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♯535 せたな町・深層海洋水で作る潮トマト編
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2019年08月17日(土) |
♯535 せたな町・深層海洋水で作る潮トマト編
道南のせたな町に、
甘くておいしい極上のトマトがあるという。
その名も、潮(しお)トマト!
今回のあぐり王国ネクストは
せたな町のブランドトマト、潮トマトに注目!
森結有花アナウンサー
「八雲町熊石地区にやってきました!
私達の後ろには日本海が広がっています」
森崎博之リーダー
「八雲町ってホント面白くて、
日本で唯一なんですけど、
日本海と太平洋に面している!
北海道のこの右足!あるじゃないですか」
森アナ「足首辺りが八雲町…」
リーダー
「そうです!平成の大合併です
2つの海を有する町になったんです」
森アナ
「わかりやすい解説ありがとうございます」
森アナ
「そんな八雲町におりますが
今回注目するのは八雲町のお隣の…
せたな町のブランド野菜です!」
森崎リーダー「ほうほうほう。隣ですわな」
森アナ
「じゃあなぜ私達がここにいるのか?ですが
そのブランド野菜が海と大きな関係があるんです!」
今回は、お目当ての野菜がある町の隣町、
しかも海からスタート!
森崎リーダー
「全然わかんないですね」
森アナ
「どんな野菜か?
その野菜が海とどんな関係があるのか?迫ります」
リーダー
「今日は難しいな。子供たちの意見も聞きましょう!」
では「あぐりっこ~~」「はああああい」
リーダー「いい笑顔ですねえ~」
あぐりっこ4年生二人組!
笑顔が素敵な甘えん坊キャラ岡田成慈(セイジ)君と、
明るく元気で好奇心旺盛な
大崎綾音(アヤネ)ちゃんです!
リーダー「海と関係のある野菜だって?」
アヤネ「わかめ?」
リーダー
「わかめ!いよいよあぐり王国ネタ切れですか?」
森アナ「あはははは」
リーダー「わかめ!やります?」
森アナ「海藻なのかな…??」
リーダー「野菜とは言わないんじゃないか…」
セイジ「昆布とか…」
リーダー「(わかめと)近しいね」
リーダー「わかめ・こんぶ!」
あぐりっこ「う~ん…」
めっちゃ黙っちゃった(笑)
リーダー
「すごい!あれだけ笑顔だった子供たちの表情が
こんなに曇らせることが出来るんですねえ」
森アナ「あははは」
リーダー
「あんなに最初楽しそうだったのに…
ものすごい、むーーーーーっ(笑)」
あぐりっこにとっては謎だらけの展開。
まずは、そのカギを握るとある施設へ―
2019年08月17日(土) |
海洋深層水ってなんだ?
森アナ
「では海と野菜の関係を知るべく
とある施設の中にやってきました」
リーダー「色々と展示がありますねえ」
森アナ
「お話を聞くのは八雲町産業課の
黒丸さんです」
あぐり一行「よろしくお願いします」
リーダー「ここは何ですか?」
八雲町熊石総合支所 黒丸勤さん
「熊石海洋深層水総合交流施設です!」
ここは熊石沖の日本海・水深343メートルに設置された
取水口から「海洋深層水」を汲み上げ、
販売している施設。
ところでその「海洋深層水」って、
どんな水なのでしょう?
黒丸さん
「一般的に水深200メートルより深いところの海水を
海洋深層水と呼びます」
黒丸さん
「海洋深層水には3つの特性があります!
1つ目は富栄養特性。
ミネラルが60種類以上入っているといわれてます。
2つ目は清浄性。
大腸菌などの病原菌がほとんど入ってません!
3つ目は低温安定性。
水温が1年を通して1度前後で安定しています」
ミネラルが豊富で、とてもきれいな水、海洋深層水。
一口なめてみると…
アヤネ
「しょっぱい!! 塩って感じがする!!」
セイジ「なんか塩食べているみたい…」
リーダー「そうでしょう~」
リーダーも舐めてみると…
リーダー
「いやああああすごーーーい。
でも、まろ~~~ん」
あぐりっこ「あはははは」
リーダー
「トゲトゲしてない!
海水ってイガイガするじゃない?
がーーーーって。
これ…雑味がない。すっごいまろやか!」
と、海洋深層水のことは、
なんとなく理解しましたが…
リーダー
「あの今日のあぐり王国オカシイですよ。
ずっと海水について学んでいる!
この海水どうするか?わかる?」
セイジ「ぎゃ~~て…水まきみたいに使う!」
リーダー「この水を?」
セイジ「畑に!」
リーダー「畑にまくんじゃないかと」
森アナ「アヤネはどうですか?」
アヤネ「洗うと思う…!」
森アナ
「ちなみに何の野菜と関係あると思う?」
アヤネ「例えば…わかめとか昆布とか…」
リーダー「やっぱり(笑)」
アヤネ「これしか浮かばない!!」
森アナ
「わかめと昆布を一回とってきて
海洋深層水で洗う?」
アヤネ「うん!!」
あぐりっこの疑問は、深まるばかり。
果たして、その真相は?
2019年08月17日(土) |
ストレスで甘くなる?
森アナ
「ここから徐々に農業っぽくなります」
リーダー「ここまで本当に海でしたからね」
森アナ
「そうですね!ここからはお世話になります
JA新はこだての西脇さんです!」
JA新はこだて若松基幹支店の西脇正樹さんは、
何のために、この施設へ来たのでしょうか?
森アナ
「私達がいる場所なんですけど
先ほど習った海洋深層水を買うことができる
スタンドなんですよね!黒丸さんお願いします!」
黒丸さん「はーい!」
ガガガガガー
リーダー「今、出てるんですか?」
黒丸さん「入ってますよ」
アヤネ「見える!」
森アナ「勢いよく入ってる!」
西脇さん「1000リットル入ります」
森アナ「JA新はこだてのトラック?」
西脇さん「そうです!」
リーダー
「西脇さん。この水、何に使うんですか?」
西脇さん「トマトに与える水です!!」
リーダー
「はああ??トマトに与える?分かる?」
アヤネ
「トマトに…?しょっぱい水を…?」
リーダー「与えちゃうのお?」
西脇さん
「トマトに与えてトマトを甘くするんです!」
リーダー
「いやいやいや…ちょっと待って下さい!」
アヤネ
「しょっぱいのに?何で甘くなるの!?」
リーダー「ねえーっ!!」
この海洋深層水を、JAが月に1回程度、
2トンほど購入しトマト生産者に分配します。
その海洋深層水を含んだ水を与えて栽培するトマトが、
せたな町特産のブランドトマトになっています。
森アナ
「せたな町ではこういったトマトが栽培されてます。
《潮(しお)トマト》!!」
リーダー
「はー潮トマト!名前だけ聞いたら
えらいしょっぱいトマトかなって思うけど」
西脇さん
「トマトはですね…
ストレスを与えると甘くなるんです!」
リーダー
「ええええ。ストレスを与えたいんですか?
パワハラに近くありませんか?」
西脇さん「ちょっと近いですね…」
西脇さん
「糖度が8度くらいになりますんで…
普通のトマトですと5度くらいですけど
8度以上になります」
リーダー
「糖度5度のトマトが8度を超えた!?」
西脇さん「超えます」
リーダー
「倍近く美味しくなってるじゃないですか」
アヤネ「すごすぎる!!」
リーダー
「なあ~!!いま良い反応だったねえ~」
森アナ「すごすぎる!」
リーダー
「このブランドのCMになりそうな!
潮トマト…すごすぎるううう」
2019年08月17日(土) |
運ばれた海水はどこへ?
2016年に生産が始まった潮トマト。
せたな町の若松地区を中心に作られています。
西脇さん
「若松地区は水稲主幹の地区で
水稲育苗が終わった後、
育苗ハウスは夏の間なにもしないんです。
そこに何かできないかってことで
普及センターのほうから
合同でトマトをつくらないかってことで始まりました」
リーダー
「すごいですね。
プロデュース能力ですよ!
空いてる場所にもう1個作って、
それは農家さんの収入に繋がるものですもんね」
西脇さん「そうです」
リーダー「今のところの反応は?」
西脇さん「まあまあ良い感じです!」
リーダー「この表情!あははは」
森アナ
「では潮トマトの生産現場に行きましょう」
リーダー「やっと農業ですね」
あぐり一行は八雲町熊石地区の日本海沿岸から、
せたな町の内陸部へ移動ー。
森アナ
「いよいよせたな町の農場にお邪魔してます」
リーダー「大きなハウスがたくさん見えてますね」
森アナ「二ノ田産がお待ちです!」
二ノ田(にのた)敏和さんに、
潮トマトの栽培について教えて頂きます。
二ノ田さんの農場は、稲作がメイン。
潮トマトは、6棟のハウスで、
年間およそ5トンを生産しています。
ということで早速、
潮トマトのハウスにおじゃまします。
森アナ
「海洋深層水ですけども…
どういう風にあげているのか??」
リーダー
「すごい器具があるぞ。何がどうなってる?」
二ノ田さん「海洋深層水そのままです!」
リーダー
「じゃあここは海ですね。
マグロとか入れたら泳いでくれますね」
二ノ田さん
「これをその装置で約33倍くらいに薄めて
全部のトマトの所にちょっとずつ…
ほんとにちょっとずつ与える感じです!
水を落とすようにして…」
海洋深層水の塩分濃度は3.4%。
トマトに与える際には、0.1%に薄めます。
2019年08月17日(土) |
ポツンポツン…1粒1粒ストレスだ!
よーくトマトを観察してみると…
セイジ「ここだ!!ここから出てる!」
リーダー「本当だ!」
森アナ
「ブシャーって出るよりは
チビチビチビチビってあげてるんですね」
リーダー
「これ点滴に近いね。ほんとにちょっとずつ!」
二ノ田さん
「1分間に16ミリリットルくらいしか出さない。
本当にちょっと…
それを何分やるとか、あとは天候次第で減らしたり、
色々調整しながらやってます」
二ノ田さん
「普通の水と違って水を吸うチカラがかなり必要!
海水だと全然吸えなくなるんですよ」
二ノ田さん
「0.1%の濃度でも吸えなくて
無理やり吸わせていくので
トマトが小さくなってくるんですよね」
リーダー「これダメな話じゃないですか?」
じゃじゃん! もんすけです!
与える水には塩分が混じっていて、
その量は少ない、という潮トマトの栽培!
それがなぜ美味しくなるのか、
北大農学部の鈴木准教授に聞いてみたよ!
北海道大学大学院 農学研究院(園芸部)
鈴木卓准教授
「水を吸いにくくなるのが要因で
根から水を吸えないというだけで
果実が肥大しにくくなる!
果実は小さくなりますけど
含まれている糖分・酸の量は変わりませんが
水が減るので濃度が上がります。
そういうことで味が濃くなる!!」
森アナ
「では潮トマトの栽培スケジュールです!」
二ノ田さん
「4月の初め頃、種まきと育苗をします。
10日くらい経ったあたりから、
12センチのポットにそれぞれ移植していきます」
二ノ田さん
「その後、5月中旬になると
今見ている大きいポットに定植します」
リーダー「えっ?また?」
森アナ「ちなみにポットの数って?」
二ノ田さん
「うちで今、約8000個くらいあります」
リーダー「あ~あ~あ…」
森アナ
「この移植作業を8000回と(定植作業の8000回で)
1万6000回やらなきゃいけない!」
リーダー
「根ごとの引っ越しだから気を使うでしょう」
二ノ田さん
「根を切らないように、茎を折らないように…
なかなか気を使ってやってます」
リーダー
「それこそストレスかかるわ…」
森アナ「人間もストレスかかりますね」
また、ハウス内の地面の土を、塩水から守るため、
一面にビニールのシートを張るなど、
潮トマトの栽培は、何かと手間がかかるようです。
リーダー「食べたくてしょうがないね」
アヤネ「食べたい!」
セイジ「めっちゃ食べたい!!」
二ノ田さん
「そちらのハウスでちょうど赤くなっています!」
リーダー「あら。いいの♪」
2019年08月17日(土) |
収穫体験!あれ小っちゃいぞ!
森アナ
「では収穫適期のハウスの中にお邪魔しましょう」
リーダー「なってるかな?」
アヤネ「なってるううう!!」
森アナ「たくさん、なってますね」
リーダー
「うわ~うまそう!でも小さめですね…
これ大玉トマトにしたら
サイズ的にはギュッと凝縮されてます」
では収穫させてもらいましょう。
セイジ「簡単だった!めっちゃちっちゃい!」
アヤネちゃんも!
リーダー「上手~♪」
リーダー
「トマトがパンパンしてて硬いから
収穫が簡単ですね!!」
二ノ田さん「そうですね」
リーダー
「トマトが柔らかいとグシャッとならないよう
もっと丁重に扱わなきゃってなるんですけど
すっごいしっかりしたトマト!」
さて海洋深層水で育った、
もぎたての潮トマト。その味は?
「いただきま~す」
パン!!
かじるとはじけます!!
アヤネ
「いっぱい詰まっててジューシー!」
リーダー「そうか!歯ごたえは?」
アヤネ「シャキシャキしてる」
リーダー「あれは?しょっぱい?」
アヤネちゃんチカラを込めて「甘いっ!!」
セイジ「甘っ!!!めっちゃ甘い!」
リーダー「風船みたい!」
アヤネ「確かに!」
リーダー
「トマト爆弾です!歯を入れたらブシャー!
すっごい詰まってる!
で、で、で…甘いっ!!
甘いだけじゃない酸味もしっかりあって
味が濃いですね!!うま味がすごいです。
これはうまいわ。
すごい美味しいトマトを作りましたね」
二ノ田さん
「なかなか苦労はしますけど
やっぱりできたあと、
『おいしい』と言ってくれると
すごい励みになるので
また頑張ろうって思います」
2019年08月17日(土) |
潮トマト料理をいただきます!!
潮トマトは、ブランド化して今年で4年目。
当初は、二ノ田さん含め、
5軒の農家で栽培を始めました。
全員、稲作がメインだったので、
トマト栽培はイチからのスタートでした。
二ノ田さん
「最初はバタバタだったんですけど
農協も普及所も色んな人の協力があって
それで2016年2月に話がまとまって
4月には種植えって感じで…」
リーダー「ふええええ」
リーダー
「正直最初は半信半疑だったんですか?
海水を入れるってどうなのよって…」
二ノ田さん
「それ入れて果たし甘くなるのかって
怖さはあったんですけど…
色んな人に協力してもらってたから
少なくとも失敗はできないよね!って感じの…
それで何とかかんとか…
失敗をしながらも、何とかここまで来たな…」
リーダー
「やっぱり西脇さんが
胸筋を震わせながら言ってきたら…
そりゃあ断れないですからね」
森アナ
「確かに!西脇さんに言われたらいう事聞いちゃう」
リーダー
「トマトに海水まけやーっみたいに言われたら…
俺絶対、断れない!!」
あはははは。本人いないからって言うねえ(笑)
二ノ田さん
「今のところ北海道に出されてないんです。
ほとんど東京・京都・大阪とかに出荷してるので
直接聞くことはないんですけど、
地元の商店に卸してますんで直接食べた人から
『おいしかったよ』と言われると
これはよかったなと思います」
二ノ田さん
「せたな町って言ったら潮トマトもあるよって
みんなに知ってもらえるくらいのトマトにしたい!」
現在、潮トマトの生産者は、
当初の2倍の10軒に増えています。
収穫したトマトは、JAの選果場へ。
糖度や大きさによって仕分けられ、箱詰めされます。
ここから全国の食卓へ羽ばたいていくのです。
では潮トマトお料理をいただきましょう!
森アナ
「作って頂いたのは
お隣の今金町のイタリアンシェフの
河田芳範さんです!ありがとうございます」
※詳しいレシピは
こちら
!
リーダー
「潮トマトは素材としてどうですか?」
河田さん
「糖度が非常に高いので、
普通のトマトだと
種を除かないと酸味が強いんですが
潮トマトはそのまま使っても充分甘いです!」
リーダー「すごいね」
森アナ
「実際にメニューはお店で出してるんですか?」
河田さん
「夏の時季だけ生産者さんから提供いただいて
限定で出しています」
【欧風創作料理 加味丘Dining】
住所:今金町今金191-4 2階
電話:080-9005-2931 ※完全予約制です
では潮トマトのケッカソースの冷静パスタ!
セイジ
「なんか甘みも残ってて…なんか美味しい!」
潮トマトのピクルスは?
アヤネ
「とてもジューシーで少しすっぱいけど
あま味も少し残ってて相性抜群!!」
リーダー
「あまい!すんごい味の濃いトマトがトッピングに!
カッペリーニ、すごい細いんですけど
しっかり食感があって、
噛むごとにトマトのうま味が広がってずっと幸せ!
口が幸せ!口の余韻で札幌まで帰りたい!」
ピクルスは…
リーダー
「とってもみずみずしくて
ピクルスになったことでよりあま味を
芳醇に感じることができる!
ピクルスの酸味にトマトが負けてない!」
さあ今日1日潮トマトを学んだよ!
セイジ
「こんなに美味しいトマトを開発したのはすごい!」
アヤネ
「海水をまさかトマトに使うとは思ってなかったし
甘くなることを知ったから
なんかお母さんにも教えて
こうなんだよって知らせたいです!!」
リーダー
「お母さん信じられないだろうね。
トマトに海水?あんた今日何学んできたのって」
河田さん
「僕はもともと東京でシェフをやってましたが
地元にカムバックして
地元でこれほど美味しい潮トマトに
出会えると思っていなかったのでビックリ!
これから用途を決めて
色々な料理を潮トマトで作っていきたい!」
西脇さん
「もう少し品質をあげて
全国にこの甘いせたな産潮トマトを広げたい!」
リーダー
「美味しかったです。ありがとうございました」
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8月10日のクイズ
「浜中黒牛を育てているのは、
なんて町だったかな?」
正解は「浜中町」でした。
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