あぐり王国 放送内容

2019ǯ0413土
赤い光が農業スタイルを変える?


植物の光合成と関わりがある、とのことで…

長谷川教授
「葉っぱに光が当たって
 二酸化炭素と水を吸って、酸素と糖を作る!
 これが光合成ですよね」




長谷川教授
「ポイントなのが太陽光なんです。
 太陽光を吸うところがポイントなんです!
 じゃあ何が吸うのかというと
 葉緑素の中に小さな分子が入っているんです」
 



長谷川教授
「それがクロロフィルという分子です」

リーダー「聞いたことある」

森アナ
「光合成の勉強する時に出てきた言葉だ!」

長谷川教授
「葉っぱって緑色しているじゃないですか。
 これが緑色しているからなんです」

そのクロロフィルという、
植物の光合成に関わる物質には、
好きな光の色があるそうです。




長谷川教授
「この辺…盛り上がっていますね。
 この辺りがクロロフィルが光を吸う
 波長なんです」

リーダー「つまり赤が好きなんですか?」

長谷川教授
「そうなんです。
 赤い光を当てると、
 この葉っぱはたくさん光を吸って
 光合成が活性化するんですよ」




長谷川教授
「実際太陽光というのは
 紫外線も降り注いでいますよね。
 紫外線は植物にもあんまりよくないんです。
 嫌いな紫外線を取り除いて赤にする!
 それを農業フィルムの中に入れようというのが
 今回の研究なんです!」

リーダー「農業フィルムって何ですか?」

長谷川教授
「ビニールハウス!」

リーダー「はいはいはいはい「!」

長谷川教授
「あれ太陽光、降り注いでいますよね。
 植物、よくないじゃないですか?
 それを吸って、植物の好きな
 赤に変えると成長が促進される!」

リーダー「ちょっとおおおおお」




植物が苦手な紫外線は少なく、
好きな赤い光を多く浴びると…

長谷川教授
「私が実験したのはホウレン草。
 ホウレン草は葉っぱが大きくなります。
 稲は成長がはやくなる!
 なので育成機関が短くなる可能性が
 高いですよね!」




リーダー
「すごい!北海道って特に冬が長くて雪深いので
 今年は特殊で雪が少ないですけど、
 いつも2月3月って農家さんは雪かきして
 ハウス建てて、なんとか育苗してから
 圃場に定植するんですけど、
 そのビニールハウスでの成長が
 もし半分までいかなくても短くなるなら
 もうちょっとゆっくり雪解けしてから
 農業が始められるとか、
 非常に農業がラクになる!」

長谷川教授
「それもあるかもしれないですよね。
 日照時間が長くなるのと同じですからね!」

リーダー「そういうことですよね!!!」




ということで、
光の色を変えるビニールを使った
実験も見せて頂きました。

長谷川教授
「ここに花があります。
 これに太陽光を想定した
 紫外線ライト(ブラックライト)を当てます」

当ててみると…

長谷川教授「何も変わらないですよね…」




長谷川教授
「ではここで我々が作った農業用フィルムを
 当ててみましょう」

リーダー
「これにさっきの分子が入っているんですか。
 汚れっぷりがビニールハウスっぽい」

長谷川教授「その辺りがリアルっぽい(笑)」




リーダー「では暗くしてください」

森アナ「透明シートをかざします」

長谷川教授
「UVライトを当てます!
 こんな感じで真っ赤になります。
 花を見ていただくとほんのり赤いですよね。
 光が出ているんですよね」

リーダー
「白い花に赤い光が当たっている感じだ」

長谷川教授
「この赤い光で植物の光合成が活性化する!」

リーダー
「へえええ~。つまり農家の方は設備投資として
 何か電気代がかかるものではなく、
 ランニングコストがかさむものではなく
 ビニールハウスのビニールを変えるだけ!」

長谷川教授「変えるだけなんです!」




森アナ
「実際にホウレン草を育ててみて
 成分や味とかに影響はないんですか?」

長谷川教授
「実際に北大の農学部の先生が
 調べて下さって成分分析したら、
 不味くなると良くないじゃないですか?
 でも味、ピッタリ同じだったんですね。
 ってことは美味しく食べられるということ。
 成長促進するけど味は変わらない! 
 ただホウレン草がそうだっただけで
 トマトだったらリコピンが増えるという
 結果もあるんですね」

リーダー「すごい!期待できますね」

長谷川教授
「これで色んな事やりたいですね」




森アナ
「農学部と連携してみてどうですか?」

長谷川教授
「文化がかなり違います!分かりますよね?
 算数解いて難しいイメージありますよね。
 農学部は野菜育てる…それも大変ですよね。
 でもお互いの分野を話すことで
 『あっそうか!』という気づきがあるのが
 面白いですよね。
 農学部の先生が出来ない事を
 我々が出来るかもしれない。
 我々がこんなことを応用したいなと思っても
 気付かないかもしれない…。
 それを農学部の先生が
 これはこんなのに使えますよと
 言ってくれるのも、また嬉しい!
 農学部と工学部の連携は重要ですね!
 農業が新しく発展できたらという気持ちで
 頑張りますので宜しくお願いします」

リーダー
「すごい楽しみになりました!」

長谷川教授の熱意にみんな感心しまくり…




リーダー
「いや~スーパーキノコ食べてると思う!」



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