あぐり王国 放送内容

2015ǯ0321土
清里産の小麦を地元で消費したい!


全校児童 18名の光岳 小学校。
1・2時間目は雪を掘り起こし、
清里町で取れる小麦について学びました。
3・4時間目は、ただ一人の卒業生
本庄梨和ちゃんを送る会。
学年によって様々な出し物をして
思い出作りをしています。

全校みんなが仲の良い光岳小学校ですが
実は生産者を初め、
町民の夢を形にした舞台
一つでもあるんです。





ということで小麦生産者の三上さんに
清里町の小麦について教えていただきました。
実はこの三上さん、すごい人だったんです!

佐々木
「秋小麦の栽培で2006年に農林水産大臣賞
 2007年には内閣総理大臣賞を受賞!
 麦のスペシャリストなんです」

そうなんです!
農林水産大臣賞に次いで、
翌年の2007年には、
さらに内閣総理大臣賞受賞と
国から認められるほど 
質の良い小麦を栽培する生産者なんです。





三上さん
「清里町に限らずこのエリアには
 賞を受賞した方が数名います。
 清里町の小麦は
  そういう意識の高い人たちの
 集まりで作っているから
 より良い品質の小麦
  生産できるようになったと思います」

森崎
「それが励みになり次への糧になりますよね」

三上さん
「昔から穀物は1等2等などと分けています。
 当てはまらないものは規格外にですが…





平成17年(2005年)からさらにランク分け
 という制度が始まりまして、タンパク質の量、
 灰分といって小麦粉を燃やして灰になる量、
 1リットルあたりの容器の中に
 どれだけ重さがあるか、そしてデンプン質。
 これらをクリアしないと
 1等Aランクという称号をもらえないんです」



藤尾「ではこちらの小麦は…?」

三上さん
「当然2005年度からずっと
 1等Aランクで生産しています!」

藤尾「すご~い」

清里町自慢の秋まき小麦の
きたほなみですが
実は地元の人たちが
口にすることは滅多に無かったのです。
その理由は…





三上さん
「工場のラインを考えると
 最低でも2トンの小麦粉を作る
 原料を用意しないと
 粉は挽けませんよ…と言われて」
 
森崎「最少で2トンですか」

三上さん
「その2トンを消化できないような…
 どうしようどうしたらいいかな?って
 悩んだんです」

森崎「供給ができても消費が伴わないと!」





人口約4000人の清里町。
飲食店にも限りがあり
消費の目処が立ちません。
全国に自慢できる小麦を
生産しながらも
自分たちは食べられない
というジレンマを
ずっと抱えていたんです。

しかし、この状況を一変する声が上がりました。

三上さん
「JA清里町の女性部の方が
 子供たちの成長に役立てられないかと
 学校給食に使うのは?
 というアイディアが出た
 それは一定の消費できる!と」





森崎「大きな一歩ですね」

三上さん
「それでも2トンを消費できないから
 残りをどうしようか考えた時に
 いっそのこと“ご当地グルメ”として
 うどんを作るってみたらどうだと
 商工会やJAなどの町の中の関係機関が
 発案してくれたんです」





「安全安心な食品を食べさせたい」
そして「この町でとれた作物に
誇りを思ってもらいたい」
というJA女性部の声と、
「ご当地グルメを誕生させよう!」という
JA・商工会など町全体の機運が一致し
長年の夢だった地産地消が実現したのです。



藤尾
「地元のものを当たり前に食べるってことが
 こんなに難しいってことだってことが
 まず驚きだったし 
 その当たり前のことをするのに
 いろんな力が加わって
 それが夢を生み出してるってのが良いですね」

三上さん
「一歩踏み出す勇気って必要なんですけど
 本当に出すまでが重たい…!」

森崎
「でも踏んでしまえば
 その一歩が道となる!」




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