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2011年11月19日(土) | ♯169 砂糖はこうして作られる 編
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2011年11月19日(土) |  ♯169 砂糖はこうして作られる 編

森崎
「みなさん こんにちは~
 さて我々がいま立っているこの畑。
 何の畑かわかりますか?」

ミウ君「何かの根菜の畑?」

森崎
「葉っぱだけ見てわかるかな?」

森崎
「みんな後ろを見て!
 煙が出ている工場が見えるかな?
 この農作物は ぜ~んぶ
 あの場所に運ばれて…

 …あるモノに
 かわるんです!」

あぐりっこ「ええ~」

こちらの農産物、
正解は「てん菜」。
実はこれ甘~い砂糖の原料なんです。

世界自然遺産知床のまち・斜里町。
ここには砂糖を作る製糖工場があるんです。

今回は巨大スケールでダイナミック…
製糖工場へ潜入します。

その前にまずは“てん菜”のお勉強です。
生産者の北村公さんからお話をお聞ききします。

北村さん
「根の部分が糖分がたまる場所です。
 収穫したら工場に行き砂糖にしていくんですよ」

涼しい気候に適している “てん菜”。
ビート
砂糖大根とも呼ばれ、
砂糖の原料として全道各地で栽培されています。

てん菜を半分にカットしてみました。

森崎「パイナップルみたい」

お味のほうは…もぐもぐっ

あぐりっこ「硬い!」

もぐもぐっ
「??」
もぐもぐっ

ナナカちゃん「甘い!」

森崎「噛んでいくとドンドン甘くなる」

シオンちゃん「おいしい!甘い」

佐々木
「生産者さんの方は
 こういう食べ方はしない?」

北村さん
「食べませんね!
 この様に食べたのは生まれて初めてです!」

じゃ~ん もんすけです。
砂糖の原料となる“てん菜”。
実は日本で栽培しているのは
北海道だけだけなんだよ~

砂糖の原料には“てん菜”の他に、
サトウキビなどがあるんだけど
国内で作られる砂糖の
およそ8割は“てん菜”が原料。
つまり北海道は砂糖の
国内生産量の8割を占める一大生産地なんです。

ちなみにもうひとつの原料
サトウキビは沖縄や九州などの温暖な地域で
栽培されています。
北海道で栽培されている“てん菜”は
寒い地域に適しているんだって。


2011年11月19日(土) |  畑には欠かせない!てん菜の役割とは?

佐々木
「みんな“輪作”って聞いたことあるかな?」

ナナカちゃん「畑を変える?」

佐々木「植える農作物を変えるということですね」

ひとつの畑で同じ作物を作り続けると、
畑の栄養分のバランスが崩れ、
雑草や病原菌などが増えやすい状態に
なってしまいます。
そこで地域に適した作物をローテーションする
“輪作“が行われているのです。

佐々木
「斜里のエリアでは
 3つの農作物をかえながら植えています」

※例えば“てん菜”を植えた農地は
 来年は“小麦”、よく年は“じゃがいも”
 そしてそのよくよく年に再び“てん菜”を
 植えることができるのです。

北村さん
畑を良い状態で維持するには
 “てん菜”を含めた
 輪作体系が非常に重要です。
 “てん菜”が欠けてしまうと
 よい状態で畑も維持できないし
 障害も出てくるので
 (輪作を)キッチリ守ることで
 畑が守られるんです」

森崎
「この広いひろ~い“てん菜”畑は…?」

北村さん
「来年はジャガイモ畑にする予定です」

てん菜は、砂糖の原料としても必要ですが、
北海道で安定的に農産物を育てるための仕組み、
「輪作」にも欠かせない重要な作物なのです。

斜里岳をバックにあぐりっこによる
“てん菜”収穫体験!

自分たちの顔よりも大きい“てん菜”。
見ている以上に大変な作業です。

ミウ君「重い~」

ナナカちゃん「よいしょ~」
と抜いたとたんゴロン…と尻もち!

仲良くシオンちゃんも尻もち!

森崎
「大丈夫か?」

あぐりっこ
「大丈夫!楽しい!!」

森崎
「子供たち大変喜んでいますけど…」

北村さん
「こんなに“てん菜(ビート)”抜くのって
 楽しいのかなって…」

収穫時期を迎えたてん菜。
その栽培は、3月上旬からはじまっていました。
まずは大量の苗を効率よく
育てるための紙製苗床“ペーパーポット”に
タネを植えます。
そしてビニルハウスで厳重管理の元
45日育苗したら…
苗を広大な畑へ植えかえます。
こうしてタネ植えから5ヶ月半、
秋の収穫時期には
およそ1キロに成長するのです。
ちなみに紙製苗床“ペーパーポット”は
土の中で分解される優れ物。

2011年11月19日(土) |  斜里岳が出現!?大迫力の収穫!

森崎
「くっきりと斜里岳が見えますが…
 こちらにも斜里岳があるんですね」

北村さん
「いえいえ収穫した“てん菜”
 たい積している場所です」

森崎
「斜里はてん菜だらけ!」

ダイナミックな収穫が始まります。

森崎「回ってるよ~~」
あぐりっこ「すごい~」

まずはてん菜の葉っぱをカット、
その後、掘り出されてタンクの中に
たまっていきます。

しかもすごいスピードであぐり一同の前を
通り過ぎていってしまいました。

森崎「追っかけようぜ!」

抜いたアトを見てみると-

あぐり一同
「何も無い!葉っぱだけ」

刈り取った葉は、土にすき込んで畑の養分に。
寒さに強く、輪作に欠かせない“てん菜”は、
北海道農業を支える存在といえるのです。

てん菜の収穫が終わると突然
ハーベスターの形状がロボットのように変化!

180度傾いたタンクから、
ドドドドドド~
てん菜が雪崩のように落ちてきました。

あぐり一同「すご~い!!」

ミウ君「土砂崩れだあ~」

ナナカちゃん
「採るときもスゴイ早くて迫力あったけど
 最後に山に落とすときも、
 なんかぐあああ~~ってだあああ~って

森崎
だああ~ってぐらああ~だね」

食卓には欠かせない砂糖。
実はその半分以上が
海外からの輸入だってみんな知ってた?
日本の砂糖消費量は1年間でおよそ210万トン。
そのうち日本国内で生産されるのはおよそ4割で、
6割がオーストラリアやタイなど海外から
輸入されているんです。
ちなみに世界の輸出量のトップはブラジル。
ブラジル一国だけで53%、
半分以上を占めているんです。
これからは日本の自給率を上げるためにも、
安全安心な国内産の砂糖をもっと活用したいよね。

てん菜からのお砂糖作り!
道内産のてん菜と砂糖の普及を勧めている
《北海道てん菜協会》城正幸さんに
教えていただきましょう。

森崎
「正しくは砂糖ができる訳ではないですが
 こういう砂糖に似た物を作って
 わかりやす教えてもらいましょう」

城さん
「千切りにした“てん菜”に
 浸るぐらいの水を入れて
 一時間ぐらい弱火で煮ます。
 これは糖分を抜き出す工程です」

森崎
「70度ぐらいでで1時間くらい煮たのが
 コチラです」

あぐりっこ
「真っ黒になっちゃった!」
「全然違う」

さらに2時間煮込み、
水分を飛ばしたのがコチラ!

城さん「ドロっとしてると思います」

味見をしてみると
とっても甘くて美味しい!

森崎
「これの純度を高めたものが
 最終的に砂糖になっているんですね」


2011年11月19日(土) |  砂糖誕生の瞬間に立ち会う!?

お次は砂糖が誕生する瞬間を見ていきます。

城さん
「このザラザラしたのが砂糖の結晶です。
 糖度を90%ぐらいまで上げて、
 砂糖の結晶をさらに作った最終的な蜜です」

この蜜を遠心分離機のような機械に入れると-

城さん
「遠心力で蜜と結晶に分けています。
 砂糖の結晶は無色透明です」

蜜の部分は分離機の外側に、
結晶の部分は内側に残るという事ですが-

機械が止まると-

藤尾
「砂糖だあ~」

生まれたての砂糖のお味は
「あま~い!」

砂糖は体を動かす大切なエネルギー源で、
頭の働きが良くなったり、
リラックス効果も期待できるんです。

佐々木
「製糖工場を見学しよう~」

1日でおよそ950トンの砂糖を作る、
中斜里製糖工場。
まずはダイナミックな原料受入れから…

“てん菜”をタップリ積み込んだトラック。

荷台がドンドン上がっていきます。

ゴロゴロゴロゴロ…

森崎「一気に落ちていった~!」
藤尾「スゴイ迫力」

ホクレン中斜里製糖工場
澤田 浩一さん
「1日に600台来ます」

森崎
「1日で600回やるんだって」

すぐに工場で使うものの他に、
収穫が出来ない冬の間の在庫分の
原料も確保しています。
工場は3月上旬までの170日間。
休むことなく
稼働するのです。

受け入れられた大量の“てん菜”は
コンベアーである場所に運ばれていました。

森崎「みんな何が見える?」

あぐりっこ「!水とてん菜が見える」

森崎
「“てん菜”の山を崩してませんか?」

澤田さん
「てん菜についている土を
 洗い落としながら、送っている

森崎
「つまり水は洗うと同時に
 運ぶという役割もあるんですね」

森崎
「では水に乗って“てん菜”は
 次の工程へと運ばれるんですね」

澤田さん
「工場内に運ばれます」


2011年11月19日(土) |  ビルのような巨大釜で煮る!

てん菜を追いかけ工場の内部へ。
すると目の前に出現したのは…

森崎
「みんな何だかわかる?」

ミユ君
「てん菜の千切り~!」

洗浄された“てん菜”はビートスライサーで
細かく裁断されスティック状に。
そして温水で糖分を抽出する工程へ。

森崎
「ボクたちはカセットコンロと大きな鍋で
 煮出しましたよね。
 その鍋にあたる部分はどこなんでしょうか」

澤田さん
「この器が鍋です!」

鍋といってもビルの2階以上もある
タワーのような巨大釜!

森崎
「この中にてん菜の千切りが入ってる?」

窓ガラスが付いていて
内部を見ることができます。

ナナカ「中の様子が見えてる~」

澤田さん
「下から新しいのを入れて混ぜながら煮てます」

森崎
「回りながら上がっていくんだ」
 

澤田さん
「上がった物(繊維分など)は
 家畜の飼料として出て行きます」

搾り終えたてん菜は【ビートパルプ】となり
家畜の飼料として有効活用。
そして抽出された糖液は、
不純物を取り除き濃縮し、
砂糖を結晶化します。

濃縮した糖液を結晶化させる工程へ-
ここは温度が約50℃あります。

あぐりっこ「暑い!」

澤田さん
「この釜は真空になっていて
 75℃で徐々に結晶を多くします」

釜の窓には結晶化した砂糖が見えます。

取り出してみると-

藤尾
「これは砂糖になる直前ですか?」

澤田さん「ほとんど砂糖です!」

ほとんど砂糖の味見をしてみると

ユウキ君「うまい!甘い」

この後、遠心分離機で
高純度の砂糖の結晶にして充填します。
こちらの工場では、品質を守るための検査、
そしてリサイクル出来る梱包での出荷など、
安全管理や環境へ配慮した取り組みも
行われているのです。

2011年11月19日(土) |  雇用も支える…てん菜に感謝!

森崎
「工場見学させてもらいました。
 いやあ~楽しかったな」

あぐりっこ「うん!」

澤田さん
「これはうちで作っている商品です」

澤田さん
「ビートのカスの生パルプを固めたものが
 ペレット。
 家畜の飼料として販売しています」

森崎
「牛のエサになるんですね。
 砂糖を搾りきった後のてん菜も
 ムダにせず!」

森崎
「町にこのような工場があるのは
 どんな意味がありますか?」

澤田さん
「ここで働いているのはほぼ300人。
 この地域にこの町に工場があるということは
 ある程度、雇用面・経済面で
 貢献できているのかなと思います」

森崎
「スゴク大切な場所ですよね」

ミウ君
「暑かったり寒かったり…
 スゴク苦労して作っているんだと思って
 砂糖は大事に食べたいと思った」
森崎
北海道の農産物に感謝を込めて、
 農産物を作っている人・加工してくれる人に
 感謝を込めて、
 食べる物に向き合ってほしいです」
こんにちは
週刊あぐりニュースの時間です。
まずは今年も収穫に感謝~! 
みんなで大地の恵みに感謝する
イベントのお知らせです!
(ものすごいテンション!)

来週11月23日(祝)に行われる
「第30回めむろ収穫感謝祭」。
芽室町内の農業関係者が中心となって
その年の収穫と消費者に感謝するイベントで、
いろいろな催し物が盛りだくさんなんです。

記念すべき30回目の今回は、
未来めむろ牛の焼肉を来場者に無料配布! 
そして豚汁・シチューまで無料配布しちゃうんです。

さらに地元で採れたじゃがいも・ゴボウ・
玉ネギなどの販売はもちろん、
十勝芽室産ばれいしょ「マチルダ」の
詰め放題も行います。

そして女性部や青年部各支部が出展する
屋台も充実。
中央西支部きんぴらごぼうや
豚肉を挟んだタコスなどがあるそうです。

会場内では大型の遊具設置やゲームも行う予定。
家族みんなで楽しめるイベントですね。


《第30回めむろ収穫感謝祭》
日時:11/23(水・祝)9:40~14:30
会場:JAめむろ本部事務所敷地内 
住所:芽室町西4条南1丁目1-9
問合せ:第30回めむろ収穫感謝祭 
    実行委員会事務局 
電話:0155-62-2313

続いては、
東日本大震災の被災地の子どもたちに
「元気」を届けよう!という話題です。

先月北広島市の「くるるの杜」で
行なわれた稲刈り体験。
子どもたちが収穫したこの「もち米」が、
メッセージと一緒に東日本大震災で
被災した子どもたちに
贈られたことをご存知でしょうか?

JAグループ北海道と、北海道教育大学、
北海道フットボールクラブ、北海道教育委員会が
10月1日に連携協定を締結して
被災地の子どもたちに「元気」を届けようと
合同で行なっている
「頑張れ東北 元気米プロジェクト」。
今回はもち米のほか、
じゃがいも100キロが贈られました。
もち米は宮城県石巻市渡波
(わたのは)の小学校で餅つきをして、
おしる粉として振る舞われたそうです。

今回の活動を機にプロジェクトでは
地域や学校での交流事業を
増やしきたいということです。

北海道の子どもたちからのエールも一緒に
届いたのではないでしょうか。
以上、週刊あぐりニュースでした。




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