2021ǯ0227土
♯606 栗山町・こうじ編②
森アナ
「工房の中に入ってきました!
これはお米を炊く釜ですか?」
池下さん
「この釜は特注の釜でして
酒店が特別な酒をつくる時に使う釜を
個人レベルで購入しました」
リーダー
「ということは物凄く良い釜ってことですか?」
池下さん「ものすごく良いい釜です!!」
池下さん
「こうじのお米というのは、ただ蒸すだけじゃ駄目で
お米の粒の外側は硬く、
中は柔らかくジューシーに炊き上げないといけないんですが
細かい調整ができる!」
原料の米は、由仁町の生産者と契約栽培する
「きらら397」という品種を使用。
こうじづくりはまず、原料の米を洗米して浸水させたあと、
巨大な釜で1時間ほど蒸しあげ、こうじ菌を加えます。
米こうじは、この2つの原料だけでつくられるのです。
リーダー「工程的にはすごくシンプルですね」
池下さん
「シンプルがゆえに、ごまかしがきかないです」
リーダー
「こうじ菌ってもともとどっから来るんですか?」
池下さん
「専門で作られてる業者さんがありまして、
うちの場合は特注でオーダーをかけて作っていただいてます。
こうじ菌は何千種類もあるんです。
うちの求めるこうじ菌っていうのは、
人間に例えるなら
足の速さはウサイン・ボルト
顔はキムタクで…喋りは出川哲朗っていうような!」
リーダー
「そこだけ全然合点がいかない!もうちょっといませんか?」
池下さん
「なのでいろんな種類を掛け合わせて
うちの使うお米にも合わせた、こうじ菌です」
蒸し上がった米は、布の上で広げて冷ましたあと、
こうじ菌を米全体に加え、しっかりと混ぜ込みます。
そして、折(おり)に入れて細やかな温度管理をしながら、
2日間かけて菌を繁殖させるのです。
池下さん
「特にこうじ室に入ってからは、すごく神経を使いますね」
リーダー
「こうじ室って温かいんですか?」
池下さん
「室温は30℃くらいですが、
ただ米こうじも生き物なので呼吸をするんですよ。
なので酸素濃度ロードが少し低くなってるので、
イメージ的には温度は低いんですけど、
サウナみたいな息苦しさなんです」
リーダー「はあ~!!」
池下さん
「プレッシャーがかかってよりパワフルな
うま味・あま味を効かせるこうじになります」
特別に、こうじ室(むろ)を覗かせていただきました。
森アナ
「もう上がもふもふってなってますね!
発酵なのか、ツンとする香りがしますね」
リーダー「キレイに生えてますね~♪」
池下さん
「昨日の夜に出来上がったホヤホヤのこうじ!
触っていただいても大丈夫ですよ」
リーダー
「しっかりとした重みを感じますけど、
持った感じはホワンとした感じです」
池下さん
「良いこうじっていうのは割った時に、
こうじの菌糸が中に入ってる状態!
なので農作物といえば、
土の中にしっかり根を張っている状態」
森アナ
「たしかに粒と粒の間にも、ぎっしり入ってますもんね」
リーダー
「当たり前に生えてますけど、
そんな簡単なことじゃないんですよね?」
池下さん
「上と下で温度が違ってきますので積み替えたりして
1枚1枚、均一な状態に仕上げていく」
リーダー
「それは手を入れて引っ越しさせている…大変だよ~」
こうじ菌の繁殖を均一にすると同時に、
30度から40度の間で、
室温を上げ下げしながらストレスを与えます。
サウナと水風呂のような整え効果で、
あま味やうま味の強い、
上質なこうじに仕上がるそうなんです。
森アナ
「2日間寝かせたらもう製品として完成ですか?」
池下さん「そうです」
リーダー「一般的にも買えたりしますか?」
池下さん
「もちろんです!
うちのオンラインショップでも販売をさせて頂いてますが、
いかんせん私1人でやっていて
ごくごく限られたお店さんしか卸してない状態ですね」
■北海道米のやわらかな生こうじ 1080円(税込み)
<商品販売先>
・蝦夷ノ富士醸造オンラインショップ
http://ezofuji-brewing.co.jp/
・フーズバラエティすぎはら
(札幌市中央区宮の森1条9丁目)
リーダー
「うち今度も味噌作るから欲しいわ~」
(C)HBC