あぐり王国 放送内容

2019ǯ1130土
次の世代への橋渡しのために一致団結!


当時、有機農業をはじめとする、
環境保全型の農業を積極的に進めていたJAつべつ。
オーガニック牛乳を生産する、
山田牧場もそのひとつです。




津別町有機酪農研究会 顧問
網走川流域の会 副会長
山田 照夫さん
「ものすごい台風が来て
 うねってる川もぶち抜くくらい
 大変な状況になったんです…。
 そういう中で新谷さん達からJAつべつに
 環境問題を共に理解・活動してくれないかと話があって
 最初漁師が来た時は
 『あんたら何しに来たのよ』って構えがあった…」




「だけど2回3回と話していくうちに
 自然の中で生きているのは
 海の漁師さんも同じなんですよ!
 その辺は何も屈託もなく一緒に活動が出来る!
 ちょっと面白いというか…良いところですよね!!」




こうして網走の2つの漁協とJAつべつが手を取り合い、
漁業と農業を持続させるための活動が始まりました。

その一環である植樹は、
2006年から美幌町で始まり、今回を含め、
網走川流域には3900本もの木が植えられました。




流域の会の考えに賛同する企業や団体も徐々に増え、
地域一体となって、環境保全に努めているんです。
中には、こんなところも…。




デンソー 網走テストセンター
門田 悟史さん
「水の量を調整するのが調整池になります。
 ダムで仕切ってたくさんの水が流れてきても
 一定の量しか排出させないというものです」




門田さん
「車のテストを行うので
 油が車から漏れてしまうことも充分考えられます」
 



「それを予防しようと
 黄色のオイルフェンスを張っています。
 これで少し食い止められるようにと配慮してます」




世界有数の自動車部品メーカー・デンソーの、
網走テストセンター。
敷地の半分は森林で、網走湖に隣接し、
下流にはオホーツク海が広がっています。




門田さん
「去年改修工事を行った場所です。
 今までは川が蛇行している状況だったので
 蛇行すると洗堀(せんくつ。流水で土が削られる)して
 周りの土砂を巻き込んで、そのまま下流に流れてしまう。
 なので直線化して護岸工事を行っています」




西網走漁協 組合長
網走川流域の会 理事
清野 一幸さん
「木とかが倒れたら大変ですもんね」

門田さん
「そうなんですね。
 どうしても泥と一緒に下流に流してしまうので
 それこそ漁協さんに迷惑をかけてしまう事になるので
 出来るだけそういうことにならないようにやってます」




同じ地域の企業として、それぞれの現場で、
どんな環境対策が行われているのか。
お互いの理解を深め合います。

西網走漁協 組合長
網走川流域の会 理事
清野 一幸さん
「網走川がすごく濁って
 被害者意識が強かった時期はありました。
 上流の方に現実を見てもらったら
 下流でこんなことが起こっているのかと交流を持てたし
 私達もなぜそうなるのか?
 農家の人がなぜ化学肥料を使うのかというのも
 ある程度納得することが出来ました。
 だから一次産業をお互いに循環しながら
 発展していければいいと思ってます」




津別町有機酪農研究会 顧問
網走川流域の会 副会長
山田 照夫さん
「次の世代に渡して繋いでいくことが
 これからの一番の大事なポイントになると思ってます。
 どうぞ今後とも同じ考え方で協力をして頂きたい…」



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