100年を越える歴史の中で、 脈々と受け継がれ、 発展を遂げてきた北海道農業。
北海道は多種多様な農産物を 生産する食料基地として、 重要な役割を果たしています。 そんな北海道農業の発展には、 生産者のたゆまぬ努力と、 それを支える農業機械の進化が 大きな要因となっているのですが、 生産者の高齢化や後継者不足など、 農業を取り巻く様々な問題を解決するべく、 最先端の農業機械研究が行われているんです!
ということで今回のあぐり王国ネクストは 農業者との連携で取り組む、 北見工業大学の農業研究に注目します!
森結有花アナウンサー 「北見市のお隣津別町にやってきました」
森崎博之リーダー 「やってきました!春だね!気持ちいいな」
森アナウンサー 「今は津別町にいるんですけど… 今回は北見工業大学に注目します!」
森崎リーダー 「北海道は農業が大規模ですから 最近機械化が進んでますけども その中でも最先端ですよね!」
森崎リーダー 「大学と連携っていうのは最先端で なんかもう… おじさんの少年心がワクワクする!」
森アナウンサー 「リーダーも興奮しますけど あぐりっこはどうでしょうか?」
森崎リーダー 「好きでしょ、好きでしょ。 精神年齢的には一緒ですからね」
森崎リーダー 「さて今日はメカ(機械)だって!」
リョウ「大好き!!」
リーダー 「なんか合体してロボットになるんだって!」
森アナウンサー「それは言ってない!」
リョウ「トランスフォーマー的な?」
リーダー「だよね~~!!」
森アナウンサー 「どんな農業の機械だと思う?」
リョウ「選別機みたいな…」
リーダー「現実的!」
森 「津別町の畑で先進的な技術を駆使した トラクターの実験が行われているんです」
リーダー 「北見工大といいながら なぜ津別町かな?って思ってたんだけど ここで実際にやっているんですね」
森「そうなんです」
「よろしくお願いしま~す」
教えていただくのは 北見工業大学、地域未来デザイン工学科、 生体メカトロニクス研究室の星野洋平准教授。
リーダー 「あのトラクターが最先端ということですが… 何か変わったことをしているの?」
星野准教授 「今、自動操舵トラクターの 実験をしています!」
リーダー「人乗ってるんじゃない?」
星野准教授 「手を離しても自動で曲がって ちゃんと走っていきます」
リーダー 「一体、誰がどうやって開発されたの?」
星野准教授 「もともと自動操舵のシステムは 市販されているものがあります」
星野准教授 「旋回部分はまだ出来ていなかったんですが 北見工大で旋回部分の経路も作れ、 それを読み込ませてあげると、 自動操舵ができるって所まできました」
リーダー 「でもこれはもう本当に 厳密にやらなきゃいけない!」
星野准教授 「そうですね。 最大でもプラスマイナス5センチくらい」
リーダー 「5センチ?5センチの誤差? 北見工大すげ~!!」
森 「実際に北見工大と連携していらっしゃる 生産者の竹原さんです」
竹原宏太郎さん「こんにちは~」
リーダー 「色々作業しているように見えましたが 勝手に動いてくれるんですか?」
竹原さん 「勝手に動いてくれています!」
リーダー「なにそれ…」
リーダー 「いつもだと気を使って運転しないと…」
竹原さん 「そうですね。真っ直ぐ走るのと 後ろの作業機にトラブルがないか… 気を使いながら乗っているんですが 真っ直ぐ走ってくれるだけで 体力の軽減に繋がりますね」
リーダー「結構繊細ですもんね」
リーダー 「まだ実験途中ですが、これがしっかりと 採用されるとなったら、どうですか?」
竹原さん 「誰でもできる作業がどんどん増えると思う!」
リーダー 「じゃあ農家さんの負担というのは 今よりも軽減される?」
竹原さん「軽減されると思います」
リーダー 「負担が軽減されて もっと農作物と向き合えることが出来そう」
竹原さん「そうですね!」
自動操舵トラクターということで、 今回特別に試乗させていただけることに! リーダーが運転席、リョウくんが補助席に乗って 体験します。
リーダー「じゃあ行くよ。スタート!」
ガックン(動き出すトラクター)
リーダー&リョウ「おおおお~」
リョウ 「ハンドルが勝手に動いてる」
リーダー 「動いてるね。 でもハンドル持たないと逆に不安だな」
リョウ「うおおお~すげえ」
森 「すごい!手を離してる!」
リーダー「間もなくカーブです」
リョウ「カーブカーブ!」
リーダー 「大丈夫?ああ~~曲がったああ~」
リョウ「曲がった!!」
リーダー 「ハンドルが回って このトラクターもUターン!」
リーダー「やったああ~」
リョウ君もガッツポーズ!
森「え~手を離してるよおお」
リーダー 「すっごいハンドルが動いてる! うわうわうわ…すげー」
自動操舵トラクターの実力を体感した2人。 北見工業大学では、精度を高めるための システム開発などを日々行いながら、 実用化を目指し、研究をしているのです。
森 「北見工大がなぜ津別町で実験をするんですか?」
星野准教授 「今見ていただくように (津別町は)傾斜があるところで 大規模な農業をしている特徴があります」
星野准教授 「複雑な地形になると 生産者さんそれぞれが、 どういう経路で行くと うまく畑を耕せられるかというのを 持っていらっしゃいます。 GPSのシステムを使うと記録することも出来て、 その記録した経路の情報を再生してあげれば 来年度も同じように走ることができる」
リーダー「すげえ…」
星野准教授 「そうですね。世代交代の時に こういう風に走るって経路が分かっていると あまり知識がなくても出来るかもしれない…」
リーダー「すげえええ~」
森 「嬉しいことですよね。 教える手間も省けますからね!」
リーダー「生産者もどうですか?」
竹原さん 「四角い畑ばかりでなく まっすぐハンドルを切れば良い! って畑がほぼないんですよね。 どうしてもカーブしなきゃならない…」
竹原さん 「そういうのを次世代に繋いでいくには GPSガイダンスに残していく技術も これから必要になるんじゃないかなと思います」
リーダー 「すごいわ… 俺もトークのマニュアルとか残したいわ… 自分の息子だちに…」
続いては加工技術での画期的な研究が 行われているという、 大学の研究室にお邪魔しました。
星野准教授 「カボチャを加工するための 機械をつくっています」
カボチャを加工する画期的な研究とは、 いったい、どのような研究なのでしょうか?
星野准教授 「ここが実験室になります」
リーダー 「アグリ実験室って書いてある… 俺たちの実験室だ!」
実験室に入ってみると-
星野准教授 「これが機械になります!」
リーダー「これですか?」
リョウ 「前に加工場で見た カボチャを置く機械みたい…」
星野准教授 「これはカボチャの皮を自動でむく機械です」
カボチャの皮を自動でむく機械ということですが 以前、番組ではオホーツクエリアの佐呂間町で、 加工用カボチャの生産にふれ、 スピーディに行われる皮むき作業を学んだのです。
その際は、加工施設にいる 熟練スタッフの皆さんが、 大きなピーラーを使って皮をむいていました。
どのように自動で皮をむくというのでしょうか?
リーダー「何々?刺さった?」
カボチャの芯に棒が刺さりました。
そして機械のボタンを押すと… ピーラーのようなものがセットされて…
ガラガラガラガラガラガラ
あぐり一行「ああああああ」
リーダー「むけた…」
北見工業大学 大学院2年 福山亮介さん 「自動で逆回転するので 後は手で押さえるだけで抜けます」
リーダー「むけてる!」
ハルノ「めっちゃキレイ♪」
星野准教授 「センサーがついていて 押し込みすぎから離す、 離れすぎたら押しこむというのを繰り返して ずっとなぞっていきます」
リーダー 「そんなセンサーあるんですか」
星野准教授 「そうするとカボチャに触っている所を ずっとなぞっていくよう開発してます」
実用化になれば、誰でもボタン一つで、 簡単に作業が行えるという画期的な マシンなんです。
リーダー 「人力に換算するとどのくらい?」
星野准教授 「熟練の作業員さんだと 1日で約6000個ですね」
森「それもすごいけど」 リーダー「そんなに剥いてたんだ!!」
星野准教授 「今はこの機械だと2倍くらい 時間がかかってしまいます。 ただ熟練の作業員さんがやると 6000個ですが 熟練の作業員の方々も高齢化で 人数がなかなか集まらなく なってきている。 この機械だととりつけてボタンを押せば 自動でむけるので初心者でもできる! 取り付けの作業も自動でできるように 開発中です」
リーダー「福山君は将来するの?」
北見工業大学 大学院2年 福山亮介さん 「この後は就職して、 地元である北海道で活躍していけるように 頑張っていこと思います」
森 「でもスゴイですよね。 もしこれが本格的に使用されるようになったら 佐呂間の工場にあったものが 全部これに変わる訳じゃないですか!」
リーダー「景色変わるよ!」
森 「それの始まりが二人って… すごくないですか!!!」
森 「北見工大では地元食材を取り入れた メニュー作りにも取り組んでいます!」
リーダー 「これ学食ですか?豪華だよ!いい香り~」
星野准教授 「昨年11月に地域食材の魅力を 学生に伝えるために 地産地消フェアを実施した時に 提供されたメニューです」
「地産地消フェア」は、北見工業大学、 オホーツク農業協同組合長会、 常呂漁業協同組合の3者が連携して、 学食メニューを通じた 地元食材の魅力を伝える取り組み。
北見工業大学では、農業機械の研究だけではなく、 地域の食の連携も積極的に行なっているのです。
森 「地域のものに食からも触れられるのは嬉しい!」
ではいただきま~す!
まずは牛すき丼です。
リョウ 「肉汁がジュワーっと出てきて美味しい」
リーダー 「すごい立派なお肉だね。 噛むほどに牛肉の甘さがほとばしる!」
森「この丼は一杯いくらですか?」
星野准教授「430円です!」 リーダー「430円?安いっ!」
森「それは通うわあ~」
オホーツククリームシチューのお味は?
森 「野菜が大きいのが嬉しい。 食べ応えがあって、噛んだ時に 野菜の食感・香りをいっぱい感じられる。 もう1回受験勉強をして入り直したい!」
じゃじゃん、もんすけです! 農業者と連携して研究を行う北見工業大学。 去年2月、オホーツク農業協同組合長会と 大学が連携協定を結んで、 農業機械の研究や地元食材のPR活動など、 オホーツク農業の発展を目的とした、 様々な取り組みを行っています。 農業と工業の密接な連携は、 活力ある地域づくりにも繋がっているんだって!
オホーツク農業協同組合長会 会長 佐藤正昭さん 「現場の若い生産者の意識も変わりますし、 北見工大の学生も農業に目を向けてくれる! 学生が卒業しても地域に残ってもらうように 農協も積極的に北見大生を受け入れて いい人材がこの地域に残ってもらって 初めて色々な取り組みができるんです。 北見はタマネギが名産品で 大きな選別場があり、多くの人手が必要です。 ロボット化して自動的に選別できるシステムが まずできたらいいなと思いますし、 オホーツクの農産物を北見工大の学生から 発信してもらえたら、 3年、5年、10年経ったときに (オホーツク農業は)相当変わると思う」
生産者と研究者、 それぞれが持つ知識を活かしながら、 農業や食の発展を目指すオホーツクエリア! こうした取り組みが、 道内各地に広まってくれたら嬉しいよね!
リーダー 「研究とは未来をどうしていくお仕事だと 感じていますか?」
星野准教授 「10年後、20年後、どうなるかな…? こういう新しい技術が出てくるかもしれないし パソコンが昔より速く安くなっているように 今後もっとすごいものが出てくるだろうと 進化を見越して技術的な研究をする! あと若い方が入ってくるときにも- 熟練の技術がない状態で入るのは難しいので そういうのを工学のチカラで 伝承するサポートができれば 新しい人も入ってこられるので 継続的に農業を続けていけると思います」
森「先生が描く将来の農業ビジョンは?」
星野准教授 「もっと自動化が進んで生産者が もう少し楽に大きな農場を管理できる!」
リーダー 「ハルノはこういう大学どう思いましたか?」
ハルノ 「…自分も…もし行けるんなら… この大学にも入りたいけど…
でも…
… 」
ハルノ 「でもちょっと難しいかな…」
超しんみり(笑)
リーダー&森 「そんなことない!まだまだだから」 「今から勉強すれば大丈夫だよ」
まだまだ行けるさ! みんなの未来も明るいんだぞ~(笑)
みなさん、こんにちは! 番組のインスタグラムのお知らせだよ~!
「あぐり王国北海道ネクスト」では 番組公式のインスタグラムを始めたよ! 撮影の様子やオフショットだったり、 番組の裏側も公開されているので、 フォローして、チェックしてくれたら嬉しいな!
●公式インスタグラム agri_kingdom
森&ハルノのトラクター試乗でのこと。
森「きゃははー動いた~!」
と、はしゃいでいたのですが…
突然トラクターが制御不能に!
森「いいの?これいいの?」
窓の外を見ると 竹原さんが走り寄ってきます。
そして ハルノは笑いっぱなし。
森「うわ~どうしよ~」
ハルノ「ぎゃはは(大笑)」
颯爽とトラクターに乗り込み サイドブレーキをかける竹原さん。 (かっこいいー)
無事に止まりました。
リーダー 「最後、制御不能になりましたよ」
森「なんでですか?」
竹原さん 「GPSの電波が途切れちゃって 自動操舵が切れちゃったんです。 そういうことも、たまにあるんです」
リーダー 「へええ~ やっぱ(森アナ)トラブルうみますね」 ---------------------------------- 5月12日のクイズ 「旭川産のゆめぴりかで作られていた、 お米の粉のことを何と言ったかな?」
正解は「米粉」でした。