生乳生産量日本一を誇る我らが北海道。 その揺るぎない地位を支えている仕事、 それは… 『酪農』。 多くの生産者の手によって 大切に搾られた牛乳は、 当たり前のように私達の食卓へと 届けられています。 ところでみなさんは 『酪農』という仕事にどのようなイメージを 持っているのでしょうか?
街頭インタビュー 「自然の中でゆったり過ごしているイメージ」 「大事な仕事だと思うんですけど大変かな」 「自由な時間があってないようなもの」 「大事なものですから無くなっては困りますが やってる人は大変だと思います」
みなさんの『酪農』に対するイメージは様々。 特に多く見られたのは 「大変な仕事」という意見。 ですが、そのイメージを覆す 『酪農』の実態があったんです。
酪農家さんの声 「仕事を代わってやってくれるおかげで 家族サービスもできるようになって 本当に良いことだと思います」
酪農家の代わりに仕事を!? 家族全員で休日も!? それらを可能にしてくれる頼もしい存在を みなさんはご存知ですか? それが…『酪農ヘルパー』
今回のあぐり王国は、 道内有数の生乳生産地・豊富町を支える 『酪農ヘルパー』に注目!
佐々木 「ということで道北の豊富町に やって来ました」
森崎 「遠かったぞ~。もうすぐ稚内だからね」
藤尾 「車で5時間ですか?なんで僕はキッチリと 睡眠学習やってきました」
佐々木 「さっそんな藤尾君はさておき… まずは今日のあぐりっこのみんなで~す」
今回のあぐりっこ隊は、 初参加の小学5年生ルラちゃんと、 同じく初参加の小学5年生コノハちゃん。 そして小学6年生のハヤト君と、 同じく小学6年生のヒビキ君、以上の4名です。
では早速、酪農ヘルパーが どんな仕事なのかを学ぶため、 まずは事務所があるJA北宗谷へ向いました。
豊富町で酪農ヘルパーとして働く 32歳の好青年! 佐藤友彦さんに詳しくお話を伺います。
佐々木 「あぐりっこ!まずは『酪農』って、 どんな仕事をするかわかるかな?」
コノハ「牛を育てる!」
森崎 「なんの目的のために牛を育てるの?」
ルラ「牛乳をとるため!」
森崎「そうだね」
佐々木 「酪農家さんは時間によって 色んな仕事をしなければなりません。 朝から哺乳・乳搾り・掃除・エサやり…」
藤尾 「ってことはヘルパーさんは 全部できちゃう人ってことですよね!」
森崎 「酪農家さんはどういうときに ヘルパーさんをお願いするんですか?」
佐藤さん 「(酪農家さんの)冠婚葬祭とか 病気とかケガのときとか、 あと旅行に行くときなどもありますよ」
森崎 「みんなも動物を育てているかもしれないけど これを育てるってことは休みが無い! 夏休み・冬休みがない!お盆も正月もない! 酪農家さんっていうのは本当に休みなく お仕事があるというイメージでした」
佐々木 「酪農ヘルパーとは酪農家さんを お手伝いする仕事と理解していいいですか?」
佐藤さん 「そうですね! 牛舎の仕事を代わりにするってことですね。 酪農家さんに休んでもらう!」
藤尾 「すごい責任感だと思うんですよ。 酪農家さんが何年もかけて育てた 自分の生活を支えている牛さんを いない間あずかる訳でしょ? すごいことやと思うんだよね」
森崎 「集団ベビーシッター みたいな感じだよね。 信頼がないとできないよね」
佐々木 「そもそも酪農ヘルパーさんって 誰でもなれるものなんですか?」
佐藤さん 「誰でもなれると思います! まあ酪農家さんに実習してもらって ある程度の経験を積んでもらって それから…という話です!」
佐々木「資格とかは?」
佐藤さん「車が運転できれば!」
藤尾 「ってことは一応(僕も)なれる…?」
森崎 「おっ!やってみるか?この春から!」
藤尾 「な・なんか…番組クビという文字も 一緒に出てきたんですけど…!」
そんなことはないですよ~ さて詳しい酪農ヘルパーさんの仕組みについて もんすけに聞いてみよう!
さて一行は酪農ヘルパーの 佐藤さんと一緒に牧場主が不在という 加藤牧場の牛舎内へ…
佐藤さん 「こちらで酪農ヘルパーの体験を してもらおうと思います!」
牛舎に入るのも初めてのあぐりっこ… では早速お邪魔すると-
あぐりっこ「すげ~」
森崎「いっぱいいるね~」
あぐりっこ 「カワイイ!!」 「いっぱいいる~~!」
佐藤さん 「ここには60頭ぐらいいます」
佐藤さん 「まずフンを掃除して、 新しい寝ワラを入れてあげます」
森崎 「今日は我々もヘルパーの一員として お手伝いできるかな?」
あぐりっこ「できる!!」
森崎「本当は嫌じゃない?」
このは「うん…」
藤尾「顔が引きつってるぞ!」
ここからは佐藤さんと同じく 酪農ヘルパーとして働く 木村康貴さんにも協力して頂き、 あぐりっこが牛舎内の清掃に挑戦!
まずは“フンかき棒”で 牛の脚元に落ちたフンと ワラをかき集めます。
森崎 「溝に入れていくような感じですね!」
森崎 「上手だね~あっ大変だ! 今掃除が終わったところから、ヒビキ!」
ボトボトボト…(トイレタイム♪) 牛さん、あまりに綺麗になったので 気分が良くなったようです!
森崎「今終わったばっかりなのに~!」
藤尾「牛はこっちの動き見てくれないもんな」
佐々木「どうしたの?疲れたの?」
あぐりっこ「…うん…」
佐々木「先はまだ長いぞ!」
ルラ「疲れた!」
するとここでリーダーが颯爽と登場!
森崎「ルラ、オレやっていいか!」
そう言ってルラから“フンかき棒”を しっかり受け取ったリーダー。 さあバトンはリーダーに渡されました!
森崎 「はい~掃除するからね~ もっと寄って寄って~。 後ろ下がってきてちょうだいね」
リーダー、牛さんと会話しながら フンをかき集めていきます。
藤尾 「すげー牛さん指示に従ってる! 佐藤さん!あの人…」
佐藤さん「うまいです!」
藤尾「めっちゃ手つきいいですね」
リーダーの手助けもありながら、 牛舎内の清掃が無事終了!
森崎「終わったよ~みんなお疲れ!」
コノハ「疲れた~」 ハヤト「疲れたけど…もっとやりたいです! 」
清掃が終わったところで、 今度はネワラの交換! 大きな牛を前に あぐりっこも真剣に作業を進めます。
そして休むことなく続いてのお仕事へ移動!
やってきたのはフリーストール牛舎。
佐藤さん 「春先に初めて出産する牛なんです」
藤尾「おなかに赤ちゃんがいるんだ」
佐藤さん 「この牛にエサをあげる仕事をしますよ」
小さなスコップにエサをとって 牛さんが食べ易い場所にエサをおきます。
そうして作業を終えたあぐりっこ。 いよいよ最後の仕事へ!
佐々木「まだお仕事があるんですよね」
佐藤さん「一番大事な搾乳ですね」
佐々木「どのようにやるんですか?」
佐藤さん「“前搾り”で何回かやります」
森崎「手でやるんですか?」
佐藤さん 「乳頭付近にたまっている 汚れている乳を搾り出しということと 『乳房炎』になっていないかチェックする」
ということでまずは藤尾君がチャレンジ!
藤尾君が乳房に触ろうとすると… キック! 牛さんのキツイ一発が入りました。
藤尾「機嫌悪くないですか?」
もう1度チャレンジするも… キック!
藤尾「こわい~~!」
何とも残念な藤尾… ここでリーダーがサポートして あぐりっこも挑戦してみることに!
まずはヒビキが挑戦すると お乳が出てきました!
森崎 「でたでたでた~やったなあ~」
ヒビキ「嬉しいです!」
ハヤトも出来ちゃいました。
ハヤト 「すごく温かくて…不思議な感覚!」
佐藤さん「上手ですね」
全員初挑戦にも関わらず、 前搾りを何なくこなすあぐりっこ。
このあと乳房を消毒液に浸した布で しっかり殺菌したら いよいよミルカーと呼ばれる機械で搾乳です。
ハヤト「(お乳が)吸い取られてる!」
森崎 「一回搾ると何リットル出ると思う?」
コノハ「3リットル?」
ハヤト「2リットルくらい」
佐藤さん 「出る牛だと約30リットル!」
佐々木 「毎日お乳をしぼらなきゃダメなんですよね?」
佐藤さん 「病気になったり体調を崩したりします」
森崎 「毎日毎日の大切な仕事なんですよね。 だから休めない!だからこういう 酪農ヘルパーの存在が絶対必要なんだ」
森崎 「ヘルパーに面倒を見てもらったら 牛がストレスになっちゃったとか… そういうのは有り得ないわけですよね」
木村さん 「できるだけそのまま ストレスなく返してあげたい!」
加藤 修さん 「こういう制度がない時は家族揃って 一家団らんや1泊2日で旅行なんて ほとんど出来なかったんですよ」 美保さん 「子供と一緒にいる時間がとれるので すごく嬉しいです!」
修さん 「僕ら子供の頃はさ、 親と一緒にね家族揃って旅行なんて したことないですもん」
森崎 「今もしヘルパーさんがいないと…?」
修さん 「困るね~遊びにいけない(笑)」
森崎「みんなどう思った?」
ヒビキ 「酪農ヘルパーさんが来るようになってから 仕事が休めるようになったとか 用事があるときとかも 牛舎を任せることができるようになったから すごい酪農ヘルパーさんは 重要な仕事だと思いました!」
修さん 「いいコメントするね!将来楽しみだね!」
森崎「ありがとうございます!」
佐々木「褒められちゃったね」
酪農家 本間哲也さん 「(就農することを)最初は考えて いなかったんですけれど、 ヘルパーをやっていて 色んなところを見るうちに やってみたい!と思いました。 周りで教えてくれる人がいっぱいいるので 全く何もわからなくても なんとかやっていける!と思うので ヘルパー経験したのは良かったと思います。 色んな所を見させてもらったのは 参考になったり勉強になりました」
新規就農もサポートする『酪農ヘルパー』。 こうした取り組みがもっともっと広まって、 ゆとりある生乳生産ができるといいよね~
お楽しみクッキングコーナー! JA北宗谷女性部・豊富支部の 佐藤信子さんに 生産者ならではのお手軽スイーツ、 その名も『超~~簡単ティラミス』を 教えて頂きます!
使用する材料は市販のプリンや ビスケットを砕いたものなど 手軽に用意できる材料となっています。
※詳しい内容はレシピコーナーを ご覧下さい!
さて自分達で作ったティラミスの味は?
コノハ「美味しい!」
ハヤト 「程よい甘さになっておいしい!」
さて今日一日酪農ヘルパーさんの お仕事を体験してみた感想は?
ハヤト 「酪農ヘルパーさんは 大事な人達だと思ったし この牛乳やおいしい資源は 酪農家さんもそうだけど 酪農ヘルパーさんがあってこその 牛乳じゃないかと思いました」
ルラ 「酪農ヘルパーの仕事をやっていくうちに 大変だけどの牛さんのために 色んな事が出来るんだなって思ったから… 酪農家さんや酪農ヘルパーさんがいて おいしい牛乳が飲めるから 毎日感謝したいと思いました」
美味しく飲んでいる牛乳には ヘルパーさんたちの支えがあったことを あぐりっこも学んだようです。 これからも美味しい牛乳を 届けてくださいね~!