あぐり王国 放送内容

2012ǯ0728土
♯203 担い手育成と北海道農業の歴史編


森崎
「こんにちは~!あぐり王国です」

今回あぐり一行がやってきたのは
旭川市のなかでも東に位置する
豊田(とよた)・米原(よねはら)・瑞穂(みずほ)地区。

のどか~で、自然豊かなこのエリアを
昔から地元の人たちはこう呼んでいます。

米飯地区???こめめし??





あぐりっこ
「ペーパン地区?」

佐々木
「アイヌ語で言うと“米飯(ペーパン)地区”
 『水 甘い 川』という意味なんです」





森崎
「田んぼも畑も全て《水》《土》です。
 甘い川というのは美味しい水の流れが
 ある場所ですよ…という意味で
 そりゃ~食べ物も美味しいはずだよね!」
 
佐々木
「そうなんです。この地域は
 伝統的な文化や歴史が受け継がれている
 場所でもあるんです!」



今から120年以上前、
福島県から移住してきた人たちが
開拓したという
「米飯(ペーパン)地区」。



当時の暮らしを今に残すものがあるという事で、
一行は「養蚕(ようさん)民家」を訪れました。 

ずっしりとした藁葺き屋根に
あぐりっこも「カッコイイ!」

米原・瑞穂市民委員会
佐々木善紀会長
「ここは昔、絹を作るカイコという毛虫を
 飼っていた家なんですよ」

ここからは佐々木さんに案内してもらいましょう。





家の中に入ると
まず目に飛びこんできたのが「囲炉裏」。

佐々木さん
「仕事から帰ってきたら
 そのまま“暖を取る”ことができる。
 便利なようにできてますね」





佐々木
「これがカイコさんを入れたカゴ。
 これにカイコさんを入れて
 桑の葉をかぶせていれば葉っぱを食べます。
 そしてある程度すると“まゆ”を作ります」



森崎
「(まゆを)お湯で溶いて伸ばしていくと
 数10メートルになるんですね」

佐々木
「そうです。
 それを何本もつないで太い物にしていくんです」





絹の原料「生糸」は貴重な収入源だったので
多くの入植者はカイコを飼い、
生活をしていたのです。
この家はカイコが好む環境にするため、 
部屋の仕切りは全て引き戸
大きな囲炉裏で室温を保つ
工夫がされています。
(こちらは旭川市の指定文化財に
認定されています)




ゆったりと時間が流れ
古き良き面影がのこる米飯地区…

しかし

実は「大きな問題」を抱えていたのです。




(C)HBC