あぐり王国 放送内容

2018ǯ1201土
北海道の農業界の偉人とは…


十勝・士幌町で、
JAが行う農産物加工を学んでいる一行が、
続いて訪れたのは、町内のとある施設。


「偉人と言われている方を
 よく知っている鈴木さんです」

元士幌町議会 議長 鈴木洋一さん
「よろしくお願いします」





森「この場所は?」

鈴木さん
JA士幌町農業記念館です」

リーダー
「そういう記念館があったんですね」





士幌町農協記念館は、
地域で行われている農業の歴史や
生産している農産物に関する
様々な情報が展示されています。



さらに、その偉人の記念室があるということで、
案内していただきました。

鈴木さん
「ここが太田寛一さんの展示スペースです」


「この方が士幌町で加工品などを作り始めた方」





士幌町のみならず、
北海道農業の発展に尽力した人物、
太田寛一(おおたかんいち)。

記念室には、彼が行った取り組みの足跡や
功績などを伝える、
様々なものが展示されています。

さっそくジャガイモからスタートしたと言われる、
JAによる農産物加工のルーツについて
教えていただくことに…。





鈴木さん
「あのね太田さんはね…
 農協の職員をしながら農業の実情を見たときに
 生活が成り立たないことを見て
 何とかしなきゃならん!ということで…」



鈴木さん
「士幌町にはたくさん小さなデンプン工場が
 あったんですよ。そのデンプン工場を買い取って
 農協でやってみよう!と…」



かつて輸送費が多くかかるような遠隔地の農家や、
貧しく力のない農家などは、
収穫した農産物の買い取りを
満足にしてもらえませんでした。

このため、農家ごとの収入格差が激しく、
貧しい農家は貧しいままでした。





そんな現状を目の当たりにした太田寛一は、
士幌町で盛んだったジャガイモでん粉作りに着目。
民間のでん粉工場をJAが買収。
原料のジャガイモを
全ての農家と対等な価格で取引した上で、
無駄なく活用し、
その利益を農家に還元したのです。




鈴木さん
「今から60年前はね
 そんなこと考える人誰もいなかったから
 大改革ですよね」

リーダー
「すごい、その後も影響を与えてますよね」





太田寛一は、デンプン工場に次いで、
よつ葉乳業の設立にも着手。

現在、道内各地で当たり前のように行われている、
JAが各酪農家から生乳を一括して集め、
乳業メーカーへ販売するという仕組み。
これもまた、
生産者の不平等をなくすために確立させた、
太田寛一の功績だったのです。





鈴木さん
「北海道農業を語る上で
 太田さんを知らなければダメですよ」



鈴井さん
「今日の北海道農業はなかった訳ですから
 そうなったら
 農業タレントなんて存在しなかった!
 太田さんのおかげでこの番組に出演できる」



リーダー
「本当だ…太田さ~ん


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