本日のあぐり王国は リーダーの手紙から始まった…
「今日みんなが来ているところは 北海道農業を支えるとっても 超重要な施設! ここにあるものがヒントだよ!」
実際あぐりっこと河野君・佐々木アナの前には 不思議な道具がありますよ。
河野「なんだろコレ??」 ユウト君「卵パックじゃない?」
穴の空いた黒いプラスチックの入れ物? 種の入ったビンに噴水みたいな写真??
一体なんだコレ??
原原種と書いてあるビンを見て-
ナナカちゃん 「ハラハラダネ??」
あぐりっこ「え~なんだあ~」
佐々木 「さあ、ここにあるものが何なのか? そしてどんな重要な施設なのか? もちろんリーダーも探しに行きましょう!」
北海道農業を支える施設とは一体!?
まずは「はらはらだね?」に隠された 驚きの事実を探しに行きましょう!
リーダーを探しにお邪魔したのは こちらの建物。 ホクレン滝川種苗生産センター 「原原種センター」です。
リーダー 「いや~みんな待ってたよ~。 こちら…は原原種(げんげんしゅ)センターの 北林茂センター長です」
河野 「えっ?今、 原原種(げんげんしゅ)センターって 言いました??」
リーダー 「げんげんしゅセンターです」
ナナカちゃん 「ハラハラダネじゃないの?」
リーダー 「えっみんなもハラハラダネって読んだの? 実はお兄さんも、そう読んでたんだよ。 同じ間違えをしたね」
それでは、北林センター長に 北海道農業を支えているとは、 どういう事なのか聞いてみよう!
北林さん 「北海道農業を原原種を生産しています。 《原原種》とは農業試験場などで 優れた品種を作ってもらい、 その種を最初に増やす段階で、 その種のことを言います」
そこで原原種センターでは 「もんすけ米」の種を増やすのです。 種をとるために栽培し、 7か月後できたのが「原原種」。
しかし、ここでは限られた数しか出来ません。
北林さん 「絶対に他の物が混ざらないように 管理しなければいけないし、 もちろん畑は厳重に 管理しなければなりません」 森崎 「原原種に病気が付いたら 全部いっちゃいますからね。 最新の注意を払っているですね」
河野 「いや~大人でも知りませんでした」
森崎 「我々が食べている作物。 その作物がなるまでには“種”が必要で その種は厳しく厳しく管理されて、 やっと広がるんだねえ」
品種の特性を保ったままタネを増やす 「原原種センター」 北海道の農産物を陰で支える大切な施設なのです。
続いてやってきたのは ホクレン滝川種苗生産センター 「北のプラグセンター」。 お話を伺うのは今村俊彦さんです。
佐々木 「目の前で作業が始まりましたが さてココは何をしている施設ですか?」
今村さん 「ここは“北のプラグセンター”といいまして プラグトレーで花と野菜の苗を 作っている施設です」
河野 「みんなコレはさっき見たやつだね。 このプラグトレーに土が入ってますが 今は何をしているんですか?」
今村さん 「カボチャの種を手でまいていますよ」
森崎 「苗作りをしているんですね」
続いては- 今村さん 「このポットマスターで プラグトレーに土を詰めて 水分を与えていきます」
ポットマスターにプラグトレーを入れると 流れ作業で土が入ります。 最後には水がシャワーのように降り注いで シットリ濡れた状態になります。
土が入ったトレイには、 種を入れるためのくぼみをつけます。
ここでディブラーというマシンが登場
お次は種を大量にまく時に大活躍する 《真空播種機》。
まずは枠のついた板に種を入れます。 ここには実は200個の 小さな穴が開いてます。 板の下から空気を吸い込むと 穴に小さな種がくっついて 1つ1つバラバラにすることができます。
「くっついてる~!」 「細かい!!」
先ほどの板を裏返しにして 本体にセットします。
本体には先ほどのタネと同じ場所に 同じ数の穴があいています。
板側の圧力を抜くとタネが落ちます。
森崎 「これで全部まかれたの?」
あぐりっこ 「入ってる!」
森崎 「ひと粒ずつっキチンと入ってる!」
河野 「カワイイですね」
森崎 「乙女心に火がつくわ~ 苗ってなまらカワイイ!」
さて苗を見て作物がわかるかな?
ヒイナちゃん 「これはトマト!」
今村さん 「正解です。接ぎ木苗です。 甘くておいしいトマトと 病気に強いトマトをつっくけてます」
とココでリーダーが 「あのさっきからカチャンカチャン 言っているのって何ですか?」
今村さん 「こちらの育苗棟は環境を コンピューター制御しています」
育苗中の温度管理はとても重要! 苗が健康に育つように センサーは徹底した管理を行っています。 例えば室内が暑くるとカーテンを閉め、 室温が高くなり過ぎないように 調節しているんです。
水分は「走行かん水機」と「手ジョーロ」で 与えているとのこと。 では実際に走行かん水機の働きを 見せてもらうことに!
天井から吊り下げられたマシンから 霧状の水が出てきました。 そして端から端まで移動して ムラ無く水をまいていきました。
あぐりっこ「すご~い」
河野 「ここで良い状態じゃないと この後、農家さんが育てるときに 始まりの段階が良くないってことですもんね」
今村さん 「自分で播種をして育苗をしている方も たくさんいると思いますが 私達は育苗施設として農家さんの負担を軽減し 安心できる苗をお届けしたいと考えております」
今回あぐりっこの ユウト・ナツキ・ナナカ・ヒイナは、 今年くるるの杜で作物を育てる プロジェクトを担当しています。
野菜の赤ちゃんに興味津々… ドンドン好奇心がわいてきたぞ~
あぐりっこの質問は続きます。 ナツキ君 「この苗はどうやって運ぶんですか?」
今村さん 「ダンボールに入れて 全道各地に出荷しています」
作物の苗の生産を行っている 「北のプラグセンター」。 いろんな専用マシンを駆使して 作られている事を知ったあぐりっこは、 これらの苗がどのように生産者に届けられるか 追跡するため、急遽鷹栖町へ向かいました。
ここでなんとも嬉しい出会いが!
河野 「ダンボールだらけですね。 みんな見たさっき?」
あぐりっこ 「さっきの場所にあった!」 「あったよあった!」
ナナカちゃん 「このダンボールに苗が入っていた!」
どうやら苗はトマトのようです。 というコトは…
河野 「鷹栖町のトマトって有名なアレですか?」
JAたいせつ鷹栖支所 平賀英樹さん 「有名なアレです。オオカミの桃です」
鷹栖町の名産 トマトジュース「オオカミの桃」。
このジュース専用の品種を使い、 完熟したトマトだけで作られている というこだわり。 全国的にも人気の商品です。 今回届けられたのは、 このトマトの苗だったんです!
ちょうどコチラにお見えになられた 農家さんがいらっしゃいました。
原料トマト部会部会長 奥山雄一さん 「今トマトの苗を取りに来ましたよ」
河野 「これからすぐ農作業ですか?」
奥山さん 「そうです。鉢上げ作業です」
河野 「鉢上げ?HACHIAGE? 何ですか?ついて行っていいですか?」
奥山さん 「どうぞ。よろしいですよ」
では作業を見に行きましょう
旭川市の北に隣接している鷹栖町。 42件のトマト生産者が およそ200トンのトマトを収穫しています。
奥山さん育てる苗は2500本! まずは11個もの段ボールを ハウスへ運びます
河野 「転ぶなよ~お手伝い!お手伝い!」
ハウスに苗を運び終えました。
あぐりっこ「いえ~い」
河野「これからですね」
奥山さん 「鉢上げですね。 まずはこの苗を1本ずつ 植えていくんです」
あぐりっこ、 あまりの数に動揺したのか一斉に笑い出す。 「キャハハハハ」「アハアハ」
河野「めちゃくちゃあるよ」
河野 「2500個を1個ずつ植えていくんですか?」
奥山さん「そうです!」
あぐりっこ一斉に「たいへ~ん!!」
ナナカ(小声で) 「手作業で…??」
奥山さん 「手作業で1本ずつだよ」
河野「これお1人ですか?」
奥山さん「そう1人で!」
あぐりっこ「ええっ!(驚き)」
河野「大変でしょう?」
奥山さん「えへへへ…まあね!」
では作業を教えてもらいましょう。 まずは鉢側に穴を開けていきます。
奥山さん「苗を植える穴を開けます」 河野「それって突っ張り棒?」
奥山さん「そうです!指でやってもいいです!」
その穴に苗を植えていきます。 苗に土をしっかりかぶせて完了です。
河野「みんなやり方分かった?」 あぐりっこ「ハイ!」 河野「ではお手伝いさせてもらいます」
作業を分担して進めます。 穴あけ担当はナナカ。 ユウト・ナツキ・ヒイナが 苗を植えていきます。
穴あけ担当のナナカ 「すごい大変だ!」
苗担当たちは… ナツキ 「暑いけど野菜とか育てるなら頑張れる」
さて最初は元気に楽しげにやっていたあぐりっこ。 ところがヒザや腰を曲げての作業が 続いていきます…
しばらく作業を続けていたあぐりっこ。 チョットずつ本心がチラホラ…
佐々木「ユウトどう?」 ユウト 「つか…れる…楽しい… 疲れっ……けど楽しっ…疲れるけど楽しい」
河野 「完全に疲れてるやないか!」
佐々木「ろれつが回らなくなってきた」
河野 「ナツキ、さっきから色々なやり方してるけど この体勢がやり易いことに気付いたの?」
ナツキ 「うん。さっきのだと…腰がちょっと…くるから」
ヒイナ 「大変だけど植えるの大好きだから頑張れる」
ユウト「1本1本…大事に」
河野 「こっから育って今年収穫する物になる… で休憩したい人!」
しーん(無反応)
河野「そうだよね…頑張ろう」
このあとも作業を続けること30分。 河野君以外のみんなは 休憩ナシで頑張りました!
さあタイムアップ!
河野 「“901”植えました!」
奥山さん「最高だなあ」
(あぐりっこは疲れすぎて 喜びの声もでません)
河野「すご~い」
奥山さん「3分の1以上植えた!」
佐々木 「すご~い!お疲れ様でした」
さて感想を聞いてみましょう。 ナツキ 「最初はすぐ終わるんじゃないと思ったけど すんごい難しいかった… 」
ユウト 「こうやって1本1本植えるのは大変だったけど 育っていくんだなって思ったら… すんごい達成感みたいのがあった!」
ヒイナ 「1つ1つ大変だったけど これがすごい大事だから、 ちゃんと育ってくれるんじゃないかと思った」
ナナカ 「1つ1つ手作業でやっていくは大変だったけど 自分がやってった物を 全国の人に食べてもらえると思ったら 大変じゃなくなってきて 楽しく出来たから良かったです」
佐々木 「正直…痛いところドコ? 」
ナナカ(苦笑いしながら…) 「つま先とひざ!」
大人一斉に大笑い!
奥山さん 「つま先とヒザにくるよね。 おじさんもくるもん! しまいに座っちゃうも~ん」
これらの苗が成長し トマトが収穫できるのは7月中旬 夏には真っ赤に実ったトマトが 見られるはずです!
最後にはご褒美のトマトジュースも! オオカミの桃でカンパ~イ。
奥山さん 「苗が半作って言うけど、本当にそれぐらい 気をつけています」
河野 「半作というのは農作業のうち 半分が苗を育てる作業ってこと… この苗が美味しく育って このジュースになるのを 楽しみにしてます」
あぐりっこ「ありがとうございました!」
厳重な管理のもと種が作られ、 マシンと人の手によって苗が育ち こうして生産者さんの手元に届く…
本当にたくさんの年月と人の手があって 農産物は私達のもとにやってくるんですね。
とっても勉強になった1日でした。