怪しい男性の声で 「こんにちは~ あぐり王国でございます…」
藤尾 「いやリーダー… 訳わかんないですから! ここ番組の冒頭ですからね」
森崎 「みんなどう?甲冑っていうんだよ。 侍がこういうのを着て戦場で戦ってたんだ」
あぐりっこ「カッコイイ!」
佐々木 「宮城県と繋がりの深い町なんですが、 この町に去年の夏から移り住んで イチゴ栽培をしている生産者がいるんです」
森崎 「伊達でイチゴですか?!」
佐々木 「今日はその生産者さんに会いに行きます!」
森崎 「やったぜ!今日はイチゴだあ!」
さてイチゴ生産者さんにお会いする前に 伊達市の町の成り立ちをお勉強しましょう。
佐々木 「ここ伊達市と宮城県亘理(わたり)町との 繋がりについて、 伊達さんにお話を伺います。 宜しくお願いします」
伊達市開拓記念館の学芸員 伊達元成(だて もとしげ)さん。 伊達市のの伊達さん…?? ということは…
伊達元成さん 「この町を開拓した亘理伊達家。 その一番最初に移住してきた人が 伊達邦成(くにしげ)。 その直系の子孫です!」
森崎 「ええ~スゴイ人だ…たぶん…」
森崎 「ここを作られた方? 十五代亘理領主…と書いてありますよね。 じゃあ伊達さんは何代目になるんですか?」
伊達元成さん 「ボクで20代目になります」
歴史的に深い関係がある 伊達市と宮城県亘理町。 1981年には姉妹都市提携を結び、 様々な交流を行ってきました。 そんな亘理町は東北随一のイチゴ産地。 なんと冬場の道内で消費されるイチゴの およそ60%は亘理町周辺のものだったのです。
しかし-
去年の3月11日、
東日本を襲った大地震が
町を一変させました…
森崎 「みんな1年前のことだよ。 忘れられないよね。 衝撃的な映像をみんなも幼いながらも 目に焼きついたんじゃないかな。 この町の人は繋がりが深い分だけ 悲しみも強かったんじゃないでしょうか」
伊達さん 「そうですね… 伊達市では震災が発生した直後に 職員を派遣して まず町の行政のシステムを支援しました」
ツーンとくるような外の空気と違って まるで小春日のようなハウスの中。
森崎 「亘理町からいらっしゃった皆さんです。 こんにちは~~!」
独身で一番若いのは 小野彰吾さん(22歳)。 森崎 「自信満々に独身!って手を上げてますね」 藤尾 「ここは嫁探しの番組じゃあないですよ!」
逆に一番ご年配でひょうきんなのは 鈴木秋衛さん、68歳です。
森崎「お歳はいくつですか?」 鈴木さん「100歳です!」
リーダー的存在の佐藤長一さん。 亘理町ではイチゴとお米を作っていました。 去年、単身で来ましたが もうすぐ奥さんも移住してくる事になっています。
森崎 「皆さん、楽しくお話されてますけど 1年前には大変な状況だったんですよね…」
佐藤さん 「もうすぐ来ますね、3月11日。 そん時はイチゴの収穫の最盛期に 入ったところで…まず大変でした」
ワカナちゃん 「みんな…泣いてる映像がいっぱいで…」
森崎 「悲しいニュース、いっぱい見たよね」
森崎 「全てが変わったと思うんですけど」
佐藤さん 「ハウスも無いし自宅の2階が残ったくらい。 だから…2mちょいかな… 建物は残ったけど、私は… けど基礎だけ残って、 他は全部流された人もいるので…」
森崎 「北海道に渡ってくるって かなり勇気がいると思うですけど」
鈴木志野さん 「移住をしないと… その先を見つけることができないくらいの 状況だったのかな~って冷静になると思います。
(来てみると)伊達市は野菜がとてもおいしくて。 夏は暑くなるし今年は雪が多くてビックリ! けど子ども達が雪で遊んで楽しんでいるんで そういう姿を見ると良かったなあって思います」
(鈴木さんは父・夫・子ども、家族5人で移住。 亘理町では観光農園を営んでいました)
昨年の7月、佐藤さん達は、 伊達市でのイチゴの生産を成功させるための テスト栽培を伊達市大滝区で行いました。
宮城県とは気候や栽培方法が大きく違うため、 数種類の苗を育て、 伊達市の栽培に合う品種を調べました。
22歳の小野さん 「ベテランの人から三十代の人まで… 本当に教わることばっかりで…」
とここでチャチャを入れる佐藤さん 「今度、お酒教えるから!」
小野さん 「それは遠慮します!(笑)」
震災から一年。 北海道伊達市で再起を図る 宮城県亘理町のイチゴ生産者。 その中の1人、丸子裕人さん(33歳)は、 おじいさんの代からのイチゴ農家。 イチゴの栽培から離れてはいけない と思い移住を決断しました。
丸子さん 「気温・気候が亘理と全然違います。 また亘理では土に直接植える栽培方法で こちらでは高設栽培なので 管理方法が違ってくるので 勉強していかないといけないですが そこが頑張りどころだと思います!」
テスト栽培したイチゴを初収穫したときは どんな気持ちだったのでしょうか?
丸子さん 「嬉しかったです。 触ったこともない品種だし 環境も違いますから… 本当に栽培できるかなって 気持ちもあったんですけど、良かったです」
試行錯誤の末、実を付けた その真っ赤なイチゴを 試食させてもらう事に…
収穫したばかり! テスト栽培したイチゴをいただきます。
鈴木さん 「“すずあかね”というイチゴです」
森崎「すごい真っ赤」 カエデ「匂いがスゴイ!」 藤尾「ビックリするほど良い匂いする」
さて食べようとしていたら- 鈴木さんとあぐりっこのレン君がヒソヒソ話。
鈴木さん 「ヘタのほうから食べる。そして最後に甘い所。 一番美味いところは最後に食べる!」
森崎 「出ました! イチゴ農家のワンポイントアドバイス」
レン君 「ヘタの方から食べたら だんだん甘くなるんだって」
それではみんなでいただきま~す。
レン君「甘っ!」
森崎「みずみずしい」
藤尾「イチゴジュースみたい」
コウノスケ君「全部甘い」
カエデちゃん 「このイチゴ100個あったら全部持って帰りたい」
鈴木博之さん(40歳) 「以前自分達が作っていた品種と比べると 酸味が強いイチゴなんですけど… すごい甘く感じました!」
(鈴木さんは家族5人で移住。 亘理町では観光イチゴ農園を営んでいました)
森崎 「北海道でこれまで出来なかった イチゴができるようになる…って 【伊達のブランドイチゴ】が 誕生するかもしれない!スゴイ事だ!」
佐藤さん 「良いモノを作って伊達の人に食べさせる… 地産地消で地元のイチゴは 地元で消費するのがいいと思って!」
あの日から一年。 移住してきた皆さんのふるさと 宮城県亘理町の今は…
JAみやぎ亘理中部営農センターを 伺いました。
海沿いにあったため、 津波の被害が大きかった亘理町吉田地区。
そこへ案内してもらいました。
土生さん 「この先にイチゴハウスが立ち並んで イチゴの産地形成がされていました」
見渡す限り建物はみられません… ここにも津波が押し寄せたのです。
さてここからはサプライズが…
会場に集まったイチゴ生産者さん。 もちろん理由はわかりません!
森崎 「みなさんにある物をご用意してます! ではお願いしま~す!」
運ばれてきたのは-
甘酸っぱい香りが漂うイチゴスイーツ!
森崎 「実は見えているイチゴは皆さんが育てたイチゴ。 そしてこのスイーツ、 アイデアは4人のこどもたちなんです!」
イチゴスイーツをみた生産者さん、 思わず「スゴイ!」
女性陣には笑顔がこぼれます。
あぐりっこのみんなは、 新天地でイチゴの栽培を始めた 皆さんを応援したい! という気持ちを込めて、 イチゴのスイーツを考えていたんです。
あぐりっこのアイデア- ワカナちゃんはイチゴのロールケーキ レン君は一口シュークリーム カエデはイチゴソースホットケーキ、 コウノスケはイチゴピザ!
そのアイディアを形にしてくれたのが、 パティスリーヴィオレットの尾崎シェフ! イチゴはケーキ屋さんにとって大切な食材。 地元の伊達市でイチゴ栽培が 盛んになることを期待しています。
さてシェフが4人のアイデアをまとめたのが-
イチゴのシュークリームが乗った 「イチゴたっぷりロールケーキ」と イチゴのホットケーキをバーナーであぶった イチゴホットピザ!
アイデアが融合して予想以上の スイーツが完成しました!
■パティスリー・ヴィオレット 洞爺湖町本町185 浅野ビル102 電話0142-76-5543 ※今回のスイーツは番組企画のため お店では売ってません!
さてそのお味は?
鈴木さん 「おいしいです! いっぱい考えてくれて、 ありがとうございます!」
鈴木さん 「涙が出てきた… ホント、うまかったです!」
あぐり王国北海道では 武士道ならぬ“あぐり道”で、 これからもみなさんを応援し続けます!