森崎 「北海道農業を熱く!深く!」
あっ!誰か映り込んできた!!
バタバタバタバタ…
「リ~~~」
森崎 「北海道農業…」
あー走ってきたきた!
「ダ~~~~~」
ズドン!!!
おっとぶつかった? ぶつかった??
森崎 「一緒に北海道農業を応援していきます。 HBC金井憧れアナウンサーです」
金井憧れアナウンサー 「はい!宜しくお願いします。 宣誓!私、金井憧れは 北海道農業の知識までまだではありますが この番組を通して 大きく成長していきたいと思います」 森崎「いいぞー」 ということで 「あぐり王国北海道NEXT(ネクスト)」は この二人が北海道農業の魅力をフレッシュに 様々な視点でお伝えしていきます。
森崎 「北海道農業を応援する番組なのに なんで新千歳空港?」
憧れアナ 「初回から海外ロケですかね?」
森崎「違うだろ!」
森崎「飛ばすねえ~」
憧れアナ 「今日はですね…ある方を東京から お呼びしておりまして 北海道が生産量ナンバー1を誇る ある作物について一緒に学んで頂きます」
森崎 「その方は飛行機でやってくる… ここ国際空港だから ハリウッド俳優が飛んできちゃう?」
憧れ 「グイグイ飛ばしていきますね。ネクストは!」
森崎 「そうだよ予算あるから!」
憧れアナ 「そろそろいらっしゃる予定です…」
森崎 「おっ!」
憧れアナ 「いらしゃいました~」
男性 「どうも~Ciao(チャオ)です! 楽しみにしてきました!今井です」
森崎 「今井さんはシェフですね?」
今井シェフ 「一応…シェフです!わははは」
イタリアントップシェフ今井寿(ヒサシ)。 東京・目白台にあるイタリアンレストラン 「タベルナ・アイ」のオーナーシェフ。
かつて本場イタリアでの修業を重ね、 日本では「料理の鉄人」で知られる 坂井宏行シェフがオーナーの 「リストランテ・ドンタリアン」など、 数々の名店で腕を振るった今井シェフ。 北海道の生産地には今回、初めて訪れます。
■タベルナ・アイ 東京都文京区関口3-18-4 フェリーチェ目白台1F ℡:03-6912-0780 HP:http://www.taverna-i.com/
さてバスに乗ってある場所へ…
憧れアナ 「北海道で生産量ナンバー1の作物の それこそ現場に一緒に行きます」
森崎 「(その作物は)小麦です!」
今井シェフ 「うわっやったー!最高じゃない! 小麦はすごく興味ある。 うちらはありますよ~」
憧れアナ 「この雪の中で小麦がどうなっているか 想像できますか?」
今井シェフ 「わからないねえ… だから生産現場に行けるだけで嬉しい」
憧れアナ 「私は…どっちもないです!」
今井シェフ「わはははは」
新千歳空港から車でおよそ1時間。 一行は江別の小麦生産者のもとへ-
森崎 「ここが冬の北海道の畑ですね… ご覧ください!」
今井シェフ「もう雪しかない!」
森崎 「これが北海道の自然です」
今井シェフ 「これ…どこに小麦があるの?」
森崎 「どこにあるかって思いますよね。 まだまだ北海道は寒いでしょ」
今井シェフ 「寒い!東京にはない寒さだね!」
小麦生産について詳しく教えていただく、 生産者の萩原英樹さん。 小麦のほかにも、大豆やビートなど、 およそ36ヘクタールの畑で農業を営んでいます。
今井シェフ 「ぼくすごく楽しみで! 雪の中に小麦があることが不思議!」
森崎「小麦は…どこですか?」
萩原さん 「実はみなさんのすぐ後ろにあります」 今井シェフ「本当に??」
森崎「これが小麦畑です!」
今井シェフ 「全然意味がわからない!」
憧れアナ「私もわからないです」
雪原を歩いていると-
萩原さん 「この辺、掘っちゃいましょうか」
今井シェフ 「踏んでていいんですか?」
萩原さん「全然大丈夫です」
ではスコップで掘ってみますが…
森崎 「そんなんじゃ全然ダメだ! もっと腰入れて! スコップを刺して!腰入れて!」
憧れアナ「シェフしっかり」
森崎 「この人、包丁より重いものを 持ったことないからね」
萩原さん 「出ましたよ。 これが越冬した小麦なんです」
今井シェフ 「え~え~え?? ただの葉っぱでしょ? いやーなんで?」
萩原さん 「雪が降る前にはが5枚~6枚まで成長して 越冬するんですよ」
今井シェフ 「自分の頭の中が… これで生きているんですよね?」
萩原さん「もちろん!生きていますよ」
初めて見る道産小麦の冬の状態に、 とまどいを隠せない今井シェフ。 ここで小麦の栽培スケジュールについて 生産者の萩原さんに教えていただくことに。
萩原さん 「この小麦“ゆめちから”という品種は 秋まき小麦で初めてパンにも 中華麺にも向くという品種なんです」
森崎 「“ゆめちから”めっちゃうまいっす。 香りも良いしチカラもあるしね」
萩原さん 「まさにイタリアの小麦デュラムに 負けないくらいの品種特性があります」 今井さん「すごいな」
秋に種をまいて冬の厳しい寒さに耐えて育つ、 北海道を代表する小麦品種の「ゆめちから」。 ゆめちからを含めた小麦は、 北海道農業にとって重要な役割を担っています。
森崎 「これ…毎年小麦畑じゃないんですよね」
今井シェフ「えっ?違うの?」
萩原さん 「この畑で毎年、小麦を作るわけには いかないんです。 同じ作物を同じ畑で作り続けると 色んな病気にかかりやすくなって しかも収量も落ちてくるんです。 色んな作物でまわすという 《輪作(りんさく)》をします」
森崎 「だから毎年景色が変わっているんですよね。 作物が違うんで… 北海道の大きな特性。輪作って言います」
今井シェフ 「こういうのを見ただけでもビックリした… 本当に言っちゃなんだけど… 雑草があるのかなと思っていた」
これらの小麦は、薄力粉・中力粉・強力粉など 用途別に分類されていて、 タンパク質の量やグルテンと呼ばれる 成分の性質もそれぞれ違うんだ。
北海道ではいろいろな特性を持った品種が、 道内各地でたくさん生産されているんだよ!
萩原さん 「こういう雪解けの小麦を見る方って ほとんどいらっしゃらない…」
今井シェフ 「これを知ってるって勉強になりました」
生産者から小麦の栽培を学んだところで、 続いては北海道全体の小麦に関する 生産状況についてホクレンの松本吉史さんに 詳しく教えていただきます。
森崎 「シェフもお料理で使われる小麦ですが 国産小麦と輸入小麦の比率って どのくらいだと思いますか?」
今井シュエ「輸入の方が多いと思います」
憧れアナ 「実はこうなっています… 輸入がおよそ86%、国産が14%」
今井シェフ「うわ~すごいね…」
松本さん 「国産小麦と輸入小麦あわせて 500万トン~600万トン、 国内の需要があります。 そのうち国産は年によって変わりますが 10~15%の間という感じです」
森崎 「じゃあ北海道産の小麦は 国産に占める割合はどのくらいか?」
今井シェフ 「7:3くらいで道産が多いと思います」
森崎「北海道産は66%!お見事」
今井シェフ「チャオです!」
正解して嬉しかったんですね~
松本さん 「生産者の土作りや輪作の維持もそうですが 加えて病気に強い新しい品種への改良や それらの品種に合った 栽培方法の確立などもあって 小麦の生産に関わる人たちの努力の結果が 表れていると思います」
森崎 「漠然と量が増えただけじゃないです。 質も良くなってる」
今井シェフ「それが素晴らしい」
ここで高品質を誇る道産の小麦粉を 今井シェフに触れていただくことに- 今回お邪魔している江別を含めた、 JA道央エリアの小麦「ゆめちから」を ブレンドした小麦粉「ゆめちからブレンド」。 トップシェフだからこそわかる品質の高さとは…
今井シェフ 「色も良いよ…ツヤがある! ほら(粉が手に)残るんですよ。 手にしっとりくる」
みんなは「麦チェン」って知ってるかな? 道内で加工や消費される外国産小麦を、 道産小麦に変えていこう!という 地産地消を目指した取り組みなんだよ。
道産小麦を使った商品を積極的に作ったり、 販売しているお店は、 「麦チェンサポーター店」として認定されていて、 店舗に認定看板が掲げられているんだって。 僕たち消費者も道産小麦を使った商品を たっくさん食べて、 地産地消を応援したいよね。
ということでココからは、 小麦生産者でもあるJA道央女性部の 皆さんも加わり、 今井シェフ直伝の道産食材を使った、 絶品イタリアンを披露していただきます!
使用するのは取材した江別産を含む 道央の小麦「ゆめちから生パスタ」と 「ゆめちからブレンド」です。
※詳しい作り方はレシピコーナーを ご覧ください。常識を覆す調理方法など たくさんの技もありますよ。
さてみんなで試食しましょう。
■撮影場所■ ホクレン くるるの杜 農村レストラン
北海道の冬の小麦産地で、 作物の力強い息吹を肌で感じた今井シェフ。 イタリアンのトップシェフは、 生産地を訪れ何を感じたでしょうか…
今井シェフ 「初めての体験… (小麦の)力強さが僕たちに活力を 与えてくれるんだなあ… それを作られている農家さんも 色んな作業をして素晴らしいなと思いました」
森崎 「実った小麦畑も見たいんじゃないですか?」
今井シェフ「見たい!」
萩原さん 「穂がこすれ合って カサカサって音がするんです。 素晴らしい音ですから 是非、風景としても楽しんでください」
道産小麦の実力を引き出してくれたシェフ。 今後はシェフのメニューに道産小麦料理が 欠かせなくなる日が来るかもね…
~先週のクイズの正解は?~ 3月26日のクイズ 「今回3人が世話をした動物は 何だったでしょうか。モー!モー!」
正解は「牛」でした。