およそ107万トン! これは一昨年のある野菜の国内収穫量。
さらに、こちらはその野菜の 一人当たりの年間購入量。ここ数十年間、 常にトップ5に入ってるのです。 つまり常備野菜の代名詞的な野菜!
様々な料理に入っていて 人気者のはずなのですが…
ある食品メーカーが行った 子どもの好き嫌い野菜ランキングでは 「好きランキング」10位圏外…
さらに「食べてくれないランキング」も 10位圏外… つまり‘好きでも嫌いでも…ない’野菜? しかし和洋中いろいろな料理に入っていて 無いとさみしい…その野菜とは!?
森崎「ちょっと見て!タマネギ~」
佐々木「圧巻です!」
JAきたみらいは生産量、全国一位! やってきたのは訓子府町。
しかーし、タマネギの葉が枯れている この畑どうなっているんでしょうか? みんなでお勉強していきましょう。
ではいつものあぐりっこを 呼んでみましょう!
「あぐりっこ~~」 「はーい!」
かなり離れた所からダッシュ!
さて今回のあぐりっこは全員6年生。 いつも元気な山崎雅姫(マサキ)ちゃん 農作業が楽しみな高木颯汰(ソウタ)君 好奇心旺盛な滝吉琴乃(コトノ)ちゃん 地元北見市から初参加の小坂瞬(シュン)君 以上の4名です。
森崎「シュンはどこから来たの?」 シュン「北見です」
藤尾「今回が初めてだもんね」 シュン「はい」
藤尾 「どうしてあぐりっこになろうと思ったの?」
シュン「オクラホマに会いたかったから!」
森崎(少々かぶり気味に) 「そうなんだへえ~(と、そっぽ向く)」
藤尾「ちょっと~~」
森崎 「シュンはオクラホマに憧れて あぐり王国に出てきたって… 本当にね気を使える良い子です!」
藤尾 「いやいや…そうなの?」
ではタマネギをみてみましょう。
森崎 「JAきたみらいのタマネギの生産量って どのくらいなの?」
佐々木 「年間で23万トン生産しています」
マサキ「待って…(頭を抱える)」
藤尾「数字踊ってるぞ」
佐々木 「タマネギを1個1個並べると 地球2周分!」
藤尾「すごいね」
佐々木「ポカーンって感じですよね」
ひろ~いタマネギ畑ですが ちょっと見た目に違いがあるようです…
福田さん 「こちらにあるのは一般栽培のタマネギです」
福田さんをはじめJAきたみらいエリアの 数名のタマネギ生産者は、 様々な方法でタマネギを栽培しています。
1つが化学肥料や農薬を地域によって 定められた基準の半分で育てる 「特別栽培」という方法。
さらに一番手間がかかるのが…
福田さん「“有機栽培”です」
森崎「聞いたことあるかな?」
マサキ「なんとなく…」
佐々木 「有機栽培とは化学的に合成された 肥料・農薬を避け 堆肥などによる 土づくりを行った畑で 作物を栽培する方法!」
森崎「みんな堆肥って何だ?」
マサキ「動物のフンとか?」
森崎「そうだね」
福田さん 「なたねカス・米ぬか・魚粉・鶏糞などを 混ぜたものを使っています」 化学的な農薬や肥料を避け、 堆肥で地力を高めた畑で作物を作る 「有機栽培」。 環境に配慮した方法として、 近年、注目されているんです。
森崎 「“根切り”ってわかるかな? タマネギにはながーい根っこがあり 上には長ネギのような葉っぱが生えてる。 これを収穫前に根っこを切る! 根っこを切らないと…」
福田さん 「“割れたり”“皮がむけたり”する」
福田さん 「農薬をかけていると 根切りをしても多少の葉っぱは残りますが 有機栽培は農薬を一切かけていないので 溶けてなくなっちゃうんです」
森崎 「葉っぱが枯れてしまうのも 大きな特徴なんですね」
森崎 「一般的に北海道の畑と言うと 大量に野菜を育てますから 化学肥料や農薬を使わざるを得ません。 その中で有機栽培に特化するというのは ラクなことではないですよね…」
福田さん 「大変です! 一番大変なのは…草取りですよ」
森崎 「農薬まかないから雑草生えてくる…」
福田さん 「病気にも弱く、一時期、病気のせいで ものすごく減収したことがあり 微生物殺菌剤などを見つけて使ってます」
一番大変な草取りとは? 今回はあえて撮影用に草を残してもらい どのように作業するか教えてもらいました。
福田さん 「このまま(雑草を)残しておくと 種を落として来年は この倍、草が生えてしまう! なので手で全部とって行くんです」
佐々木「向こうからどのくらい?」
福田さん「180メートルあります」
あぐり一行「やだ~~」
森崎 「ちょっと…やってみるかあ!なあ! (と藤尾君を見る)」
藤尾「みんなでしょ?」
では藤尾君、草取りにチャレンジ~
福田さん 「コツは腰が痛くなるので 這いつくばるようにやること!」
藤尾 「あ…確かに腰痛くならないですね」
佐々木「雑草との戦いですよね」
森崎「足元に1個忘れてるよっ!」
藤尾「えっ…どれ?あっホントだ」
佐々木「まだ見落としてる!右足右足」
藤尾「どこ?どこ?」
みんな「そこ!そこ!」
藤尾 「(面倒になって)これくらい大丈夫!」
福田さん「ダメですね」
藤尾 「細かいのも残したらダメなのは難しい。 しかもかなりの集中力がいる」
ここで、あぐりっ子もお手伝い!
森崎「自分でやるとどうだい?」
マサキ 「疲れる… 細かく見なきゃいけないから」
黙々と作業するあぐりっこ。
佐々木「これは細かい作業ですねえ」
雑草が生い茂ると通気が悪くなり 病気の発生が増したり、 堆肥の栄養がとられてしまったり、 いい事はありません。
そこで福田さんは雑草が生え出す 5月下旬になると 機械で雑草の根を切ります。 そして6月下旬から1本1本 手作業で草むしりを行うのです。
実際に30分作業をやり終えました。
森崎「取りました。雑草で~す!」 藤尾「とったど~」
ソウタ 「腰が疲れるし… 何本とっても何本とってもまだあるし!」
藤尾 「かなり手入れしてある畑でも こんなに取れるんだね」
あぐりっこが体験させてもらった草取り。 福田さんは草を取るだけではなく…
佐々木 「ここに分厚いファイルがあります。 これはみんなが頑張った草取りなどの 記録が書かれたものなんです。
佐々木 「やったことの内容・いつやったか?など 細かく書かれてます」
森崎「うわ~日記だあ」
なぜこのように記録をとるのでしょう?
福田さんの言うJAS(ジャス)とは 『有機JAS規格』のこと。
JAS法に基づいた生産工程に 与えられるものなのです。
このJASの認定を取らなければ 「有機栽培」と表記できません。
佐々木 「認定する方がこちらの畑に来るんですか?」
福田さん 「来て二日間かけて検査をして 畑を見て倉庫を見て最後に書類審査をして 合格不合格が出るのが1か月後!」 藤尾「不合格ってあるんですか?」
福田さん 「あります!書類の不備があったとか 圃場に農薬の袋があったとか…」
佐々木 「キチンとした栽培方法をやってますよ ということになって、もらえるのが…」
福田さん 「それがこの認定書なんです。 これをもらうと『有機栽培』として 出荷ができるんです」
訓子府町は昔からクリーンな栽培方法への 取り組みが盛んでした。 1987年には当時ではまだ珍しかった 減農薬の方法でタマネギの栽培を スタートさせました。
JAきたみらい 加藤秀樹さん 「当時の生産者から減農薬タマネギは ないか?という消費者の声を受けて 要望があがってきました。 ちゃんとタマネギができるかどうか? 大丈夫か?とかなりタマネギ生産者と 話し合いをしたと聞いてますが JAとして生産者の気持ちに応えたいと 一丸となって取り組んでいこうと 体制を整えました」
その頃から「タマネギのデパート」を目指し、 様々な種類・栽培方法に取り組んだそうです。
そして2002年には「有機栽培の会」がスタート。 現在は福田さんを含め6戸の生産者が JAS認定を取りタマネギを出荷しています。
さらにJAきたみらいでは、 化学肥料や農薬を地域によって 定められた基準の半分で育てた特別栽培や、 JAきたみらい独自の基準で 減農薬栽培したものなど、 様々なクリーン農業に取り組んでいるのです。
森崎 「労力は倍どころじゃないよね…」
福田さん 「3倍4倍ですよね… けどお客さんがいるので 良いものを…と思ってやってます!」
じゃ~ん、もんすけです! 有機栽培のタマネギは選果場で 特別扱いを受けているんです。
その一「置かれる場所が違う!」 ひろ~い倉庫内にポツンと置かれた 有機栽培のタマネギ。 他のタマネギと混ざらないように 離れた場所に置かれているんです。
その二「朝一番に選果!」 なぜなら他のタマネギの皮などが 混ざらないように、 キレイに掃除された選果台で 選果するからなんです。 有機栽培のタマネギの選果がある時は、 前の日の終わりにみなさんで 掃除してるんだって!
うわ~~大量のタマネギ!
人の目で1つ1つ仕分けた後は、 5つの大きさに分けサイズごとに箱詰め。 一箱20キロだって~~
そして「その三」が…この人!
タマネギ生産者 林純一さん 「有機玉ねぎを選別するときは 必ず生産者が立ち会って 選別の状況やタマネギの品質を 確認しています。 自分のタマネギに責任を持って 消費者に届ける以上やってます!」
生産者の確認が済んだタマネギは 認定番号を箱に押し出荷。 この番号で生産者を特定できるように なっています。
JAきたみらいの年間のタマネギ生産量は およそ23万トン! そのうち、およそ350トンが 有機栽培されタマネギ。 道内だけではなく 道外にも出荷しているんだってさ!
あぐりっこ 「タマネギいっぱい料理を作ろう~」
今回はあぐりっこが タマネギお好み焼きと タマネギ団子に挑戦しました。
(詳しい作り方はレシピコーナーを ご覧くださいね!)
まずは玉ねぎをカットしていきます。
佐々木 「シュン君は均一にカットしてますよ」
とここでマサキに異変が…
マサキ「ふう~」
いつも元気なマサキちゃんの様子が ちょっと変ですよ…
すると「痛い!!」
涙が止まらないマサキ! タマネギ調理につきものの「涙」。 これには「硫化アリル」という 成分が関係していて、 目や鼻に入ると涙や鼻水を出すのです。
タマネギに負けるなあぐりっこ!
この後ソウタとコトノも お料理にチャレンジして 無事に完成しました!
まずはオニオン団子をいただきます!
森崎「シャッキシャキにぷにぷに!」 藤尾「すごい甘みある!」
ソウタ「本当だぷにぷにしてる!」 シュン「甘みがあってとても美味しい!」 コトノ「歯ごたえはぷにぷにが先かな」
プニプニのオニオン団子、 気になる~! ところでタマネギってどんな栄養が 含まれてるのかな!?
天使大学 看護栄養学部 荒川義人教授 「タマネギの中にはケルセチンという 成分がたくさん入っています。 これは抗酸化作用が非常に強いです。 ビタミンB1を含んでいるような 豚肉などと一緒に調理すると ビタミンB1とタマネギに入っている アリシンが結合してアリチアミンという 成分ができます。こうなるとビタミンB1の 吸収性が高まってスタミナアップに 繋がります」 へ~そうなんだ! じゃ次のメニューなんでもってこいだね。
マサキ 「タマネギだらけのお好み焼です。 生地の中にタマネギをどっさり入れて それでかき混ぜて…」
森崎 「これ完璧じゃないですか? キャベツの代わりっていうよりも タマネギの料理でいいじゃない!」
森崎 「有機農法ってね、なんとなく… 高いんだな~良いんだな~って過ごしてた。 農薬をまかないってことは 雑草も生えてくる。 じゃあそれをどうやってクリアしてるかは 農家さんの努力だったんだってことが 今日はわかったと思います」
ソウタ 「有機栽培のタマネギを見て どういう人が作っているのかを 考えてみたいと思いました」
「美味しいタマネギを届けたい!」 という農家さんの想いに触れたあぐりっこ。 これをきっかけに 好きな野菜ランキングの上位に タマネギは入ってくるかもね!
来週9月28日の放送は お休みです。 次回は10月5日17時からです。 お間違えなく!
さてここでJAきたみらいさんからお知らせ!
Jきたみらいでは合併10周年を記念し 10月6日(日)きたみファミリーランドで ≪ふれあい農業祭≫を開催します。 当日は無料で遊具も乗り放題! キャラクターショー・餅まき、 農産物の直売など盛りだくさん! ぜひご家族みなさんでいらしてください。
日時:10/6(日) 10:00~15:00 場所:きたみファミリーランド 多目的広場
問い合わせ:JAきたみらい営農振興部 TEL0157-32-8786