水分を多く含んでいる泥炭層に
作物を植えても育ちません。
そこであるものを泥炭層の上に
運んで来たのです。
梅田館長
「客土(きゃくど)と言って
いわゆる普通の土ですね。
山の土やねんどを入れて畑として
使えるようにしたんですね」
藤尾
「ここの上の部分は他から持ってきた?」
梅田館長
「他の土を持ってきた。
このおけげで農業は成り立っている!」
そしてさらに泥炭地を良質な農地に
変える仕組みがあるということで、
見せて頂きました!
藤尾「水槽がある!」
佐々木「これは一体どういうもの?」
梅田館長
「これは土の中にパイプを入れて水を抜く
≪暗渠(あんきょ)≫の
水の流れを説明しているんです」
佐々木「暗きょだって!みんな」
梅田館長
「暗渠の≪渠≫は溝って意味ね」
「暗渠(あんきょ)」は、
地中に埋めた土管やパイプなどの水路で
田畑に浸透した雨水などの水分を
排水する高度な技術なんです。
梅田館長
「いいですか。雨が降ってきました。
水が土の中に染み込みます。
染み込んだのがパイプのそばまで来ます。
するとパイプの継ぎ目から
水が入ります」
あぐり一行「は~~すごい仕組みです」
藤尾
「新篠津村全体が泥炭地だったということは
たくさんの水田が今あるってことは
この≪暗きょ≫がものすごい距離、
敷いてあるってことですか?」
梅田館長「そうでしょうね!」
タクヤ
「どうやって暗きょを埋めたんですか?」
梅田館長
「溝を掘って、
そこにパイプを並べて土を戻す」
藤尾「どれくらい掘るんですか?」
梅田館長
「80~1メートル20センチぐらい」
藤尾「えっそんなに!」
森崎
「このパイプを埋めるために
どのくらい大変だったんだろう…
重機なんてないから…」
梅田館長
「スコップで人力で掘っていた…」
佐々木
「広大な田園風景があるって事は
大プロジェクトが昔に
行われいたってことだね…」
じゃ~ん、もんすけです!
泥炭地を改良して道内有数の米どころに
発展した新篠津村。
戦後まもなく食料の増産を目的とした
『篠津泥炭地開発』と言われる
本格的な工事がはじまりました。
石狩川流域一帯の
広大な農地の排水工事のほか、
山などからの良質な土を運ぶ
「客土(きゃくど)」をするなど、
大規模な開発が行われたんだよ。
美しい田園風景が広がる新篠津村一帯は、
こうした先人達の苦労と努力によって
作り上げられたんだね~!
藤尾
「普段食べていたお米は
そんな苦労をして作ったお米なんですね」
森崎
「田んぼの土の中に
大人も子供もビックリするような
秘密が隠されていたとは…」
佐々木
「それでこの暗きょで排水された水は
どこに行くんですか?」
梅田館長
「≪篠津運河≫に行きます。
地区の真ん中に幅50メートルほどの
水路が掘ってあるから、その中に流れて
それは石狩川に通じているから
石狩川に流れていく…」
森崎「篠津運河って有名な所ですか?」
梅田館長
「あれ?超有名!世界的に有名!」
では暗きょの排水が流れていく、
意外と知られていない篠津運河にレッツゴ~!