春到来! ついに日本の食料基地、 北海道の農作業が本格スタート。
これまで様々な栽培方法や 収穫を見てきた一行だが、 実は雪解けのこの時期、 春に重要な作業があったのだ!
ユリカちゃん 「土おこし??」
藤尾 「あ~言われてみればそうかも」
森崎 「…土曜5時!!」
佐々木 「あぐり王国!(小さい声で「正解!」)」
春、種まきや苗植えの前に行う 大切な作業とは何なのか?
「食と農のふれあいファーム くるるの杜」で 教えていただきましょう。
■食と農のふれあいファーム くるるの杜 住所)北広島市大曲377-1 電話)011-377-8700
佐々木 「さて正解ですが・・・ 《土づくり》です」
森崎 「《土づくり》ねえ~」
《土づくり》とは、 野菜などがよりおいしく育っていくために、 畑を最適な状態にすること。 春先の種まき前に行う大切な作業なのです。
では野菜作りのベテラン! ホクレンの有村 利治さんに 《土づくり》について教えてもらいましょう。
まずはハウスの中の土がどうなっているのか 見せてもらいました。
有村さん 「これから肥料をやるんですけど 肥料をやる前に、 土をフワフワにしないといけない!」
有村さんが土を持ち上げると-
森崎 「うわーフワフワ!!」
藤尾 「やわらかそう~」
森崎 「ここ自体が大きなベットみたいだ」
有村さん 「やわらかいというコトは この中にイッパイ空気が入っているコト。 それと水をあげたときに、 水をたくさん含むコトができる!
そういう状態にしないとね!」
有村さん 「コレは“たい肥”です。 植物や牛ふんなどを混ぜて発酵したモノ」
たい肥を土に入れるとフワフワになる 効果もあるそうです。
森崎 「土のベットをつくる時に、 必要なモノを混ぜ合わせて、 それでやわらかくしているんですね」
佐々木 「土を起こすコトも 肥料を加えて混ぜ合わせるコトも 全てが最初の準備段階で 大事なコト!」
春の大切な作業「土づくり」。 続いては実際にシッカリと土づくりをし、 栽培を行っているというビニルハウスへ。 そこには-
あぐりっこ 「うわ~スゴイ!ミニトマト!」
森崎 「パラダイスだね~」
有村さん 「もう真っ赤に熟れてますよね。 みんな1個ずつ食べてごらん!」
あまりの美味しさにコウノスケ君 驚きの表情!
コウノスケ君 「甘い!スゴイおいしい」
森崎 「甘いだけじゃない!味が濃い」
ここで有村さんから質問が-
有村さん 「みんな生きていくのにどういうコトをする? 何が絶対必要だと思う?」
思案中のあぐりっこ・・・
有村さん 「どうしても空気が必要だよね。 空気の中には酸素という大事な成分が 入っているね、それが必要だよね! そしてトマトも空気が必要なんです。 葉っぱの裏側の気孔から 空気を取り込んでいるし、 空気の中には酸素とか炭素、 そういうモノが含まれているんだよね」
植物が成長するためには、 空気と水分が絶対に必要。 そしてスクスクと大きく育つために 欠かせないのが、 バランスの取れた栄養分!
有村さん 「ちっ素とかリン酸とか、 カリウム・石灰・マグネシウム… いっぱい色んな養分が必要なんです。
みんな肉・野菜全部食べないと 栄養がかたよるよって怒られない?」
佐々木 「バランス良く食べなさいって言われるね」
植物が育つには13種類の養分が必要。 その中でも、ちっ素・リン酸・カリウムが 肥料の3大要素と言われ 重要な働きをするのです。
有村さん 「ちっ素は葉っぱや茎を作る材料になる。 リン酸もそうで組織を作るのに必要なんです。 カリウムは自動車で言うとオイル。 部品にはならないけど、 なかの活動をスムーズにするんですね」
有村さん 「ちっ素・リン酸・カリウムは 一番大事な肥料の中の養分」
森崎 「3大要素ですね! いや~結構シビアですね。 種をまいて水をまけば 出来るってもんじゃない!!」
森崎 「目の前にイッパイありますが コレが全て肥料ってコトですか?」
菊池さん 「そうですよ!」
菊池さん 「てん菜用肥料・水稲用の肥料・ 牧草用の肥料とあります」
森崎 「それぞれ全然違うモノに 全然違う肥料をあげているんですね。 肥料というのは同じモノじゃないんだね」
菊池さん 「後ろにある原料を混ぜ合わせて 肥料にするんですよ」
こちらの工場では、 肥料の三大要素である、 窒素・リン酸・カリウムの3種類をベースに 様々な作物に適した肥料成分を配合。 おいしい野菜づくりを支えているのです。
菊池さん 「約200種類以上の 肥料の製品数があります」
藤尾 「そんなにあるんですか…」
森崎 「200種類以上? 覚えられませんね、そんなに」
藤尾 「例えば同じ作物でも作る場所が違ったら 同じ原料を混ぜ合わせても 配合の分量が違っていたりするんですか」
菊池さん 「はい!そうですよ」
じゃーん、もんすけです。 安全安心な野菜作り、 大切なのはバランス良く 肥料を適正に与えること!
そのため、こちらの工場敷地内には、 “土壌診断”を行う施設があるんです。 土壌診断とは 人の健康診断のようなもので、 採取した畑の土の状態を分析調査すること。
あぐりっこ 「けっこう重い…!!」
菊池さん 「1つのパレットの上に 100袋あるんです」
菊池さん 「現在ココには8000トンの製品を ストックしてありますよ」
森崎 「8000トン!!」
20キロの肥料が40万袋も 在庫されているんです。 ちなみに、こちらの工場では、 1日200トンもの製品を 作ることが出来るのです。
お次は実際に肥料を 配合している工場へ移動しました。
菊池さん 「ココで原料を貯蔵しています」
1区画に約100トンの原料を 貯蔵できる場所に 突然、重機が入ってきました。
森崎 「あ~一気にすくった~~」
藤尾 「大量に原料をすくったよ」
原料をすくったまま 移動するホイールローダー!!
バサーっと原料をタンクに 入れていきます。
当たりに煙が立ち上り迫力満点!
森崎 「配合っていうから 試験管とかビーカーに入れて 200トンかと思った!」
森崎 「改めて色んな肥料を並べて頂きました」
藤尾 「これには牧草用って書いてあるね!」
あぐりっこ 「玉ネギ用!とうもろこし用! てんさい用もある!」
佐々木 「豆類用もありますよ」
森崎 「それぞれによって配合も変わるし 中に入る原料も変わるし・・・ 肥料も違うということが分かりました。 これも大事な農業ですね」
菊池さん 「農産物にとって肥料は かかせない存在ですからね」
森崎 「ココがあっての北海道農業だね」
北海道農業を支える、 肥料の製品作りを見学したあぐりっこ隊は、 再びくるるの杜へ。
佐々木 「健康な土になるように、 肥料を加えてやりましょう!」
森崎 「では土づくりスタートです!」
藤尾 「頑張るぞ~!」
ヨシキ君が肥料まきを体験!
藤尾 「奥の方も手前の方も均一にね!」
佐々木 「腰入っていますよ!」
森崎 「いいよ!いいよ!」
森崎 「もし肥料が無かったら野菜は育たない?」
有村さん 「普通の雑草ぐらいにしか育たないんです」
森崎 「育つことは育つ?」
有村さん 「自然の中に色んな肥料成分… 植物などが持ってたものが腐れて 土の中に残っていますから。 だから肥料をやらないけど 雑草・木など育っていますよね」
有村さん 「けど作物というのは米も畑作物も野菜も、 たくさんの量を収穫しなければならない。 そのためには、自然の中にある 肥料成分だけでは足りない。 もし肥料をやらなかったら 今地球に住んでいる人どれくらい、 生き残れるでしょう…」
森崎 「えーじゃーめっちゃ重要だ」
有村さん 「それと美味しい野菜は 肥料のバランスがよく取れてないと! 作物が健康に育たなくなってしまうんですよ」
では肥料を与えて美味しく育った 野菜をみんなで食べてみることに!
蒸かしたメークイーンを食べると-
あぐりっこ 「甘~い!おいしい!」
森崎 「ノーザンルビーという品種が あるそうでございます!」
藤尾 「うわっルビー色じゃないですか」
さてお味は?
森崎 「おいしい!」
佐々木 「やわらかい!」
森崎 「じゃがいものシットリ感じゃないよ!!」
佐々木佑花の週刊あぐりニュース!
きょうは滝川から、 いまが旬のあの野菜の生産者から ビデオレターが届いています。
なばな生産者 中野義治さん 『あぐり王国をご覧のみなさん、こんにちは。 今年もおいしい (パリっ・・と一口)なばなができました。』
あの野菜とは…「なばな」。 滝川は日本一の菜の花の作付面積をほこり 「なたね油」の産地として有名です。 JA滝川では食用の菜の花の 『つぼみが付く前の若葉』を 「雪割りなばな」というブランド名で この時期に出荷しています。
あぐり王国でも2年前、 中野さんのハウスを取材させていただきました。
【中野さん】 『いま地元で菜の花スイーツ、 なばなを使ったパンを開発中です。 今年はパン・スイーツも登場しますので 楽しみにしてください。』
中野さん、ありがとうございました。 収穫は5月中旬まで行われるそうです。 生でも、炒めても、茹でてもおいしい。 いろんな料理にあう滝川の「雪割りなばな」。 スイーツも楽しみですね。
以上、週刊あぐりNEWSでした。