どこまでも広がる牧草地で、 あぐりっこ、なにやら絵を書いています。 なにを書いているのかというと…
佐々木 「酪農家のお仕事を絵にしてもらってます」
カイ君の絵をみると… 森崎「うし、おっきいいねえ~」
大きな牛を書いてくれた 宮本快(カイ・小5)くん。 酪農家の仕事として乳搾りのほかに エサやりの絵を書いてくれました。
そして元気いっぱい!食べるの大好き! 佐々木希々亜(ののあ・小5)ちゃん。 ののあちゃんが思う「酪農家の仕事」とは?
ののあ 「牛のふんとかを掃除している所と あとは干し草やり!」
佐々木「上手に書けたかな?」
ののあ「牛が犬みたいになった…」
森崎「もしくはダルメシアンだよね」
あぐりっこが書いてくれた酪農家の 仕事は3つ。しかしこれ以外にも たっくさんあるんです!
森崎 「酪農家さんのお仕事…牧草の管理、 エサも作らなきゃならない。 エサの調合、子牛の育成!」
問寒別で酪農を営む野々村仁(ひとし)さん。 160頭の牛を飼っています。 実は問寒別の酪農を支えるキーマンなのです!
ところで皆さん、 私たちの生活に欠かせない牛乳。 それを生産する酪農家が どんな生活を送っているか知っていますか?
一日のタイムスケジュールを見てみましょう!
佐々木 「これが1日のスケジュールです。 エサやり・床の掃除・搾乳・寝ワラ変え」
森崎「朝1でやってしまおう!」
野々村さん 「朝食をとる前に必ず働いています」
佐々木 「その後は牛の管理・畑の管理 ということですが?」
野々村さん 「具合の悪くなった牛さんを 獣医さんに診せて治療したり 次の赤ちゃんを産むために 受精業務をしたり…」
佐々木 「またエサやり・床の掃除・搾乳・寝ワラ変え」
河野「朝やったじゃないですか?」
野々村さん 「だいたい普通の酪農家では 朝・晩の2回の搾乳を行います」
河野 「朝と夕方だけですごい時間になりますね」
野々村さん 「朝と晩だけで6~7時間 働いている事になります」
森崎 「牛舎での作業だけで6~7時間。 ご家庭だけでやっていくのは大変ですね」
野々村さん 「大変ですね…それで私たちは 会社を作って 畑の管理などの外仕事を外部的な力で 管理出来たら酪農家さんは搾乳に 集中できるのでは…と会社を作った!」
そうなんです。実は野々村さん 酪農家が搾乳に集中できるようにと、 搾乳以外の仕事を請け負う 専門の会社を立ち上げたんです。
しかもメンバーは 地元の酪農家9名、そして町民。 町中のみんなで搾乳以外の仕事を分担し合い、 酪農家一軒一軒の負担を軽くしよう! という会社なのですが、その名は…
佐々木 「カウフードトイカン!CFT」
カウは牛、フードは食べる、 トイカンは問寒別という地名からとりました。
佐々木 「会社は3つの部門に分かれています。 コントラ部門・TMR部門・育成部門」
CFTのコントラ部門は畑仕事全般を担当。 牧草地の土おこしや種まき、収穫などなど。 まずは、このコントラ部門の仕事の様子を 見に行ってみよう!
佐々木 「さあ広いところに移動してきました」
あぐりっこ「草ボーボー!」
河野「草(の丈が)高いところあるなあ」
カイ君が並んでみると… 佐々木「高い高い!」
さてそうこうしていると 轟音を轟かせながら何やらやってきました!
ののあ 「見えた!スゴイ!掃除機みたい!」
森崎「うわ~迫力あるねえ」
刈られた牧草を持ち上げてみると…
河野「キチンと刈り取られてる!」
さてこのモアコンがどれほど大きいのか?
刈り取った距離を見てみると…9m40cm!
森崎 「つまり河野君の所からののあのところまで 一気に刈り取ってカイの所に集めた! これはこの後の作業が楽ですよね~」
さてここでフックフカの牧草に ちょっと飛び込んみました。
ののあ「チョ~気持ちいい!」
佐々木 「こういう刈り取りも酪農家さんの仕事の1つ」
野々村さん 「普通は自分たちで刈っているんですね。 少しでも昼の時間をラクにさせてあげよう ということが我々(CFT)の仕事」
なんと特別に牧草刈り取りマシンに 乗せてもらえることになりました!
ののあ「かっこいい~」
河野「ちなみにいくらぐらいなんですか?」
野々村さん「3千700万~4000万円ですね」
佐々木「もうお家ですね…」
さてののあちゃん乗ってみた感想は?
ののあ 「すごい高い所で吸い込まれているから スッキリした!」
森崎 「いや~どうもありがとうございます。 じゃあ次に行こうか!」
河野「えっ!カイ、乗るよな?」
カイ「(黙って)コクリ…」
河野 「今、終わらそうとしたぜ」
カイ「……ダメだよ!」
一同、大爆笑!
その間、刈り取られた牧草をよく観察する ののあ「ちょっと濡れてチクチクする」
森崎「これスッパリといってるわ」
じゃ~ん もんすけです! 細かくなった牧草がどうなるかは、 僕が説明するよ~
大きなダンプに移し替えられた牧草は カウフードトイカンのTMR部門 TMRセンターに運ばれます。
ここは牛の給食センターのような場所で 組合員が飼っている牛680頭分の エサを作っているところなんです!
牧草はバンカーサイロに入れて ショベルカーで何度も何度も踏みます。
そうして3ヶ月すると牧草の漬物、 サイレージが完成!牛にとってはこれは ご飯のようなものなんだよ。
このサイレージをベースに 栄養バランスを考えたエサを作っていきます。
そうしてできたエサは、 組合員の農家さんへ 毎日届けているんです。 この作業も多くの酪農家さんは 自分でやっているんだってさ~!
モアコンから降りたカイ。
カイ 「(目の)前の牧草がどんどん倒れていって 王様になった気分!」
河野 「牧草がみんな自分に ひれ伏しているように 見えるんだって」
カイ「気持ちよくてスカッとした!」
続いてあぐりっこが向かったのは…
子牛と戯れている、あぐりっこ。 ここは子牛専用の牛舎。 トイフードトイカンでは生まれた子牛を預かり 酪農家さんの代わりに育てる部門もあるんです。
野々村さん 「ロボットが動き出したな」
森崎「ロボットが動きだした?」
牛舎にロボットとは? 一体どんなものなのかというと…
野々村さん 「これは授乳ロボットと言います。 お湯が出て粉ミルクを撹拌して ホースを伝って《乳首》に 流れるようになっています」
なんと自動でミルクを作り子牛に 与えることができるロボットなんです。
ここにいる子牛は牛の首についている ディスペンサーで一頭一頭管理されていて 一日に必要なミルクの量を カウントしているんです。 該当する子牛がゲートに入ると…
野々村さん「今は1リットル飲んでます」
河野「何回ぐらい飲むんですか?」
野々村さん「6回ですね」
子牛のミルクは温度が重要。 作りたての温度を落とさずに 与えることができるので とても重宝されているんです。
森崎 「これで労力は軽減されますよね」
野々村さん 「いやもう本当に掃除をしたりそれぞれ 牛の管理をすると数時間かかってしまうので ミルクをやるのに1時間2時間と 時間を使っていられないんです」
ここであぐりっこが哺乳瓶を使って 子牛にミルクやりを体験しました。
ののあ「ちょっと怖い…」
カイはチューチュー指を吸われてます。
河野「ほとんど食べられちゃってる!」
カイ 「ヌメッとしてて気持ち悪い… けどカワイイ」
ここで野々村さんにお話を伺いました。
森崎「問寒別はどういう場所ですか?」 野々村さん 「人口が少ない町でもありますし 山奥深い片田舎です。 ほかの産業は企業誘致しても 入ってこられないとこですから 酪農しかこの地域ではやれることが ないだろうと私自身も思っています」
森崎 「この場所で酪農を守っていく、 次の時代に引き継いでいくってことは 大いなる役割がありますね」
野々村さん 「労働力不足を補うためにも こういうセンター(CFT)があれば 雇用が生まれる。 若い人がいれが活力になる!」
森崎 「20年後、この町はどうなっていると思います?」
野々村さん 「『酪農家がいなくなったよね』って 言われない! そんなスタイルにしたいですね」
森崎 「次の世代に繋げていきたいですね!」
幌延町問寒別で酪農を体験中のあぐりっこ。
続いては女性部の西村真貴さんの アドバイスのもとペットボトルを振ってます。
振る振る…シェイクシェイクシェイク…
森崎 「秋葉原(アキバ)アイドルを応援するファンのごとく 振っております…」
あぐりっこが振っているのは ペットボトルに同量の牛乳と生クリームを 加えたもの。ひたすら10分ほど振りつづけると、 ‘あるもの’ができるというのです。
河野「ほぼ液体ないですよ」
佐々木 「ということでバター完成です!」
カイ「おいひい!」
ののあ 「チョーおいひい! ちょっと牛乳のあじがする」
河野 「作るの大変ですけど楽しいですね。 家族でやったら盛り上がるでしょうね!」
森崎「家の中でも出来るもんね」
※詳しいバター作りはレシピコーナーへ!
森崎「牛乳ごはん…??」
河野「おっと…」
どんな味なのか?想像できません。
作り方はレシピコーナーをご覧くださいね♪
さて実際に食べてみると…
ののあ「笑えるくらいおいしい!」
カイ「水で炊いたよりおいしい!」
今日一日、搾乳以外の 酪農家の仕事を体験して あぐりっこが感じたこととは…
ののあ 「最初はこわい感じだったけど ミルクあげた時にかわいいなって…」
カイ「やりたい!と思った」
森崎「お~!何をやりたい?」
カイ「子牛の育成をやりたい!」 森崎 「やっぱり酪農のイメージが 大きく変わると思いますよ。 キツイ・大変というイメージありそうですが 少しでも軽減できるシステムは この町が先駆けとなっていくと思う」
こんにちは週刊あぐりNEWSの時間です。 今日は来週金曜日の夜、行われる 「カルチャーナイト2014 JAグループ北海道」 のお知らせです。
JAグループ北海道は18日午後5時半から 札幌市中央区の北農ビル1階を開放し、 カルチャーナイトに参加します。
今回は稲やトマトの苗が観察できるコーナーの他、 JAさっぽろによる野菜などの即売会が行われます。
このほか、体や歯の健康相談のほか、 運転技術を判定する安全運転診断、 牛乳パックによる工作や案山子作りが 体験できます。
また「あぐり王国」でご出演頂いた 笠原清志先生による体の組織を包んでいる 筋膜講座もありますよ。 夏の夜JAグループ北海道のカルチャーナイトに 参加してみませんか?
当日私も北農ビルにお邪魔します。 皆さん、遊びに来てください! 以上、週刊あぐりニュースでした。
《カルチャーナイト2014》 7月18日(金)午後5時30~ 札幌市中央区北4西1 北農ビル1階
【お・ま・け】
佐々木 「私からいいでしょうか。 あぐり王国は2008年7月にスタートしまして 丸6年が経ちました。 今回JA幌延町を紹介することで 全道にある109のJA 全部をまわったことになります!」
森崎 「そうなんですか!最終回かと思った…」
河野「よかった~」
佐々木「終わりませんよ!」
河野「おめでたい話なんですね!」 まだまだあぐり王国は終わりません! これからも北海道の農業のために 走り続けます~! 応援よろしくお願いします!