正解は…ニンジン!
みんなわかったかな~? 緑黄色野菜の代表格“ニンジン”。 北海道では夏から秋が収穫の最盛期。 しかし雪の残るこの時期に旬を迎え、 地元に春を告げる “絶品ニンジン”があるというのです。
森崎・河野 「ヨイショ!ヨイショ!」
まずは畑の雪かきからスタート!
道内屈指の豪雪地帯である羊蹄山麓は、 3月下旬でも畑には1メートルもの残雪。 まずは雪の下の土に出会うため、 あぐりっこも全力で雪を掘ります!
やっと土も見えてきたところで-
佐々木 「コチラの下に眠っているモノは ズバリ何でしょうか?」
北海道に春を呼ぶと言われる “雪下にんじん”とは 一体どんなモノなのでしょう?
JAようてい 大西 一仁さん 「ようていエリアでは北海道では珍しい 春ニンジンと秋ニンジンという 2種類をつくっています」
一生懸命、畑の雪を掘った一行。
森崎 「こういう風に(雪を掘って) 収穫するもんなんですか?」
石村さん 「融雪剤をまいてニンジンを掘る!」
森崎 「そうだよね、コレ大変すぎるもん…」
融雪剤を見せてもらうと-
石村さん 「炭なんです」
河野 「炭が雪をとかすチカラがある?」
石村さん 「あるそうです!」
石村さん 「色が黒いんで熱を吸収しますよね。 それで周りの雪が解けていくというコト」
佐々木 「融雪剤って害は無いんですか?」
石村さん 「ほとんどないと思いますね!」
森崎 「黒いトコロ、確かにチョット 下がっていますね」
河野 「安心しますね」
森崎 「炭なんですって!」
森崎 「つまり…」と言って 猛烈にダッシュするリーダー
森崎 「これが融雪剤をまいた 黒い道です~~」
ザックリ解説して 再び走って戻ってくるリーダー
河野 「テレビ上は線入れときますんで そんな走らなくても大丈夫ですよ~」
森崎 「あっそうですか…」
河野 「ありがとうございます」
雪掘りをして収穫に欠かせない 「融雪剤」を学んだ一行。
続いて向ったのが雪がとけた畑。
河野 「雪をどかした上に融雪剤ですか?」
石村さん 「そうです!!」
森崎 「スゴイですね!融雪剤というのはね~!!」
河野 「ちょっと、すいません… ドコで話聞いているんですか?」
いつの間にか雪山から畑を見下ろすリーダー
河野 「アッチコッチ行って 聞いてイイんですか?話って! みんなバラバラになっちゃいますよ!」
リフターという機械でニンジンを 収穫していきます。
佐々木 「一気に(土を)持ち上げていますね」
森崎 「持ち上げるということでリフター! 中からニンジンが出てきている」
森崎 「すごいよ、コレ!立派!!」
石村さん 「秋に収穫できなくて、 たまたま春まで置いたニンジンが 食べてみると意外と甘かったんですね。 それで市場の評価も良かったので、 “雪下にんじん”ができるようになったんです」
森崎 「ええ~~“偶然ニンジン”だよ!」
※甘さを感じる科学的理由は研究中です※
森崎 「雪の下で貯蔵するっていうのは 北海道が誇る収穫方法かもしれないですね」
石村さん 「誇れる作物のひとつだと思います」
佐々木 「私が知っている通常のニンジンよりも かなり立派なモノがとれるんですね。 冬の間に大きくなったりするんですか? 」
石村さん 「雪が降る前までは、もうチョット 葉っぱは青いんです。 その葉っぱの栄養を吸って 少しは成長していますね!雪の下で」
雪下にんじんの収穫体験!!
リフターで掘り起こしたニンジンの中から 形の良い状態のモノを選んでいきます。 そして一本一本、葉っぱの芯を ナイフで切り落としていきます。
森崎 「畑でそんな作業するの?マジですか! 寒い日もあるでしょ?雪降る日も!」
石村さん 「寒い日もやっています!」
石村さんのご指導の下、収穫スタート!
森崎 「土をイジっていると 手がガンガンに冷えますね。冷たい! この時期普通に考えたら、 北海道産のニンジンなんか 食べられないワケですよね。 でも雪のエネルギー、融雪剤のおかげで 春に食べられるという、ありがたさ!! コレは本当にうれしいコトですね」
収穫後にはいつものお楽しみ! 取れたてニンジンを生のまま 食べてみることに…そのお味は? ワカナちゃん ルカちゃん 「甘い!」
森崎 「甘味が増しているような 気分になりますよね」
石村さん 「そうですね!」
ミズキ君 「ニンジンを丸かじりしたこと無いから! おいしい!」
ワカナちゃん 「中身がカラカラになっているかと思ったら こんなに水分がイッパイで とても甘くなっている!」
佐々木 「お次は蒸しニンジンを用意して いただきました~!!」
食べてみて-そのお味にビックリ 「甘い!!」と一斉に絶叫。
ユウ君 「砂糖入ってないのに、 砂糖入れたみたいに甘かった」
森崎 「糖分スゴイ!」
もんすけのニンジン豆知識! 美味しいニンジンの見分け方、知ってる? 目安になるのはこの「芯」。 ニンジンは 真ん中の繊維質が多くて堅い部分と 栄養価も糖度も高い、 外側の柔らかい部分に分かれてるんだよ。
この芯が細いのは“中心部も細い”ってこと。 参考にしてみてね♪
次に一行がやって来たのは 「JAようてい人参洗浄選別施設」。 収穫された雪下ニンジンが 全て集まるトコロです。
まずは迫力満点の洗浄施設について JAようてい真狩支所の 西山亮さんに教えて頂きましょう。
運ばれてきたニンジンは コンテナごと傾いて水の中へ!
河野 「すごい衝撃ですね!!」
運ばれてきたニンジンは まず土を落とすため、 大きな浴槽のようなところにダイブ!
森崎 「この洗っている水は ようていの水なんでしょ?」
西山さん 「羊蹄山の伏流水です」
森崎 「ゼイタクだねえ!」
河野 「羊蹄シャワーだね」
しかし別のラインでも選別作業が 行われています。
森崎 「また違うニンジンが選別を受けてますが?」
西山さん 「第二次選別を行っております。 規格外品の中でも使えるモノを 箱詰めして販売しております」
森崎 「敗者復活戦みたいな??」
これらの規格外品は、 冷凍食品やジュースなど、 形を変えて使う加工業者へ販売。 なんと雪下ニンジンの出荷率は ほぼ100パーセントなんだとか。
森崎 「商品になるものは商品にしましょう。 我々も消費しましょう…と。 これはすばらしいですね」
森崎 「一日でスゴイ量が 出荷されていますよね?」
西山さん 「土のついているニンジンで およそ50トン! 1シーズンで 1000トン~1200トン」
森崎 「すごいね…」
ミズキ君 「一日に何箱箱詰めされるんですか?」
西山さん 「10kgの箱で5000ケースぐらい! 主に道内の札幌の市場に出荷しています」
一同「すごいねえ~~」
雪下にんじん生産者の 石村こずえさんと石村誠子さんに 「雪下にんじん」を使った ポタージュと丼ぶりをいただきました。 (詳しい内容はレシピコーナーへ!)
さて最後にニンジンの栄養について 天使大学看護栄養学部 荒川義人教授に お聞きしました。 「ニンジンのオレンジ色はベータカロテン という色素です。これは体の中に入ると ビタミンAに変化して、例えば目の健康などに 役立ってくれます。 このベータカロテンを効率よく取るには 熱を加える・油を少し使うというコトが ポイントになります。 熱を加えることでニンジンの細胞が壊れて 中に閉じ込められているベータカロテンが 引っ張り出す。 油はベータカロテンをよく溶かすので、 効率よく取り入れることが出来ます」
おいしいニンジン料理に大喜びの あぐりっこたち。
佐々木 「ルカちゃんはニンジン好きですか? キライですか?」
ルカちゃん 「好き!!」
森崎 「一緒!一緒!」
ニンジン嫌いも克服しそうな 「雪下にんじん」に大満足の一日でした。
佐々木 「みなさんこんにちは!あぐり王国です」
森崎 「あぐりっこもよろしく!!」
佐々木 「今日は温泉の町としても有名な 壮瞥町(そうべつちょう)に来ました!」
森崎 「なんと隣にですね、 お風呂場があるんですよ。 覗いてみましょうか!! 美しい温泉でしょうね・・・・
アレ!?」
森崎 「河野君!!」
河野 「気持ちええわ~!! 実はコチラの町では “温泉を利用した農業” というのがあるんですよ」
森崎 「な、なんと!!」
河野 「今日はそちらを見学しに行きますよ」
森崎 「農業に温泉!?」
洞爺湖の南東に位置する壮瞥町。 昭和新山そして活火山の有珠山があり、 地熱の利用も活発で、 温泉地としても有名です。
さて実はこちらに 全道一早い時期に出荷している野菜 があるそうなんですが… 一行はとある場所にやってきました-
森崎 「我々がやって来たのは… ってビニールハウス、でけえ!! ズコ--ン 」
壮瞥町で行われている 温泉を使った農業とは? 生産者の込山清右エ門さんに 教えていただきましょう。
河野 「清右エ門(せいうえもん)さん??」
森崎 「粋な名前ですねえ~ よい越しのお金は持たなそうな 感じですよね~!!」
河野 「でかいビニールハウスがたくさんありますが ココはどういうトコロなんですか?」
込山さん 「温泉を利用して暖房になっているんです」
森崎 「ハウスの中の暖房ですか? 温泉を利用している?」
込山さん 「ハイ!65℃の温泉なんだよね!」
込山さん 「ハウスの中にパイプを通して 温度を利用しているんです」
河野 「パイプから温かい空気が じんわり伝わって全体が温まるんですね」
河野 「何棟あるんですか?」
込山さん 「ココには18棟あります」
河野 「全部に温泉??」
込山さん「ハイ!!」
それでは早速ハウスの中へ・・・・
あぐりっこ 「うわ~~トマト!!!」
森崎 「トマトだあ~~」
あぐりっこ 「あったか~~い」
河野はメガネが曇るほど!
森崎 「ストーブ使ってないんですか?」
込山さん 「はい、そうです。脱いでくださいね」
トマトを見させてもらうと-
河野 「コレ立派になっていますよ!」
あぐりっこ 「もう赤い・・・」
実際に収穫してみると-
ケイト君 「少し重い!」
河野 「立派だねえ~」
河野 「このトマトの名前って?」
込山さん 「《オロフレトマト》 です。 オロフレは山の地名」
河野 「オロフレ峠?」
込山さん 「ハイ!そうです」
河野 「温度、見てください。 23、7度あります。 外は今、4度とかですよね」
森崎 「何か他のハウスと違って 利点とかありますか?」
河野 「いつから出荷しているんですか?」
込山さん 「2月の末から7月くらいまで」
森崎 「はやっ!2月から!?」
河野 「トマトって夏野菜のイメージですけどね」
では実際どのように温泉が 利用されているのでしょうか?
込山さん 「これを触ってみてください」
佐々木 「下にパイプがありますけど!」
恐る恐る触ってみるあぐりっこ・・・ すると-
あぐりっこ 「熱い!!」 「あっつい!」
河野 「ココ流れてるってコト?」
あぐりっこ 「温かいどころじゃない!!」
河野 「さっき入った温泉より 熱いかもしれませんよ!」
森崎 「ってこれは源泉のまんま65℃で 出ているんですか?」
込山さん「はい!そうです」
森崎 「これがハウスの中をめぐることで こんなに暖かくなるんだ」
3キロほど離れた弁景温泉で 湧き出る65℃の源泉。 ハウスまでは地下パイプラインで 運ばれてくるのです。
そしてこちらで利用した後は・・・ ハウスを巡ったお湯を触ってみると-
森崎 「冷めて戻って、また次ドコに行くの??」
込山さん 「コレを全部、 最後に集めて二次利用! 」
佐々木 「温泉熱を利用すると、 どんなイイことがあるのか、 まとめました。 まずは燃料コストを大幅カット! それに農薬も大幅減! 」
外気温が低い冬期間は、 害虫の発生が少ないため農薬も 大幅に減らせるのです。 そして最大のメリットが 全道でイチバン早い時期に出荷できること。
河野 「全道一早い!これが2月ですね。 だいたい普通、北海道は4月ぐらい?」
込山さん 「5月~6月だね」
森崎 「三ヶ月も早い!!」
森崎 「ボクらの両脇!! 両足のそれぞれ横にパイプがあって ココを(温泉が)流れている」
佐々木 「あったかいです」
トマトはどう実っているのか、 じっくり見てみると-
森崎 「上は(葉っぱ)で密集しているのに 下はすっきりしていますよね。 土から出ている苗はココ! この細い一本をたどって行くと-」
森崎 「こっち行ってこっち行って・・・」 どんどんリーダーから離れていきます。
佐々木 「リーダーから辿って辿って・・・ 河野さんのほうに行きます!」
河野 「コレ?? なんとココに来てます!」
数メートル離れたところまで トマトの枝が伸びていました。
森崎 「ドンドン横にななめに行ってますね。 どうして??」
込山さん 「まっすぐに伸ばしたら、 すぐ(上に)届いちゃって…。 収穫長くやりたいから横に行っているんです」
森崎 「収穫もしやすいし、長く収穫もできるんだ」
ひとつの苗から育つトマトは60個程。 ちなみに、こちらのハウス1棟に 植えてある苗の数は…?
込山さん 「苗の数は1200です」
森崎 「1200×50~60だから…」
河野 「60000!!6万個トマト!!」
佐々木 「すご~~い」
お次は断面を見てみましょう。
森崎 「もぎたてトマト、オープン! ジャーン。 詰まっているよ!コレ。 切ったらまたイイ香りしてきました」
食べてみると-
ケイト君 「甘い!!」
モモカちゃん 「普通のトマトよりもスゴク甘味があって おいしい!!」
サヤカちゃん 「夏に食べてるみたい」
河野 「ジューシー!甘い!」
森崎 「ゴールデンウィークまで北海道って 雪の中で冬な感じあるじゃないですか、 でも、そんな時 こんな真っ赤な完熟トマトが食べられるって 最高のゼイタクよ!!」
最後に込山さんにもご感想を-
込山さん 「すっかみ(酸味)も甘味もあって おいしいです!!」
函館や室蘭・小樽を中心に 出荷されているんです。 ちなみに平成16年には 環境に配慮した農産物の証し、 YES!cleanを取得したんだって!
込山さん 「農薬も低農薬にして、 安心・安全にみなさんに食べて もらえるようになっておりますよ!」
さてお楽しみの時間です!
佐々木 「オロフレトマトを使った料理を みんなで作ってみよう~~~!!」
一同「イエーイ!!」
佐々木 「フードコーディネーターの 中本ルリ子さんのオススメレシピを 作ってみましょう」
今回のお料理は、 料理研究家で野菜ソムリエでもある 中本ルリ子先生直伝、 トマトを使ったスペシャルレシピです。
中本さん 「トマトはとってもヘルシーで、 栄養がたっぷりの健康野菜です。 とってもオススメの美味しいメニューを みなさんにご紹介いたします。 トマトたっぷりよ」
佐々木 「料理名を紹介します」
一同 「オロフレトマトのイッタリアーノ鍋!」
※詳しい内容はレシピコーナーへ
みんなで作ったお鍋をいただきま~す! もちろんお鍋のシメはリゾットです。
森崎 「うまぁい!」と絶叫!
オロフレトマトを生産している込山さんにも 食べていただくと-
込山さん 「こんな味のモノ食べたことないです。 すっかみ(酸味)と甘味があっておいしい!」
もんすけです! 生はもちろん料理やジュースでも おいしくいただけるトマト! ところで体にはどんな働きがあるのかな?
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「赤いトマトは色素に “リコペン”を多く含みます。 リコペンは動脈硬化や 心筋梗塞など病気を起こす 活性酸素をやっつける働きが強い。 またトマトの独特のうま味は “アミノ酸”ですが、中でも “γ-アミノ酪酸(ガンマ-アミノラクサン)”、 通称【ギャバ】が豊富に含まれています。 ギャバの働きは、 ストレスを緩和するとか血圧を下げるなど、 最近注目を集めています」
なるほど~~~! 真っ赤なトマトは体にもイイんだね!