独特の食感と芳醇な旨味が特徴で、 鍋や煮物などに欠かせない、 料理の名脇役食材…エノキタケ。
食物繊維を豊富に含み、 内臓脂肪を燃焼させる 効果が期待できるなど、 近年、大注目を集める食材。 が、しかし皆さんは 「エノキタケを取り入れた料理は?」と聞かれて、 どれだけ思い浮かべることができるでしょうか?
インタビュー 「お味噌汁くらいしかないかも…」 「鍋?あとは…和え物くらいかな?」 「あんまりないかな…鍋? 豚肉でチーズと一緒に巻いて焼くとか…」 「煮もの、味噌汁、和え物… (毎回)同じ料理よね!」
やはり脇役食材という印象が強いのか、 なかなかイメージができない様子。 今回のあぐり王国は、 そんな脇役食材が主役に変わる バラエティ豊富な活用レシピはもちろん、 北海道ナンバーワンの生産量を誇る名産地で、 手間暇かけたこだわりの栽培方法にも注目! 知っているようで知らない エノキタケの魅力に迫ります!
佐々木 「今回はキノコの里で知られる…」
森崎 「愛別町にやってきました! これまでもあぐり王国では キノコの取材やってますよ。 シイタケ、マイタケ、エゾユキノシタ」
佐々木 「今日はキノコの中でもエノキタケに注目」
するとリーダー… なんかアゴをつき出し顔マネしだして…
佐々木 「それ(アントニオ)猪木さんですね… ちょっと伝わりにくいですから」
森崎「下手だったもんで…」
佐々木 「では元気にあぐりっこを呼びましょう。 あぐりっこ~」
「はーい」 「はーい」
藤尾 「ちょっと待って! いつもと違うテイストの声がしたよ」
森崎 「高校生くらいの貫録あるな」
佐々木 「私完璧に身長越されてますよ…」
森崎「来月中学校だあ。早いなあ」
今回のあぐりっこは小学6年生の二人が参加! 料理も食べることも大好きな 木村碧月(ミヅキ)ちゃんと、 1年で身長が10センチ近く伸びた、 声変わり真っ最中の山崎奨眞(ショウマ)君です!
佐々木 「今日学ぶものはエノキタケです。 2人はエノキタケって知ってる?」
あぐりっこ「知らないです」
森崎「食べたことないの?」
ショウマ 「たぶん食べたことないです!」
藤尾 「それはそれで珍しいなあ」
ショウマ 「逆にそういう印象だったんですか? フフッ…」 藤尾 「普段から食べてる印象!とかって そんなことは思っていないけど!」
ショウマ君おもしろいね~♪
さて愛別産のキノコの生産量を見てみましょう。 6品目のキノコを育てていますが…
藤尾 「エノキタケがダントツに多い!」
エノキ茸は愛別産キノコ6品目の中での 生産量トップはもちろん、 道産品のおよそ70%を占める、 主力品目でもあるんです!
森崎 「キノコの作り方しってるかい?」
ミヅキ「菌を…(木に)塗る??」
ショウマ 「木に生えていたり土に埋まってるイメージ」
佐々木 「みんなで探っていきましょう」
森崎 「今日は行きましょうとかじゃないです。
いくぞーー(猪木さんのマネ)!
イチ!ニイイ!…」
森崎 「あれ?違うか?
サン!ニー!イチ!か?」
佐々木・藤尾 「いやイチ、ニー、サンでいいですけど…」
藤尾 「そんなあやふやな知識で 猪木さんのボケをしなくてもよろしい!」
ということで、一行が向かったのは 「エノキ茸培養センター」。 愛別のエノキタケについて 生産者「農業組合法人ヒット」 西村和美さんに 詳しく教えていただきます。 施設の中では一体何が行われているのでしょうか。
西村さん 「ここはエノキタケの 菌床(きんしょう)を作る場所です」
森崎 「キノコは菌類なんですけど 野菜にしてみれば大地「土」にようなものを 菌床(きんしょう)と言います」
西村さん 「こちらはキノコを栽培する瓶です。 瓶の中に原料を詰め込む作業を行っています」
森崎 「つまり…キノコはこの瓶でできる!」
ショウマ「えっ!」 ミヅキ「想像つかないです!」
原料を詰めた瓶はフタをしてから高圧殺菌釜と 呼ばれる釜に入れ、 120度の温度でおよそ5時間半。 しっかり殺菌処理を行います。
西村さん 「(殺菌釜の中に)1万本入ります」
さっそく培養棟へやってきました。
佐々木「大量だあ~」
森崎「あったかい!」
培養棟ではおよそ1ヶ月かけて 菌を成長させます。 最初は茶色だった菌床も、 培養が完了する頃になると…
ミヅキ「全然違う!」
森崎 「瓶の下のほうまで びっしりと菌がまわってる!」
藤尾 「瓶の表面だけじゃなくて 中も真っ白になるんですか」
西村さん 「中のほうまでまわっています」
西村さん 「表面の古い菌をキレイに落とします」
森崎 「この部分(白い部分)が種付けをした古い菌。 下の部分が新しい菌。 上の古い菌を掻き出す作業が菌掻き」
佐々木 「ここの工場はコンパクトですね」
西村さん 「以前は菌掻きを生産者が各自で 行っていたが、それを大型の機械を入れて 共同作業にすることで コストを下げました」
じゃーん もんすけです。 エノキタケの生産量・道内ナンバーワンの キノコの里・愛別町。 キノコ栽培がスタートしたのは 今から40年以上も前のことなんだよ。
JA上川中央 鈴木隆之さん 「米の生産調整が始まったことをきっかけに 愛別町ではエノキタケ栽培に着目して 1972年から試験生産に取り組みました。 JAではキノコ課を設置して専門のスタッフによる 販売・種菌・原料調達・共同選果を行うなど 生産者に対する支援体制を強化してきました。 2007年までに主要3品種であるエノキタケ、 ナメコ、マイタケの培養センターも設置して 生産体制の強化による生産量の大幅な拡大や 各施設での雇用創出を実現しております。 今後は生産者と共にレシピ開発により キノコの消費拡大はもちろん JAとしてもキノコのさらなる産地化をめざし できる限りサポートを行っていきたいと 考えています」
エノキタケの栽培から始まった 愛別町のキノコ栽培。 今では知らない人がいないほど 有名になったキノコの里は生産者だけではなく JAやマチ全体の努力があったからなんだね。
さてお次は培養センターを離れ、 発生棟(はっせいとう)と呼ばれる施設へ-。
藤尾 「さっきと雰囲気ちがうぞ…」
森崎 「遠目に見ると食堂にある箸立かなと思った…」
藤尾「発生してますねえ~」
西村さん 「こちらが菌掻きが終った状態です」
西村さん 「次に“芽出し”とよばれる部屋があります。 室温14℃、湿度95%に保たれた部屋で 9日間かけて芽を出します」
さて芽がでたら…?
西村さん 「大きい芽は風邪や温度の影響を受けやすいが 中は風があたらないため小さい芽が伸びます」
藤尾「なるほどお」
そしてさらに6日間ほど成長させて 収穫となるのです。
藤尾 「(エノキタケに)何か巻いていますよね?」
西村さん 「これはエノキタケが横に広がらないように するためのものです」
藤尾 「(エノキタケがまっすぐなのは) 人工的に作り上げた形ということ?」
西村さん「そうですね!」
森崎 「本来はもっとワシャーッとなるんだ」
森崎 「今朝みんなエノキタケって知らないって 言ってたけど、ここまできたら分かったしょ」
ミヅキ「分かりました」
ショウマ 「長時間移動して分かりました」
さてここで収穫させていただくことに…
西村さん 「コツがありまして一回… (向こうに折り曲げる…)」
森崎「折って折り返す!」
西村さん「そうですね」
森崎 「普段は手で収穫しないですよね? カッターとか機械を使って…?」
西村さん 「違います!収穫も手作業です」
藤尾「ええええ」
やってみるとポキッと折れる感じ…
ミヅキ 「イエーイできたあ~」
ショウマ君もやってみますが…
ポキッ
思いのほか簡単に取れました。
森崎「あっ!早い」
藤尾 「何かあるやろ!いきますよ…とかさ」
するとエノキタケを持って しょうま君「ニッコリ♪」
藤尾 「そうじゃなくて抑揚がほしい!」 ショウマ君おもしろいなあ♪
ここで西村さんから収穫直後であれば、 エノキタケを生で味わえるというお話があり、 今回特別に食べさせていただきました。 すると…
森崎「うん!芳醇!」
西村さん 「(菌床に)トウモロコシの芯を粉砕したものを 使っているので、(その養分が)エノキタケに 吸われている!」
森崎「だから甘いんだ。めっちゃ甘いよ。」
佐々木「うーん!おいしい~衝撃」
藤尾 「なんだ…出汁が口の中で出てくる感じ。 旨みがすごく強い」
独特の食感で、ほのかに甘いエノキタケ。 一体どんな栄養価があるのかな?
天使大学看護栄養学部 荒川義人教授 「エノキタケにはミネラルとしてカリウムが 含まれていて体内の余分なナトリウムを 排泄する働きがあります。 体内でビタミンDに変るプロビタミンDが 豊富に含まれていて、 カルシウムの吸収を助けてくれます。 食物繊維であるβグルカンが豊富に含まれ 糖分や脂肪分の吸収を抑えて 免疫力を高めるというのも分かってきてます。 生活習慣病の予防あるいはがん予防などに 役立つ成分が豊富に含まれているのも特徴」 鍋料理などに欠かせないエノキタケは ヘルシーで栄養満点の食材なんだね。
さて最後に西村さんがおススメする エノキタケ料理をご用意頂きました。
キノコご飯やから揚げ! ほかに番組ではご紹介できなかったお料理など レシピコーナーにてご紹介しております。
さてキノコご飯をいただいて…
ミヅキ 「キノコの風味が口の中にフワッと 広がって美味しいです」
ショマ「おいしいです!」
藤尾「エノキタケの食感サイコウ!」
森崎「旨みシミシミ!」
森崎 「旨みシミシミ!これって炊き込みご飯に ダシを入れているんですか?」
西村さん 「ポイントに…エノキ氷が少し前に 流行ったと思うんですが…」
佐々木 「すぐお味噌汁に使えたり…」
森崎 「全然知らなかった!」
西村さん 「このエノキの炊き込みご飯の中に エノキ氷を入れています」
エノキタケを煮込んだ煮汁を凍らせて作る 一大ブームを巻き起こした「エノキ氷」は みんな知っているよね。 そもそもどんな効果が期待できるのか? 改めて荒川先生に聞いてみたよ。
荒川教授 「(エノキタケを)煮だした煮汁の中に 免疫力を高める成分が見つかってます。 エノキそのものと煮汁を一緒に活用すると 免疫力を高める成分を活用できます。 しっかり熱を加えて…キノコの細胞は 固くて成分が出にくいので 細胞を壊してあげることが大事! 冷凍することで細胞を壊してあげて それから料理に使うと有効な エノキタケに含められる成分を活用できる」
※エノキ氷の作り方 <材料> エノキ300g、水400g
<作り方> 1)エノキタケのの石づき部分を切り落とし ザク切りにします。
2)エノキタケと水をミキサーに入れ 30秒ほどかけてペースト状にする
3)鍋で弱火で1時間ほど煮詰める
4)冷めたら製氷機にいれて凍らせれば完成!
森崎 「こんなにエノキタケがうまいんだと いうことを再確認できた」
佐々木 「うまみがギュー」
森崎 「キノコの中でもエノキは脇を固める存在。 今日はいきなり主役に躍り出たね」
森崎 「今後キノコをどうしていきたいですか?」
西村さん 「エノキタケ作りに満足しないで さらにおいしくより良いキノコ作りをして 今の品目に限らず新しいキノコにも 挑戦していきたいと思います」
みなさん、こんにちは! 今日はパン好きにはたまらないイベントの おしらせだよ~!!
今月9日(水)に札幌スイーツ&カフェ専門学校で、 パンのコンクール 【アルティザンブーランジェジュコンクール・ 北海道2016】が開催されます!
当日は予選を通過した6人のパン職人が、 制限時間以内に3つのパンを作り上げて 競うんだって~!
前回の最優秀賞を受賞したパン職人からは、 コンクールのガイド役としてパンの魅力を たっぷり解説してもらえるみたい!
そのほか北海道小麦を使用したパンの販売や、 道産食材を使ったランチプレートとパンが 楽しめるカフェもあるんだって!
入場料は500円! パン職人たちのハイレベルな技を見学に、 ぜひ会場へ!!
以上、もんすけの週刊あぐりニュースでした!
------------------------------------------- 【アルティザンブーランジェジュコンクール・ 北海道2016】
日時:3月9日(水)9:30会場 場所:学校法人三幸学園 札幌スイーツ&カフェ専門学校 住所)札幌市中央区南1西8-11-2 お問い合わせ:江別製粉 コンクール広報担当山口 ℡011-383-2311