね」
佐々木「こんにちは~」
店員「いらっしゃいませ~」
森崎「カフェだ!」
藤尾 「ケーキもいっぱい並んでいますよ。 なんか美味しそう」
すると目に入ったのが手書きの黒板。
森崎 「高校生カフェと書いてあります!」
藤尾 「真狩高等学校って書いてあるよ」
森崎「ひょっとしてみなさん高校生ですか?」
店員「はい!」
その中心人物であり、 お店の店長を任されているのが、 真狩高校3年生・農芸科学科野菜製菓コースの 阿部舞子さんです。
森崎 「ものすごいこだわりの原材料で すんごい美味しんでしょう?」
阿部さん 「おいしいです!特におすすめは… 真狩はユリ根が有名なので そのユリ根を使用したユリ根モンブランです」
森崎 「高校生がやってるってみんなビックリしない?」
阿部さん 「来て下さった方は興味を持ってくれて リピーターの方も多くいて地元のお客様とか 村外のお客様も結構いらっしゃいます」
森崎「どうして高校生が出店できたの?」
阿部さん 「村の役場の方が声をかけてくださって 道の駅で開業することになりました」
森崎「村のバックアップがあるんだ」
地元のサポートを受けながら運営している 高校生カフェでは、 スイーツの実演販売も行われ、 高い人気を集めています。
阿部さん 「月に2回の土曜日のみなんですけど…」
森崎「幻の店だな!」
藤尾 「なんで高校生がカフェを運営してるの?」
阿部さん 「私たちが通っている真狩高校は 2013年度(平成25)から新コースとして 有機農業コースと野菜製菓コースの 2つのコースが選択できるようになりまして 野菜製菓コースで地元の野菜の美味しさを 知ってもらいたいって事で運営を始めました」
藤尾「じゃあ学校は近いの?」
阿部さん 「道の駅の目の前にあります!」
森崎「ああ~あった!あれが学校だ」
さて学校にやってきました。 今は高校生カフェを運営する スイーツクラブでクリスマスケーキの アイデア出しをやっているとのこと。 早速ミーティングにお邪魔させて頂きました。
森崎「もうスケッチがあるじゃない」
スイーツクラブでは2種類の クリスマスケーキを 作るとのことで2班に分かれて、 アイデアを出し合っているのです。
【ロールケーキ案】 阿部さん 「まだアイデアの状態なので これからデコレーションなどを変えながら アレンジしていきたいです」
森崎「ここにはどんなアイデアが?」
阿部さん 「紫イモのクリームを使おうと…」
藤尾「紫イモも真狩でとれるの?」
阿部さん「はい!真狩でとれます」
阿部さん 「2重重ねのクリームで上が ユリ根のモンブランのクリーム。 まだアイデアの状態なので もっと真狩感を出せる ケーキを考えたい!」
藤尾 「いや充分じゃない? いまの話だけで素敵と思ったよ」
森崎「もっと真狩感だしたいんだね」
藤尾 「あとはもう…CMに 細川たかしさんを起用するとか…」
高校生たちが考えるプロ顔負けのクリスマスケーキ。 続いてもう一つの班のアイデアもチェック!
佐々木 「イラストで美味しさが伝わりますね…」
森崎 「改良するとしたらどうするの?」
阿部さん 「クリームのしぼり方やイチゴの乗せ方を どうしたらいいか話し合っています」
生徒さん 「いまイチゴを切ってサンタに見立てようか って思っています」
この話を聞いてリーダーは何かを思い立ったよう。
森崎 「あっ!ちょっと待って…」
するとリーダー隣のロールケーキ班に行って 「あれ何?なに?」
みんなが目をそらした瞬間にイラストをゲット!
森崎 「隣から持ってきた!これこれ アイデア持ってきたから! 先に作っちゃえばいいんだよ!なっ!」
藤尾 「これは本当に社会勉強かもしれないですよ。 先にやっちゃえば…」
森崎「そうそう…」
悪巧みを働かせる大人ふたり…
再び素知らぬ顔でロールケーキ班に戻り 森崎 「落ちてたよ、これ大事なものね。 ちゃんと守ってかなきゃ」
藤尾 「うちのリーダーが上手くやったから」
森崎「大丈夫!バレテな~~い!」
どこがバレテないんだい! って突っ込んだところで…
佐々木 「でも使う素材って今の時期に揃うの?」
阿部さん 「農場の有機ハウスでイチゴを育てていて そういうものだとかを使えます!」
森崎 「ここにあるんだもんね~!」
ということで自慢の作物を見学してみましょう。
さっそく校舎のすぐそばにある 有機農業コースの栽培ハウスへ―
森崎 「あったか~い 珍しい植物がいっぱいあるぞお」
佐々木「かわいい!」
このハウスではインテリアなどに用いられる “多肉植物”およそ270種類を栽培。
詳しく教えて頂くのは有機農業コース3年生の 本間哲平くんです。
本間くん 「多肉植物は主に乾燥地帯に生息しているので 水やりは他の草花と比べたら少なくて大丈夫です」
佐々木「ミニサイズがカワイイ」
森崎「これも多肉植物ですか?」
本間くん 「多肉植物なんですけども 実は食べられる多肉植物なんですよ!」
森崎 「えええ~食べられるの?本当に?」
朧月(おぼろづき)という多肉植物。 葉っぱを食べることが出来るのです。
森崎「食べたことあるの?」
本間くん「はい、あります!」
森崎「どんな味?」
本間くん「季節によって味が変わるので…」
藤尾「入りのところの簡単なの欲しいな!」
ということで実際に食べてみることに―
パリパリパリ
佐々木 「良い音!キュウリみたい」
ところがリーダーの顔は 少々しかめっ面のような…
森崎「お…お…おいしいです…」
本間「サラダとして食べられてます」
森崎 「歯ごたえは良いんですよ。みずみずしい… けどこれで美味しかったらいいのにね(笑)」
珍しい植物だけではなく真狩村ならではの 作物も畑で栽培しているとのことで、 続いては有機農業コース2年生の 三本拓也くんに案内してもらいます。
森崎「雪降ったねえ~」
三本くん 「2日ですっかり冬になってしまいました」
と歩きながら説明してくれるのですが ズボッズボッ…と雪にはまる三本くん。
森崎 「三本くん!時々背が低くなるけど…」
三本くん 「ちょっと…トラップが…」
森崎 「トラップがね… 自分のことナイスキャラだと 自覚していないところがいいね」
三本くん 「はい…ではこう… そうこうしているうちに 着きました!」
(進行までしてくれます)
ということで三本君が誘導してくれたのは-
森崎 「ちょこんちょこんと出た枝みたいの? これ掘れるの??」
三本くん「はい」
森崎「上から引っ張れば抜けるの?」
真上からこの枝のようなものを引っ張ると
スルスルスル…
チョー簡単に抜けました。
森崎 「えっ?えっ? 三本くん。思っていたのと違うなあ」
藤尾「三本くん…」
三本くん 「ミスではございません」
三本くん全く動じません。
森崎 「大きさじゃない!」
三本くん 「有機です!」
ユリ根を含め、 およそ15種類の作物を育てているのです。
そして最後にイチゴの栽培ハウスも見学。
佐々木「うわ~おおきい」
森崎「香りがいい~」
森崎 「イチゴって色んな種類があるのかな?」
澤村くん 「酸味があってケーキとかに合う感じ!」
さっそくリーダーが試食してみると…
森崎 「甘いよ。酸味もあるけどあま味も強くて 口の中にいっぱいいちごが広がってる。 あま味・酸味しっかり両方ある!」
澤村くん 「野菜製菓コースに使ってもらうために 始めたので酸味があるイチゴのほうが いいかなと思って作っています」
森崎 「作ってくれる人に届くイメージが出来る… これもいいよね」
じゃ~んもんすけです! 道内で唯一の“有機農業コース”と “野菜製菓コース”がある真狩高校。 技術や知識だけではなく、 豊かな心も養っています!
前田義江先生 「一見違う分野じゃないかと思われがちですが 作る側の苦労と売る側の気持ちの 両方を学ぶことで 感謝の気持ちを持てるような 生徒に育ってほしいと考えております」
真狩高校では実際の生産現場を体験する “農家委託実習”なども行っていて、 農村ならではの学習にも取り組んでいるんだって! 地域に支えられている真狩高校は、 充実した教育環境が整っているんだね~
さて調理室で行われていたのは、 真狩高校の生徒たちが、 高校生カフェ「ラ・ミッカ」で販売する クリスマスケーキの試作品作り。 ホールケーキとロールケーキの2種類を作り、 食材には学校でとれたものや地元産食材などを ふんだんに取り入れています。
佐々木 「こちらはホールケーキ班です。 並べ方のコツはは?」
「遠心状に並べて 切りやすくしています」 佐々木 「切った時にどこにでもイチゴがあると 嬉しいよねえ~」
続いて隣で作業するロールケーキ班も 覗いてみると…
「今は生クリームにイチゴパウダーを 加えるところです」
苺の果肉をパウダーにしたものを クリームにいれてロールケーキで巻きます。
阿部さん 「生地の上に乗せて巻くんですけど ユリ根のりん片を入れようかなと思ってます」
森崎「新しいな」
藤尾「うわ贅沢!」
高級食材であるユリ根の鱗片を贅沢に使った、 何とも斬新なロールケーキ。 そしてさらに紫芋のクリームをデコレーション。
藤尾「鮮やかですね」
佐々木「和スイーツ」
森崎「それからの…」
阿部さん「ユリ根クリームです」
森崎「色々だな~」
この後さらに生クリームをのせて、 イチゴで作ったサンタクロースやクルミなどで、 デコレーションをしたら完成です。 一体どんなクリスマスケーキに 仕上がったのでしょうか?
ではみんなで試作品を食べてみましょう!
まずはホールケーキから…
藤尾 「おいしい。みんなお店を出して ちゃんとプロとしてやってますから 美味しいに決まってますよ!」
佐々木 「イチゴの酸味が生クリームとスポンジに合う!」
森崎「イチゴうまいね」
※試作品のため販売品とは異なることがあります。
次はロールケーキです。
佐々木 「地元のものをふんだんに使ってます」
森崎 「なにこれ!食べたことない! まさに洋菓子と和菓子のコラボだね」
藤尾 「ホントだ。両方わかる。 和感と洋感が…」
佐々木「イチゴパウダーが効いてる」
阿部さん 「すごい真狩感がぎゅーっと詰まった ケーキになったので すごい良かったなと思います」
森崎 「真狩感ハンパないね!」
藤尾 「試食してみて改良点とか見つかった?」
阿部さん 「ユリ根と紫イモとイチゴ… それぞれがすごく主張しているので どれかを控えてもいい気がしました」
真狩高校の生徒たちが作った オリジナルクリスマスケーキは、 今月23日水曜日午前11時から、 道の駅フラワーセンター内にある 高校生カフェ「ラ・ミッカ」で 30個限定で販売されます。 生徒たちのアイデアがぎっしり詰まった クリスマスケーキをぜひ味わってみてください。
【問い合わせ】 北海道真狩高校 ℡0136-45-2357
佐々木「将来の夢は?」
阿部さん 「生産者の想いも届けられるような パティシエになることです。 (そのために)卒業まであと少しですが 私たちが作り上げてきたラ・ミッカを 後輩たちにもしっかり受け継ぎつつ 野菜を活かしたお菓子作りが出来るように 色々試行錯誤していきたいと思います」 森崎 「しっかりしてるよ。よく分かってる。 さらに美味しくして みんなをビックリさせてくださいね!」
最後に生徒さんからメッセージです。
阿部舞子さん、佐藤羽蘭さん、藤村修弥くん そして真狩村のイメージキャラクターゆり姉さん
「私たちが通っている真狩高校では 2013年度から特色ある新コースとして 有機農業コースと野菜製菓コースがスタートし スペシャリストを目指して日々勉強してます。 1学年1クラスなので学年を超えて仲が良く 一人一人活躍できる場がたくさんあります。 農業・製菓に興味がある人は真狩で一緒に 勉強しましょう!月に2回ほど私たちが作る お菓子も販売していますので ぜひ真狩村に遊びに来てください。 まってま~~す!」