さて施設の内部に入っていきますよ
村椿さん
「これが“もみすき機械”と言います。
ここでもみすりをしています。
上からもみが流れてきます」
村椿さん
「機械の真ん中の小さなところで
もみ殻をむいています」
リーダー「えっ?どうやって」
村椿さん
「2つの大きなロールがついてます。
左側がすごく速く回っています。
右側がゆっくりです。
この回転の差でもみ殻を剥いてます」
あぐり一行「へえええええ」
モミ摺り機から出てきた玄米は、
機械によって重さや色合いが検査され、
品質の良いものが選別されていきます。
厳選された玄米は、
強力なマグネットが設置されたレーンを通り、
改めて異物が除去されます。
さて、今回のテーマは「米の保存」。
施設全体を操作する部屋でお話しを伺います。
村椿さん
「低温貯蔵という方法で保存しています。
ここでは冬に5℃まで温度を下げます。
そして翌年まで5℃の温度で保管されるので
来年の7月末であっても5℃のまま貯蔵されます」
森
「そもそもなんで低温じゃないとダメなんですか?」
村椿さん
「そこが一番重要なところなんです。
実はお米は呼吸をしています。
エネルギーをすごく使うんですね。
そうすると実は(呼吸をすると)
どんどん劣化してしまうんです。
なので温度を下げるほど呼吸しなくなる!
そうすると刈りたての鮮度のいいものが
そのまま秋から翌年まで保管できるんです」
森「確認とかするんですか?」
村椿さん
「そのためにサイロの中に温度計が入ってます。
1つのサイロに8カ所の温度が分かるように
なっています」
22本あるサイロそれぞれの、
上から下まで8カ所に温度センサーが設置され、
24時間、モミの温度を監視します。
モミを荷受する秋、サイロの中はおおむね10℃台。
その後、冬の外気を利用して温度を下げ、
翌年の荷受時期までその温度を保ちます。
1万トンものモミを低温貯蔵するシステムがあって、
おいしい北海道米を、
年中、全国に届けることが出来るのです。
村椿さん
「丹精込めておいしいお米を作ってくれている
農家さんの大事なものをこういった低温貯蔵で
キチンと管理しながら、みなさんには
美味しいお米をたくさん食べてもらいたい!
そんな思いで作業をしています」
リーダー
「秋だけじゃない。
新米の美味しさが翌年まで続いていることが
分かったからね。年中いつでもどこでも
美味しくお米をいただきたいですね」
じゃじゃん もんすけです!
今回勉強した保存技術が、
北海道米の躍進にどれだけ役立ったのか、
上川ライスターミナルの設立にも携わった、
北大の川村特任教授に、聞いてみたよ。
北海道大学 川村周三特任教授
「もともと品質としておいしくなっていた米で
栽培技術によって美味しいお米を北海道で
作れるようになってきたんですが
収穫後のところで貯蔵していた米の味が
落ちてしまえば、
また評価が悪くなってしまうので
収穫後味が落ちないような貯蔵をすることで
結果的に北海道の米の評価が
高くなってきたと思います」
品種、農業技術、そして保存技術。
全てが充実したからこそ、
北海道米は全国的な人気者になったんだね。
なんだか誇らしいな。