独特の香り とクセのある味で、 エスニック料理などに欠かせない、 香味野菜のひとつ…パクチー!
実はここ数年で、パクチーを取り上げた 専門の料理本や、パクチー味のお菓子、 パクチーを使った加工品などが次々と販売され、 パクチー愛好家を「パクチニスト」と呼ぶほど、 今注目を集めている食材なんです!
ところで皆さんは、 パクチーがお好きですか? それとも苦手?
街頭インタビュー ≪好き≫ 「パクチー大好きです! 独特のにおいとか味とかパンチがあるので クセになります!」 「香りが良くて食欲が進むから好き」 「あのにおいがクセになりますね」
≪苦手≫ 「嫌いですね…なんか苦いっ!」 「味が独特で抜いちゃう」 「香りが強くて、全体に混ざってしうまうのが 得意じゃないです」
このように好き嫌いがハッキリ分かれるものの、 その理由はほぼ同じという、 不思議な野菜・パクチー。 ところが苦手だという皆さんに、 ある産地のパクチーを食べてもらうと…?
≪苦手だった人が…≫ 「食べやすい!」 「まろやかというか優しい感じがします。 普段食べるパクチーよりも!」 「独特な香りはあるけど前に食べたパクチーより 食べやすいです!」
今週のあぐり王国ネクストは…、 番組初登場の野菜パクチーに注目! 苦手な人でも食べられる そんなパクチーをつくる、ある産地へ!
森結有花アナウンサー 「新年あけましておめでとうございます」
森崎リーダー 「おめでとうございます。 本年も宜しくお願いします」
リーダー 「十勝のパクチーはすごい有名で 気にはなっていたんです」
森 「北海道でパクチーが作られているって 知らなかったんですよ」
リーダー 「海外から取り寄せているイメージあるけど 実は十勝で盛んにパクチー作られてる! どう?パクチー?」
森「パクチー大好きです」
森「リーダーは?」
リーダー 「オレ、3食パクチーでいいぐらい! すっごい好き!」
森「パクチニストですか?」
リーダー 「俺自分で“パクラー”って言ってるから。 昭和の言い方だから(笑)。 子供には難易度高いんじゃないかな」
今回のあぐりっこは、 野菜を収穫したい! しっかり者の石崎朋愛(トア)ちゃんと。 色んな食材を食べてみたい! シンクル葉夏(ハナ)ちゃん。 好き嫌いは少ない2人ですが果たしてパクチーは?
リーダー「パクチー知ってる?」
あぐりっこ「知ってます」
リーダー「知ってるの?食べたことは?」
トア「あります!」
トア「サラダで食べました」
ハナ 「なんかワサビみたいなチューブの中に パクチーのペーストが入ってた!」
リーダー 「そうかそうか…生のパクチーじゃなくて 加工品を食べたんだ!!」
リーダー「どんな味した?」
トア 「何とも言い表せない… 初めての味のような…」
リーダー「そうだよな。好き?嫌い?」
あぐりっこ「う~~~ん」
あまり好きではないかな…
リーダー「そうだよな。そりゃそうだ」
日本でもエスニック料理を 食べる機会が増えたとはいえ、 まだまだ子ども達にはハードルが高いパクチー。
タイやベトナムなど、 暖かい地域のイメージが強いですが、 真冬の士幌町では、 どのように栽培しているのでしょうか?
リーダー 「そもそもなぜ士幌町でパクチーを 育てようと思ったんですか?」
堀田さん 「今から8年前に札幌のタイ料理店から 道産パクチーをつくれないか?と 相談を受けました」
堀田さん 「ハウスがあったので、 栽培管理もしやすいし 設備投資もしなくていいのでは?と 試験的にやったのが始まりでした」
リーダー 「これは元々パクチー用のハウスじゃない?」
堀田さん 「元々は水菜。今もパクチーと水菜の2種類を 作っているんです」 リーダー 「それにしたって東南アジアの野菜ですよ? できると思わなかったんじゃないですか?」
堀田さん 「そうですよね…でも実は パクチーは暑さに弱いんですよ」
リーダー「えっ!?ウソでしょ」
堀田さん 「逆に十勝のパクチーは冬が旬で 今が一番おいしいです」
リーダー「なな…なんと!!意外すぎる!
リーダー 「外気温-10度でも旬なんですか?」
堀田さん 「一番おいしいと思います」
堀田さんの口から飛び出した、 意外な言葉の連続! パクチーは暑さに弱い! そして士幌町のパクチーは冬が旬!
一体どういうことなのか、 いよいよハウスの中へ…
森「みどり~~」
トア「めっちゃ緑!!」
堀田さん 「一日だいたい10~20kgくらい収穫してます。 年間で言うと約3トンくらい収穫してます」
リーダー 「ちょっと待ってください! 通年で収穫できるんですか? 1年中パクチーは収穫できる?」
そうなんです! 夢想農園では2棟のハウスで、 1年中パクチーを栽培しているんです。
しかし、ハウスであれば、 どこでも栽培できるという訳ではなく、 そこには十勝の気候が 関係しているそうなんです。
堀田さん 「十勝は北海道の中でも 日照量が多い地域なんですよ」
リーダー「そうだそうだ!」
森「ハウスも丈夫じゃないですか?」
堀田さん 「そうなんですよ. このハウス自体が3重構造になっていて 夜になるとパオパオをホワッとかけます」
リーダー「何?パオパオ?」
トア「「かわいい」
堀田さん 「カワイイしょ。 パオパオっていう農業資材です!!」
それでも霜が降りると成長が止まったり、 逆に夏場は、暑すぎたり湿度が高すぎると、 葉が萎れてしまうなど、 デリケートな作物なんです。
そのため、ハウスの構造などを工夫し、 季節ごとにしっかりと温度管理しているんです。
1年を通してハウスで栽培しているということで、 その手順を教えていただくことに-
堀田さん 「パクチーの種なんですけど コリアンダーシードと言って スパイスにも使われていて ピクルスとかにたまに入ってたりします」
リーダー 「カレーなんかに入れたりもしますね」
リーダー 「通年収穫できるということは 通年種まきもあるんですか?」
堀田さん 「そうです! うちでは3日おきに種をまいてます」
トア「けっこう頻繁」
堀田さん「頻繁に!」
森「大変だ」
パクチー栽培の始まりとなる「種まき作業」。 手作業で専用のパレットに土を盛り、 パクチーのタネ「コリアンダーシード」を 入れていきます。
堀田さん 「種を入れていくんだけど “くぼみ”ってどうやって作るか分かる?」
トア「指?」
リーダー 「指で1個1個穴をあけていくという… 200個あるんだよ」
堀田さん 「そんな時は…これを使います!!」
リーダー 「なんですかコレ~~!! あっちょっと…いいですか? バスの移動で疲れているんです…」
マッサージ器じゃありませんよ~(笑)
こちらは種を入れるためのくぼみをつくる、 特製ローラー。 早速、使ってみると…?
森「うおおおおお~すご~い!」
リーダー「キレイにあいた!」
トア「気持ちいい~♪」
ハナ「すご~い気持ち良い~♪」
「おおおおおおお~」 「入った入った!」
キレイに溝に種が落ちました!!
堀田さん 「うちで就職しないかい?」
一方、ハナちゃんは…?
リーダー「あ~ずれたあ~!」
残念失敗!種が溝に入ってません!
ハナ「就職できない!!」
堀田さん 「大丈夫!私も何回も失敗してるから(笑)」
リーダー 「これどんだけ時短になったんですか?」
堀田さん 「すごい時短ですよ!一瞬ですもん!」
リーダー 「めっちゃ実感こもってる!」
こうして、種まきを終えたパクチーは、 1週間ほどで発芽し、 そこからおよそ1か月かけて育苗します。
その後、畑に定植し、夏場なら2か月。 冬場なら3か月半ほどで収穫を迎えるんです。
では収穫をみてみましょう。
堀田さん 「パクチーは根本を持って収穫します」
リーダー「ハサミとか使わないだ」
堀田さん 「優しく上下に揺らしながら抜いてあげると 根っこごとでます」
リーダー「根っこどうするの?」
堀田さん「根っこも食べます!」
リーダー 「パクチー根っこ食べられるんですか?」
堀田さん 「実は根っこが一番おいしいかも!!」
リーダー 「根っこ一番おいしかったの??」
トア「あれ?強い…」
森「葉が絡まっちゃいますね」
トア「長いから…」
リーダー 「ジャーン出来ました! すごい立派!元気いいなあ~」
ハナちゃんも 「結構力いるし… これずっとやると飽きるかも…(笑)」
こうして収穫されたパクチーは、 地元の道の駅や、札幌のデパート、 帯広の直売所などで販売されます。
全国的にも通年栽培している生産者は 少ないため、 貴重な道産パクチーとして、 道内50軒近くの飲食店に出荷し、 高い評価を得ているんです。
露地栽培よりも、マイルドになるという ハウス栽培のパクチー。 あぐりメンバーも試食してみることに!
トア 「いただきます…パクパク おいしいっ!! 葉っぱの柔らかさが違う! いい感じのシャキシャキ感!」
お次はハナちゃん。初パクチーですが… 「おいしい! 結構苦いのかな?って思ったけど甘い!」
リーダー「甘みを感じるんだ」
リーダー 「これ無性にはまりますね。甘い」
堀田さん 「葉とはまた違いますよね」
リーダー 「全然違う!コクある甘さがありますよ」
堀田さん 「スープとかのダシを取る時に根を入れると うわっとパクチーのダシが出るんです」
じゃじゃん!もんすけです! アジア料理には欠かせない香味野菜・パクチー! 一体、どんな栄養があるのか、 札幌保健医療大学の荒川先生に聞いてみたよ。
荒川義人教授 「パクチーは古代ギリシャ時代から 薬や食用として用いられてきました。 食欲増進・整腸作用の薬として使われました。 体内でビタミンAに変わるβカロテン、 ミネラルだとカリウム、 酸化を抑えるポリフェノールも含まれてます。 他の野菜と遜色なく 素晴らしい栄養成分を持っています。 決して脇役と思わずに パクチーを食べて欲しいと思います」
その香りとクセのある味から、 苦手な人も多いパクチー! でも実はとっても栄養豊富な野菜だから、 次に出会った時は是非チャレンジしてみてね。
森 「ここからは堀田さんのご主人隆一さんに パクチー料理を教わっていきます」
リーダー 「ここ…ご自宅ですか? 普通の家はフードにフライパンを ぶら下げてないですよ! 隆一さんは今、農業従事者であり お料理もされているんですか?」
隆一さん 「士幌町に返ってくる前に 料理店で働いていまして 調理師の資格をとってから戻って来ました」
リーダー 「じゃあもうプロの味じゃないですか!」
隆一さん 「ハードルが上がりましたね」
教わったのは パクチー丼・パクチーギョウザ・天ぷら。 詳しい作り方はレシピコーナーへ!
http://www4.hbc.co.jp/agri_recipe/list.php?selectdayforcal=20180106&selectmonthforcal=201801
とってもおいしそうな、パクチー丼! 実は士幌町内の道の駅「ピア21しほろ」でも 食べることができるんだよ。
昨年4月に移転リニューアルした、この道の駅。 実は堀田さん夫妻が会社を立ち上げて、 士幌町と一緒に、運営しているんだって。
農業に加えて、観光や食のスポットとしても、 士幌町を盛り上げようと頑張っているんだよ。
近くを通ったときは、ぜひ立ち寄ってみてね♪
≪道の駅 ピア21しほろ≫ 住所:士幌町字士幌西2線134-1 電話:01564-5-3940
では食べていきましょう。 まずはパクチー餃子!
ハナ 「おいしいです! いつもの餃子だとニラが入ってる感じが しないけど、パクチーだと味が強い!」
リーダー「存在感があるんだね」
森 「パクチーが入ると、 あと味がすごくあっさりした感じしますね」
お次はパクチー丼 トアちゃんひと口食べたら、目がビックリ! 「おいしい!ごはんと合う!」
トア 「口の中が楽しい!」
リーダー 「素敵なことを!上手なこと言うな~ それ言いたかったなあ~」
隆一さん 「加熱したら食べやすくなるので パクチーが苦手な方は 調理したものから食べると クセになるかもしれないですね」
森 「それこそ夢想農園さんのパクチーだったら 食べられるっていうのは…」
チラッ(横を見ると)
ムシャムシャムシャムシャ…
森「…あります…」
森「…よね…」
誰も話を聞いていません!(笑)
トア 「最初はパクチーは大人の食べ物で 身近なものじゃない感じがしてたんだけど すごい大変な作業をして 食べられてるんだなあって思いました」
堀田さん 「食べてる様子を見られて幸せでした」
リーダー「良かったなあ~」
リーダー 「まずは北海道産のパクチーがあるんだって PRをしていきたいですね。 じゃあ…おかわり!!」 ---------------------------------- 12月23日のクイズ 「JAふらのエリアが生産量道内2位の 作物はなんだったかな?」
正解は「タマネギ」でした。
ばりばりばり……ばりばりばり……
森・あぐりっこ「ぎゃああああ」 リーダー「うーん!!」 リーダー 「自分が害虫になった気分(笑)」
森「って言うか害虫でしたよ(笑)」