明けましておめでとうございます。 今年もあぐり王国を宜しくお願いいたします。 さて新年一回目の放送。 あぐり一行はある場所にお邪魔しています。 ここはどこでしょう~か?
仲良く食事をしたり… お風呂に入ったり… そして相部屋で就寝… 悩みを語りあったり…
なんだか青春の香りがするこちら! 今回あぐり一行がお邪魔しているのは…
ヒントはマンガ??
森崎「この本、面白いね!」
佐々木 「マンガに夢中になってる場合じゃないですよ! 新年あけているんですよ!」
リーダーたちが夢中になっているのは 農業高校をテーマにしたマンガ。
佐々木 「いま農業高校はマンガになって ヒットするぐらい熱いんです! ということで… 新年一回目は農業高校に来ました!」
ということであぐり一行が 今回お邪魔してるのは…
日本の農業を背負って立つ… 未来の農業人を育てる 北海道帯広農業高校!
一体どんな高校なんでしょうか?
まずはあぐりっこのご紹介。
将来の夢は酪農家!小6ましろちゃんと、 本物の牛はまだ見たことがないという、 小6ももかちゃんです。
あぐりっこも興味津々の帯広農業高校。 なんと校訓に意外な言葉が…
酪農科学科2年 紺野 珠希さん 「わが校の校訓が 礼儀・協同・勤労になります」
森崎 「礼儀・協同、ここまでは判りますよ。 最後になんて言った?」
紺野さん「勤労です!」
森崎「高校生だよね!?」
専門的な技術や知識を身につけることが 出来るこちらの学校。 6つの学科で実践的な授業が行われています。
《酪農科学科》 牛などの飼育について知識を深める
《農業科学科》 様々な研究栽培を行っている
《食品科学科》 農畜産物を中心とする食品加工について学ぶ
《農業土木工学科》 測量や土木について学び地域の中学校へ出向き 普段の研究を発表することもあります。
《森林科学科》 森林保護や利用方法を学ぶ
《農業科(定時制)》 農業についてより詳しく学ぶ さらに卒業後も農業や「食の道」に 進む生徒が多く 進学率や就職内定率も高いのです。
そんな帯広農業高校で特徴的なのが…
紺野さん 「酪農科学科と農業科学科の1年生は 寮生活が義務付けられているんです」
森崎「義務なの?」
紺野さん 「ハイ!必ず入る事になっています。 家が近くて1分で着こうが 必ず寮に入ることになっています」
そうなんです! 農業者としての自覚や 責任を身に着けるため 一年間の寮生活が義務づけられている 酪農科学科と農業科学科の一年生!
しかも彼らには大切な役割が 与えられているんです。
とある日の朝5:45。
早朝、まだ暗い中、 着替えた彼らが向かうのは…
森崎 「やっぱり農家の子どもが多いの?」
紺野さん 「私のクラス(酪農科学科)は 40人中30人ほどが酪農や農業関係で 隣の農業科だと40人中39人!」
佐々木 「さすが…ほぼ全員ですね!」
さてここで農業高校のビックリが!
佐々木 「これは帯広農業高校の全体図です。 こちらの敷地面積ですが… 1097451㎡!! 札幌ドームで表現すると… およそ20個分です!」
藤尾「わお~デカーイ!」
紺野 「今は第二牛舎前なんでココですね」
森崎 「端だな~じゃあ近い所から見よう!」
北海道農業を担うであろう卵たち。 中には道外から来ている生徒もいるんです。
酪農科学科1年 森瑞貴くん(栃木県出身) 「実家が酪農家で専門的な知識を 北海道で学ぼうと思って… 親に進められて一度見学にも来て、 最終的には自分で決めました!」
森崎「見学にきた時にどう思いましたか?」
森くん 「栃木の農業高校と違って 牛もたくさんいるし設備も整っていて 『いいなあ』と思いました」
器具を牛の口に入れて 三角フラスコの中に胃液を集めます。
藤尾「胃液が出てきました!」
織井先生「匂いするよ」
早速あぐりっこも生徒も 匂いをかいでみると…
生徒さん「うわっ!」
森崎 「人間の胃液とちょっと違う。 牧草が発酵した香り! これはなかなか普通の高校では やらないい授業だよ…」
とここで胃液を採取された 牛さんの顔を見ると…
森崎 「牛さんちょっとグッタリ… 胃カメラ検査が終わった後です みたくなってる…」
藤尾 「牛ってグッタリした表情みせるんですね」
続いては場所を移して 胃液を観察していきます。
森崎 「見てください… 生徒さん1人ずつ顕微鏡があるんですよ」 では胃液の中にいる微生物を観察します。 牛さんの胃液をプレパラートに移します。 急がないと微生物が死んでしまうので 時間との勝負です!
では観察してみると…
森崎 「うわ~~動いてますね!」
微生物が活発に動いていました。
織井先生 「この微生物が牛の食べた『エサ』を 分解しているんです。 そしてこの微生物自身が 4番目の胃まで流れていって、 タンパク源として消化されちゃうんです」
藤尾 「微生物が消化を助けて 最終的にはタンパク源として 牛に吸収されるんですか… この微生物がいないと牛は生きていけないし おいしい牛乳も飲めない!」
織井先生 「これは胃袋が4つある 羊・ヤギ・牛・鹿などの仲間にみられます」
森崎 「こうやって実際に採取して観察するって 全然実感が違うよね!」
生徒のみんなにも感想を聞いてみよう!
「最初はキモチ悪い!と思いました。 (だけど先生の話を聞いて…) 『いい働きをしているんだ』と思いました」
森崎 「この授業で感じて欲しいことは何ですか?」
織井先生 「エサを食べているのは牛なんで 牛しか見てないんですけど… 実は分解したりするのは微生物なんで エサを適当にやったら 微生物に影響がでるっていう感覚を 将来的にもってもらえれば…と思います」 森崎 「生徒さんが酪農家デビューした後の ことまでも視野に入れている!へえ~」
じゃ~ん もんすけです! 帯広農業高校には専門的な機械や 道具がたくさん! 酪農科学科ではどんなものを 使っているのかというと…
織井先生 「こちらはミルキングパーラー。 牛乳を搾って地下にある ミルクメーターで乳量を測定して パイプを通ってバルククーラーに入ります」
プロの酪農家が行う搾乳と 同じ作業が出来るのです! ちなみにここでは 毎日500~600リットルの ミルクを絞っているんだって!
そしてここ、顕微鏡が並んだ まるで研究室のような場所は??
織井先生 「今後、家畜の改良も大事になるので 受精卵の操作の基本・衛生管理など そういう事も勉強してほしいと思います」
こんなに恵まれた環境で学べるなんて うらやましいよね~~!
さて放課後になりました… あぐり一行はとある部活にやってきました。
森崎 「さすが農業高校だよ。 ホルスタイン部だよ! 聞いたことある??」
あぐりっこ「ない!」
ホルスタインクラブ部員 「ぼくのうちも共進会に出ているので 将来、自分の牛を出すために ホルスタイン部に入りました」
藤尾 「学校でやっている部活動が 家でやっている仕事に直結しているのが スゴイですよね」
さてここであぐりっこも牛さんに 触れさせてもらうことに…
まずはマシロ。 慣れた手つきで牛さんを撫ぜていきます。
佐々木 「さすがマシロですね。 おじいちゃんおばあちゃんのお家が 牛を飼っているということですから!」
森崎「上手だなあ~」
では今日初めて牛にふれるモモカ。 ちょっと怯えていましたが…
ペロンペロン
舐められました…
モモカ「(笑って)スゴイ!スゴイ!」
牛と触れ合っているうちに、 すっかり日が暮れました。
次にお邪魔したのは《農業経営者育成寮》。
男女合わせて100人ちかくが 生活する寮とは!? 寮監長の柴田政二先生に話を聞いてみよう。
森崎 「厳しい決まりがあるんですか?」
柴田先生 「そりゃそうですね。 携帯電話は夜8:20に預けて 翌日の朝まで返しません!」
森崎「今の子それは厳しいでしょ~」
柴田先生 「お風呂の入浴時間は15分間。 しかも入ってから! 着替えが終わって出るまでです」
厳しいルールは協調性を育むため! 先生たちも心を鬼にして指導しているのです。
柴田先生 「これを乗り越えてこそ 帯農生の育寮生なんです!」
とここで廊下をよく見てみると 赤く線が引いてあります。
柴田先生 「ここからは女子出入禁止なんですよ。 入ってしまうと大変なことになります!」
ということで、 ここからはリーダーと藤尾くんが 「男子棟」へ潜入!突撃訪問だ~
いざ訪問してみると… 生徒たち「えっ!えっ!!」
するとたまたま脱ぎ捨ててあった ズボンを見つけてしまったリーダー!
つかさず柴田先生のチェックが入ります。
柴田先生 「なんだコレ?片付けろ!早くっ!」
森崎 「うわ~怒られる~~ オレがみつけたばっかりに…ゴメンな…」
森崎 「ちなみに、この寮は厳しくない?」
生徒「厳しいです!」
森崎「逃げたいと思わない?」
生徒「逃げたい!」
ところが窓のカーテンを開けてみると… 鉄格子が!
森崎 「逃げられなくなっていますね!(笑)」
さらに別の部屋をチェックすると… なぜかベットにもぐりこむ男子2人!
森崎 「これ映しちゃっていいのかな?」
勿論ここでも柴田先生の厳しいチェックが… いきなりベットメイキングスタート!
柴田先生 「向きがが違う!向きが! 我々はベットメイクはお金の取れる ベットメイクをしなさいって言ってます」
(ちなみにルールを守らなければ 罰直(ばっちょく)という ペナルティが課せられトイレ掃除などが 待っているのです…)
その後も個性豊かな生徒さんとの 触れ合いがあり… 最後はお楽しみのお食事の時間!
森崎 「子どもたちは日々規則の中で 生活をしていますが…」
柴田先生 「苦しい時期を乗り越える事が大事だし 農家といえども 1人ではできないですよね! 地域のつながりとか… こういう集団生活の中で身に着けて 将来地域の担い手になってくれれば 良いかなって思っています」
織井先生 「やっぱり十勝の農家は 日本の食料を支えていると言っても 過言ではないので、 色々試していける経営感覚が 必要だと思います。 どんどん前向きに積極的に 色んな事を吸収して、 人の付き合いを大事にして 生き物からも教えてもらってやっていけば これからの困難も充分乗り切って いけると思っています!」
森崎「将来の夢は?」
酪農科学科1年 松尾汐さん 「自分で牛を育てて 美味しい牛乳を作って、 たくさんの人に飲んでもらえるような 酪農家さんになりたいです!」
今日1日、学校体験をしたあぐりっこは?
モモカ 「すごい大変そうだと思ったんだけど みんな笑顔で楽しそうだったから 住んでみたい!と思いました」
マシロ 「こういうところで1回 生活してみたいと思いました」
森崎 「寮生はもうムリだから オレ今から寮監になるわ!!」
藤尾 「一番むいてない。 取り締まれないでしょ?」
では最後に- 「姿勢を正しくしてください。 ご馳走様でした」
「ゴチソウサマデシタ~」
すると一斉に立ち上がって 配膳コーナーに食器を戻しにいきます。
「早く!早く!」
先ほどの穏やかな様子が一変! 少々殺気立っています!
藤尾 「なんだなんだ? お風呂の順番あるからか!」
藤尾 「寮生活は戦いですね」
佐々木「これが寮生活なんですね」
日本の農業を背負って立つ 未来の担い手たち…
みんなの夢が叶うよう応援しているよ!