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2015年05月30日(土) | ♯340 和食・中華に欠かせない名脇役‘ネギ’を知ろう編
2015年05月30日(土) | 白根はどうやって作りのかな?
2015年05月30日(土) | 甘い…いやっ辛い!
>>

2015年05月30日(土) |  ♯340 和食・中華に欠かせない名脇役‘ネギ’を知ろう編

マチの人に聞きました。
この野菜どのくらいに食べますか?

「週に2~3回は食べますね」
「ほぼ毎日!」
「冬は鍋に入れるとおいしい」
「シャキシャキしている繊維質なところと
 火を通すとあま味があるのが好き!」
「納豆やそばにいれたりします」
「味噌につけてそのまま食べる!」

と、私たちの食卓にとっても身近な野菜。
その野菜は…ネギ!

ということで、
今回は料理の名わき役ネギ。
意外と知らないあんなことから、
知って得する意外な事実を紹介します。

森崎「ついにできたな…」

あぐりっこ「新幹線!」

佐々木「“はやぶさ”もう大好きです」

佐々木
「私たちが来たのは道南の北斗市。
 今回このエリアで学ぶものがネギ。
 ほぼ通年このエリアで出荷してます。
 まずあぐりっこにネギがどういう風に
 植えられているか書いてもらいました」

さて今回のあぐりっこは初参加、
小学5年の女の子。
石栗奏美(カナミ)ちゃんと
高橋沙季(サキ)ちゃんです。

カナミ
「白い部分とちょっと黄緑の部分が
 土の中に入っていて、
 あとの緑色の部分は外に出ている!」

サキ
「根っこの近くまでは土に入っていて
 そこから上は全部出ている!」

森崎
「どこまでが土なのかな?」

それではネギについて学んでいこう!
まずは外山正彦さんのネギハウスに
お邪魔しました。

あぐりっこ
「うわ~立派!」「背が高い!」「真っ直ぐ」

森崎
「太陽を目指して背筋ピンと伸ばして
 スクスク育っているね」

ハウスの中には5000本のネギがビッシリ!

さてネギの横に並んでみると
「腰くらい来ている!」

自分の書いた絵と比べてみると

カナミ「けっこう長い」

サキ
「白い部分が出てるって書いたけど
 緑の部分しか出てないから違った!」

森崎
「その白い部分がどうなっているのか
 感じてほしいね」

土からスクッと伸びたネギですが
今はどんな状態でしょうか?

森崎「ネギの成長具合は?」

外山さん「だいたい40%

あぐりっこ「え~完成だと思っていた」

森崎
突き破るくらい成長するんじゃない」

外山さん、急に声を大にして
「それはないです!
 ちょっとそれはオーバーですよ!」

外山さんのツッコミにみんな大爆笑♪


2015年05月30日(土) |  白根はどうやって作りのかな?

佐々木
「この後には大切な作業があるんですね?」

外山さん
「これから白根を作るために
 “培土(ばいど)”という機械で
 畝の高さを上げながら
 白根を作っていきます」

森崎
「この白い部分…
 実はまだ出来ていないんです」

あぐりっこ「えっ!?」「えっ??」

ということで土の中のネギは
一体どうなっているのか
特別に抜いて確認してみると-


スポッ

カナミ
「白い部分が全然ない!」

まわりの緑の葉を数枚はぎ取ると
ほんのちょっと白い部分が出てきました。

森崎「短いネギだなあ」

3月に定植し、ここまで立派に育ったネギ。
出荷は6月上旬を目指しています。
それまでの間にネギの白い部分を作るのですが、
その方法というのが…

外山さん
「機械を使って白根を作ります。
 これは培土機といいます」

サキ「除雪機みたい」

ネギの間を培土機が入っていくと
畝に土をかけながら前進していきます。

森崎
「間の土をおこしてネギにかけている」

サキ「盛ってる!」
カナミ
「さっきより土が高くなってる

森崎「土を盛って高くなってるね」

このように土をかけ遮光をし、
白い部分を作るのです。

ちなみにこうした作り方で栽培した
ネギのことを“長ネギ”と言います。

外山さん
「これをだいたい(収穫まで)
 3回に分けてやります」

森崎
「このネギの間っていうのは
 培土機が入って両側に
 しっかりと土がかけられる
 ちょうど良い距離なんですね」

外山さん「67センチなんですよ」

森崎
「白い部分というのはわざわざ農家さんが
 土をよせて培土して育てている」

あぐりっこ「へえ~~」

森崎
「現段階でのネギの生育はどうですか?」

外山さん「順調です」

ということでネギをよく触ってみると…

「やわらかい」「ぷにぷにしているっ」

するとリーダー。河野君の足をさわって
「うーんぷにぷにしてる…って
 河野君の足じゃん」(一人ノリツッコミ)

すると外山さん
「ちょっとヤバイね!それヤバイよ

さすが外山さん!
ツッコミがピリッとしてます♪


2015年05月30日(土) |  甘い…いやっ辛い!

緑の葉がピンと生えているネギ。
白い部分はまだ出来ていませんでした。
しかし立派に育つ長ネギを見て
我慢できないリーダーは…

ガブリ!ムシャムシャ

森崎
「ん!!!甘いっ!甘い」

ところが…

森崎「????ふうああああ」

まわりのみんなも
「リーダー匂いすごい!」

森崎「うわ~強い強いどんどん来た!」

ネギの辛さにやられていきました!

お次は河野くんもチャレンジ。

ガブリ。

河野「はじめ甘いです」

森崎
「そう爽やかな食感で美味しいよね」

河野
てええ~い!
 (訳:辛さがきたああ~)」

あぐりっこも果敢に挑戦!
カナミ「甘い…うわっ!辛いです

サキ「辛い…!」

ネギの辛さと甘さを体験した後は、
体を張ってお手伝い!の
はずだったのですが…

森崎
「さて場所が変わって畑に来ましたよ。
 広い畑だなあ」

外山さん
「ここ一面がネギ畑になるんです!」

森崎「全部?すごいなあ」

佐々木
「あぐりっこがお手伝いをさせて頂けるって…」

外山さん
今日はできません!
 畑の状態が悪いのです」

外山さん
「昨夜、雨が降ってですね…
 畑に湿気があるんで…」

撮影当日は見事な快晴だったのですが、
前日に降った雨の影響で
畑に入る事が出来ないという事なんです。

外山さん
「機械も入られないし
 ネギも植えられない」

森崎「定植ってデリケートなんですね」

苗植えを予定していた日にできないと、
それ以降の作業がずれ込み、
作物の成長にも影響が出てしまいます。
農業は天気に大きく左右されるという事を
改めて実感したあぐりっこでした。

続いてやって来たのもネギ農家さんのハウス。
先ほどのネギとは違った作り方を
しているということでお邪魔したんですが、
歩いても歩いても、
なかなか待ち合わせのハウスに到着しません。
河野君も疲れちゃうほど着きません。
そうしてようやく…

「こんにちは~ハウス何棟あるんですか?」

生産者さん「40棟ぐらい!」

40棟ものハウスでネギを栽培している
坂本幸治さん。
どんなネギを栽培しているのでしょうか。


2015年05月30日(土) |  黒いビニールの正体は??

坂本さんのハウスに入っていると-

森崎「なんか違わないか?」

カナミ「背が高い!」

サキ
「何かついている…下に何かついてる!」

森崎「何だそれは?」

サキ「ビニール??」

佐々木
「さっきは土だったけど…」

カナミ「ビニールが、かぶさっている」

森崎「収穫時期としては?」

坂本さん「適期です」

森崎
「これぐらい大きくなるんだけど
 さっきは土を寄せていた。
 ここは土はどうなっていますか?」

サキ
「土がなくてビニールを被せている」

坂本さん
「これは遮光フィルム。
 これが太陽を遮断して白根を作ります」

森崎
「日光を通さず土と同じ役割をしている」

坂本さんが作っているネギは
この黒いフィルムがポイント。

めくってみると…

あぐりっこ「しろ~~い!」

森崎「白くなっていますね」

坂本さん
「皮をむくと(もっと)白くなります」

収穫してみると…

スポッ…

サキ「あれ??」

森崎「あまりにも簡単!

土の時はけっこう大変でしたが
こちらは全くチカラがいりません。

さてこのネギの大きさは
あぐりっこの胸あたりまであります。

坂本さん
「1m10くらいはありますよ」

まわりの皮をはいでいくと…

カナミ「どんどん白くなっていく」

森崎「うわ~キレイ!ピカピカだね」

坂本さん
「土耕栽培と違って柔らかくて
 あま味もあります!」

ということで恒例の生食!

ガブリッ…

森崎「甘い!でもそのうち…」

あらら辛みもそんなに強くありません。

ということであぐりっこもガブリッ。

あぐりっこ「甘い!」

カナミ「そんなに辛くない」

さらに緑色の部分は
「こっちの方がずっと甘いっ!」


2015年05月30日(土) |  ほぼ一年中たのしめるネギ♪

一口にネギと言っても、
栽培方法で呼び名が違います。

土を寄せて遮光したネギを「長ネギ」。

黒いフィルムで遮光して、
白い部分をつくるネギを
「軟白ネギ」と呼ぶんです。

甘みが強く軟らかい軟白ネギですが
栽培期間に驚きます。

佐々木「栽培で大変なことって?」

坂本さん
冬季の栽培が一番大変だな。
 去年の9月1日に種をまいて
 定植が11月15日

森崎
「冬本番ってときに定植をするんだ」

坂本さん
「そこにビニールカーテンをして
 ネギにもトンネルをかける。
 そして冬を越します。
 その他にボイラーを使います」
坂本さん
「朝晩のカーテン開けトンネル開け。
 毎日の仕事です。
 少しお日様が出たり温度が高いなあ~って
 時は必ず開けます」
 
佐々木
「1棟だけではなくて何棟もあって
 毎日それをみなければならない…」

9か月もの間管理をしなければいけない
軟白ネギをはじめ、
北斗市を含むJA新はこだてエリアでは
ほぼ通年でネギの出荷を行っています。

あぐりっこ
「11月の中旬までだ~」

佐々木
軟白ネギ寒い季節から春先まで。
 ハウスで見た長ネギ夏前から、
 露地栽培の長ネギ夏すぎから冬前まで。
 つまり一年中JA新はこだての長ネギは
 スーパーに並ぶ」

森崎
「こういうふうに長い期間
 北海道産のネギが楽しめるってことを
 この地域は担っているのかもしれないね」

坂本さん
春いちばん!
 道南から野菜を届けることを心がけて
 作っています」

森崎
「春の便りっていうのはここから
 札幌のほうに届いているように感じます」

じゃ~んもんすけです! 
北斗市は「北海道水田発祥の地」
として知られ、
以前は稲作中心の地域でしたが、
30年ほど前から稲作の変わりに
ネギの作付けを進めてきたんだって。

北斗市で栽培された‘ネギ’は
「函館育ち」というブランドで
全国に出荷されているんだよ。

JA新はこだて 蛯名慶徳さん
「“函館育ち”とは野菜や花きなどの
 ブランド力を全国に発信するために
 平成8年に当時の8JAから誕生した
 道南エリアのブランドです。
 トップダウンではなく
 生産者の皆さま、JA、関係機関の皆さまと
 話し合い形式の中で始まり
 品目ごとに出荷規格等を統一して
 全国に出荷してます。
 現在では“函館育ち”のマークは
 ブランド力に加えて
 安全安心のマークとして
 野菜・お米・花き・果樹に広がり
 生産者自らもブランドを守るために
 厳しく取り組んでおります」

へ~!スゴイ!
僕もお店で見つけよ~っと!

さてここからはネギを美味しく
楽しく頂きましょう♪
教えてくださるのは
JA新はこだて大野女性部部長
山上千鶴子さんです。

このレシピのキーワードは
しん・かんせん!?
切り方や食べる場所によって
味や食感が違うネギということで、
3種類の切り方でネギの天ぷらを
作って行きます。

詳しい作り方はレシピコーナーへ!

森崎
「こういう風に切り方や調理方法を知ると
 今日はネギをどうしようかな?と
 使い道が選べるじゃないですか!
 このネギを選べるってことが
 新・感・せんの「選」じゃないですか!」

山上さん「そうですね♪宜しくお願いします」

こんにちは
もんすけがお伝えする週刊あぐりニュース。
きょうはあさってオープンする
札幌の直売所のお知らせだよ。

あさって6月1日にオープンするのは
札幌・南区石山2条9丁目の直売所
「とれたてっこ南生産者直売所」だよ。

「とれたてっこ南」には札幌・南区の
農家の皆さんが作ったアスパラガスや
レタスなど新鮮な旬の農産物が販売!
また、お花や野菜の苗も売っているので、
苗を自宅の庭や畑に植えて楽しんで
みるのもいいよねー。

とれたてっこ南は
6月1日から11月7日までの期間中、
月曜から土曜までの
午前10時~午後3時まで営業しています。
なお日曜日と祝日はお休みです。
国道230号線沿いにお店の看板があるので、
チェックしてみてください。
以上もんすけの週刊あぐりニュースでした。

■とれたてっこ南 生産者直売所
期間:6/1~11/7
時間:10時~15時(定休日:日曜・祝日)
場所:札幌市南区石山2条9丁目
問い合わせ:011-592-6141


2015年05月23日(土) |  ♯339 シリーズ企画‘タマネギ’の1年を学ぼう②編

シリーズ企画
日本一のタマネギ産地でタマネギを学ぼう!
2回目の今回。
あぐりっこがお邪魔しているのは北見市。
まずは前回のおさらいから!

森崎「覚えていることは?」

アヤノ
「1個のコンテナに入っている玉ネギが
 全部で約6000個

そう!貯蔵庫にあるコンテナには
6000個ものタマネギが入っていて、
前回伺った3月には貯蔵庫内に
900万個もの
タマネギが貯蔵されていました!

エマ
「1日の箱詰めが約1万1500箱

またまた正解!
ほぼ全国へ出荷されているタマネギ。
選果場は大忙しでした。

森崎
「JAきたみらいエリアで生産される
 玉ネギを1個1個並べていくと…」

あぐりっこ声を揃えて
「地球2周分!」

森崎「そう地球2周分!」

佐々木
「今は玉ネギの産地として有名だけど
 その前に世界一のシェア
 誇っていた作物があるんですが
 そのヒントというのが…」

藤尾さんの手の中に隠されたものが
その世界一の作物。無色透明の液体で
匂いがヒントなんですが…

「薬みたい」「うがい薬みたい」
「鼻にツーンってくる」
「ミント?」「ハッカ?」

藤尾
「答えはハッカ!エマ正解!」

佐々木
「JAきたみらいの北見市は
 玉ネギの前はハッカの一大生産地だった」

1939年頃ハッカの生産量世界一を誇っていた
北見エリア。世界中で消費される70%もの量を
このエリアで生産していたんです。
実は日本一のタマネギ産地になったのには、
ハッカを生産していた事が関係していました。
という事で今回はJAきたみらいエリアの
農業の歴史を学びます

前回に引き続き玉ネギについて学ぶのは
小学校5年生の4人のあぐりっこ。
ハキハキ山崎瑛万(エマ)ちゃん、
創意工夫が得意な南翔琉(カケル)君に、
しっかりものの登坂亮祐(リョウスケ)君、
そして料理が上手!
常通綾乃(アヤノ)ちゃんです。

およそ80年前、今の北見市周辺では
ハッカを栽培し生活をしている生産者が
たくさんいました。
1934年にはホクレン北見ハッカ工場が開業。
ハッカから油を作り世界中に出荷し
世界の70%ものシェアを
確立していたんです。
北見の礎を形成する重要な産業だったのですが
今ではハッカ畑が広がっていたところが
タマネギに畑に変わっています。

ということで、そのナゾを探りにやってきたのは
ハッカ記念館。施設長の佐藤敏秋さんに
お話しを伺っていきます。
まずはハッカとはどんな作物なのか?

佐藤さん
「ハッカはどこが農作物になるかというと…
 葉っぱなんです。
 ハッカは匂いがしますが、
 その正体は“油”です。
 その油が葉っぱにたまります。
 だからこの葉っぱを大事にしないと
 農家さんはお金にならないんです」 

葉っぱをすり潰して匂いを嗅ぐと…

リョウスケ
「なんかスーッて鼻を通すようなにおい!」

森崎「目がさえるね」

佐藤さん
「おぎゃーって生まれてから今まで
 ハッカにお世話にならない人はいない!」

佐藤さん
「まず熱をとるでしょう。
 腫れた所に塗ると腫れがひきやすい。
 気持ちが落ち着くでしょう。
 目薬や胃薬に湿布薬、歯磨きに入っている。
 お菓子にも入っているよね」
森崎
「食べられるし薬にも使えるし
 人間にとって大変役に立つものですね」

2015年05月23日(土) |  ハッカから玉ネギへ…
薬などに使うためには葉っぱに含まれる
‘油’を取らなければいけません。
当時は葉っぱから油を取るのも生産者の仕事。
葉っぱからとった油「取卸(とりおろし)油」
ホクレンの工場に出荷。

そこで油を冷やし成分を結晶化させた
「薄荷(はっか)脳(のう)」
その残りの「薄荷油(はっかゆ)」に分けるのです。

佐藤さん
「ハッカは世界中にあるんですが
 日本とヨーロッパでは大きな違いがある。
 それは結晶ができるかできないか。
 ヨーロッパのハッカは日本のに比べて
 (結晶になる成分が)少ないので
 頑張っても結晶が取れないんです。
 それで日本の結晶がどんどん世界に
 買われていったから世界の70%を占めた
 という時代ができたんです」

薬として使えるほどの
成分を含む日本のハッカ。
世界中が注目し需要が増え出します。
しかし1960年ごろから
石油などから作られる合成ハッカと
海外からの安い輸入ハッカに押され
北見のハッカ栽培は厳しくなっていきました。
困った生産者が次に栽培する事にした作物。
それがタマネギだったんです。

佐藤さん
「例えば…田んぼがありました。
 田んぼをつぶして畑に使用とすると
 大変なんですよ。色んな土を入れて
 土壌をかえなきゃいけないでしょ。
 だけど玉ネギの場合は
 ハッカの根っこを全部取ったら
 玉ネギが同じ条件で育った。
 土をいじる必要がなかった」

森崎
「転換がうまくいったんですね」
 
ハッカが衰退の一途をたどる頃、
玉ネギの生産地を拡大する動きが盛んでした。
ハッカを育てていた畑を有効的に使える
‘玉ネギ’はハッカ生産者にとって救世主!
こうして北見市を中心に
タマネギの栽培が増えたのです。

森崎
「運命めいたものを感じますね、
 すごいことがハッカクしましたね」

佐々木「ハッカだけに…」

藤尾
「なんでしょうか。
 今のダジャレでスキッとしましたね」

森崎「ハッカだけにね!」

ここで雰囲気をかえて…

訓子府町とタマネギ
(みなさん弁士のイメージで!)

薄荷の栽培が下火になる中、
生産量を増やしていった作物
それが‘タマネギ’だったのでございます。
北見市の隣町・訓子府町に
タマネギ栽培がもたらされたのは1919年。
後に訓子府町のタマネギ栽培の父と呼ばれる
五十嵐林作(りんさく)がこの地域の土に
着目した事に始まります。

林作(カケル)
「この土なら玉ネギ作れっかなあ」

彼は札幌の丘珠でタマネギ栽培の経験を
積んでいたのであります。

林作
「や~いみんな!この玉ネギっていう
 外国から来た野菜。
みんなで作ってみない?」

農民1(リョウスケ)
玉ネギ?玉ネギなんて初めてみたぞ」

農民2(アヤノ)
「なんか面白そう!作ってみようよ

農民3(エマ)
「よし!作ろう~頑張るぞ~おー

1935年、本格的に始まったタマネギ栽培。
収穫したタマネギは売れに売れ、
大変高価な値がついたのであります。
訓子府町の農民もタマネギ栽培に熱中!

しかし…


2015年05月23日(土) |  玉ネギ畑を見に行こう♪

しかし…
第二次世界大戦がはじまり
状況が一変したのであります。
さらに追い打ちをかける出来事が…

農民1「なんてひどい虫なんだ」
農民2「玉ネギが全然だめだ」
農民3「もうやっていけない~どうしよう」

戦争と当時流行した虫の被害で
タマネギの作付けが
ほぼなくなってしまったんです。

しかし1960年ごろには良い薬が開発され
虫の被害は減り、食事の西洋化により
タマネギの需要が大幅に増えます。
もちろん生産量も飛躍的に伸び
タマネギブームが訪れるのです。そして…

JAきたみらい 石丸秀人さん
「1963年ごろ生産者が生産組織を作ろう
 という声がありまして、
 昭和38年に訓子府町玉葱振興会が発足され
 その後検査体制が構築され
 貯蔵庫も建てられ玉ネギ生産に
 本腰を入れるようになりました」

こうして何十年もの月日をかけて
日本一のタマネギ産地になった
訓子府町を含むJAきたみらいエリア。
現在は500名の生産者がタマネギ産地を
支えてます。

ということで、そのうちのお一人。
前回もお世話になった
小野洋一さんの畑へ伺いました。

佐々木
「前回来た時は雪で真っ白でしたよね。
 今はどういう状態ですか」

小野さん
畑の渇きも順調に進んで
 玉ネギを定植(ていしょく)しています」

森崎「定植って?」

エマ
「玉ネギの育苗を…移し替える?」

森崎「移し替えることだ」

森崎
「今年の定植の状況はどうでしょうか?」

小野さん
「土の状況は今までにないぐらい良いですね。
 最高だと思います!
 君たちが融雪剤をまいた効果だよっ!」

この畑に植えるタマネギは
9月中旬の収穫を目指しています。
そのためには畑に積もった雪を溶かし、
その雪解け水の量が最適な状態で
苗を定植させたいのです。
その水分量というのが…

小野さん
「みんな泥んこ遊びの条件って分かる?」

アヤノ「水がいっぱい!」

小野さん
「そうだよね。
 だけどね畑はそれだと玉ネギを植えた後に
 根が張れなくなるので逆なんです。
 なので土がサラサラしてる状態(がよい)」

森崎「乾燥してるってことですか?」

小野さん「適度の乾燥ですね」

実際に土に触ってみると-
アヤノ「サラサラしている」
カケル「普通の砂よりやわらかい」

小野さん
「いかに根を下に張らせるかが大事!
 これは去年の春まき小麦のカラなんだけど
 有機物を使いながら
 土の団粒性を作りながら…
 土のサラサラを作りながらって
 総合的な要素が含まれてこういう土になる!」
 
森崎
「定植はここに定めるんだって事。
 土をしっかり準備のできた状態でなきゃ
 いけないですよね」

小野さん
「機械で植えることや耕すことが大事じゃなくて
 その前にどのような条件に整えるかが
 農家の技術のだと思いますよ」
 
藤尾「へ~なるほど!」

とここでリーダーが…

森崎
「ちょっとすごい玉ネギの苗でできた道!
 気持ちがいいねえ~」

ゴロンと横になるリーダー。

森崎
「苗の気持ちでさ…いいなあ」

佐々木「今は苗目線ですね」

森崎「あ~気持ちイイ」

伺った頃は定植作業の真っ最中。
一度に4列植えられるというこの機械を使って
苗を一本一本植えていきます。

藤尾
「畑の奥まで約300メートル。
 往復600メートル。
 どれぐらい時間かけて定植するんですか」

小野さん「20分です!」

藤尾「早いですねえ」

ではいよいよ苗の登場です。


2015年05月23日(土) |  苗植えに挑戦だ!

軽トラックがやってきました。

藤尾「銀色の袋に包まれている?」

小野さん
「光を入れないようです。
 そして温度を遮断するためです」

チャックを開けると…苗がいっぱい!

15センチほどに成長した苗。
前回から比べてぐんと大きくなっています。

裏返すと根っこがビッシリ!

あぐりっこの苗植え体験!
普段は機械を使って植えますが、
今回は特別に手植え体験をさせてもらいます。

小野さん
「まずはお尻に力を入れます。
 あらかじめ(苗を入れる)穴が開いてます。
 ここに苗を入れてぎゅっと押さえます」

森崎「いまお尻に力は?」

小野さん「いれました!ギュッギュッ!」

アヤノ「そんなに力を入れて大丈夫?」

小野さん
「葉っぱを押さえたんじゃなくて
 土のかたまりのところを押さえています。
 入れてギュッと押さえています。
 一人一人の植え方次第で秋に収穫する
 玉ネギの大きさが変わります

藤尾「これは大事だよお~」

では定植にチャレンジ!

カケル
「大きい玉ネギになるように頑張ります!」

ではスタート!

小野さん
「白い部分が見えない程度に植えます」

苗を穴に植えてギュッ。植えてギュッギュッ。

風に倒れないように…
しっかり根が張れるように
みんなで作業しましたよ。

さあ定植完了しました!

「大きくなりますように」

いつも明るく楽しい小野さん。
ご指導ありがとうございました。

さてお次はガラリと場所を替えて…

佐々木
「みなさんご覧ください。
 玉ネギを使った加工品もこんなにある!」

JAきたみらい 山原大祐さん
「どれも自慢の商品です」

森崎
「玉ネギ・玉ネギ・オニオン…」

佐々木「どれが気になるかな?」

エマ「おひさまカレー!」

山原さん
「JAきたみらい第一号の加工商品です」

■おひさまカレー(甘口・辛口200g)324円

こちらにはお醤油も…試食してみると。

森崎
うま味がすごい!
 オニオンペーストのように凝縮感がある」

佐々木
「皆さんはこうした加工品を開発販売だけでなく
 加工品を使った料理の提案もしているんです」

■芳醇 玉葱醤油(356円~2484円)

ということでタマネギの加工品を使って
料理にチャレンジ!
今回はオニオンコンソメを使った
だし巻き卵を作ります!

※詳しい作り方はレシピコーナーへ!

《JAきたみらいの加工品について》
詳しい商品については情報は
JAきたみらいのホームページまで
https://www.jakitamirai.or.jp/


2015年05月23日(土) |  オニオンコンソメでお料理作り♪

オニオンコンソメを使って
だし巻き卵にチャレンジ!

さすが女子!
とっても上手に作っていきます…

完成♪

森崎「小学生こんなに上手に出来るの!」

藤尾「上手だ!」

さてお次は男子の出番。先に作った女子が
アシストしてくれたのですが…

アヤノ
「(油を)もっと入れていいっ!」

ついには
カケルから油を取り上げる(笑
(温厚なアヤノが激変です…)

さてこちらエマちゃんも少々ヒートアップ!

リョウスケ「あっ油入れすぎた…」
エマ「大丈夫だって! 」

おっと強気のエマにスタッフも大笑い。

アヤノ
「もういいよっ!押し込んでっ!
アヤノの指導でカケルの卵焼きは
素晴らしい出来栄え!

さてリョウスケは? 
「残念…」

あらら真っ黒!
しかもまさかのひっくり返し失敗!

リョウスケ
「思っていたより…下手だ…(苦笑)」

だし巻卵できました~♪

なかなかやんちゃな卵焼きもあり
驚く完成度のものもあり、
あぐりっこの個性が出た
ダシ巻き卵が出来あがりました。
さらに他にもお料理を作って頂きました。

ではリョウスケ。
ちょっと焦げただし巻卵のお味は?
「ちょっと苦味があって…
 真ん中が甘くておいしい!

上手にできたアヤノ。

森崎「うまいよ~」
藤尾「アヤノのこと女将って呼んで良い?」

※詳しい作り方はレシピコーナーへ!

森崎
「あまり玉葱の加工品って無かったと思う。
 きたみらいエリアではこんなふうに
 お醤油からドレッシング…
 色々作っていらっしゃる。
 町全体がきたみらいの
 玉ネギをPRしてる。
 もう大プッシュできるくらいの玉ネギに
 なってくれたってことですよね。
 これから世界一の玉ネギ産地に
 なっていくんじゃないですか?」

山原さん「なればいいですね!」

あぐりっこの作文より~

『4月29日
今回は玉ネギシリーズ2回目。
みんなで玉ネギの歴史を全力で演じました。
苗を手で植えました。
キツかったけど終わった後はすがすがしかった!
おおきくな~れ!』

お・ま・け!

実はあぐりっこたちは
小野さんに再会できるのを
ものすご~~く楽しみにしていました。
札幌からの移動のバスの中で
小野さんに手紙を書いたり
似顔を書いたり
折り紙を折ってメッセージを書いたり
していたんですよ(自主的です)。

小野さん
「どうしよう…泣けちゃうなあ

玉ネギの形をした折り紙も…

小野さん「よ~し!ビシビシいきますよ」




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